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公開番号2025082212
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-28
出願番号2023195539
出願日2023-11-16
発明の名称被遮蔽物視認化装置
出願人本田技研工業株式会社,日本特殊光学樹脂株式会社
代理人個人
主分類G02B 27/02 20060101AFI20250521BHJP(光学)
要約【課題】 遮蔽物回りの構造をコンパクトにできる優れた被遮蔽物視認化技術を提供する。
【解決手段】 遮蔽物Sの向こう側の被遮蔽物Oからの光は、第一第二の反射体1,3と画像伝搬素子2によって形成される迂回光路を通り視認位置Vに達する。被遮蔽物Oからの光は第一の反射体1で反射して側方に進み、画像伝搬素子2に達して画像が伝搬され、第二の第二の反射体3で反射して視認位置Vに至る。画像伝搬素子2は、第一の反射体1からの光が入射する第一のプリズムシート4と、第一のプリズムシート4に対して視認方向の視認位置V側に配置された第二のプリズムシート5と、伝搬用反射体6とを含んでおり、第一第二のプリズムシート4,5は、迂回光路が形成された面に垂直な方向に長い微細な各リニアプリズム部41,51を有している。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
遮蔽物の向こう側にあって遮蔽物により遮蔽されている被遮蔽物を遮蔽物の手前の視認位置において視認化する被遮蔽物視認化装置であって、
遮蔽物の位置と視認位置とを結ぶ方向を視認方向としたとき、被遮蔽物から視認方向に沿って遮蔽物に向かって進んできた光を遮蔽物のむこう前で側方に反射させる第一の反射体と、
第一の反射体で反射した光が入射する位置に配置された画像伝搬素子と、
画像伝搬素子からの光を反射させて視認位置に到達させる第二の反射体と
を備えており、
画像伝搬素子は、第一の反射体からの光が入射する領域に配置された第一のプリズムシートと、第一のプリズムシートに対して視認方向の視認位置側に配置された第二のプリズムシートと、伝搬用反射体とを含んでおり、
各プリズムシートは、複数のプリズム部が配列された素子であり、
第一のプリズムシートの各プリズム部は、第一の反射体からの光による像を第二のプリズムシートに伝搬させるものであって、第一の反射体からの光を伝搬用反射体に指向させ、伝搬用反射体で反射させて第二のプリズムシートに到達させるものであり、
第二の反射体は、第二のプリズムシートからの光を反射させて視認方向に進ませて視認位置に到達させ、伝搬された像を視認位置において視認可能とするものであることを特徴とする被遮蔽物視認化装置。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記第一のプリズムシートの各プリズム部は、前記伝搬用反射体で反射した光が前記第二のプリズムシートに到達することで像が伝搬される際、第二のプリズムシートにおける像が前記視認方向に垂直な第一第二のプリズムシートの境界面を挟んで反転した像となるよう斜面が形成されていることを特徴とする請求項1記載の被遮蔽物視認化装置。
【請求項3】
前記第一のプリズムシートの各プリズム部の斜面は光を反射させて前記伝搬用反射体に到達させる面であって前記第二のプリズムシートの各プリズム部の斜面は光を反射させて前記第二の反射体に到達させる面であり、前記第一のプリズムシートの各プリズム部の斜面の前記視認方向に対する角度及び前記第二のプリズムシートの各プリズム部の斜面の前記視認方向に対する角度は、前記境界面から遠ざかるに従って大きくなっていることを特徴とする請求項2記載の被遮蔽物視認化装置。
【請求項4】
前記第一第二のプリズムシートは、前記視認方向に沿って前記各プリズム部が配列されており、前記視認方向における前記各プリズム部の幅は、前記各プリズム部の単位における像の反転が人間の目で視認される幅未満であることを特徴とする請求項2記載の被遮蔽物視認化装置。
【請求項5】
前記画像伝搬素子は、前記被遮蔽物の外側の位置から視認位置に向かう光を透過させる素子であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の被遮蔽物視認化装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この出願の発明は、遮蔽物によって遮蔽されて見えない被遮蔽物を視認化する装置に関するものである。
続きを表示(約 3,900 文字)【背景技術】
【0002】
安全性の観点や景観の向上等の観点から、遮蔽物によって遮蔽されている被遮蔽物を視認化したいというニーズが存在する。例えば、自動車を始めとする各種移動体において、運転席における視認性を高めてより安全性を高くすることが検討されている。一例を示すと、例えば自動車のフロントピラーによって遮蔽されている被遮蔽物をドライバーが視認できるようにするための技術が従来より検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6863760号公報
特許第6908781号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このうち、特許文献としては、被遮蔽物を別の角度(遮蔽されない角度)からカメラで撮影し、遮蔽物の手前に配置されたディスプレイに表示する技術が多く開示されている。しかしながら、この種の技術では、構成が大がかりになり易いためにコスト高となり、また電源を必須とすることから電源をオフにした状態では視認化ができない。
電源を特に必要としない技術として、いわゆるクローキングと呼ばれる技術が特許文献1や特許文献2に開示されている。これら文献に開示された技術では、被遮蔽物からの光を迂回させる光路を遮蔽物の回りに形成し、遮蔽物の手前の視認位置に到達させて被遮蔽物を視認化する。この明細書において、視認位置とは、被遮蔽物を見ようとしている者の目の位置である。視認するのは必ずしも人間とは限らず、被遮蔽物の像を捉えようとしている物体(例えばイメージセンサー)が存在する位置の場合もあり得る。
【0005】
上記特許文献1,2の技術によれば、特に電源を必要とせずに視認化が行える。しかしながら、特許文献1では、遮蔽物を迂回する光路をコーナーキューブの組み合わせによって形成しているため、遮蔽物の両側に大きくはみ出た装置構成となってしまっている。このため、遮蔽物に加えてさらに遮蔽物を追加しているような状態となり、視認性向上の目的にはかなっていない。コーナーキューブの部分をハーフミラーする構成も提案されているが、その分、迂回させる光路を通る光の量が低下してしまう問題がある。また、側方に大きくはみ出るように構造物が設けられると、遮蔽物自体の要素ではないため、違和感が生じ易い。例えば、遮蔽物が自動車のフロントピラーである場合、フロントピラーが不必要に幅広化したような状態となり、違和感が生じ易く、また本来の窓面積を狭くしてしまうことにもなる。
【0006】
特許文献2では、入射側(被遮蔽物の側)と出射側(視認位置の側)にフレネルレンズを配置した構成が開示されている。入射側のフレネルレンズで光を迂回させ、遮蔽物の両側に配置したミラーで反射さて出射側のフレネルレンズに到達させ、出射側のフレネルレンズで光を元の向きに戻して視認位置に到達させている。
特許文献2の構成では、遮蔽物の両側の領域を装置の要素が大きく占めてしまうことはないので、特許文献1のような問題はない。しかしながら、特許文献2は透過型フレネルレンズを採用しているため、屈折率の関係で入射側フレネルレンズと出射側フレネルレンズとの離間距離を長くしなければならず、視認方向(被遮蔽物と視認位置とを結ぶ方向)において装置が大型化してしまうという欠点がある。
【0007】
この出願の発明は、これら従来技術の課題を解決することを目的としたものであり、遮蔽物回りの構造をコンパクトにできる優れた被遮蔽物視認化技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、この明細書において、被遮蔽物視認化装置の発明が開示される。開示された発明に係る被遮蔽物視認化装置は、遮蔽物の向こう側にあって遮蔽物により遮蔽されている被遮蔽物を遮蔽物の手前の視認位置において視認化する装置である。
この装置は、
遮蔽物の位置と視認位置とを結ぶ方向を視認方向としたとき、被遮蔽物から視認方向に沿って遮蔽物に向かって進んできた光を遮蔽物のむこう前で側方に反射させる第一の反射体と、
第一の反射体で反射した光が入射する位置に配置された画像伝搬素子と、
画像伝搬素子からの光を反射させて視認位置に到達させる第二の反射体と
を備えている。
画像伝搬素子は、第一の反射体からの光が入射する領域に配置された第一のプリズムシートと、第一のプリズムシートに対して視認方向の視認位置側に配置された第二のプリズムシートと、伝搬用反射体とを含んでいる。
各プリズムシートは、複数のプリズム部が配列された素子である。
第一のプリズムシートの各プリズム部は、第一の反射体からの光による像を第二のプリズムシートに伝搬させるものであって、第一の反射体からの光を伝搬用反射体に指向させ、伝搬用反射体で反射させて第二のプリズムシートに到達させるものである。
第二の反射体は、第二のプリズムシートからの光を反射させて視認方向に進ませて視認位置に到達させ、伝搬された像を視認位置において視認可能とするものである。
また、上記課題を解決するため、開示された発明に係る被遮蔽物視認化装置において、第一のプリズムシートの各プリズム部は、伝搬用反射体で反射した光が第二のプリズムシートに到達することで像が伝搬される際、第二のプリズムシートにおける像が視認方向に垂直な第一第二のプリズムシートの境界面を挟んで反転した像となるよう斜面が形成され得る。
また、上記課題を解決するため、開示された発明に係る被遮蔽物視認化装置は、第一のプリズムシートの各プリズム部の斜面は光を反射させて伝搬用反射体に到達させる面であって第二のプリズムシートの各プリズム部の斜面は光を反射させて第二の反射体に到達させる面であり、第一のプリズムシートの各プリズム部の斜面の視認方向に対する角度及び第二のプリズムシートの各プリズム部の斜面の視認方向に対する角度は、境界面から遠ざかるに従って大きくなっているという構成を持ち得る。
また、上記課題を解決するため、開示された発明に係る被遮蔽物視認化装置は、第一第二のプリズムシートが、視認方向に沿って各プリズム部が配列されており、視認方向における各プリズム部の幅は、各プリズム部の単位における像の反転が人間の目で視認される幅未満であるという構成を持ち得る。
また、上記課題を解決するため、開示された発明に係る被遮蔽物視認化装置において、画像伝搬素子は、被遮蔽物の外側の位置から視認位置に向かう光を透過させる素子であり得る。
【発明の効果】
【0009】
以下に説明する通り、開示された発明に係る被遮蔽物視認化装置によれば、遮蔽物に向かって進んできた光の迂回光路に画像伝搬素子が設けられており、画像伝搬素子は、プリズムシートと伝搬用反射体を備えて画像を伝搬させるので、迂回光路がコンパクトにでき、被遮蔽物の視認化のために構造物が大きく側方にはみ出ることがない。このため、遮蔽物回りの構造をコンパクトにできる優れた被遮蔽物視認化装置が提供される。
また、伝搬用反射体で反射した光が第二のプリズムシートに到達することで像が伝搬される際、第二のプリズムシートにおける像が視認方向に垂直な第一第二のプリズムシートの境界面を挟んで反転した像となるよう第一のプリズムシートの各プリズム部の斜面が形成されている構成によれば、プリズムシートを単位とした像の反転が解消するので、像の反転が問題となる場合に好適に使用される被遮蔽物視認化装置が提供される。
また、視認方向に沿って各プリズム部が配列されており、視認方向における各プリズム部の幅が各プリズム部の単位における像の反転が人間の目で視認される幅未満である構成によれば、各プリズム部を単位とした像の反転が視認されないので、違和感のない状態での視認化が達成される。
また、画像伝搬素子が、被遮蔽物の外側の位置から視認位置に向かう光を透過させる光学素子である構成によれば、画像伝搬素子が別の遮蔽物となってしまうことが避けられるので、視認化状況が好適な被遮蔽物視認化装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第一の実施形態に係る被遮蔽物視認化装置の平面概略図である。
第一の実施形態における画像伝搬素子の構成及び作用を示した平面概略図である。
画像伝搬素子の斜視概略図である。
第一の実施形態の被遮蔽物視認化装置における像の反転について示した概略図である。
第二の実施形態の被遮蔽物視認化装置の主要部の平面概略図である。
第二の実施形態における像の反転解消を示した概略図である。
片側のみに迂回光路が形成される第三の実施形態の好適な適用例を示した平面概略図である。
第一第二のプリズムシートの組と伝搬用反射体とが複数縦設される第四の実施形態を示した平面断面概略図である。
第五の実施形態の被遮蔽物視認化装置の平面概略図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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