特許ウォッチ

公開番号2025082363
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-29
出願番号2023195626
出願日2023-11-17
発明の名称ズームレンズおよび撮像装置
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G02B 15/20 20060101AFI20250522BHJP(光学)
要約【課題】小型軽量のポジティブリード型ズームレンズを提供する。
【解決手段】ズームレンズは、ズーミングに際して不動の正の第1レンズ群L1と、ズーミングに際して移動する負の第2レンズ群L2と、1つ以上のレンズ群を含む後続レンズ群とを有する。第1レンズ群は4枚以下のレンズで構成されている。第2レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の厚みをD2、第2レンズ群を構成する1枚以上のレンズの物体側の面から像側の面までの光軸上での厚みの総和をTG2、ズームレンズの望遠端での焦点距離をft、第2レンズ群の焦点距離をf2とする。3.1≦D2/TG2≦10および-20.0≦ft/f2≦-6.8を満足する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
物体側から像側へ順に配置された、ズーミングに際して不動の正の屈折力の第１レンズ群と、ズーミングに際して移動する負の屈折力の第２レンズ群と、１つ以上のレンズ群を含む後続レンズ群とを有し、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化するズームレンズであって、
前記第１レンズ群は４枚以下のレンズで構成され、
前記第２レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の厚みをＤ２、前記第２レンズ群を構成する１枚以上のレンズの物体側の面から像側の面までの光軸上での厚みの総和をＴＧ２、前記ズームレンズの望遠端での焦点距離をｆｔ、前記第２レンズ群の焦点距離をｆ２とするとき、
３．１≦Ｄ２／ＴＧ２≦１０
－２０．０≦ｆｔ／ｆ２≦－６．８
なる条件を満足することを特徴とするズームレンズ。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
前記第２レンズ群が広角端に比べて望遠端にて像側に位置する場合の該第２レンズ群の移動量の符号を正として、広角端から望遠端までのズーミングに際しての前記第２レンズ群の移動量をｍ２とするとき、
－２０．０≦ｆｔ／ｍ２≦－１．０
なる条件を満足することを特徴とする請求項１に記載のズームレンズ。
【請求項３】
前記第１レンズ群の焦点距離をｆ１、前記ズームレンズの広角端での焦点距離をｆｗとするとき、
０．５≦ｆ１／ｆｗ≦６．０
なる条件を満足することを特徴とする請求項１に記載のズームレンズ。
【請求項４】
前記第２レンズ群が広角端に比べて望遠端にて像側に位置する場合の該第２レンズ群の移動量の符号を正として、広角端から望遠端までのズーミングに際しての前記第２レンズ群の移動量をｍ２とするとき、
０．３≦ｍ２／ｆ２≦３．０
なる条件を満足することを特徴とする請求項１に記載のズームレンズ。
【請求項５】
前記第２レンズ群の望遠端での横倍率をβ２ｔ、該第２レンズ群の広角端での横倍率をβ２ｗとするとき、
１．０＜β２ｔ／β２ｗ≦５．０
なる条件を満足することを特徴とする請求項１に記載のズームレンズ。
【請求項６】
前記第２レンズ群に含まれる少なくとも１つの正レンズのｄ線を基準とするアッベ数のうち最も小さい値をνｄ＿２ｐｍｉｎとするとき、
１５．０≦νｄ＿２ｐｍｉｎ≦４０．０
なる条件を満足することを特徴とする請求項１に記載のズームレンズ。
【請求項７】
前記ズームレンズの最も物体側の面から像面までの長さをＴＴＤ、広角端でのバックフォーカスをｓｋｗとするとき、
２．０≦ＴＴＤ／ｓｋｗ≦１５．０
なる条件を満足することを特徴とすることを特徴とする請求項１に記載のズームレンズ。
【請求項８】
前記第２レンズ群より像側に、像振れ補正を行うために光軸に対してシフトする防振群を有することを特徴とする請求項１に記載のズームレンズ。
【請求項９】
前記防振群の望遠端での横倍率をβｉｓｔ、前記防振群より像側の少なくとも１つのレンズ群の望遠端での合成横倍率をβｒｉｔとするとき、
０．６５≦｜（１－βｉｓｔ）βｒｉｔ｜≦２．０
なる条件を満足することを特徴とすることを特徴とする請求項８に記載のズームレンズ。
【請求項１０】
前記第１レンズ群に含まれる少なくとも１つの正レンズのうち最も屈折力が弱い正レンズの焦点距離をｆ１ｍａｘ、前記第１レンズ群の焦点距離をｆ１とするとき、
１．３≦ｆ１ｍａｘ／ｆ１≦７．０
なる条件を満足することを特徴とする請求項１に記載のズームレンズ。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、撮像装置等に用いられるズームレンズに関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
デジタルスチルカメラやビデオカメラ等の撮像装置には、ズーム全域で高解像力であり、全長および鏡筒径が小さく軽量であることが望まれている。さらに望遠側における諸収差の抑制も求められている。これらの要求に対応するポジティブリード型ズームレンズとして、特許文献１には、正の第１レンズ群、負の第２レンズ群、正の第３レンズ群、正の第４レンズ群および負の第５レンズ群により構成され、ズーミングに際して第１レンズ群が移動するズームレンズが開示されている。特許文献２には、正の第１レンズ群、負の第２レンズ群、正の第３レンズ群および正の第４レンズ群により構成され、ズーミングに際して第１レンズ群が不動のズームレンズが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特許第６６９０４２５号公報
特開２００９－８６５３７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１のズームレンズでは、ズーミングに際して第１レンズ群を大きく移動させる。ただし、移動させる第１レンズ群に径が大きい３枚のレンズを使用し、さらに不動であるが第２レンズ群にも６枚以上のレンズを使用しているため、鏡筒径が大きく重量も重い。また特許文献２のズームレンズは、ズーミングに際して第２レンズ群を移動させるが、高いズーム比を得るために第２レンズ群の移動量を大きくすると全長が大きくなる。しかも、第２レンズ群が４枚のレンズで構成されて体積および重量が大きいため、ズーミング機構の簡素化と小型軽量化の観点から好ましくない。
【０００５】
本発明は、ポジティブリード型ズームレンズとして、望遠端での焦点距離が長く、諸収差が良好に補正され、小型軽量なズームレンズを提供する。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明の一側面としてのズームレンズは、物体側から像側へ順に配置された、ズーミングに際して不動の正の屈折力の第１レンズ群と、ズーミングに際して移動する負の屈折力の第２レンズ群と、１つ以上のレンズ群を含む後続レンズ群とを有し、ズーミングに際して隣り合うレンズ群の間隔が変化する。第１レンズ群は４枚以下のレンズで構成されている。第２レンズ群の最も物体側の面から最も像側の面までの光軸上の厚みをＤ２、第２レンズ群を構成する１枚以上のレンズの物体側の面から像側の面までの光軸上での厚みの総和をＴＧ２、ズームレンズの望遠端での焦点距離をｆｔ、第２レンズ群の焦点距離をｆ２とするとき、
３．１≦Ｄ２／ＴＧ２≦１０
－２０．０≦ｆｔ／ｆ２≦－６．８
なる条件を満足することを特徴とする。なお、上記ズームレンズを有する撮像装置も、本発明の他の一側面を構成する。
【発明の効果】
【０００７】
本発明によれば、望遠端での焦点距離が長く、諸収差が良好に補正され、小型軽量なポジティブリード型ズームレンズを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
実施例１のズームレンズの断面図。
実施例１のズームレンズの（Ａ）広角端、（Ｂ）中間のズーム位置および（Ｃ）望遠端での収差図。
実施例２のズームレンズの断面図。
実施例２のズームレンズの（Ａ）広角端、（Ｂ）中間のズーム位置および（Ｃ）望遠端での収差図。
実施例３のズームレンズの断面図。
実施例３のズームレンズの（Ａ）広角端、（Ｂ）中間のズーム位置および（Ｃ）望遠端での収差図。
実施例４のズームレンズの断面図。
実施例４のズームレンズの（Ａ）広角端、（Ｂ）中間のズーム位置および（Ｃ）望遠端での収差図。
実施例５のズームレンズの断面図。
実施例５のズームレンズの（Ａ）広角端、（Ｂ）中間のズーム位置および（Ｃ）望遠端での収差図。
実施例１～５のズームレンズを用いた撮像装置の概略図。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【００１０】
撮像装置に用いられるズームレンズには、全長が短く鏡筒径が小さくて全体として小型であること、高ズーム比で全ズーム域および全物体距離にわたって高い光学性能を有することが望まれる。特に望遠端での色収差の抑制と全長の短縮、さらには移動レンズ群の重量や移動量の抑制が望まれる。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許