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公開番号2025081189
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-27
出願番号2023214892
出願日2023-12-20
発明の名称硬化性組成物、硬化膜、有機EL素子及びその製造方法
出願人JSR株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08G 59/24 20060101AFI20250520BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】低誘電率であって、ガラス転移温度が十分に高い硬化物を形成することができる硬化性組成物を提供すること。
【解決手段】重合性化合物と、重合開始剤とを含有する硬化性組成物であって、重合性化合物は、式(1):R1-X1-R2(式(1)中、R1及びR2は、互いに独立して、置換又は無置換の脂環式オキシラニル基である。X1は、2価の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素基である。)で表される化合物(A1)と、多官能の重合性化合物である化合物(A2)(ただし、化合物(A1)を除く)と、オキセタニル基を1分子内に1個有する単官能の重合性化合物である化合物(A3)と、を含み、化合物(A1)と化合物(A2)と化合物(A3)との合計量が、重合性化合物の全量に対して85質量%以上である硬化性組成物とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
重合性化合物と、重合開始剤とを含有する硬化性組成物であって、
前記重合性化合物は、
下記式(1):


-X

-R

…(1)
(式(1)中、R

及びR

は、互いに独立して、置換又は無置換の脂環式オキシラニル基である。X

は、2価の炭化水素基又はハロゲン化炭化水素基である。)
で表される化合物(A1)と、
多官能の重合性化合物である化合物(A2)(ただし、前記化合物(A1)を除く)と、
オキセタニル基を1分子内に1個有する単官能の重合性化合物である化合物(A3)と、
を含み、
前記化合物(A1)と前記化合物(A2)と前記化合物(A3)との合計量が、前記重合性化合物の全量に対して85質量%以上である、硬化性組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記重合性化合物の全量に対して、前記化合物(A1)を10~60質量%、前記化合物(A2)を5~70質量%、及び前記化合物(A3)を20~70質量%含む、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項3】
前記重合性化合物中におけるオキシラニル基とオキセタニル基とのモル比が1:0.5~1:8である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項4】
前記化合物(A2)における多官能オキセタン化合物の割合が30質量%以上である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項5】
前記化合物(A1)が下記式(1-1)で表される、請求項1に記載の硬化性組成物。
TIFF
2025081189000007.tif
28
139
(式(1-1)中、R

及びR

は、互いに独立して、水素原子、炭素数1~3のアルキル基、炭素数1~3のフルオロアルキル基若しくはフェニル基であるか、又は、R

及びR

が互いに合わせられR

及びR

が結合する炭素原子と共に構成される脂環構造を表す。R

及びR

は、互いに独立して、炭素数1~6のアルキル基又は炭素数6~20のアリール基である。n1及びn2は、互いに独立して、0~3の整数である。)
【請求項6】
上記式(1-1)中のR

及びR

がメチル基である、請求項5に記載の硬化性組成物。
【請求項7】
1価の鎖状基とオキシラニル基とが結合してなる単官能オキシラン化合物の含有量が、組成物全体の10質量%以下である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項8】
前記硬化性組成物の硬化物の25℃、周波数250kHzにおける誘電率が2.70以下である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項9】
前記硬化性組成物の硬化物のガラス転移温度が85℃以上である、請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項10】
インクジェット塗布用である、請求項1に記載の硬化性組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化性組成物、硬化膜、有機EL素子及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)は、陽極、有機発光層及び陰極を含む積層構造を有する発光素子である。有機EL素子は、表示装置や照明装置等の各種用途において広く実用化されている。
【0003】
有機EL素子が備える有機発光層は、水分や酸素との接触により劣化しやすく、例えば長期間の駆動に伴い素子に浸入した水分によって部分的に発光しないエリア(以下、「ダークスポット」ともいう)が形成されたり、水分や酸素との接触によって発光特性が低下したりすることが懸念される。そこで従来、有機EL素子では、有機発光層を封止する封止構造を設け、封止構造により有機発光層が水分や酸素に接触しないようにすることが行われている(例えば、特許文献1~4参照)。
【0004】
特許文献1には、2個又は3個のビニル基がナフタレン環に結合した重合性化合物と、重合開始剤とを含む硬化性組成物により、有機発光層を被覆する封止構造を形成することが開示されている。
【0005】
特許文献2には、カチオン重合性化合物とカチオン重合開始剤とを含有する硬化性組成物において、カチオン重合性化合物として、シクロアルケンオキシド型脂環式エポキシ化合物、及び、ビフェニル骨格とエポキシ基又はオキセタニル基とを有する化合物を含む有機EL表示素子用封止剤が開示されている。
【0006】
特許文献3及び特許文献4には、脂環式エポキシ化合物と、単官能又は多官能のオキセタン化合物と、脂肪族エポキシ化合物とを重合性化合物として含む封止剤組成物を硬化させることにより、有機EL素子の封止構造を形成することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2020-26515号公報
国際公開第2021/010226号
韓国公開特許第10-2022-0160362号公報
韓国公開特許第10-2023-0032669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
有機EL素子の封止構造には一般に、無機封止層/有機封止層/無機封止層の積層体が採用されている。このような積層体を形成する際には、無機封止層(例えば窒化膜)、有機封止層、無機封止層をこの順に積層することにより行われる。かかる場合、有機封止層のガラス転移温度(Tg)が低いと、有機封止層の上に無機封止層を形成した際に有機封止層に歪みが生じ、クラック発生の原因になることが懸念される。
【0009】
また、タッチパネル方式を採用した有機EL発光装置では、基板上にタッチセンサが配置される。タッチパネル方式において封止構造(特に有機封止層)の誘電率が高い場合、タッチパネルの使用時に誤動作が生じることが懸念される。そのため、封止構造の有機封止層は低誘電率であることが望まれるが、硬化膜の低誘電率化と高Tg化はトレードオフの関係にあり、硬化膜の低誘電率化を図ろうとすると高Tg化してしまう。
【0010】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、低誘電率であって、ガラス転移温度が十分に高い硬化物を形成することができる硬化性組成物を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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