TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025080619
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-26
出願番号2023193894
出願日2023-11-14
発明の名称判定装置、判定システム、判定方法およびプログラム
出願人太陽誘電株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G08G 1/02 20060101AFI20250519BHJP(信号)
要約【課題】簡易に橋梁を通過する車両が過重量車両であるかを判定する。
【解決手段】判定装置は、車両が走行する橋梁に設けられたセンサ装置から、橋梁におけるセンサ装置が設けられた位置における変位量の時間変化を表す時系列データを取得する取得部と、変位量が増加して減少するまたは減少して増加する第1形状波形のピークの大きさを表すピーク値を検出するピーク検出部と、変位量が取り得る値の範囲を分割した複数の分割範囲のそれぞれに含まれる、学習期間において検出されたピーク値のサンプル数を表す度数分布を算出する分布算出部と、度数分布における、サンプル数が減少する減少領域とサンプル数の変化量が所定値以下の無変化領域との境界における変位量を、判定閾値として算出する閾値算出部と、学習期間より後の観測期間において、時系列データに判定閾値より大きいピーク値を発生させた車両を、過重量車両として判定する判定部とを備える。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
車両が走行する橋梁に設けられたセンサ装置から、前記橋梁における前記センサ装置が設けられた位置における変位量の時間変化を表す時系列データを取得する取得部と、
前記橋梁を前記車両が通過することにより前記変位量が増加して減少するまたは減少して増加する第1形状波形が、前記時系列データに含まれる毎に、前記第1形状波形のピークの大きさを表すピーク値を検出するピーク検出部と、
前記変位量が取り得る値の範囲を分割した複数の分割範囲のそれぞれに含まれる、学習期間において検出された前記ピーク値のサンプル数を表す度数分布を算出する分布算出部と、
前記度数分布における、前記サンプル数が減少する減少領域と、前記減少領域より前記変位量が大きい方の側の領域であって前記サンプル数の変化量が所定値以下の無変化領域との境界における前記変位量を、判定閾値として算出する閾値算出部と、
前記学習期間より後の観測期間において、前記時系列データに前記判定閾値より大きい前記ピーク値を発生させた前記車両を、過重量車両として判定する判定部と、
を備える判定装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記分布算出部は、
前記学習期間より前の範囲決定期間において検出された前記ピーク値のうちの、最大となる前記ピーク値である最大ピーク値に基づき前記複数の分割範囲を決定し、
前記学習期間おいて前記ピーク値が検出される毎に、検出された前記ピーク値が前記複数の分割範囲のうちの何れの分割範囲に含まれるかを特定し、
前記学習期間おいて前記複数の分割範囲のそれぞれ毎に含まれる前記ピーク値の個数をカウントすることにより、前記度数分布を算出する
請求項1に記載の判定装置。
【請求項3】
前記学習期間は、前記範囲決定期間より長いまたは同一である
請求項2に記載の判定装置。
【請求項4】
前記閾値算出部は、
前記複数の分割範囲のうちの1つの境界分割範囲を特定し、
前記境界分割範囲における前記変位量に基づき前記判定閾値を算出する
請求項1に記載の判定装置。
【請求項5】
前記閾値算出部は、前記複数の分割範囲を前記変位量が大きい方の分割範囲から1ずつ順次に探索して、最初に検出される第1分割範囲を前記境界分割範囲として特定し、
前記第1分割範囲は、前記サンプル数の変化量が所定値以下であり、且つ、前記変位量が大きい側に隣接する連続する予め定められた個数の分割範囲の全てが、自身の前記サンプル数の所定割合以下である分割範囲である
請求項4に記載の判定装置。
【請求項6】
前記第1分割範囲は、前記変位量が大きい側に隣接する分割範囲との間の前記サンプル数の差が1/2以下であり、且つ、前記変位量が大きい側に連続する予め定められた個数の分割範囲の全ての前記サンプル数が、自身の前記サンプル数の1/2以下である分割範囲である
請求項5に記載の判定装置。
【請求項7】
前記閾値算出部は、前記複数の分割範囲を前記変位量が小さい方の分割範囲から1ずつ順次に探索して、最初に検出される第2分割範囲を前記境界分割範囲として特定し、
前記第2分割範囲は、前記サンプル数の変化量が同一である予め定められた個数の分割範囲を含む領域における、前記変位量が最も大きい分割範囲である
請求項4に記載の判定装置。
【請求項8】
前記第2分割範囲は、前記変位量が小さい側に隣接する分割範囲との間の前記サンプル数の差が同一である予め定められた個数の分割範囲を含む領域における、前記変位量が最も大きい分割範囲である
請求項7に記載の判定装置。
【請求項9】
前記閾値算出部は、前記複数の分割範囲を前記変位量が小さい方の分割範囲から1ずつ順次に探索して、最初に検出される第3分割範囲を前記境界分割範囲として特定し、
前記第3分割範囲は、前記サンプル数の変化量が0である予め定められた個数の分割範囲を含む領域における、前記変位量が最も大きい分割範囲である
請求項4に記載の判定装置。
【請求項10】
前記第3分割範囲は、
前記変位量が小さい側に隣接する分割範囲との間の前記サンプル数の差が0である予め定められた個数の分割範囲を含む領域における、前記変位量が最も大きい分割範囲である
請求項9に記載の判定装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、判定装置、判定システム、判定方法およびプログラムに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
橋梁の変位量から、橋梁を通過した車両の重量を推定するシステムが知られている(例えば特許文献1、特許文献2)。橋梁の変位量と車両の重量との関係は、橋梁毎に異なる。このため、このようなシステムでは、橋梁の変位量と車両の重量との対応関係を表す変換モデルを、学習により予め生成しておかなければならない。例えば、このようなシステムは、予め重量が分かっている試験車両の通過時における橋梁の変位量を取得して、変換モデルを生成する。
【0003】
このようなシステムでは、試験車両を定められた時刻において単独走行で、複数回橋梁を通過させることにより、変換モデルを生成することが望ましい。また、通過する車両を識別するためのカメラを橋梁に設けて、試験車両の通過時刻を検出する方法も提案されている(例えば特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2020/031405号
特開2022-100156号公報
特許第6890258号公報
特開2023-051582号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、定められた時刻に試験車両を単独走行で複数回橋梁を通過させるためには、通行規制を実施するか、夜間の通行量が少ない時間帯に実施しなければならなかった。また、公道である橋梁にカメラを設けて試験車両の通過を検出する場合、カメラに映る人物等の個人情報に配慮する必要があった。
【0006】
また、橋梁の劣化は、全交通量の0.3%程度にあたる過積載の大型車両が引き起こしていると言われている。特に、橋梁の設計荷重を超過するような過重量車両は、橋梁の劣化に大きく影響を与えている。従って、橋梁を通過する過重量車両の検出は、橋梁の劣化を把握する上で非常に重要となる。しかしながら、このようなシステムでは、過重量車両を検出する場合も、橋梁の変位量と過重量車両の重量との対応関係を表す変換モデルを、学習により予め生成しておかなければならなかった。
【0007】
例えば、複数の試験車両のそれぞれが橋梁を通過した場合に算出された特徴量を正常値のグループとし、正常値と外れ値との境界を検出し、検出した境界の特徴量を閾値として過重量車両を検出するシステムが提案されている(例えば特許文献4)。ただし、このシステムも、外れ値の割合を、橋梁の固有のパラメータとして設定しなければならない。また、このような処理を橋梁の近傍に設けられるエッジコンピュータによりリアルタイムで実行する場合、処理を実行するための十分な性能を有するエッジコンピュータが必要となるためコストが高くなってしまい、エッジコンピュータに実行させるプログラムの開発の負担も大きくなってしまう。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、橋梁毎に設定されるパラメータを用いず、簡易な構成のコンピュータにより実行可能な負荷の小さい処理により、橋梁を通過する車両が過重量車両であるかを判定することができる判定装置、判定システム、判定方法およびプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態に係る判定装置は、車両が走行する橋梁に設けられたセンサ装置から、前記橋梁における前記センサ装置が設けられた位置における変位量の時間変化を表す時系列データを取得する取得部と、前記橋梁を前記車両が通過することにより前記変位量が増加して減少するまたは減少して増加する第1形状波形が、前記時系列データに含まれる毎に、前記第1形状波形のピークの大きさを表すピーク値を検出するピーク検出部と、前記変位量が取り得る値の範囲を分割した複数の分割範囲のそれぞれに含まれる、学習期間において検出された前記ピーク値のサンプル数を表す度数分布を算出する分布算出部と、前記度数分布における、前記サンプル数が減少する減少領域と、前記減少領域より前記変位量が大きい方の側の領域であって前記サンプル数の変化量が所定値以下の無変化領域との境界における前記変位量を、判定閾値として算出する閾値算出部と、前記学習期間より後の観測期間において、前記時系列データに前記判定閾値より大きい前記ピーク値を発生させた前記車両を、過重量車両として判定する判定部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、判定システムの構成を示す図である。
図2は、橋梁に対するセンサ装置等の配置を示す図である。
図3は、エッジデバイスの機能構成を示すブロック図である。
図4は、車両が橋梁を通過した時のセンサ装置の観測値の時系列データおよび移動平均値の時系列データの一例を示す図である。
図5は、判定システムの処理の流れを示すフローチャートである。
図6は、事前処理の流れを示すフローチャートである。
図7は、範囲決定処理の流れを示すフローチャートである。
図8は、範囲決定期間における日毎の最大ピーク値の一例を示す図である。
図9は、度数分布の生成処理の流れを示すフローチャートである。
図10は、度数分布の一例を示す図である。
図11は、車両の種類毎の変位量の波形を示す図である。
図12は、度数分布における正常値の分布範囲と外れ値の範囲の一例を示す図である。
図13は、判定閾値の一例を示す図である。
図14は、隣接する分割範囲のサンプル数の差と判定閾値との関係を示す図である。
図15は、判定閾値の算出処理の流れを示すフローチャートである。
図16は、第1の検出アルゴリズムによる第1判定閾値の算出処理の流れを示すフローチャートである。
図17は、第2の検出アルゴリズムによる第2判定閾値の算出処理の流れを示すフローチャートである。
図18は、第3の検出アルゴリズムによる第3判定閾値の算出処理の流れを示すフローチャートである。
図19は、第1判定閾値、第2判定閾値および第3判定閾値に基づき判定閾値を算出する処理の流れを示すフローチャートである。
図20は、異なる2つの年の度数分布を示す図である。
図21は、エッジコンピュータのハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

太陽誘電株式会社
全固体電池
20日前
太陽誘電株式会社
判定装置、判定システム、判定方法およびプログラム
8日前
太陽誘電株式会社
操作装置、ステアリングホイール、電子機器及び操作パネルの制御方法
21日前
個人
安全運転車両
1か月前
個人
自動車ケアフル灯
1か月前
能美防災株式会社
発信機
1か月前
ニッタン株式会社
発信機
21日前
ニッタン株式会社
発信機
21日前
個人
逆走・正走車両検出システム
1か月前
日本信号株式会社
情報提供システム
1か月前
ホーチキ株式会社
異常報知設備
12日前
ホーチキ株式会社
異常報知設備
21日前
個人
磁気・光学誘導路線による車両の運行制御
26日前
三菱ロジスネクスト株式会社
搬送システム
1か月前
三菱ロジスネクスト株式会社
搬送システム
1か月前
三菱ロジスネクスト株式会社
搬送システム
1か月前
三菱ロジスネクスト株式会社
搬送システム
1か月前
株式会社アジラ
注目行動呼びかけシステム
1か月前
ホーチキ株式会社
非常通報システム
15日前
トヨタ自動車株式会社
配車システム
25日前
株式会社フィットネスワン
見守りシステム
19日前
Adora株式会社
アプリ使用制御システム
11日前
シャープ株式会社
駐車場管理装置
8日前
能美防災株式会社
非常報知システム
1か月前
トヨタ自動車株式会社
車両
1か月前
東亜電子工業株式会社
警報コントローラ
1か月前
トヨタ自動車株式会社
運転支援装置
22日前
トヨタ自動車株式会社
車両
7日前
矢崎総業株式会社
路面監視装置
1か月前
株式会社アドヴィックス
走行支援システム
13日前
愛知時計電機株式会社
生活データ集計装置
1か月前
株式会社アイシン
重畳画像表示装置
20日前
株式会社アイシン
重畳画像表示装置
20日前
パナソニックIPマネジメント株式会社
火災警報器
1か月前
日本信号株式会社
情報提供システム及び情報提供方法
5日前
トヨタ自動車株式会社
配車装置
1か月前
続きを見る