特許ウォッチ

公開番号2025077906
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-19
出願番号2023190440
出願日2023-11-07
発明の名称タンクおよび液体消費装置
出願人ブラザー工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B41J 2/175 20060101AFI20250512BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】液体が貯留される貯留室の容積精度を確保しやすいタンクを提供する。
【解決手段】タンク100は、第1貯留室111Dを画定する壁と第1貯留室111Dから液体を流出させる流出口114とを備える。壁は、下壁105と、上壁104と、下壁105と上壁104とを繋ぐ周壁と、を有する。下壁105の内面105Aは、上下方向に交差する方向に拡がる平面221と、平面221から下方に突出した凸面222と、を含む。流出口114は、凸面222によって画定される凸空間222Aに位置する。下壁105および上壁104のうちの一方は、周壁と一体成型されている。下壁105および上壁104のうちの他方は、一体成型された壁に形成される開口を覆った状態で、一体成型された壁に液密に接続されている。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項１】
液体が貯留される第１貯留室を画定する壁と、
上記第１貯留室に連通する流出口であって、上記第１貯留室から液体を流出させる流出口と、を備えており、
上記壁は、
上下方向に交差する方向に拡がる下壁と、
上記下壁の上方に位置しており、上下方向に交差する方向に拡がる上壁と、
上下方向に沿って拡がっており、上記下壁と上記上壁とを繋ぐ周壁と、を有しており、
上記下壁は、上記第１貯留室を画定する内面であって、上下方向に交差する方向に拡がる平面と、上記平面から下方に突出した凸面と、を含む内面を有しており、
上記流出口は、上記凸面によって画定される凸空間に位置しており、
上記下壁および上記上壁のうちの一方は、上記周壁と一体成型されており、
上記下壁および上記上壁のうちの他方は、上記一体成型された壁に形成される開口を覆った状態で、上記一体成型された壁に液密に接続されているタンク。
続きを表示（約 960 文字）【請求項２】
上記下壁および上記上壁のうちの他方は、上記一体成型された壁に溶着によって液密に接続されている請求項１に記載のタンク。
【請求項３】
上記周壁は、上記第１貯留室の前端を画定する前壁を有しており、
上記前壁は、
上記第１貯留室の液面が第１位置にあることを示す第１マークと、
上記第１貯留室の液面が上記第１位置よりも下方に位置する第２位置にあることを示す第２マークと、を有しており、
上記下壁および上記上壁のうち他方は、上下方向において、上記第１マークと上記第２マークとの間以外の位置で上記一体成型された壁に液密に接続されている請求項１に記載のタンク。
【請求項４】
上記上壁は、上記周壁と一体成型されており、
上記一体成型された壁を貫通し、液体が注入される注入口を備えており、
上記下壁は、上記一体成型された壁に液密に接続されている請求項３に記載のタンク。
【請求項５】
上記下壁は、上記第２マークよりも下方で上記一体成型された壁に液密に接続されている請求項４に記載のタンク。
【請求項６】
上記流出口は、上記凸面と接触せずに上記凸空間に位置している請求項１に記載のタンク。
【請求項７】
上記上壁を貫通し、液体を消費する液体消費部に繋がる開口と、
上記開口に接続されて下方へ延びており、下端に位置する上記流出口と上記開口とを通して上記第１貯留室から上記液体消費部へ液体を流出させる流出管と、を備える請求項６に記載のタンク。
【請求項８】
上記流出管の下部を水平面で切断した断面積は、上記流出管の上部を水平面で切断した断面積よりも小さい請求項７に記載のタンク。
【請求項９】
上記平面は、上記凸面に向かうにつれて下方へ延びるように、上下方向と直交する方向に対して傾斜している請求項１に記載のタンク。
【請求項１０】
液体を貯留する第２貯留室を備えており、
上記周壁は、上記第１貯留室と上記第２貯留室とを上記上下方向と直交する左右方向に仕切る仕切壁を有する請求項１に記載のタンク。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、液体消費部に液体を供給するための液体を貯留可能なタンクおよび当該タンクが設置される液体消費装置に関する。
続きを表示（約 1,500 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、記録ヘッドにインクを供給するためのインクが貯留されるインクタンクが開示されている。特許文献１に記載のインクタンクは、前壁と、右壁と、左壁と、上壁と、下壁と、を有する。前壁、右壁、左壁、上壁、および下壁によってインクタンクの内部空間が区画されている。インクタンクの後面は開放されている。インクタンクの内部形状は、インクタンクの開放された後面から後向きに引き抜かれる金型によって規定される。右壁、左壁、上壁、下壁の後端面にフィルムが溶着されることによって、インクタンクの後面が封止されている。インクタンクの内部空間には、前後方向および上下方向に拡がる複数の隔壁が左右方向に間隔を空けて位置する。これにより、インクタンクの内部空間に、複数のインク室が区画されている。
【０００３】
下壁は、上段壁と、上段壁よりも下方に位置する下段壁と、上段壁と下段壁とを繋ぐ接続壁と、を有する。上段壁よりも下方には、開口が位置する。開口は、インク流出路を通して記録ヘッドと連通している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０１６－５０８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
特許文献１のインクタンクでは、インクタンクの内部形状が、インクタンクの開放された後面から後向きに引き抜かれる金型によって規定されるので、インクタンクの後面がフィルムによって封止されている。このため、インク室の容積が変化しやすく、容積精度が低くなりやすいという問題がある。
【０００６】
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体が貯留される貯留室の容積精度を確保しやすいタンクおよび液体消費装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
（１）本開示は、タンクに関する。タンクは、液体が貯留される第１貯留室を画定する壁と、上記第１貯留室に連通する流出口であって、上記第１貯留室から液体を流出させる流出口と、を備えている。上記壁は、上下方向に交差する方向に拡がる下壁と、上記下壁の上方に位置しており、上下方向に交差する方向に拡がる上壁と、上下方向に沿って拡がっており、上記下壁と上記上壁とを繋ぐ周壁と、を有している。上記下壁は、上記第１貯留室を画定する内面であって、上下方向に交差する方向に拡がる平面と、上記平面から下方に突出した凸面と、を含む内面を有している。上記流出口は、上記凸面によって画定される凸空間に位置している。上記下壁および上記上壁のうちの一方は、上記周壁と一体成型されている。上記下壁および上記上壁のうちの他方は、上記一体成型された壁に形成される開口を覆った状態で、上記一体成型された壁に液密に接続されている。
【０００８】
流出口は、平面から下方へ突出した凸面によって画定される凸空間に位置するので、液体の使い切り性が良い。下壁および上壁のうちの他方が一体成型された壁に液密に接続されるので、上下方向に交差する方向に第１貯留室を画定するためにフィルムを使用する必要性が低くなる。このため、第１貯留室の容積精度を確保しやすい。
【０００９】
（２）上記下壁および上記上壁のうちの他方は、上記一体成型された壁に溶着によって液密に接続されていてもよい。
【００１０】
下壁および上壁のうちの他方が一体成型された壁に液密に接続しやすい。
（【００１１】以降は省略されています）

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