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公開番号2025075424
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2023186576
出願日2023-10-31
発明の名称反射防止積層体
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類B32B 7/023 20190101AFI20250508BHJP(積層体)
要約【課題】本発明は、角度に依存する反射色の変化が抑えられ、意匠性の高い反射防止積層体を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、基体と、前記基体に積層され、前記基体側から順に、第1の屈折率層、第2の屈折率層、第3の屈折率層、および第4の屈折率層を有する4層構造の反射防止層とを備える反射防止積層体であって、前記第1の屈折率層の屈折率が1.25~1.50であり、前記第2の屈折率層の屈折率が1.50~2.40であり、前記第3の屈折率層の屈折率が2.25~2.45であり、前記第4の屈折率層の屈折率が1.25~1.50であり、前記第1の屈折率層の厚みが40~105nmであり、前記第2の屈折率層の厚みが60~90nmであり、前記第3の屈折率層の厚みが80~110nmであり、前記第4の屈折率層の厚みが70~100nmである、反射防止積層体に関する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基体と、前記基体に積層され、前記基体側から順に、第1の屈折率層、第2の屈折率層、第3の屈折率層、および第4の屈折率層を有する4層構造の反射防止層とを備える反射防止積層体であって、
前記第1の屈折率層の屈折率が1.25~1.50であり、前記第2の屈折率層の屈折率が1.50~2.40であり、前記第3の屈折率層の屈折率が2.25~2.45であり、前記第4の屈折率層の屈折率が1.25~1.50であり、
前記第1の屈折率層の厚みが40~105nmであり、前記第2の屈折率層の厚みが60~90nmであり、前記第3の屈折率層の厚みが80~110nmであり、前記第4の屈折率層の厚みが70~100nmである、
反射防止積層体。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記第2の屈折率層はケイ素酸化物とチタン酸化物とを含む、請求項1に記載の反射防止積層体。
【請求項3】
入射角7°及び入射角30°における反射光の色度座標a

が2.0以下であり、入射角7°及び入射角30°における反射光の色差ΔEが4.0以下である、請求項1または2に記載の反射防止積層体。
【請求項4】
入射角7°及び入射角30°における反射光の色度座標a

が2.0以下であり、入射角7°及び入射角30°における反射光の色度座標(a

,b

)の色度座標原点からの距離(a
*2
+b
*2

1/2
の最大値が6.5以下である、請求項1または2に記載の反射防止積層体。
【請求項5】
視感反射率(SCI Y)が0.9%以下である、請求項1または2に記載の反射防止積層体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、反射防止積層体に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、画像表示装置の視認性を向上させるため、画像表示面上に反射防止フィルム等の反射防止積層体を設けることが行われている。反射防止積層体は、可視光波長領域全体にわたって反射を低減するように設計されており、例えば、透明な基体上に、高屈折率酸化物層と低屈折率酸化物層とを交互に積層したものが知られている。高屈折率酸化物層と低屈折率酸化物層との積層数は必ずしも限定されるものではないが、生産性の観点等から、一般に高屈折率酸化物層と低屈折率酸化物層とを合わせて4層程度とされていることが多い(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
反射防止積層体においては、反射防止積層体が装着された画像表示装置等の外観を良好にするために、反射色が適度な有彩色を有し、かつ光の入射角の変化に伴う反射色の変化、いわゆる多色化が抑制されていることが求められる。すなわち、正面から見たときの反射色が過度の青味等を帯びない適度な有彩色を有し、かつ斜めから見たときの反射色が過度の赤味等を帯びない白色等を有することが求められる。
【0004】
反射色が適度な有彩色を有するとともに、その多色化を抑制したものとして、例えば、基体上に、第1の酸化物層、第2の酸化物層、および第3の酸化物層を設け、第1の酸化物の屈折率を1.74~1.88、膜厚を45~65nm、第2の酸化物層の屈折率を1.9~2.1、膜厚を90~110nm、第3の酸化物層の屈折率を1.48以下、膜厚を80~110nmとしたものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-215309号公報
特開2006-289901号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
高屈折率酸化物層と低屈折率酸化物層とを交互に積層するものにおいては、製造条件の僅かな違いなどから、必ずしも酸化物層の膜厚が所望の膜厚にならないことがあり、これにより反射色が適度な有彩色にならず、また角度による反射色の変化が大きくなることがある。このため、実際の製品の製造時に安定した品質で生産できるようにするために、膜厚が変動した場合であっても、反射色の変化を抑制できるものが求められている。
【0007】
さらに、車室内のインストルメントパネルやダッシュボード等に用いられるカバーガラスは、曲面を有する大型のガラスとなることが多いところ、このような大型の曲げガラスに用いられる反射防止積層体においては、曲面に起因した角度の違いによる反射色の変化が特に大きくなるため、場所により色が変化し、また赤味が強く生じて、意匠性が悪くなるという問題があった。
【0008】
したがって本発明は、角度に依存する反射色の変化が抑えられ、意匠性の高い反射防止積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは鋭意検討した結果、基体と4層の屈折率層を有する反射防止層とを備える反射防止積層体において、4層の屈折率層それぞれの屈折率および厚みを特定範囲に調整することによって、角度に依存する反射色の変化が抑えられ、意匠性の高い反射防止積層体を提供できることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
すなわち、本発明の一実施形態は、基体と、前記基体に積層され、前記基体側から順に、第1の屈折率層、第2の屈折率層、第3の屈折率層、および第4の屈折率層を有する4層構造の反射防止層とを備える反射防止積層体であって、前記第1の屈折率層の屈折率が1.25~1.50であり、前記第2の屈折率層の屈折率が1.50~2.40であり、前記第3の屈折率層の屈折率が2.25~2.45であり、前記第4の屈折率層の屈折率が1.25~1.50であり、前記第1の屈折率層の厚みが40~105nmであり、前記第2の屈折率層の厚みが60~90nmであり、前記第3の屈折率層の厚みが80~110nmであり、前記第4の屈折率層の厚みが70~100nmである、反射防止積層体に関する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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