特許ウォッチ

公開番号2025074413
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-14
出願番号2023185192
出願日2023-10-30
発明の名称振動体およびこれを備えた振動ユニット、コントローラ
出願人オムロン株式会社
代理人個人
主分類G06F 3/041 20060101AFI20250507BHJP(計算;計数)
要約【課題】薄膜振動素子を曲面を含む取付面に貼り付ける際に、割れの発生を抑制するとともに、所望の振動特性を維持することが可能な振動体およびこれを備えた振動ユニット、コントローラを提供する。
【解決手段】振動体10は、曲面を含む筐体部に対して取り付けられ電圧を印加することで所望の振動を付与するとともに、フレキシブル基板12と、振動付与エリアA1と、薄膜振動素子11a,11b,11cとを備える。振動付与エリアA1は、フレキシブル基板12に設けられ、使用者の手指が触れる。薄膜振動素子11a,11b,11cは、フレキシブル基板12の振動付与エリアA1に対して複数配置されており、通電されると振動を付与する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
曲面を含む筐体部に対して取り付けられ、通電させることで所望の振動を付与する振動体であって、
フレキシブル基板と、
前記フレキシブル基板に設けられ、使用者の手指が触れる振動付与エリアと、
前記フレキシブル基板の前記振動付与エリアに対して複数配置されており、通電させると振動を付与する薄膜振動素子と、
を備えている振動体。
続きを表示（約 1,000 文字）【請求項２】
前記薄膜振動素子は、前記曲面のＲ方向に対して交差する方向に長手方向が沿うように配置される略長方形の形状を有している、
請求項１に記載の振動体。
【請求項３】
前記薄膜振動素子は、ｎ×ｎ個のマトリクス状に配置されている、
請求項１に記載の振動体。
【請求項４】
前記振動付与エリアは、前記使用者の手指１本が触れるエリアである、
請求項１または２に記載の振動体。
【請求項５】
前記振動付与エリアは、１５～３０ｍｍ
２
のエリアである、
請求項４に記載の振動体。
【請求項６】
前記薄膜振動素子は、互いに隣接する第１薄膜振動素子と第２薄膜振動素子とを有し、
前記第１薄膜振動素子と前記第２薄膜振動素子との間に配置されており、前記第１薄膜振動素子または前記第２薄膜振動素子において発生した振動が隣接する前記第２薄膜振動素子または前記第１薄膜振動素子に対して伝達することを抑制する仕切り部材を、さらに備えている、
請求項１または２に記載の振動体。
【請求項７】
前記仕切り部材は、振動を吸収する特性を有する振動吸収材である、
請求項６に記載の振動体。
【請求項８】
前記薄膜振動素子は、互いに隣接する第１薄膜振動素子と第２薄膜振動素子とを有し、
前記フレキシブル基板における前記第１薄膜振動素子と前記第２薄膜振動素子との間に配置されており、前記第１薄膜振動素子または前記第２薄膜振動素子において発生した振動が隣接する前記第２薄膜振動素子または前記第１薄膜振動素子に対して伝達することを抑制するスリット部を、さらに備えている、
請求項１または２に記載の振動体。
【請求項９】
前記薄膜振動素子は、互いに隣接する第１薄膜振動素子と第２薄膜振動素子とを有し、
前記第１薄膜振動素子と前記第２薄膜振動素子との間に配置されており、前記第１薄膜振動素子または前記第２薄膜振動素子において発生した振動が隣接する前記第２薄膜振動素子または前記第１薄膜振動素子に対して伝達することを抑制する仕切り部材を、さらに備えている、
請求項１または２に記載の振動体。
【請求項１０】
前記筐体部は、溝部を有しており、
前記溝部に沿って配置されている、
請求項１または２に記載の振動体。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、通電させると所望の振動を付与する振動体およびこれを備えた振動ユニット、コントローラに関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
近年、使用者の手指が触れた部分に振動を付与する振動体を用いた装置として、ゲーム用コントローラ等の操作用の装置、スマートフォン、タブレット型コンピュータ等の通信用の装置、その他様々な電子機器が普及している。
例えば、特許文献１には、圧電アクチュエータ等の薄いシート形状（薄膜状）のアクチュエータ（振動素子）に駆動信号を供給することで、手指が触れた部分に振動を付与する入力装置について開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００５－３３９２９８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上記従来の入力装置の構成では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、上記公報に開示された入力装置では、圧電アクチュエータ等の薄いシート形状（薄膜状）のアクチュエータ（振動素子）は、曲面を含む筐体等に貼り付ける際に割れ易いという課題があった。
【０００５】
本発明の課題は、薄膜振動素子を曲面を含む取付面に貼り付ける際に、割れの発生を抑制するとともに、所望の振動特性を維持することが可能な振動体およびこれを備えた振動ユニット、コントローラを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
第１の発明に係る振動体は、曲面を含む筐体部に対して取り付けられ、通電させることで所望の振動を付与する振動体であって、フレキシブル基板と、振動付与エリアと、薄膜振動素子と、を備えている。振動付与エリアは、フレキシブル基板に設けられ、使用者の手指が触れる。薄膜振動素子は、フレキシブル基板の振動付与エリアに対して複数配置されており、通電させると振動を付与する。
【０００７】
ここでは、筐体部の曲面に取り付けられ使用者の手指が触れる振動付与エリアにおいて振動を付与する振動体において、振動付与エリアに対して複数の薄膜振動素子が配置されている。
ここで、薄膜振動素子は、例えば、厚さ１０μｍ程度のシート状の振動素子である。
振動付与エリアは、例えば、使用者の手指１本が触れる８ｍｍ角程度の面積を有する領域であって、薄膜振動素子が複数に分割されたエリアごとに複数配置されている。
【０００８】
これにより、薄膜振動素子を曲面を含む面に沿って貼り付ける場合でも、単一の振動付与エリアを複数に分割した複数の薄膜振動素子が用いられることで、貼り付け時に薄膜振動素子に掛かる応力を軽減して割れの発生を抑制することができる。
また、振動付与エリアに対して複数に分割した薄膜振動素子を配置した場合でも、単一の薄膜振動素子を配置した場合と比較して、ほぼ同等の振動特性を提供することができる。
この結果、薄膜振動素子を、曲面を含む取付面に貼り付ける際に、割れの発生を抑制するとともに、所望の振動特性を維持することができる。
【０００９】
第２の発明に係る振動体は、第１の発明に係る振動体であって、薄膜振動素子は、曲面のＲ方向に対して交差する方向に長手方向が沿うように配置される略長方形の形状を有している。
これにより、略長方形の薄膜振動素子を複数並べて所望の振動付与エリアに設置することで、薄膜振動素子を振動付与エリアへ貼り付ける際に、薄膜振動素子に割れが発生することを抑制することができる。
【００１０】
第３の発明に係る振動体は、第１の発明に係る振動体であって、薄膜振動素子は、ｎ×ｎ個のマトリクス状に配置されている。
これにより、ｎ×ｎ個のマトリクス状の薄膜振動素子を複数並べて所望の振動付与エリアに設置することで、薄膜振動素子を振動付与エリアへ貼り付ける際に、薄膜振動素子に割れが発生することを抑制することができる。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許