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公開番号2025073818
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-13
出願番号2023184920
出願日2023-10-27
発明の名称光素子、レーザモジュール、網膜投影装置、及びニアアイウェアラブル装置
出願人TDK株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G02B 6/14 20060101AFI20250502BHJP(光学)
要約【課題】変換効率が低下することを抑制しつつ、可視光の偏波モードをTM0モードからTE0モードに変換可能な光素子、レーザモジュール、網膜投影装置、及びニアアイウェアラブル装置を提供すること。
【解決手段】光素子は、可視光の偏波モードを変換するモード変換器を備える。モード変換器は、可視光の偏波モードをTM0モードからTE1モードに変換する変換部51と、TE1モードの可視光をTE0モードの分岐光LAとTE0モードの分岐光LBとに分岐すると共に合波部53に入射する際の分岐光LBの位相から合波部53に入射する際の分岐光LAの位相を差し引くことによって得られる位相差を調整する分岐部52とを備える。分岐部52は、分岐光LAが伝搬する分岐導波路52Aと分岐光LBが伝搬する分岐導波路52Bとを備える。分岐導波路52Aにおける分岐光LAの光路長と分岐導波路52Bにおける分岐光LBの光路長とは互いに異なっている。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
主面を有する基板と、
前記主面に設けられ、電気光学効果を有する材料によって構成されたコア層と、
を備え、
前記コア層は、前記主面に沿った第1方向に延び、可視光の偏波モードをTM0モードからTE0モードに変換するモード変換器を備え、
前記モード変換器は、
前記可視光の偏波モードを前記TM0モードからTE1モードに変換する変換部と、
前記TE1モードの前記可視光を、前記TE0モードの第1分岐光と前記TE0モードの第2分岐光とに分岐すると共に、前記第1分岐光と前記第2分岐光との間の位相差を調整する分岐部と、
前記第1分岐光と前記第2分岐光とを合波する合波部と、を備え、
前記変換部は、前記第1方向における両端であり、前記TM0モードの前記可視光が入射される第1端と、前記TE1モードの前記可視光を出射する第2端と、を備え、
前記主面に沿うと共に前記第1方向に交差する第2方向における前記変換部の長さは、前記第1端から前記第2端まで連続的に増加し、
前記位相差は、前記合波部に入射する際の前記第2分岐光の位相から前記合波部に入射する際の前記第1分岐光の位相を差し引くことによって得られる位相差であり、
前記分岐部は、前記第1分岐光が伝搬する第1分岐導波路と、前記第2分岐光が伝搬する第2分岐導波路と、を備え、
前記第1分岐導波路における前記第1分岐光の光路長と前記第2分岐導波路における前記第2分岐光の光路長とは、互いに異なっている、光素子。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記位相差は、-2π/3+2nπラジアン以上-π/3+2nπラジアン以下であり、
前記nは、整数である、請求項1に記載の光素子。
【請求項3】
前記コア層は、前記主面に設けられたスラブを更に備え、
前記モード変換器は、前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向において、前記スラブ上に設けられている、請求項1又は請求項2に記載の光素子。
【請求項4】
前記コア層の前記第3方向における長さは、前記可視光の波長よりも小さい、請求項3に記載の光素子。
【請求項5】
前記合波部は、マルチモード干渉計によって構成されている、請求項1又は請求項2に記載の光素子。
【請求項6】
前記合波部の前記第2方向における長さは、2.0μm以上である、請求項5に記載の光素子。
【請求項7】
前記第1分岐導波路の前記合波部に接続されている接続端での、前記第1分岐導波路の前記第2方向における長さは、前記合波部の前記第2方向における長さの23%以上47%以下であり、
前記第2分岐導波路の前記合波部に接続されている接続端での、前記第2分岐導波路の前記第2方向における長さは、前記合波部の前記第2方向における長さの23%以上47%以下である、請求項5に記載の光素子。
【請求項8】
前記コア層は、
赤色光の偏波モードを前記TM0モードから前記TE0モードに変換する前記モード変換器である第1モード変換器と、
緑色光の偏波モードを前記TM0モードから前記TE0モードに変換する前記モード変換器である第2モード変換器と、
青色光の偏波モードを前記TM0モードから前記TE0モードに変換する前記モード変換器である第3モード変換器と、
前記赤色光、前記緑色光、及び前記青色光を合波してレーザ光を出射する合波器と、
を備える、請求項1又は請求項2に記載の光素子。
【請求項9】
前記第1モード変換器の前記第1方向及び前記第2方向に交差する第3方向における長さ、前記第2モード変換器の前記第3方向における長さ、及び前記第3モード変換器の前記第3方向における長さは同じである、請求項8に記載の光素子。
【請求項10】
前記コア層は、
前記赤色光の光強度を変調する第1変調器と、
前記緑色光の光強度を変調する第2変調器と、
前記青色光の光強度を変調する第3変調器と、
を更に備える、請求項8に記載の光素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、光素子、レーザモジュール、網膜投影装置、及びニアアイウェアラブル装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
光導波路を伝搬する光の偏波モードには、基板に対して水平方向の主電界を有する偏波モードであるTE(Transverse Electric)モードと、基板に対して垂直方向の主電界を有する偏波モードであるTM(Transverse Magnetic)モードとがある。これらの偏波モードを変換する光素子が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、光の偏波モードをTM0モードからTE0モードに変換する光素子が記載されている。この光素子は、光の偏波モードをTM0モードからTE1モードに変換するモード変換部と、光の偏波モードをTE1モードから位相が互いに異なる2つのTE0モードに変換するモード分岐部と、2つのTE0モードの光の位相を調整する位相調整部と、位相が調整された2つのTE0モードの光を合波する合波部と、を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-181611号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の光素子は、光通信に用いられる光素子であり、赤外波長帯のTM0モードの光をTE0モードの光に変換している。しかしながら、特許文献1に記載の光素子では、TM0モードの光をTE0モードの光に変換する際の変換効率については考慮されておらず、TM0モードの可視光をTE0モードの可視光に変換することについても考慮されていない。
【0006】
本開示は、変換効率が低下することを抑制しつつ、可視光の偏波モードをTM0モードからTE0モードに変換可能な光素子、レーザモジュール、網膜投影装置、及びニアアイウェアラブル装置を説明する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一側面に係る光素子は、主面を有する基板と、主面に設けられ、電気光学効果を有する材料によって構成されたコア層と、を備える。コア層は、主面に沿った第1方向に延び、可視光の偏波モードをTM0モードからTE0モードに変換するモード変換器を備える。モード変換器は、可視光の偏波モードをTM0モードからTE1モードに変換する変換部と、TE1モードの可視光を、TE0モードの第1分岐光とTE0モードの第2分岐光とに分岐すると共に、第1分岐光と第2分岐光との間の位相差を調整する分岐部と、第1分岐光と第2分岐光とを合波する合波部と、を備える。変換部は、第1方向における両端であり、TM0モードの可視光が入射される第1端と、TE1モードの可視光を出射する第2端と、を備える。主面に沿うと共に第1方向に交差する第2方向における変換部の長さは、第1端から第2端まで連続的に増加する。上記位相差は、合波部に入射する際の第2分岐光の位相から合波部に入射する際の第1分岐光の位相を差し引くことによって得られる位相差である。分岐部は、第1分岐光が伝搬する第1分岐導波路と、第2分岐光が伝搬する第2分岐導波路と、を備える。第1分岐導波路における第1分岐光の光路長と第2分岐導波路における第2分岐光の光路長とは、互いに異なっている。
【0008】
この光素子では、変換部の第2方向における長さが第1端から第2端まで連続的に増加しているので、変換部を伝搬する可視光の実効屈折率が変化する。これによって、変換部において、可視光の偏波モードがTM0モードからTE1モードに変換され得る。さらに、分岐部において、変換部から出射されたTE1モードの可視光が、互いに逆位相のTE0モードの第1分岐光及びTE0モードの第2分岐光に分岐され、第1分岐光が第1分岐導波路を伝搬し、第2分岐光が第2分岐導波路を伝搬する。そして、合波部において、第1分岐光と第2分岐光とが合波されることにより、TE0モードの可視光が出射される。
【0009】
ここで、第1分岐導波路における光路長と第2分岐導波路における光路長とが同じである場合には、合波部に入射する際の第2分岐光の位相から合波部に入射する際の第1分岐光の位相を差し引くことによって得られる位相差が-πラジアンから変更されることなく、第1分岐光及び第2分岐光が合波部に入射される。したがって、第1分岐光と第2分岐光とを合波することによって得られる可視光の光強度は、変換部に入射した可視光の光強度の実質的に半分となり、変換効率が低下してしまう。一方で、この光素子では、第1分岐導波路における光路長と第2分岐導波路における光路長とが互いに異なっているので、上記位相差が-πラジアンとは異なる値となる。これにより、第1分岐光と第2分岐光とを合波することによって得られる可視光の光強度が、変換部に入射した可視光の光強度から低減することを抑制することができる。以上のことから、上記光素子は、変換効率が低下することを抑制しつつ、可視光の偏波モードをTM0モードからTE0モードに変換することができる。
【0010】
上記位相差は、-2π/3+2nπラジアン以上-π/3+2nπラジアン以下であってもよい。nは、整数であってもよい。上記位相差が-π/2+2nπラジアンである場合には、第1分岐光と第2分岐光とを合波することによって得られるTE0モードの可視光の光強度は、変換部に入射したTM0モードの可視光の光強度と実質的に同じとなる。上記位相差が-π/2+2nπラジアンから離れるにつれて、第1分岐光と第2分岐光とを合波することによって得られるTE0モードの可視光の光強度が低減する。上記範囲は、-π/2+2nπラジアンを中心とした±π/6の範囲であるので、第1分岐光と第2分岐光とを合波することで得られるTE0モードの可視光の光強度の損失をより一層低減することができる。すなわち、TM0モードからTE0モードへの変換効率が低下することをより一層抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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