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公開番号2025076182
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-15
出願番号2023187983
出願日2023-11-01
発明の名称コイル装置
出願人TDK株式会社
代理人前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類H01F 30/10 20060101AFI20250508BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】コアに生じる熱応力の低減を図ることができるコイル装置を提供すること。
【解決手段】コイル装置1は、磁性体を含むコア2と、前記コアの少なくとも一部の回りにコイル状に配置してあるワイヤと、を有する。コア2の中脚部23の体積の70%以上が放熱性樹脂82の大気開放面82aより下方に位置し、第1ベース部21aと中脚部23の一端との間には、空気層37が存在し、放熱性樹脂82の大気開放面82aよりも空気層の隙間37が下方に位置する
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
磁性体を含むコアと、
前記コアの少なくとも一部の回りにコイル状に配置してあるワイヤと、を有するコイル装置であって、
前記コアが、
前記ワイヤの巻回部が配置してある中脚部と、
前記巻回部の巻回軸に沿って前記中脚部の一端に配置される第1ベース部とを有し、
前記中脚部の体積の70%以上が放熱性樹脂の大気開放面より下方に位置し、
前記第1ベース部と前記中脚部の前記一端との間には、空気層が存在し、
前記放熱性樹脂の大気開放面よりも前記空気層が下方に位置するコイル装置。
続きを表示(約 950 文字)【請求項2】
前記第1ベース部と前記中脚部の前記一端との少なくともいずれかの表面には、前記第1ベース部と前記中脚部の前記一端とを部分的に接触させる複数の微小凹凸を有し、前記微小凹凸の凹部に、前記空気層が形成してある請求項1に記載のコイル装置。
【請求項3】
前記空気層の前記巻回軸に沿う厚みが、5μm以上50μm以下である請求項2に記載のコイル装置。
【請求項4】
前記中脚部の前記一端の外周には、シール部材が装着してあり、
前記シール部材単独で、あるいは、前記シール部材と他の部材との組み合わせにより、前記第1ベース部と前記中脚部の前記一端との間に所定間隔の空気層を形成し、前記空気層に前記放熱性樹脂が入り込むことを抑制してある請求項1に記載のコイル装置。
【請求項5】
前記中脚部と前記ワイヤの巻回部との間には、ボビンの筒部が配置してあり、
前記他の部材が、前記ボビンの筒部の一端に形成してある内方凸部で構成してあり、
前記内方凸部と前記中脚部の前記一端との間に前記シール部材が配置してある請求項4に記載のコイル装置。
【請求項6】
前記シール部材がOリングで構成してあり、
前記他の部材が、前記ベース部の表面に密着するリング状のスペーサで構成してあり、
前記スペーサ上に、前記中脚部の前記一端の外周に保持してある前記Oリングが配置してある請求項4に記載のコイル装置。
【請求項7】
前記空気層の前記巻回軸に沿う厚みが、5μm以上3mm以下である請求項1に記載のコイル装置。
【請求項8】
前記コアは、前記巻回軸に沿って前記中脚部の他端に連続して形成してある第2ベース部をさらに有する請求項1に記載のコイル装置。
【請求項9】
前記コアは、前記巻回軸に沿って前記中脚部の他端に、所定距離で離れて配置してある第2ベース部をさらに有する請求項1に記載のコイル装置。
【請求項10】
前記第1ベース部は、前記放熱性樹脂が充填してあるケースの冷却壁面に近接している請求項1に記載のコイル装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえばトランスなどとしても好適に用いることができるコイル装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
コイル装置の耐熱性を向上させるために、たとえば特許文献1では、コアの一部を放熱性樹脂に浸して冷却効果を高めている。しかしながら、この技術では、放熱性樹脂で覆う部分が少なく、十分な放熱効果が期待できないという課題を有する。
【0003】
そこで、コアの大部分を放熱性樹脂で覆うことも考えられるが、そのように構成すると、放熱性樹脂を貯留するためのケースが大きくなりすぎて、コイル装置の小型化の要請に反してしまう。そこで、必要最小限の範囲でワイヤの巻回部を浸すように放熱性樹脂で覆うことがある。
【0004】
ワイヤの巻回部が配置してあるコアの中脚部は、コアのベース部に一体的に接続されることが一般的であり、中脚部に生じる熱は、コアのベース部に伝達され、ベース部が接触しているケースの冷却部に逃がされる。そのため、特に、中脚部には、ワイヤの巻回軸に沿って急激な温度勾配が生じ、コアに熱応力が発生し、コアロスの悪化を招き易い。特に、近年のコイル装置の大電流化に伴い、コアに生じる熱応力の低減が課題になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-36194号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、コアに生じる熱応力の低減を図ることができるコイル装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係るコイル装置は、
磁性体を含むコアと、
前記コアの少なくとも一部の回りにコイル状に配置してあるワイヤと、を有するコイル装置であって、
前記コアが、
前記ワイヤの巻回部が配置してある中脚部と、
前記巻回部の巻回軸に沿って前記中脚部の一端に配置される第1ベース部とを有し、
前記中脚部の体積の70%以上、好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、あるいは95%以上が放熱性樹脂の大気開放面より下方に位置し、
前記第1ベース部と前記中脚部の前記一端との間には、空気層が存在し、
前記放熱性樹脂の大気開放面よりも前記空気層が下方に位置する。
【0008】
このコイル装置では、中脚部の体積の大部分が放熱性樹脂の大気開放面より下方に位置するため、中脚部と共に中脚部の周囲に配置してあるワイヤの巻回部も、それらの体積の大部分が放熱性樹脂により冷却され、放熱性が向上する。しかも、第1ベース部と中脚部の一端との間には、空気層が存在することから、中脚部の熱が第1ベース部に伝達しにくくなり、中脚部の巻回軸に沿う温度分布の変化が小さくなる。中脚部は、放熱性樹脂により均一に冷却されることになる。その結果、中脚部には、ワイヤの巻回軸に沿って急激な温度勾配が生じ難くなり、コアに発生する熱応力を低減し、コアロスが低減される。
【0009】
前記第1ベース部と前記中脚部の前記一端との少なくともいずれかの表面には、前記第1ベース部と前記中脚部の前記一端とを部分的に接触させる微小凹凸を有してもよく、前記微小凹凸の凹部に、前記空気層が形成してあってもよい。
【0010】
すなわち、中脚部の一端は、第1ベース部の表面に突き合わせるのみでもよく、突き合わされる第1ベース部と中脚部の一端との少なくともいずれかの表面に複数の微小凹凸が形成してあれば、微小凹凸の凹部に、微小凹凸の表面粗さに対応する隙間の空気層が形成されることになる。
(【0011】以降は省略されています)

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