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公開番号2025072887
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-12
出願番号2023183331
出願日2023-10-25
発明の名称軌条車両
出願人株式会社日立製作所
代理人弁理士法人第一国際特許事務所
主分類B61D 27/00 20060101AFI20250501BHJP(鉄道)
要約【課題】調和空気の流れを阻害せず、限られた開口面積の吹出口を調和空気が通ることで発生する騒音を、客室内に伝播しにくくさせる吹出口構造を備える軌条車両を提供する。
【解決手段】空調装置、前記空調装置に接続された調和空気ダクト、および、前記調和空気ダクトと接続された吹出口キセを有する軌条車両において、前記吹出口キセが、車室と反対側の端部に形成された調和空気の吹出口開口から、車室側の開放された端部まで続く風路を有し、前記風路は、前記吹出口開口から車室側端部へ向かうにつれて風路断面が狭くなる形状を有しており、前記風路に隣接して吸音構造が配置され、前記吸音構造の内部は、前記風路を構成する側面に形成された吸音開口を介して空気が流通可能となっている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
空調装置、前記空調装置に接続された調和空気ダクト、および、前記調和空気ダクトと接続された吹出口キセを有する軌条車両において、
前記吹出口キセが、車室と反対側の端部に形成された調和空気の吹出口開口から、車室側の開放された端部まで続く風路を有し、前記風路は、前記吹出口開口から車室側端部へ向かうにつれて風路断面が狭くなる形状を有しており、
前記風路に隣接して吸音構造が配置され、前記吸音構造の内部は、前記風路を構成する側面に形成された吸音開口を介して空気が流通可能となっている、
ことを特徴とする軌条車両。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
請求項1に記載の軌条車両において、
前記吸音構造が、筐体と、複数の孔を備えた有孔板とで構成され、前記風路側から見たときの前記有孔板の背後における前記筐体内部のスペースに吸音材が配置されている、
ことを特徴とする軌条車両。
【請求項3】
請求項1に記載の軌条車両において、
前記吸音構造が、筐体と、複数の孔を備えた有孔板とで構成され、前記風路側から見たときの前記有孔板の背後における前記筐体内部のスペースに空気層が存在する、
ことを特徴とする軌条車両。
【請求項4】
請求項2または3に記載の軌条車両において、
前記有孔板が、前記吸音開口を通して吹出口キセの風路内面に露出している、
ことを特徴とする軌条車両。
【請求項5】
請求項2または3に記載の軌条車両において、
前記有孔板が、前記風路の側壁を構成し、前記有孔板の孔が、前記吸音開口を構成する、
ことを特徴とする軌条車両。
【請求項6】
請求項1に記載の軌条車両において、
前記吹出口キセの風路において、前記吸音開口が設置されている側面と対向する側面を、凹凸のある形状とする、
ことを特徴とする軌条車両。
【請求項7】
請求項1に記載の軌条車両において、
1つ以上の前記吹出口開口がある車両長手方向の範囲で、前記吹出口開口に対応して前記吸音構造を設置する、
ことを特徴とする軌条車両。
【請求項8】
請求項1に記載の軌条車両において、
前記吹出口キセが設置されている車両長手方向の範囲において、複数の前記吹出口開口にわたって前記吸音構造を設置する、
ことを特徴とする軌条車両。
【請求項9】
請求項1に記載の軌条車両において、
所定値より調和空気の流れる風速が速い前記吹出口開口のみに対応して、前記吸音構造を設置する、
ことを特徴とする軌条車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、軌条車両に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
例えば鉄道車両は、車室内の温熱快適性を高めるために、換気装置及び空気調和装置(以下、空調装置と記す)を備える。空調装置は、鉄道車両の室内の各部から取り込んだ再循環空気に、換気装置が取り込んだ新鮮空気を混合して、室内熱交換器を通過させる過程で、再循環空気と新鮮空気の温度および湿度を調和した調和空気を生成し、鉄道車両の室内の各部へ供給する。
【0003】
上記のような、鉄道車両内の空気の循環にあたり、車室内には、調和空気を車室へ吹き出す吹出口、および、車室から再循環空気を取り込む吸込口が設置される。吹出口および吸込口は、車室内の内装パネルや床板に設けられた開口や、内装パネル間の隙間を利用して配置することが一般的である。そのため、吹出口および吸込口の大きさについて、開口によって内装パネルや床板の強度を低下させないように、また、乗客が誤って吹出口や吸込口に手を差し入れたりすることがないようにするため、1箇所あたりの吹出口および吸込口の大きさを小さく必要がある。しかしながら、車内の吹出口および吸込口の大きさを小さくすることにより、車内の吹出口および吸込口を通過する空気の通風面積が小さくなることから、吹出口および吸込口を通過する空気の風速が速くなり、空気による騒音が増大し、乗客に不快感を与えることが懸念される。
【0004】
このような問題を解決するにあたり、例えば、車室内の床に設置された吸込口において、吸込口の開口上に配設したカバーを、床と接触しないように支持部材で構成する構造がある。このような構造により、吸込口に流れる流れがカバーと床の隙間を通ることで流れを蛇行させ、吸込口での風速を遅くして、吸込口に空気が通ることで発生する騒音を低減するとともに、開口上のカバーにより、吸込口で発生する騒音を直接客室内へ伝播させない技術が、特許文献1に開発されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-14863号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1によれば、車室内の床に設置された吸込口を対象として上記構造を適用しており、空気の流れが逆となる吹出口においては、上記構造で得られる効果が異なるという課題がある。また特許文献1のような構成を吹出口に適用した場合、開口上に設置されたカバーに調和空気が当たることにより、流れの乱れが発生し、騒音が発生することが懸念される。さらに、調和空気がカバーに当たることにより、客室内へ吹き出された調和空気の風速が低減し、客室内に調和空気を十分に循環することができず、客室内で温熱快適性を均一化できなくなる恐れがある。
【0007】
そのため、本発明は、調和空気の流れを阻害せず、限られた開口面積の吹出口を調和空気が通ることで発生する騒音を、客室内に伝播しにくくさせる吹出口構造を備える軌条車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
代表的な本発明の軌条車両の一つは、
空調装置、前記空調装置に接続された調和空気ダクト、および、前記調和空気ダクトと接続された吹出口キセを有する軌条車両において、
前記吹出口キセが、車室と反対側の端部に形成された調和空気の吹出口開口から、車室側の開放された端部まで続く風路を有し、前記風路は、前記吹出口開口から車室側端部へ向かうにつれて風路断面が狭くなる形状を有しており、
前記風路に隣接して吸音構造が配置され、前記吸音構造の内部は、前記風路を構成する側面に形成された吸音開口を介して空気が流通可能となっていることにより達成される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、調和空気の流れを阻害せず、限られた開口面積の吹出口を調和空気が通ることで発生する騒音を、客室内に伝播しにくくさせる吹出口構造を備える軌条車両を提供することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、鉄道車両の側面図である。
図2は、鉄道車両の長手方向に交差する断面図(図1のA-A断面)である。
図3は、第1実施形態の、鉄道車両に備えられる吹出口構造の構成を示す、鉄道車両の長手方向に交差する断面図の詳細図(図2のB部)である。
図4は、第1実施形態の、鉄道車両に備えられる吹出口構造における、調和空気の流れおよび吹出口で発生する騒音の伝播の状態を模式的に示す図である。
図5は、第1実施形態の、鉄道車両に備えられる吹出口構造の構成を示す、鉄道車両の幅方向に交差する断面図(図3のC-C断面)である。
図6は、第1実施形態の、鉄道車両に備えられる吹出口構造の構成を示す、鉄道車両の高さ方向に交差する断面図(図3のD-D断面)である。
図7は、第2実施形態の、鉄道車両に備えられる吹出口構造の構成を示す、鉄道車両の幅方向に交差する断面図(図3のC-C断面)である。
図8は、第3実施形態の、鉄道車両に備えられる吹出口構造の構成を示す、鉄道車両の幅方向に交差する断面図(図3のC-C断面)である。
図9は、第3実施形態の、鉄道車両に備えられる吹出口構造の構成を示す、鉄道車両の高さ方向に交差する断面図(図3のD-D断面)である。
図10は、第4実施形態の、鉄道車両に備えられる吹出口構造の構成を示す、鉄道車両の長手方向に交差する断面図の詳細(図2のB部)である。
図11は、第5実施形態の、鉄道車両に備えられる吹出口構造の構成を示す、鉄道車両の幅方向に交差する断面図(図2のE-E部)である。
図12は、第6実施形態の、鉄道車両に備えられる吹出口構造の構成を示す、鉄道車両の幅方向に交差する断面図(図2のE-E部)である。
図13は、第7実施形態の、鉄道車両に備えられる吹出口構造の構成を示す、鉄道車両の幅方向に交差する断面図(図2のE-E部)である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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