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公開番号
2025105126
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-10
出願番号
2023223442
出願日
2023-12-28
発明の名称
3レベル電力変換装置、鉄道車両、3レベル電力変換装置の制御方法および3レベル電力変換装置の生産方法
出願人
株式会社日立製作所
代理人
弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
主分類
H02M
7/487 20070101AFI20250703BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】クランプ用MOSFETに対する制御信号を新たに作成しなくても動作が可能な3レベル電力変換装置等を提供する。
【解決手段】3レベル電力変換装置は、プラス側、中性点、マイナス側電源線101~103と、MOSFET111~116と、を備える。MOSFET111~114は4直列に接続される。MOSFET115の高電位側端子がMOSFET112と113との接続点に接続され、低電位側端子が中性点電源線102に接続される。MOSFET116の高電位側端子が中性点電源線102に接続され、低電位側端子がMOSFET113と114との接続点に接続される。交流端子104がMOSFET112と113との接続点に接続される。MOSFET112の制御端子には、MOSFET116の制御端子と同一の制御信号が与えられ、MOSFET113の制御端子には、MOSFET115の制御端子と同一の制御信号が与えられる。
【選択図】図1A
特許請求の範囲
【請求項1】
3つの電位レベルを用いて直流と交流とを相互変換する3レベル電力変換装置であって、
第1乃至第3の電位をそれぞれ有する第1乃至第3の電源線と、
高電位端子、低電位端子および制御端子を有し、高電位端子と低電位端子との間で双方向通電が可能な第1乃至第6の半導体素子と、
を備え、
第1乃至第4の半導体素子は4直列に接続され、
第1の半導体素子の高電位端子が第1の電源線に接続され、
第1の半導体素子の低電位端子が第2の半導体素子の高電位端子に接続され、
第2の半導体素子の低電位端子が第3の半導体素子の高電位端子に接続され、
第3の半導体素子の低電位端子が第4の半導体素子の高電位端子に接続され、
第4の半導体素子の低電位端子が第3の電源線に接続され、
第5の半導体素子の高電位側端子が第2の半導体素子と第3の半導体素子との接続点に接続され、
第5の半導体素子の低電位側端子が第2の電源線に接続され、
第6の半導体素子の高電位側端子が第2の電源線に接続され、
第6の半導体素子の低電位側端子が第3の半導体素子と第4の半導体素子との接続点に接続され、
交流端子が第2の半導体素子と第3の半導体素子との接続点に接続され、
第2の半導体素子の制御端子には、第6の半導体素子の制御端子と同一の制御信号が与えられ、
第3の半導体素子の制御端子には、第5の半導体素子の制御端子と同一の制御信号が与えられる、
ことを特徴とする3レベル電力変換装置。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
第1乃至第6の半導体素子の制御端子にそれぞれ接続され、制御信号を与える第1乃至第6の駆動回路をさらに備え、
制御信号は、第1乃至第6の駆動回路に接続する上位コントローラにより生成され、
第2の駆動回路に与える制御信号を分岐して第6の駆動回路に与えるとともに、第3の駆動回路に与える制御信号を分岐して第5の駆動回路に与える請求項1に記載の3レベル電力変換装置。
【請求項3】
第1乃至第6の半導体素子の制御端子にそれぞれ接続され、制御信号を与える第1乃至第6の駆動回路をさらに備え、
制御信号は、第1乃至第6の駆動回路に接続する上位コントローラにより生成され、
第2の駆動回路に与えられる制御信号と第6の駆動回路に与えられる制御信号とは、同一の制御信号が上位コントローラにてそれぞれ生成され、第3の駆動回路に与えられる制御信号と第5の駆動回路に与えられる制御信号とは、同一の制御信号が上位コントローラにてそれぞれ生成される請求項1に記載の3レベル電力変換装置。
【請求項4】
第1の半導体素子乃至第6の半導体素子のそれぞれに接続され、高電位端子にカソード端子が接続されるとともに低電位端子にアノード端子が接続される第1乃至第6のダイオードをさらに備える請求項1に記載の3レベル電力変換装置。
【請求項5】
第1乃至第4の半導体素子の制御端子にそれぞれ接続され、制御信号を与える第1乃至第4の駆動回路をさらに備え、
第5の半導体素子の制御端子には、第3の駆動回路の出力から分岐されて第1の絶縁回路を介して伝達される制御信号が入力され、
第6の半導体素子の制御端子には、第2の駆動回路の出力から分岐されて第2の絶縁回路を介して伝達される制御信号が入力される請求項1に記載の3レベル電力変換装置。
【請求項6】
第1の絶縁回路および第2の絶縁回路の伝搬遅延が1μs以内である請求項5に記載の3レベル電力変換装置。
【請求項7】
第1乃至第6の半導体素子は、2個を1組としてそれぞれ1つのパッケージに納められる請求項1に記載の3レベル電力変換装置。
【請求項8】
第1の半導体素子と第5の半導体素子との直列回路、第2の半導体素子と第3の半導体素子との直列回路、および第4の半導体素子と第6の半導体素子との直列回路が、それぞれ1つのパッケージに納められる請求項7に記載の3レベル電力変換装置。
【請求項9】
第2の駆動回路と第6の駆動回路との動作の差および第3駆動回路と第5の駆動回路との動作の差が、それぞれ1μs以内である請求項1に記載の3レベル電力変換装置。
【請求項10】
請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載の3レベル電力変換装置を備えた鉄道車両。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、3レベル電力変換装置、鉄道車両、3レベル電力変換装置の制御方法、3レベル電力変換装置の生産方法に関する。本発明は、特に、双方向に通電可能な半導体素子を用いた3レベル電力変換装置等に関する。
続きを表示(約 4,200 文字)
【背景技術】
【0002】
直流と交流の相互変換の回路としては、直流側回路の電位レベルが正負の2つのレベルからなる2レベル回路や、3つの電位レベルからなる3レベル回路、5つ以上の電位から構成されるマルチレベル回路などがある。
2レベル回路は構成がシンプルであり、小型・低コストにシステムを構成出来ることから、自動車をはじめ、家電や産業用機器まで広く普及している。
一方、3レベル回路は交流出力波形の歪みを低減することでノイズを低減できるという特長や、定格電圧の低い半導体スイッチング素子を使えると言った特長もある。半導体スイッチング素子は定格電圧が低い方が損失が少なく価格も安い為に、電力変換装置の小型化・低コスト化にメリットがある。
3レベル回路を用いて直流と交流の相互変換する3レベル電力変換装置は、前述の2つの特長により、例えば、電力伝送用途や鉄道車両駆動用途などの数千Vを超える高電圧のシステムで広く使われている。
【0003】
図7に、クランプダイオードを使った従来の3レベル回路を示す。
図7において、101はプラス側電源線、102は中性点電源線、103はマイナス側電源線、104は交流端子、111~114はMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、117~120はダイオード、131~134はゲートドライバ、141は上位コントローラ、142はプラス側電源コンデンサ、143はマイナス側電源コンデンサ、501、502はクランプダイオードである。
【0004】
図7に示した3レベル回路では交流端子104よりプラス側の2つのスイッチング素子MOSFET111、MOSFET112がオンすると、プラス側電源線101の電位が交流端子104に出力される。同様にマイナス側のMOSFET113、MOSFET114がオンするとマイナス側電源線103の電位が交流端子104に出力される。また、交流端子104に直接接続されている中央の2個のMOSFET112、MOSFET113がオンすると中性点電源線102の電位が交流端子104に出力される様になる。このとき、中性点とMOSFET112、MOSFET113との間にはクランプダイオード501とクランプダイオード502とが接続されており、電流の向きにより自動的に流れる経路が切り替わる。例えば中性点電源線102から交流端子104に電流が流れる場合にはクランプダイオード501とMOSFET112に電流が流れ、反対に交流端子104から中性点電源線102に電流が流れる場合にはMOSFET113を通ってクランプダイオード502に電流が流れる。
近年、世界的な脱炭素化の潮流を受けて、電力変換回路の低損失化・高効率化が進められており、前述の3レベル回路でも、スイッチング素子・ダイオードの損失を低減する様々な技術が提案されている。
【0005】
特許文献1には、3レベル回路に使われているクランプダイオードの損失を低減する方法が開示されている。特許文献1の3レベル回路は、直列接続された第1、第2、第3および第4のスイッチング素子と、これらスイッチング素子にそれぞれ個々に逆並列接続された第1、第2、第3および第4のダイオードと、第5のダイオードと、第6のダイオードと、第2および第3のスイッチング素子の接続点から出力端子を導出する中性点クランプ式電力変換器において、第5のダイオードと並列接続した第5のスイッチング素子と、第6のダイオードと並列接続した第6のスイッチング素子とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2005-176532号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
クランプダイオードと並列にMOSFETを設けることでダイオードに加えてMOSFETにも電流を流すことで、電流通電時の導通損失を低減する。また、例えば、図7において、中性点電源線102の電位を出力する場合に、従来は電流経路がクランプダイオード501からMOSFET112、もしくはMOSFET113からクランプダイオード502の様に経路が1つしかなかったが、クランプダイオードに並列にMOSFETを追加することで同時に上記2つの経路に双方向に電流を流すことが可能となり、電流の分散により各スイッチング素子に流れる電流を低減することで同通損失を低減できるというメリットもある。
しかしながら従来技術ではクランプダイオードの位置に設けたMOSFET(以降、クランプ用MOSFETと呼ぶ)のゲート制御信号を新たに生成しなければならないという問題があった。
本発明は、クランプ用MOSFETを設けた場合でも、クランプ用MOSFETに対する制御信号を新たに作成しなくても動作が可能な3レベル電力変換装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため本発明は、3つの電位レベルを用いて直流と交流とを相互変換する3レベル電力変換装置であって、第1乃至第3の電位をそれぞれ有する第1乃至第3の電源線と、高電位端子、低電位端子および制御端子を有し、高電位端子と低電位端子との間で双方向通電が可能な第1乃至第6の半導体素子と、を備え、第1乃至第4の半導体素子は4直列に接続され、第1の半導体素子の高電位端子が第1の電源線に接続され、第1の半導体素子の低電位端子が第2の半導体素子の高電位端子に接続され、第2の半導体素子の低電位端子が第3の半導体素子の高電位端子に接続され、第3の半導体素子の低電位端子が第4の半導体素子の高電位端子に接続され、第4の半導体素子の低電位端子が第3の電源線に接続され、第5の半導体素子の高電位側端子が第2の半導体素子と第3の半導体素子との接続点に接続され、第5の半導体素子の低電位側端子が第2の電源線に接続され、第6の半導体素子の高電位側端子が第2の電源線に接続され、第6の半導体素子の低電位側端子が第3の半導体素子と第4の半導体素子との接続点に接続され、交流端子が第2の半導体素子と第3の半導体素子との接続点に接続され、第2の半導体素子の制御端子には、第6の半導体素子の制御端子と同一の制御信号が与えられ、第3の半導体素子の制御端子には、第5の半導体素子の制御端子と同一の制御信号が与えられる、ことを特徴とする3レベル電力変換装置である。この場合、クランプ用MOSFETを設けた場合でも、クランプ用MOSFETに対する制御信号を新たに作成しなくても動作が可能な3レベル電力変換装置を提供できる。
【0009】
ここで、例えば、第1乃至第6の半導体素子の制御端子にそれぞれ接続され、制御信号を与える第1乃至第6の駆動回路をさらに備え、制御信号は、第1乃至第6の駆動回路に接続する上位コントローラにより生成され、第2の駆動回路に与える制御信号を分岐して第6の駆動回路に与えるとともに、第3の駆動回路に与える制御信号を分岐して第5の駆動回路に与える。この場合、同一の制御信号を、より容易に得ることができる。
また、例えば、第1乃至第6の半導体素子の制御端子にそれぞれ接続され、制御信号を与える第1乃至第6の駆動回路をさらに備え、制御信号は、第1乃至第6の駆動回路に接続する上位コントローラにより生成され、第2の駆動回路に与えられる制御信号と第6の駆動回路に与えられる制御信号とは、同一の制御信号が上位コントローラにてそれぞれ生成され、第3の駆動回路に与えられる制御信号と第5の駆動回路に与えられる制御信号とは、同一の制御信号が上位コントローラにてそれぞれ生成される。この場合、上位コントローラで生成するゲート制御信号が4種類ですむ。
さらに、例えば、第1の半導体素子乃至第6の半導体素子のそれぞれに接続され、高電位端子にカソード端子が接続されるとともに低電位端子にアノード端子が接続される第1乃至第6のダイオードをさらに備える。この場合、アームの短絡による半導体素子の破壊を防止することができる。
またさらに、例えば、第1乃至第4の半導体素子の制御端子にそれぞれ接続され、制御信号を与える第1乃至第4の駆動回路をさらに備え、第5の半導体素子の制御端子には、第3の駆動回路の出力から分岐されて第1の絶縁回路を介して伝達される制御信号が入力され、第6の半導体素子の制御端子には、第2の駆動回路の出力から分岐されて第2の絶縁回路を介して伝達される制御信号が入力される。この場合、3レベル電力変換装置の小型化・低コスト化を図ることができる。
そして、例えば、第1の絶縁回路および第2の絶縁回路の伝搬遅延が1μs以内である。この場合、3レベル電力変換装置の正常な動作を担保することができる。
また、例えば、第1乃至第6の半導体素子は、2個を1組としてそれぞれ1つのパッケージに納められる。この場合、3レベル電力変換装置の大型化を防止することができる。
さらに、例えば、第1の半導体素子と第5の半導体素子との直列回路、第2の半導体素子と第3の半導体素子との直列回路、および第4の半導体素子と第6の半導体素子との直列回路が、それぞれ1つのパッケージに納められる。この場合、それぞれ1つのパッケージに納める組合せとして適している。
またさらに、例えば、第2の駆動回路と第6の駆動回路との動作の差および第3駆動回路と第5の駆動回路との動作の差が、それぞれ1μs以内である。この場合、3レベル電力変換装置の正常な動作を担保することができる。
【0010】
また、本発明は、上記3レベル電力変換装置を備えた鉄道車両である。この場合、小型化・低コスト化を実現した直流交流変換装置を用いた鉄道車両を提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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