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公開番号2025072625
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-09
出願番号2025021789,2023529185
出願日2025-02-13,2021-06-18
発明の名称処理方法、半導体装置の製造方法、処理装置、およびプログラム
出願人株式会社KOKUSAI ELECTRIC
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H01L 21/31 20060101AFI20250430BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】特定の下地の表面に選択的に吸着抑制層を形成し、所望の下地の表面上に選択的に膜を形成する処理方法、処理装置、プログラム及び半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】処理方法は、(a)第1表面と第2表面とを有する基板に対して、第1前駆物質を供給することで、前記第1表面に第1吸着抑制層を形成する工程と、(b)前記基板に対して、反応物質を供給することで、前記第2表面に吸着促進層を形成する工程と、(c)前記基板に対して、前記第1前駆物質とは分子構造が異なる第2前駆物質を供給することで、前記吸着促進層の表面に第2吸着抑制層を形成する工程と、(d)(a)、(b)、(c)を行った後の前記基板に対して、成膜物質を供給することで、前記第1表面上に膜を形成する工程と、を有する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(a)第1表面と第2表面とを有する基板に対して、第1前駆物質を供給することで、前記第1表面に第1吸着抑制層を形成する工程と、
(b)前記基板に対して、反応物質を供給することで、前記第2表面に吸着促進層を形成する工程と、
(c)前記基板に対して、前記第1前駆物質とは分子構造が異なる第2前駆物質を供給することで、前記吸着促進層の表面に第2吸着抑制層を形成する工程と、
(d)(a)、(b)、(c)を行った後の前記基板に対して、成膜物質を供給することで、前記第1表面上に膜を形成する工程と、
を有する処理方法。
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
(d)では、前記成膜物質の作用により、前記第1吸着抑制層の作用を無効化させて、前記第1表面上に前記膜を形成する請求項1に記載の処理方法。
【請求項3】
(e)(a)、(b)、(c)を行った後、(d)を行う前に、前記第1吸着抑制層の除去、および、前記第1吸着抑制層の作用の無効化のうち少なくともいずれかを行う工程を、さらに有する請求項1に記載の処理方法。
【請求項4】
前記第1吸着抑制層による吸着抑制作用は、同一条件下では、前記第2吸着抑制層による吸着抑制作用よりも弱い請求項1~3のいずれか1項に記載の処理方法。
【請求項5】
前記第1吸着抑制層は、同一条件下では、前記第2吸着抑制層よりも脱離し易い請求項1~3のいずれか1項に記載の処理方法。
【請求項6】
前記成膜物質と前記第1吸着抑制層との反応性は、同一条件下では、前記成膜物質と前記第2吸着抑制層との反応性よりも高い請求項1~3のいずれか1項に記載の処理方法。
【請求項7】
(b)では、前記吸着促進層として酸素含有層を形成する請求項1~3のいずれか1項に記載の処理方法。
【請求項8】
(b)では、前記第2表面に前記酸素含有層を堆積させる請求項7に記載の処理方法。
【請求項9】
(b)では、前記第2表面を酸化させる請求項7に記載の処理方法。
【請求項10】
前記吸着促進層の厚さを0.5nm以上10nm以下とする請求項7に記載の処理方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、処理方法、半導体装置の製造方法、処理装置、およびプログラムに関する。
続きを表示(約 4,200 文字)【背景技術】
【0002】
半導体デバイスのスケーリングに伴い、加工寸法の微細化やプロセスの複雑化が進んでいる。微細且つ複雑な加工をするためには、高精度なパターニング工程を何度も繰り返す必要があり、半導体デバイス製造におけるコスト増加に繋がっている。近年、高精度かつコスト低減が期待できる手法として、選択成長が注目されている。選択成長とは、基板の表面に露出した2種類以上の下地のうち、所望の下地の表面上に選択的に膜を成長させて成膜する技術である(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-27067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
選択成長において、膜を成長させたくない下地の表面に吸着抑制層を形成することがあるが、特定の下地の表面には、吸着抑制層を形成することが難しいことがある。
【0005】
本開示の目的は、特定の下地の表面に選択的に吸着抑制層を形成し、所望の下地の表面上に選択的に膜を形成することが可能な技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、
(a)表面に第1下地と第2下地とが露出した基板に対して、第1前駆物質を供給することで、前記第1下地の表面に、前記第1前駆物質を構成する分子の分子構造の少なくとも一部を吸着させて第1吸着抑制層を形成する工程と、
(b)前記基板に対して、反応物質を供給することで、前記第2下地の表面に吸着促進層 を形成する工程と、
(c)前記基板に対して、前記第1前駆物質とは分子構造が異なる第2前駆物質を供給することで、前記吸着促進層の表面に、前記第2前駆物質を構成する分子の分子構造の少なくとも一部を吸着させて第2吸着抑制層を形成する工程と、
(d)(a)、(b)、(c)を行った後の前記基板に対して、成膜物質を供給することで、前記第1下地の表面上に膜を形成する工程と、
を行う技術が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、特定の下地の表面に選択的に吸着抑制層を形成し、所望の下地の表面上に選択的に膜を形成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本開示の一態様で好適に用いられる基板処理装置の縦型処理炉の概略構成図であり、処理炉202部分を縦断面図で示す図である。
図2は、本開示の一態様で好適に用いられる基板処理装置の縦型処理炉の概略構成図であり、処理炉202部分を図1のA-A線断面図で示す図である。
図3は、本開示の一態様で好適に用いられる基板処理装置のコントローラ121の概略構成図であり、コントローラ121の制御系をブロック図で示す図である。
図4(a)~図4(e)は、本開示の第1態様の選択成長における各ステップでのウエハの表面部分を示す断面模式図である。図4(a)は、第1下地としてのシリコン酸化膜(SiO膜)と第2下地としてのシリコン窒化膜(SiN膜)とが露出したウエハの表面部分を示す断面模式図である。図4(b)は、ステップAを行うことで、SiO膜の表面に第1吸着抑制層を形成した後のウエハの表面部分を示す断面模式図である。図4(c)は、ステップBを行うことで、SiN膜の表面に吸着促進層を形成した後のウエハの表面部分を示す断面模式図である。図4(d)は、ステップCを行うことで、吸着促進層の表面に第2吸着抑制層を形成した後のウエハの表面部分を示す断面模式図である。図4(e)は、図4(d)の状態からステップDを行うことで、SiO膜の表面上に膜を形成した後のウエハの表面部分を示す断面模式図である。
図5(a)~図5(f)は、本開示の第2態様の選択成長における各ステップでのウエハの表面部分を示す断面模式図である。図5(a)~図5(d)は、図4(a)~図4(d)と同様の図である。図5(e)は、ステップEを行うことで、SiO膜の表面から第1吸着抑制層を除去した後のウエハの表面部分を示す断面模式図である。図5(f)は、図5(e)の状態からステップDを行うことで、SiO膜の表面上に膜を形成した後のウエハの表面部分を示す断面模式図である。
図6(a)~図6(f)は、本開示の第2態様の選択成長における各ステップでのウエハの表面部分を示す断面模式図である。図6(a)~図6(d)は、図4(a)~図4(d)と同様の図である。図6(e)は、図6(d)の状態からステップEを行うことで、第1吸着抑制層の作用を無効化した後のウエハの表面部分を示す断面模式図である。図6(f)は、図6(e)の状態からステップDを行うことで、SiO膜の表面上に膜を形成した後のウエハの表面部分を示す断面模式図である。
図7(a)~図7(f)は、本開示の変形例1の選択成長における各ステップでのウエハの表面部分を示す断面模式図である。図7(a)は、第1下地としてのSiO膜と第2下地としてのSiN膜が露出したウエハの表面部分であって、SiO膜の表面における吸着サイトを示した断面模式図である。図7(b)は、図7(a)の状態からステップFを行うことで、SiO膜の表面における吸着サイトを減少させた後のウエハの表面部分を示す断面模式図である。図7(c)は、図7(b)の状態からステップAを行うことで、SiO膜の表面に第1吸着抑制層を形成した後のウエハの表面部分を示す断面模式図である。図7(d)~図7(f)は、図4(c)~図4(e)と同様の図である。
図8(a)~図8(f)は、本開示の変形例2の選択成長における各ステップでのウエハの表面部分を示す断面模式図である。図8(a)~図8(d)は、図4(a)~図4(d)と同様の図である。図8(e)は、図8(d)の状態からステップDを行うことで、SiO膜の表面上に吸着促進層とは材質の異なる膜を形成した後のウエハの表面部分を示す断面模式図である。図8(f)は、図8(e)の状態からステップGを行うことで、SiN膜の表面上の吸着促進層および第2吸着抑制層をSiN膜の表面から除去した後のウエハの表面部分を示す断面模式図である。
図9(a)~図9(g)は、本開示の変形例3の選択成長における各ステップでのウエハの表面部分を示す断面模式図である。図9(a)~図9(d)は、図4(a)~図4(d)と同様の図である。図9(e)は、図9(d)の状態からステップDを行うことで、SiO膜の表面上に吸着促進層とは材質の異なる膜を形成した後のウエハの表面部分を示す断面模式図である。図9(f)は、図9(e)の状態からステップGを行うことで、SiN膜の表面上の吸着促進層および第2吸着抑制層をSiN膜の表面から除去した後のウエハの表面部分を示す断面模式図である。図9(g)は、図9(f)の状態からステップHを行うことで、SiO膜の表面上に形成した膜を改質させて、かかる膜とは材質が異なる膜(改質後)に変化させた後のウエハの表面部分を示す断面模式図である。
図10(a)は、ステップFを行った後であって、第1下地としてのSiO膜の表面に、吸着サイトである水酸基(OH)終端が密に存在している場合の模式図である。図10(b)は、図10(a)の状態からステップAを行った後において、SiO膜の表面に吸着サイトが残存している場合の模式図である。図10(c)は、図10(b)の状態からステップB,Cをこの順に行うことで、SiO膜の表面に残存した吸着サイトに、第2吸着抑制層が形成された場合の模式図である。
図11(a)は、ステップFを行った後であって、第1下地としてのSiO膜の表面に、吸着サイトであるOH終端が疎に存在している場合の模式図である。図11(b)は、図11(a)の状態からステップAを行った後において、SiO膜の表面に形成された第1吸着抑制層同士の間隔が広くあき、SiO膜の表面の一部が広く露出している場合の模式図である。図11(c)は、図11(b)の状態からステップB,Cをこの順に行うことで、SiO膜の表面における第1吸着抑制層が形成されていない領域(SiO膜の表面の一部が広く露出した領域)に、吸着促進層および第2吸着抑制層が形成された場合の模式図である。
図12(a)は、ステップFを行った後であって、第1下地としてのSiO膜の表面に、吸着サイトであるOH終端が適度に存在している場合の模式図である。図12(b)は、図12(a)の状態からステップAを行った後において、SiO膜の表面に適正に第1吸着抑制層が形成されている場合の模式図である。図12(c)は、図12(b)の状態からステップB,Cをこの順に行うことで、SiO膜の表面への吸着促進層や第2吸着抑制層の形成が抑制され、SiO膜の表面に第1吸着抑制層のみが形成された場合の模式図である。
図13は、実施例における評価結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<本開示の第1態様>
以下、本開示の第1態様について、主に、図1~図3、図4(a)~図4(e)を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において用いられる図面は、いずれも模式的なものであり、図面に示される、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は、現実のものとは必ずしも一致していない。また、複数の図面の相互間においても、各要素の寸法の関係、各要素の比率等は必ずしも一致していない。
【0010】
(1)基板処理装置の構成
図1に示すように、処理炉202は温度調整器(加熱部)としてのヒータ207を有する。ヒータ207は円筒形状であり、保持板に支持されることにより垂直に据え付けられている。ヒータ207は、ガスを熱で活性化(励起)させる活性化機構(励起部)としても機能する。
(【0011】以降は省略されています)

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