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公開番号2025069293
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-30
出願番号2025014647,2021061051
出願日2025-01-31,2021-03-31
発明の名称電線導体および絶縁電線
出願人株式会社オートネットワーク技術研究所,住友電装株式会社,住友電気工業株式会社
代理人弁理士法人上野特許事務所
主分類H01B 5/02 20060101AFI20250422BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】導体断面積を0.13mm2よりも小さくしても、コネクタ端子に挿入する際に、座屈の影響を小さく抑えることができる電線導体、およびそのような電線導体を備えた絶縁電線を提供する。
【解決手段】ステンレス鋼より構成される単線の芯線11と、銅または銅合金より構成され、前記芯線の外周を被覆する銅被覆層12と、を有し、導体断面積が0.13mm2未満であり、ヤング率が1.1×105MPa未満であり、単線の状態で使用される、電線導体10とする。また、前記電線導体10と、前記電線導体1本の外周を被覆する絶縁被覆20と、を有する、絶縁電線1とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ステンレス鋼より構成される単線の芯線と、
銅または銅合金より構成され、前記芯線の外周を被覆する銅被覆層と、を有し、
導体断面積が0.13mm

未満であり、
ヤング率が1.1×10

MPa未満であり、
引張強さが1080MPa以下であり、
単線の状態で使用される、電線導体。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記芯線のヤング率は、1.2×10

MPa以上である、請求項1に記載の電線導体。
【請求項3】
引張強さが950MPa以上である、請求項1または請求項2に記載の電線導体。
【請求項4】
前記芯線を構成するステンレス鋼は、SUS 304Hである、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電線導体。
【請求項5】
前記芯線の表面に前記銅被覆層を形成した状態で、100℃以上400℃以下での熱処理を受けている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電線導体。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電線導体と、
前記電線導体1本の外周を被覆する絶縁被覆と、を有する、絶縁電線。
【請求項7】
前記電線導体が、複数並列に並べられ、
前記電線導体のそれぞれの外周が、前記絶縁被覆によって被覆されて、被覆部が構成され、
前記被覆部の間が、前記被覆部の前記絶縁被覆と一体となった連結部によって連結されている、請求項6に記載の絶縁電線。
【請求項8】
前記電線導体のうち、少なくとも1組の隣接する2本の間の距離が、0.2mm以上、1.2mm以下となっている、請求項7に記載の絶縁電線。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電線導体および絶縁電線に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
自動車内において、各種通信機器に、コネクタを介して通信用電線が接続されるが、機器の小型化に伴い、コネクタにおいても、小型化、軽量化が進められている。コネクタが小型化すると、そこに接続される通信用電線においても、細径化が求められる。例えば、特許文献1では、Feを含むCu合金の素線を用いた撚線導体として、導体断面積を0.13mm

まで小さくしたものが用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-085344号公報
特開2018-37324号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1で用いられている導体のように、導体断面積0.13mm

程度までならば、従来の銅合金撚線を細径化しても、電線強度やコネクタ接続の際の接続強度を十分に確保することができる。しかし、昨今のコネクタの小型化に伴い、導体断面積が0.13mm

よりもさらに小さい通信用電線も求められている。導体断面積が0.13mm

よりも小さい領域では、撚線導体を細径化することは難しく、導体を単線化することが考えられる。しかし、従来の銅合金線をそのまま単線として用いると、電線強度を十分に確保することが難しくなる。電線強度が低くなると、電線導体が座屈を起こしやすくなる。コネクタ端子に、接続のために電線導体を挿入する際に、電線導体がコネクタ端子の壁面への接触等を起こすと、電線導体に座屈が生じる場合がある。電線導体に座屈が起こると、コネクタ端子への電線導体の挿入を正常に完了することが難しくなる。
【0005】
そこで、導体断面積を0.13mm

よりも小さくしても、コネクタ端子に挿入する際に、座屈の影響を小さく抑えることができる電線導体、およびそのような電線導体を備えた絶縁電線を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の電線導体は、ステンレス鋼より構成される単線の芯線と、銅または銅合金より構成され、前記芯線の外周を被覆する銅被覆層と、を有し、導体断面積が0.13mm

未満であり、ヤング率が1.1×10

MPa未満であり、単線の状態で使用される。
【0007】
本開示の絶縁電線は、前記電線導体と、前記電線導体1本の外周を被覆する絶縁被覆と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本開示にかかる電線導体および通信用電線は、導体断面積を0.13mm

よりも小さくしても、コネクタ端子に挿入する際に、座屈の影響を小さく抑えることができる電線導体、およびそのような電線導体を備えた絶縁電線となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本開示の一実施形態にかかる単線の絶縁電線を示す断面図である。
図2Aおよび図2Bは、フラット電線を示す断面図である。図2Aと図2Bは、それぞれ異なる形態を示している。
図3A,3Bは線材の座屈を説明する側面図であり、図3Aは座屈を起こす前の状態、図3Bは座屈を起こした後の状態を示している。
図4は、3種の電線導体を有する絶縁電線について、座屈力の測定結果を示す図である。
図5A~5Cは3種の電線導体を有する絶縁電線について、座屈後の状態を撮影した写真である。図5Aは軟化後の銅覆SUS線、図5Bは軟化なしの銅覆SUS線、図5CはCu-Sn合金線を示している。いずれも、試験距離2.0mmの場合を示している。
図6は、3種の電線導体を有する絶縁電線について、座屈量の測定結果を示す図である。
図7は、電線導体の引張強さと座屈量の関係についての評価結果を示す図である。
図8A,8Bは、電線導体の引張強さと圧着強度の関係についての評価結果を示す図である。図8Aは低圧縮の場合、図8Bは高圧縮の場合を示している。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。
本開示にかかる電線導体は、ステンレス鋼より構成される単線の芯線と、銅または銅合金より構成され、前記芯線の外周を被覆する銅被覆層と、を有し、導体断面積が0.13mm

未満であり、ヤング率が1.1×10

MPa未満であり、単線の状態で使用される。
(【0011】以降は省略されています)

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