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公開番号2025059600
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023169782
出願日2023-09-29
発明の名称運転計画作成装置及び運転計画作成プログラム
出願人株式会社IHI
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H02J 3/00 20060101AFI20250403BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】取引電力量の計画値を適切に決定可能な技術を提供する。
【解決手段】本開示の一側面に係る運用計画作成装置は、発電電力量の予測値、消費電力量の予測値、及び取引電力量の設定値を用いて、差分電力量を算出する第1算出処理を行う第1算出部14と、補填電力量を算出する第2算出処理を行う第2算出部15と、差分電力量及び補填電力量を用いて、インバランス量を算出する第3算出処理を行う第3算出部16と、インバランス量の平均値及び所定の閾値を用いて、許容可否を判定する判定処理を行う判定部17と、取引電力量の計画値を決定して出力する決定部18と、を備える。決定部18は、判定処理の結果が許容可能である場合、設定値を計画値として決定し、判定処理の結果が許容不可である場合、インバランス量の平均値を用いて設定値を更新し、第1算出処理、第2算出処理、第3算出処理、及び判定処理を繰り返す。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
将来の所定の期間である計画期間におけるスマートグリッド内の発電電力量の予測値、前記計画期間における前記スマートグリッド内の消費電力量の予測値、及び前記計画期間における前記スマートグリッドと電力市場との間で取引する取引電力量の設定値を用いて、前記スマートグリッド内で不足する電力又は余剰の電力を示す差分電力量を算出する第1算出処理を行う第1算出部と、
前記計画期間において、前記スマートグリッド内のエネルギーストレージによって補填可能な補填電力量を算出する第2算出処理を行う第2算出部と、
前記差分電力量及び前記補填電力量を用いて、前記計画期間におけるインバランス量を算出する第3算出処理を行う第3算出部と、
前記インバランス量を前記計画期間で除算した第1平均値、又は前記インバランス量を前記計画期間の内の一部の期間で除算した第2平均値のいずれか、及び所定の閾値を用いて、許容可否を判定する判定処理を行う判定部と、
前記判定処理の結果に基づいて、前記取引電力量の計画値を決定して出力する決定部と、を備え、
前記決定部は、
前記判定処理の結果が許容可能である場合、前記設定値を前記計画値として決定し、
前記判定処理の結果が許容不可である場合、前記判定処理で用いた前記第1平均値又は前記第2平均値のいずれかを用いて前記設定値を更新し、前記第1算出処理、前記第2算出処理、前記第3算出処理、及び前記判定処理を繰り返す、
運転計画作成装置。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記計画期間は、所定の時間帯であるコマごとに分割されており、
前記第1算出処理、前記第2算出処理、及び前記第3算出処理は、前記コマごとに行われる、
請求項1に記載の運転計画作成装置。
【請求項3】
前記判定部は、前記インバランス量から算出されたペナルティ料金、及びペナルティ料金の上下限を用いて、許容可否をさらに判定する、請求項1又は2に記載の運転計画作成装置。
【請求項4】
将来の所定の期間である計画期間におけるスマートグリッド内の発電電力量の予測値、前記計画期間における前記スマートグリッド内の消費電力量の予測値、及び前記計画期間における前記スマートグリッドと電力市場との間で取引する取引電力量の設定値を用いて、前記スマートグリッド内で不足する電力又は余剰の電力を示す差分電力量を算出する第1算出処理を行うステップと、
前記計画期間において、前記スマートグリッド内のエネルギーストレージによって補填可能な補填電力量を算出する第2算出処理を行うステップと、
前記差分電力量及び前記補填電力量を用いて、前記計画期間におけるインバランス量を算出する第3算出処理を行うステップと、
前記インバランス量を前記計画期間で除算した第1平均値、又は前記インバランス量を前記計画期間の内の一部の期間で除算した第2平均値のいずれか、及び所定の閾値を用いて、許容可否を判定する判定処理を行うステップと、
前記判定処理の結果が許容可能である場合、前記設定値を前記取引電力量の計画値として決定することと、前記判定処理の結果が許容不可である場合、前記判定処理で用いた前記第1平均値又は前記第2平均値のいずれかを用いて前記設定値を更新し、前記第1算出処理、前記第2算出処理、前記第3算出処理、及び前記判定処理を繰り返すことと、を含む前記計画値を計画して出力するステップと、
をコンピュータに実行させる、運転計画作成プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、運転計画作成装置及び運転計画作成プログラムに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
外部電力系統に接続されたスマートグリッドが知られている。スマートグリッドを運営する電気事業者は、電力の需給に関する計画値を事前に策定して申請する。電気事業者は、計画値に従って、電力の需給に関する実績値を調整している。ここで、各時間帯においては、計画値と実績値とが一致しない場合が生じ得る。計画値と実績値との差分は、インバランスと言う。
【0003】
特許文献1には、インバランスを抑制する技術が開示されている。特許文献1に記載の技術は、予測発電量及び予測蓄電量に基づいて、バッファを有する申請発電量を算出している。特許文献1に記載の技術は、実際の発電量が予測発電量からずれた場合に、バッファ分の蓄電装置の充放電を制御して、申請発電量を維持している。特許文献1に記載の技術は、スマートグリッドの規模に対応しておらず、バッファ分の設備利用効率が低下し得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-174623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
外部電力系統に接続されたスマートグリッドでは、前提条件及びシステムに課される要求等に応じて、インバランスの抑制とインバランスの発生との折り合いをつける必要がある。この折り合いは、スマートグリッドと電力市場との間で取引する取引電力量を適切に計画することによって達成される。そこで、取引電力量の計画値を適切に設定する手法が望まれている。
【0006】
本開示は、取引電力量の計画値を適切に決定可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一側面に係る運用計画作成装置は、将来の所定の期間である計画期間におけるスマートグリッド内の発電電力量の予測値、計画期間におけるスマートグリッド内の消費電力量の予測値、及び計画期間におけるスマートグリッドと電力市場との間で取引する取引電力量の設定値を用いて、スマートグリッド内で不足する電力又は余剰の電力を示す差分電力量を算出する第1算出処理を行う第1算出部と、計画期間において、スマートグリッド内のエネルギーストレージによって補填可能な補填電力量を算出する第2算出処理を行う第2算出部と、差分電力量及び補填電力量を用いて、計画期間におけるインバランス量を算出する第3算出処理を行う第3算出部と、インバランス量を計画期間で除算した第1平均値、又はインバランス量を計画期間の内の一部の期間で除算した第2平均値のいずれか、及び所定の閾値を用いて、許容可否を判定する判定処理を行う判定部と、判定処理の結果に基づいて、取引電力量の計画値を決定して出力する決定部と、を備える。決定部は、判定処理の結果が許容可能である場合、設定値を計画値として決定し、判定処理の結果が許容不可である場合、判定処理で用いた第1平均値又は第2平均値のいずれかを用いて設定値を更新し、第1算出処理、第2算出処理、第3算出処理、及び判定処理を繰り返す。
【0008】
本開示の一側面に係る運転計画作成プログラムは、将来の所定の期間である計画期間におけるスマートグリッド内の発電電力量の予測値、計画期間におけるスマートグリッド内の消費電力量の予測値、及び計画期間におけるスマートグリッドと電力市場との間で取引する取引電力量の設定値を用いて、スマートグリッド内で不足する電力又は余剰の電力を示す差分電力量を算出する第1算出処理を行うステップと、計画期間において、スマートグリッド内のエネルギーストレージによって補填可能な補填電力量を算出する第2算出処理を行うステップと、差分電力量及び補填電力量を用いて、計画期間におけるインバランス量を算出する第3算出処理を行うステップと、インバランス量を計画期間で除算した第1平均値、又はインバランス量を計画期間の内の一部の期間で除算した第2平均値のいずれか、及び所定の閾値を用いて、許容可否を判定する判定処理を行うステップと、判定処理の結果が許容可能である場合、設定値を取引電力量の計画値として決定することと、判定処理の結果が許容不可である場合、判定処理で用いた第1平均値又は第2平均値のいずれかを用いて設定値を更新し、第1算出処理、第2算出処理、第3算出処理、及び判定処理を繰り返すことと、を含む計画値を計画して出力するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0009】
本開示の一側面に係る運転計画作成装置及び運転計画作成プログラムでは、計画期間の発電電力量の予測値、消費電力量の予測値及び取引電力量の設定値から、差分電力量が算出される。また、計画期間の補填電力量が算出される。そして、差分電力量及び補填電力量から、インバランス量が算出される。インバランス量の平均値(第1平均値又は第2平均値)及び所定の閾値を用いた許容可否の判定処理の結果が許容可能の場合には、設定値が計画値として決定される。判定処理の結果が許容不可の場合には、設定値が更新され、改めて差分電力量、補填電力量及びインバランス量が算出され、判定処理が繰り返されることによって、許容可能な計画値が決定される。これにより、インバランスを抑制しつつ、インバランスを許容可能な範囲とする取引電力量の計画値を適切に決定することができる。すなわち、インバランスの抑制と、インバランスの発生との折り合いがつく取引電力量の計画値を適切に決定することができる。
【0010】
計画期間は、所定の時間帯であるコマごとに分割されていてもよい。第1算出処理、第2算出処理、及び第3算出処理は、コマごとに行われてもよい。この場合、コマごとの需給が計画値に反映される。これにより、計画値をより適切に決定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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