TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025058732
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-09
出願番号
2023168861
出願日
2023-09-28
発明の名称
エンジン駆動型作業機における燃料特性検出方法,及び燃料特性検出センサの配置構造
出願人
北越工業株式会社
代理人
弁理士法人小倉特許事務所
主分類
F02D
45/00 20060101AFI20250402BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】エンジン駆動型作業機の燃料タンク内に給油済みの燃料とは異なる油種の燃料が誤給油された場合にこれを早期に判定できるようにする。
【解決手段】エンジン駆動型作業機の燃料タンク10に小容量のサンプリング室14を設け,該サンプリング室14内に,燃料タンク10内に給油済みの燃料の一部をサンプリングする。燃料タンク10に対する給油開始時,給油が開始された燃料をサンプリング室14に導入してサンプリングされている比較的少量の燃料と混合させてサンプリング室内の燃料の特性変化をセンサ30で検出して監視する。これにより,誤給油の発生時,比較的少量の燃料の誤給油がされただけでサンプリング室14内の燃料の特性は顕著に変化し,誤給油の早期判定が可能となる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
エンジンと,前記エンジンに燃料供給管を介して燃料を供給する燃料タンクを備えたエンジン駆動型作業機において,
前記燃料タンクに,
前記燃料供給管の吸込口が開口した燃料貯蔵室と,
前記燃料貯蔵室に対し小容量の空間として形成されたサンプリング室を設け,
前記サンプリング室内に,前記燃料タンク内に給油済みの燃料の一部を,前記燃料供給管の前記吸込口の開口位置以上の所定の高さである残留高さで残留させてサンプリングし,
前記燃料タンクに対する給油開始時,該燃料タンク内に給油が開始された燃料を前記サンプリング室内に導入して該サンプリング室内にサンプリングされている燃料と混合させた後,該サンプリング室より溢出させた燃料を前記燃料貯蔵室に導入すると共に,
前記サンプリング室内において燃料の所定の特性を検出することを特徴とする,エンジン駆動型作業機における燃料特性検出方法。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
該サンプリング室内の,前記残留高さよりも低い位置に,液没式の燃料特性検出センサの検出部を収容し,
前記燃料特性検出センサによって前記サンプリング室内の前記燃料の特性を検出することを特徴とする請求項1記載のエンジン駆動型作業機における燃料特性検出方法。
【請求項3】
前記残留高さを,前記サンプリング室内に貯留可能な燃料の上限高さと同一の高さに設定したことを特徴とする請求項1又は2記載のエンジン駆動型作業機における燃料特性検出方法。
【請求項4】
前記残留高さを,前記サンプリング室内に貯留可能な燃料の上限高さに対し所定の低い高さに設定し,
前記燃料タンクに対する非給油時に,前記サンプリング室内に前記残留高さで燃料を残留させて前記サンプリングを行うと共に,
前記燃料タンクに対する給油開始時に,前記サンプリング室に対する燃料の貯留可能高さを前記上限高さに上昇させて,該上限高さに至るまで前記燃料タンク内に給油が開始された燃料を前記サンプリング室内に貯留することを特徴とする請求項1又は2記載のエンジン駆動型作業機における燃料特性検出方法。
【請求項5】
エンジンと,前記エンジンに燃料供給管を介して燃料を供給する燃料タンクを備えたエンジン駆動型作業機において
前記燃料タンクに,
前記燃料供給管の吸込口が開口した燃料貯蔵室と,
前記燃料貯蔵室に対し小容量の空間として形成されたサンプリング室を設け,
前記サンプリング室を,前記燃料タンクに設けた給油口の下方で,かつ,該給油口を介して給油された燃料が流下する位置に設けた有底容器状の空間として形成すると共に,前記燃料タンク内に給油済みの燃料の一部を,前記燃料供給管の前記吸込口の開口位置以上の所定の高さである残留高さまで内部に残留させてサンプリングするように構成し,
前記サンプリング室と前記燃料貯蔵室を連通させて,前記給油口を介して前記サンプリング室内に導入された燃料を,前記サンプリング室より溢出させて前記燃料貯蔵室に導入可能とし,
前記サンプリング室内に,燃料の所定の特性を検出する燃料特性検出センサの検出部を収容したことを特徴とするエンジン駆動型作業機における燃料特性検出センサの配置構造。
【請求項6】
前記燃料特性検出センサを液没式のセンサとし,
該燃料特性検出センサの前記検出部を,前記残留高さよりも低い位置で前記サンプリング室内に収容したことを特徴とする請求項5記載のエンジン駆動型作業機における燃料特性検出センサの配置構造。
【請求項7】
前記残留高さを,前記サンプリング室内に貯留可能な燃料の上限高さと同一の高さとしたことを特徴とする請求項5又は6記載のエンジン駆動型作業機における燃料特性検出センサの配置構造。
【請求項8】
前記残留高さを,前記サンプリング室内に貯留可能な燃料の上限高さに対し所定の低い高さに設定し,
前記燃料タンクに対する非給油時に,前記サンプリング室内に前記残留高さの燃料を残留可能と成すと共に,前記燃料タンクに対する給油開始時に,前記サンプリング室に対する燃料の貯留可能高さを前記上限高さに上昇させる,貯留高さ可変機構を設けたことを特徴とする請求項5又は6記載のエンジン駆動型作業機における燃料特性検出センサの配置構造。
【請求項9】
単一の前記燃料タンク内に前記サンプリング室と前記燃料貯蔵室の双方を設けると共に,該燃料タンク内の底部側に前記サンプリング室を設けたことを特徴とする請求項5又は6記載のエンジン駆動型作業機における燃料特性検出センサの配置構造。
【請求項10】
前記給油口を介して給油された燃料を前記サンプリング室に向けて誘導する誘導板を前記燃料タンク内に設けたことを特徴とする請求項9記載のエンジン駆動型作業機における燃料特性検出センサの配置構造。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はエンジン駆動型作業機における燃料特性検出方法,及び,前記燃料特性検出方法を実行する燃料特性検出センサの配置構造に関し,より詳細には,エンジン駆動型作業機に既に給油されている燃料とは異なる油種の燃料を給油する誤給油が行われた際に生じる燃料の特性変化の監視に適した燃料特性検出方法,及び前記燃料特性検出方法を実施可能な燃料特性検出センサの配置構造に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
環境問題に対する社会の関心が高まるに伴い,脱炭素の要求は土木・建築業界においても求められるようになっており,土木・建築業界で使用される機会の多いエンジン駆動型発電機やエンジン駆動型圧縮機等のエンジン駆動型作業機が排出する二酸化炭素についても排出量の削減が求められるようになっている。
【0003】
このような要求から,エンジン駆動型作業機で使用する燃料を,軽油から,軽油に比較して二酸化炭素排出量の少ない燃料,例えば軽油にバイオディーゼル燃料を5%以下添加したB5軽油や,バイオディーゼル燃料100%であるB100燃料,天然ガスより精製された燃料であるGTL燃料等の軽油代替燃料への切り替えが社会的に要求されている。
【0004】
その一方で,B100燃料やGTL燃料は高価であると共に,地域によっては入手し難い場合もあることから,依然として軽油を使用せざるを得ない場面も多く,その結果,一台のエンジン駆動型作業機に対し常に同一油種の燃料が給油されて使用されるとは限らず,経済性や,エンジン駆動型作業機の設置現場におけるバイオ燃料等の入手難易度,施主の要望等の諸般の事情を考慮して軽油や軽油代替燃料の中から選択されたいずれか一種の燃料が給油して使用され得る。
【0005】
ここで,地方税法上,軽油や軽油として扱われるB5軽油は軽油取引税の課税対象であるが,B100燃料やGTL燃料は課税対象ではない。
【0006】
一方,軽油やB5軽油とB100燃料やGTL燃料の混和により生成された混合燃料も地方税法上の「軽油」に該当する場合には軽油取引税の課税対象となる。
【0007】
そのため,例えば燃料タンクに軽油やB5軽油が残っている状態でB100燃料やGTL燃料を誤給油してしまい,又は,B100燃料やGTL燃料が燃料タンクに残っている状態で軽油やB5軽油を誤給油してしまうことで,これらの燃料が燃料タンク内で混ざり合って地方税法上の「軽油」に該当する混合燃料が生成された場合,このようにして生成された混合燃料の「消費」は,地方税法で規定する軽油取引税の課税対象となることから(地方税法第144条の3第5号),軽油取引税を納税することなく行われる前述した混合燃料の「消費」は違法となる。
【0008】
従って,軽油やB5軽油が給油されているエンジン駆動型作業機にB100燃料やGTL燃料を給油する場合,又は,B100燃料やGTL燃料が給油されているエンジン駆動型作業機に軽油やB5軽油を給油する場合には,エンジン駆動型作業機に既に給油されている燃料を全て抜き取った後に新たな燃料を給油する必要がある。
【0009】
また,B100燃料やGTL燃料等の軽油代替燃料の他にも,軽油が給油された状態にあるエンジン駆動型作業機の燃料タンクに間違って,又は意図的に軽油取引税の課税対象ではない灯油等の燃料が誤給油される場合もあり,これにより生成された混合燃料の使用も前述した軽油取引税の脱税となり違法となる。
【0010】
更に,前述した地方税法上の問題の他,ディーゼルエンジンを搭載したエンジン駆動型作業機に対し誤ってガソリンを給油してしまうことも考えられる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
北越工業株式会社
エンジン駆動型作業機の燃料異常判定方法及び判定装置
1か月前
北越工業株式会社
エンジン駆動型作業機の誤給油抑制方法及び誤給油抑制装置
3日前
北越工業株式会社
エンジン駆動型作業機における燃料特性検出方法,及び燃料特性検出センサの配置構造
4日前
株式会社豊田自動織機
ターボチャージャ
3日前
株式会社SUBARU
燃料貯留装置
6日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関
5日前
スズキ株式会社
排気ポートの排水構造
10日前
株式会社SUBARU
エンジン制御装置
9日前
スズキ株式会社
車両の燃料学習制御装置
6日前
株式会社アイシン
内燃機関
4日前
トヨタ自動車株式会社
V型エンジンの制御装置
5日前
株式会社デンソートリム
エンジン電子制御装置
4日前
株式会社アイシン
バルブアセンブリ
9日前
トヨタ自動車株式会社
内燃機関の制御装置
3日前
日野自動車株式会社
燃焼室構造
11日前
トヨタ自動車株式会社
エンジンシステムの制御装置
5日前
スズキ株式会社
排気ガス浄化部材の詰まり診断制御装置
6日前
いすゞ自動車株式会社
内燃機関
4日前
いすゞ自動車株式会社
内燃機関
11日前
株式会社丸山製作所
2サイクルエンジン
3日前
日産自動車株式会社
内燃機関の制御方法および制御装置
3日前
日産自動車株式会社
内燃機関の制御方法および制御装置
3日前
株式会社豊田自動織機
内燃機関の吸気装置
3日前
トヨタ自動車株式会社
エンジン装置
5日前
株式会社豊田自動織機
内燃機関の吸気装置
3日前
株式会社リケン
点火プラグ組立体及び水素エンジン
3日前
株式会社豊田自動織機
内燃機関の冷却システム
6日前
いすゞ自動車株式会社
内燃機関及び内燃機関の制御方法
4日前
株式会社SUBARU
内燃機関の制御装置及び内燃機関の制御方法
4日前
三菱重工航空エンジン株式会社
冷却壁部構造及びこれを備えた高温部品並びに冷却壁部構造の製造方法
5日前
ダイハツディーゼル株式会社
流体排出装置、及びこの装置を備えた内燃機関
9日前
北越工業株式会社
エンジン駆動型作業機における燃料特性検出方法,及び燃料特性検出センサの配置構造
4日前
ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
蓄圧式燃料噴射制御装置
4日前
他の特許を見る