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公開番号2025057059
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023166692
出願日2023-09-28
発明の名称内燃機関の制御装置及び内燃機関の制御方法
出願人株式会社SUBARU
代理人弁理士法人太田特許事務所
主分類F02P 5/15 20060101AFI20250402BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】内燃機関の回転数の急激な低下による内燃機関のストールを抑制する。
【解決手段】内燃機関の制御装置は、車両の要求加速度に応じた目標トルクに基づいて目標吸入空気量及び目標点火時期を設定し、内燃機関から駆動輪へと動力を伝達する動力伝達系に連結され、内燃機関から出力される出力トルクにより駆動されて発電する発電機による発電の負荷の増大を予測し、発電機による発電の負荷の増大が予測されたときに、発電機の駆動に用いられる発電用トルクに基づいて吸入空気量の増量補正量を設定するとともに、増量補正後の吸入空気量により実現される内燃機関の出力トルクと目標トルクとの差に基づいて目標点火時期の遅角量を設定し、内燃機関の回転数の急降下が生じたときに目標点火時期を進角側に戻す。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
吸入空気量を調節するスロットルバルブ及び気筒内の混合気に点火する点火プラグを備えた内燃機関を制御する制御装置において、
前記内燃機関を搭載した車両の要求加速度に応じた目標トルクに基づいて目標吸入空気量及び目標点火時期を設定する動作目標設定部と、
前記内燃機関から駆動輪へと動力を伝達する動力伝達系に連結され、前記内燃機関から出力される出力トルクにより駆動されて発電する発電機による発電の負荷の増大を予測する発電負荷予測部と、
前記発電機による発電の負荷の増大が予測されたときに、前記発電機の駆動に用いられる発電用トルクに基づいて前記目標吸入空気量の増量補正量を設定するとともに、前記増量補正後の吸入空気量により実現される前記内燃機関の出力トルクと、前記目標トルクと、の差に基づいて前記目標点火時期の遅角量を設定し、前記内燃機関の回転数の急降下が生じたときに前記目標点火時期を進角側に戻す補正部と、
を備えた、内燃機関の制御装置。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記補正部は、
前記発電機の回転数、前記発電機の発電電流、及び、前記発電機の発電電流を充電するバッテリの電圧に基づいて前記発電用トルクを算出する、
請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項3】
前記発電負荷予測部は、
所定の基準以上の電流消費以外の理由により、前記発電機により発電される電流を充電するバッテリの電圧が低下する可能性がなく、前記発電機により発電される電流を充電するバッテリの電圧の低下速度が所定の第1閾値以上であり、かつ、前記発電機の発電電流が所定の第2閾値以上である場合に、前記発電機による発電の負荷が増大すると予測する、
請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項4】
前記補正部は、
前記発電機による発電の負荷の増大が予測されたときに、前記内燃機関の運転状態が、前記目標点火時期を遅角させることが可能な運転状態であるか否かをさらに判定し、
前記目標点火時期を遅角させることが可能な運転状態でない場合、前記目標吸入空気量の前記増量補正量及び前記目標点火時期の前記遅角量を設定せずに前記目標吸入空気量を増量補正する、
請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
【請求項5】
吸入空気量を調節するスロットルバルブ及び気筒内の混合気に点火する点火プラグを備えた内燃機関を制御する制御方法において、
前記内燃機関を搭載した車両の要求加速度に応じた目標トルクに基づいて目標吸入空気量及び目標点火時期を設定することと、
前記内燃機関から駆動輪へと動力を伝達する動力伝達系に連結され、前記内燃機関から出力される出力トルクにより駆動されて発電する発電機による発電の負荷の増大を予測することと、
前記発電機による発電の負荷の増大が予測されたときに、前記発電機の駆動に用いられる発電用トルクに基づいて前記吸入空気量の増量補正量を設定するとともに、前記増量補正後の吸入空気量により実現される前記内燃機関の出力トルクと、前記目標トルクと、の差に基づいて前記目標点火時期の遅角量を設定し、前記内燃機関の回転数の急降下が生じたときに前記目標点火時期を進角側に戻すことと、
を実行する、内燃機関の制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、内燃機関の制御装置及び内燃機関の制御方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
内燃機関から出力される動力により車両を走行させている間に、内燃機関の回転数が急激に低下すると、内燃機関が停止(ストール)するおそれがある。これに対して、内燃機関の回転数が目標回転数を下回った場合に、吸入空気量を増大させて、内燃機関のストールを回避する技術が知られている。
【0003】
例えば特許文献1には、吸気量調整弁の開度と点火時期とによって動作を制御される内燃機関の制御装置であって、機関要求として取得した要求トルクにリザーブトルク(余裕トルク)を上乗せしたトルクが内燃機関で実現されるための目標弁開度と、目標弁開度によって要求トルクが実現されるための目標点火時期とをそれぞれ算出し、要求トルクの変化量を取得し、要求トルクの変化量が大きいほどリザーブトルクを大きな値に補正し、要求トルクの変化量が所定の大変化量である場合に、補正手段の実行を制限する内燃機関の制御装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-216419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の制御装置は、要求トルクの変化量に応じて値が大きくなる余裕トルクを上乗せすることで、点火時期を進角させたときに要求トルクが実現できなくなることを回避している。しかしながら、特許文献1に記載の制御装置では、要求トルクの増大分を超える過剰な余裕トルクが上乗せされて、燃焼効率が低下するおそれがある。また、余裕トルクを大きくすると、要求トルクが増大するまでの間の点火時期の遅角量も大きくする必要があり、リーン燃焼制御中など、点火時期の遅角量に限度がある場合には内燃機関の要求トルクを実現できないおそれがある。
【0006】
本開示は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本開示の目的とするところは、内燃機関のストールを抑制するために増量補正する吸入空気量を適切に設定可能な内燃機関の制御装置及び内燃機関の制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示のある観点によれば、吸入空気量を調節するスロットルバルブ及び気筒内の混合気に点火する点火プラグを備えた内燃機関を制御する制御装置であって、上記内燃機関を搭載した車両の要求加速度に応じた目標トルクに基づいて目標吸入空気量及び目標点火時期を設定する動作目標設定部と、上記内燃機関から駆動輪へと動力を伝達する動力伝達系に連結され、上記内燃機関から出力される出力トルクにより駆動されて発電する発電機による発電の負荷の増大を予測する発電負荷予測部と、上記発電機による発電の負荷の増大が予測されたときに、上記発電機の駆動に用いられる発電用トルクに基づいて上記目標吸入空気量の増量補正量を設定するとともに、上記増量補正後の吸入空気量により実現される上記内燃機関の出力トルクと、上記目標トルクと、の差に基づいて上記目標点火時期の遅角量を設定し、上記内燃機関の回転数の急降下が生じたときに上記目標点火時期を進角側に戻す補正部と、を備えた内燃機関の制御装置が提供される。
【0008】
また、上記課題を解決するために、本開示の別の観点によれば、吸入空気量を調節するスロットルバルブ及び気筒内の混合気に点火する点火プラグを備えた内燃機関を制御する制御方法において、上記内燃機関を搭載した車両の要求加速度に応じた目標トルクに基づいて目標吸入空気量及び目標点火時期を設定することと、上記内燃機関から駆動輪へと動力を伝達する動力伝達系に連結され、上記内燃機関から出力される出力トルクにより駆動されて発電する発電機による発電の負荷の増大を予測することと、上記発電機による発電の負荷の増大が予測されたときに、上記発電機の駆動に用いられる発電用トルクに基づいて上記吸入空気量の増量補正量を設定するとともに、上記増量補正後の吸入空気量により実現される上記内燃機関の出力トルクと、上記目標トルクと、の差に基づいて上記目標点火時期の遅角量を設定し、上記内燃機関の回転数の急降下が生じたときに上記目標点火時期を進角側に戻すことと、を実行する内燃機関の制御方法が提供される。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように本開示によれば、内燃機関のストールを抑制するために増量補正する吸入空気量を適切に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の実施の形態に係る内燃機関の制御装置を適用可能な車両の駆動システムの構成例を示す模式図である。
同実施形態に係る内燃機関の制御装置の構成例を示すブロック図である。
同実施形態に係る内燃機関の制御方法の一例を示すフローチャートである。
同実施形態に係る内燃機関の制御方法の一例を示すフローチャートである。
同実施形態に係る内燃機関の制御方法の一例を示すフローチャートである。
同実施形態に係る内燃機関の制御装置による補正実行条件成立判定処理を示すフローチャートである。
本開示の作用を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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