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公開番号2025058549
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-09
出願番号2023168544
出願日2023-09-28
発明の名称裏込め装置用電力供給システム及び裏込め装置
出願人日油技研工業株式会社
代理人弁理士法人眞久特許事務所
主分類E21D 11/00 20060101AFI20250402BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】トンネル内等の換気が不十分の場所でも、裏込め作業を安全に実施できる裏込め装置用電力供給システムを提供することを目的とする。
【解決手段】裏込め装置用電力供給システム22は、ポリオール化合物及び発泡剤を含有するA液とイソシアネート化合物を含有するB液とを混合し狭トンネル10のコンクリート12aと地盤12との空洞14に注入する裏込装置26に設けられ、前記A液のA液送液ポンプ及び前記B液のB液送液ポンプの各々に電力を供給する電力供給システム22であって、前記送液ポンプの各々の駆動電力に適合するように、複数個のバッテリーが直列及び/又は並列に連結されて所定の電圧値及び電流値の直流電流を出力するバッテリーユニット22aと、バッテリーユニット22aから供給された直流電流を、前記A液送液ポンプ及び前記B液送液ポンプの各定格に適合するように交流電流に変換するインバータ22cとが設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ウレタン原料溶液としてのポリオール化合物及び発泡剤を含有するA液とイソシアネート化合物を含有するB液とを混合してコンクリート部材と地盤との空洞に注入する裏込め装置に設けられ、前記A液を送液するA液送液ポンプ及び前記B液を送液するB液送液ポンプの各々に電力を供給する電力供給システムであって、
前記送液ポンプの各々の駆動電力に適合するように、複数個のバッテリーが直列及び/又は並列に連結されて所定の電圧値及び電流値の直流電流を出力する電源と、
前記電源から供給された直流電流を、前記A液送液ポンプ及び前記B液送液ポンプの各定格に適合するように交流電流に変換するインバータとが設けられていることを特徴とする裏込め装置用電力供給システム。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記電源には、前記バッテリーの各々に設けられた電圧計と、前記バッテリーのいずれかの前記電圧計の電圧が予め設定された下限値に到達したとき、前記複数個のバッテリーの全てを充電完了バッテリーと交換するように警報を発する電圧監視部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の裏込め装置用電力供給システム。
【請求項3】
前記電圧監視部に、前記バッテリーの各々の残量を表示する残量モニターが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の裏込め装置用電力供給システム。
【請求項4】
前記電圧計の電圧が前記下限値に到達して交換された前記複数個のバッテリーの各々に充電する充電装置が設けられ、前記充電装置には、前記バッテリーの充電が完了したとき、前記充填完了を知らせる表示器が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の裏込め装置用電力供給システム。
【請求項5】
前記コンクリート部材が、最大積載量6.5トン以下の中型トラックが入ることができない狭トンネルのトンネル壁部であって、
前記狭トンネルに入ることが可能の最大積載量が350kg以下の軽四輪トラックの荷台に、前記電源及び前記インバータが搭載されており、
前記軽四輪トラックの荷台から取り外された使用済の前記複数個のバッテリーに充電する充電装置及び発電機が前記狭トンネルの外側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の裏込め装置用電力供給システム。
【請求項6】
前記電源を構成する複数個のバッテリーが組み合わされてなるバッテリーユニットが1個のパッケージに形成されており、前記軽四輪トラックの荷台又は前記荷台及び前記パッケージに、前記パッケージを固定する固定治具が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の裏込め装置用電力供給システム。
【請求項7】
ポリオール化合物及び発泡剤を含有するA液とイソシアネート化合物を含有するB液とを混合してコンクリート部材と地盤との空洞に注入する混合注入ノズルと、
A液貯留タンクの前記A液を前記混合注入ノズルのA液導入口に送液するA液送液ポンプと、
B液貯留タンクの前記B液を前記混合注入ノズルのB液導入口に送液するB液送液ポンプと、
前記A液送液ポンプと前記B液送液ポンプとの各ポンプの駆動電力に適合するように、複数個のバッテリーが直列及び/又は並列に連結されて所定の電圧値及び電流値の直流電流を出力する電源と、
前記電源から供給された直流電流を、前記A液送液ポンプと前記B液送液ポンプとの各々の定格に適合するように交流電流に変換して、前記A液送液ポンプと前記B液送液ポンプとに供給するインバータとが設けられていることを特徴とする裏込め装置。
【請求項8】
前記電源には、前記バッテリーの各々に設けられた電圧計と、前記バッテリーのいずれかの前記電圧計の電圧が予め設定された下限値に到達したとき、前記複数個のバッテリーの全てを充電完了バッテリーと交換するように警報を発する電圧監視部が設けられていることを特徴とする請求項7に記載の裏込め装置。
【請求項9】
前記電圧監視部に、前記バッテリーの各々の残量を表示する残量モニターが設けられていることを特徴とする請求項8に記載の裏込め装置。
【請求項10】
前記電圧計の電圧が前記下限値に到達して交換された前記複数個のバッテリーの各々に充電する充電装置が設けられ、前記充電装置には、前記バッテリーの充電が完了したとき、前記充填完了を知らせる表示器が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の裏込め装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ウレタン原料溶液をコンクリート部材と地盤との空洞に注入する裏込め装置用電力供給システム及び裏込め装置に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
既存のトンネルでは、トンネル覆工コンクリートと地山との間に空洞が生じている場合がある。また、建造物のコンクリート基礎の下において、地下水の減少に伴う地盤沈下によってコンクリート基礎と地盤との間に空洞が生じる場合がある。
【0003】
この空洞を放置すると、地山が崩落してトンネルの覆工コンクリートにひび割れを生じたり、コンクリート基礎によって建造物を支えきれなくなってそれの傾きを生じたりし、トンネルや建造物の安全な供用を妨げるおそれがある。そのため、このような空洞にウレタン原料溶液を注入し発砲させて空洞を発泡ポリウレタンで満たし、トンネルや建造物の安全を確保する裏込め注入工事がなされている。
【0004】
この裏込め注入工事を道路トンネルで実施する場合、下記特許文献1に記載されているようにトラックの荷台にウレタン原料溶液が貯留された貯留タンク及び送液ポンプが搭載されて実施されている。この送液ポンプとしては、通常、電動式ポンプが採用されており、ポンプの駆動電力を供給する石油駆動の発電機がトラックの荷台に貯留タンク及び送液ポンプと共に搭載されている。このような道路トンネルの裏込め注入工事では、通常、貯留タンク、送液ポンプ及び発電機を中型トラック、いわゆる4tトラック(最大積載量6.5t以下、全長12m以下、全幅2.5m以下、全高3.8m以下)の荷台に搭載されて用いられている。
【0005】
しかし、トンネルの裏込め注入工事では、道路トンネルであっても、トンネル内の換気が不十分である場合、石油駆動の発電機を長時間運転することは、排気ガスで作業者に悪影響を与えるおそれがある。コンクリート基礎の裏込め注入工事でも、換気が不十分の室内で石油駆動の発電機を運転する場合も同様に排気ガスで作業者に悪影響を与えるおそれがある。
また、4tトラックが入ることができない農業用水トンネル等の狭トンネルでも裏込め注入工事が必要とされており、道路トンネルに比較して換気が不十分になり易い狭トンネル内で石油駆動の発電機を用いると、短時間の発電機の運転で排気ガスにより作業者に悪影響を与えるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6360922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、トンネル内や室内の換気が不十分の場所でも、裏込め作業を安全に実施できる裏込め装置用電力供給システム及び裏込め装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の目的を達成するためになされた裏込め装置用電力供給システムは、ウレタン原料溶液としてのポリオール化合物及び発泡剤を含有するA液とイソシアネート化合物を含有するB液とを混合してコンクリート部材と地盤との空洞に注入する裏込め装置に設けられ、前記A液を送液するA液送液ポンプ及び前記B液を送液するB液送液ポンプの各々に電力を供給する電力供給システムであって、前記送液ポンプの各々の駆動電力に適合するように、複数個のバッテリーが直列及び/又は並列に連結されて所定の電圧値及び電流値の直流電流を出力する電源と、前記電源から供給された直流電流を、前記A液送液ポンプ及び前記B液送液ポンプの各定格に適合するように交流電流に変換するインバータとが設けられていることを特徴とするものである。
【0009】
前記電源には、前記バッテリーの各々に設けられた電圧計と、前記バッテリーのいずれかの前記電圧計の電圧が予め設定された下限値に到達したとき、前記複数個のバッテリーの全てを充電完了バッテリーと交換するように警報を発する電圧監視部が設けられていることにより、バッテリーの交換時期であることを確認でき好ましい。
【0010】
前記電圧監視部に、前記バッテリーの各々の残量を表示する残量モニターが設けられていることにより、各バッテリーの状態を把握でき好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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