TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025053423
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-07
出願番号2023162431
出願日2023-09-26
発明の名称ベッドマットレスの沈み込み量推定方法、選定支援方法、沈み込み量推定システム、選定支援システム、沈み込み量推定プログラム、および、選定支援プログラム
出願人国立大学法人信州大学,シモンズ株式会社
代理人個人,個人
主分類A47C 31/12 20060101AFI20250331BHJP(家具;家庭用品または家庭用設備;コーヒーひき;香辛料ひき;真空掃除機一般)
要約【課題】販売促進ツールとして利用性が高く、対象者に適したベッドマットレスを提案できるベッドマットレスの沈み込み量推定システムを提案する。
【解決手段】このベッドマットレスの沈み込み量推定システムは、ベッドマットレスの硬さ指標値および対象者の身体形状の特徴量から、身体各部の沈み込み量を推定する推定式を用いて、各硬さのベッドマットレスに対象者が横たわった時の身体各部の沈み込み量を推定する推定部を備え、対象者の身体各部として、少なくとも背中部分、腰部分、および、臀部が採用されており、対象者の身体形状の特徴量として、少なくとも身体各部における幅寸法と厚さ寸法とが採用されており、推定式として、対象者の身体形状の特徴量の部位と対応させて事前に計測して得られた所定数の被験者の身体形状の特徴量および硬さ指標値を説明変数とした回帰分析を行うことにより構築された検量線が採用されている。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
硬さの程度を示す硬さ指標値が規定されたベッドマットレスに対象者が横たわった時の当該対象者の身体各部の沈み込み量を、当該対象者の身体形状の特徴量に基づき推定するベッドマットレスの沈み込み量推定方法であって、
前記対象者の身体各部として、少なくとも背中部分、腰部分、および、臀部を採用し、
前記対象者の身体形状の特徴量として、少なくとも前記身体各部における幅寸法と厚さ寸法とを採用し、
前記ベッドマットレスにおける前記身体各部の沈み込み量を推定する推定式として、前記対象者の身体形状の特徴量の部位と対応させて事前に計測して得られた所定数の被験者の身体形状の特徴量および前記硬さ指標値を説明変数とした回帰分析を行うことにより構築した検量線を採用し、
前記硬さ指標値および前記対象者の身体形状の特徴量から、前記推定式を用いて、各硬さの前記ベッドマットレスに前記対象者が横たわった時の前記身体各部の沈み込み量を推定することを特徴とするベッドマットレスの沈み込み量推定方法。
続きを表示(約 2,800 文字)【請求項2】
硬さの程度を示す硬さ指標値が規定されたベッドマットレスに対象者が横たわった時の当該対象者の身体各部の沈み込み量を、当該対象者の身体形状の特徴量に基づき推定するベッドマットレスの沈み込み量推定方法であって、
前記硬さ指標値は、前記ベッドマットレスに内蔵のポケットコイルのコイル圧縮量によって規定し、当該コイル圧縮量の変化に伴い前記ベッドマットレスの硬さが変化するものとし、
前記対象者の前記身体各部の沈み込み量として、
正中矢状面上の首を基準点として測定した、背中部分の最も沈み込み量が大きい部分の背中沈み込み量、腰部分の最も沈み込み量が小さい部分の腰沈み込み量、および、臀部の最も沈み込み量が大きい部分の臀部沈み込み量を採用し、
前記対象者の身体形状の特徴量である身体各部寸法として、
立位状態の身体背面における背中部分の最も横幅が広い部分の背中幅寸法、腰部分の最も横幅が狭い部分の腰幅寸法、および、臀部の最も横幅が広い部分の臀部幅寸法と、
正中矢状面上の首を基準点として測定した、背中部分の最も厚みのある部分の背中厚さ寸法、腰部分の最も厚みのある部分の腰厚さ寸法、および、臀部の最も厚みのある臀部厚さ寸法とを採用し、
前記コイル圧縮量および前記身体各部寸法から、前記コイル圧縮量で規定される硬さの前記ベッドマットレスにおける前記身体各部の沈み込み量のそれぞれを推定する推定式として、
所定数の被験者の身体形状の特徴量である前記身体各部寸法を計測し、
異なる前記コイル圧縮量によって規定される各硬さの前記ベッドマットレスに、前記被験者が実際に仰臥位で横たわった時の当該被験者の前記身体各部の沈み込み量を計測し、
計測して得られた各硬さにおける前記身体各部の沈み込み量のそれぞれを目的変数とし、前記コイル圧縮量および前記身体各部寸法を説明変数として、回帰分析を行うことにより構築した検量線を採用し、
前記ベッドマットレスの硬さを規定する前記コイル圧縮量および前記対象者の前記身体各部寸法から、前記推定式を用いて、各硬さの前記ベッドマットレスに前記対象者が仰臥位で横たわった時の前記身体各部の沈み込み量を推定する推定ステップを含むことを特徴とするベッドマットレスの沈み込み量推定方法。
【請求項3】
請求項2に記載のベッドマットレスの沈み込み量推定方法において、更に、
前記推定ステップに先立って、前記対象者の身体形状の特徴量である前記身体各部寸法を計測する計測ステップを含むベッドマットレスの沈み込み量推定方法。
【請求項4】
請求項3に記載のベッドマットレスの沈み込み量推定方法において、
前記計測ステップでは、立位状態の前記対象者の身体形状の特徴量を、距離画像センサを用いて非接触で計測するベッドマットレスの沈み込み量推定方法。
【請求項5】
請求項2に記載のベッドマットレスの沈み込み量推定方法において、
前記推定式として、男性および女性の被験者の前記身体各部寸法に基づき構築した男性用推定式および女性用推定式を用意し、
前記推定ステップでは、前記対象者の性別に対応した前記推定式を用いて前記身体各部の沈み込み量を推定するベッドマットレスの沈み込み量推定方法。
【請求項6】
請求項5に記載のベッドマットレスの沈み込み量推定方法において、
前記ベッドマットレスの硬さは、
市販の柔らかめのベッドマットレスに相当する硬さとして前記ポケットコイル1個当たりの反力を4.1Nとすべく前記コイル圧縮量が12mmで規定され、
市販のやや柔らかめのベッドマットレスに相当する硬さとして前記反力を6.2Nとすべく前記コイル圧縮量が23mmで規定され、
市販の標準的な硬さのベッドマットレスに相当する硬さとして前記反力を6.6Nとすべく前記コイル圧縮量が29mmで規定され、
市販の硬めのベッドマットレスに相当する硬さとして前記反力を8.4Nとすべく前記コイル圧縮量が56mmで規定されるベッドマットレスの沈み込み量推定方法。
【請求項7】
請求項6に記載のベッドマットレスの沈み込み量推定方法において、
前記男性用推定式は、
背中沈み込み量=0.37(背中厚さ寸法)+2.48(臀部幅寸法)-0.35(コイル圧縮量)-66.57
腰部沈み込み量=1.29(臀部幅寸法)-0.32(コイル圧縮量)-18.76
臀部沈み込み量=-0.09(背中厚さ寸法)+1.17(臀部幅寸法)-0.38(コイル圧縮量)+18.29
であり、
前記女性用推定式は、
背中沈み込み量=0.13(背中厚さ寸法)+0.51(腰部幅寸法)+1.54(臀部幅寸法)-0.27(コイル圧縮量)-0.48(身長)+35.25
腰部沈み込み量=1.37(臀部幅寸法)-0.21(コイル圧縮量)-16.78
臀部沈み込み量=1.75(背中幅寸法)+0.96(臀部幅寸法)-0.34(コイル圧縮量)-45.13
であるベッドマットレスの沈み込み量推定方法。
【請求項8】
請求項1ないし7のうちのいずれか一つの項に記載のベッドマットレスの沈み込み量推定方法を用いて、対象者の身体各部の沈み込み量を推定する沈み込み量推定ステップと、
少なくとも、推定した前記臀部沈み込み量を予め設定した臀部沈み込み量の適値と比較することで、前記対象者が寝心地が良いと感じる硬さの前記ベッドマットレスを選定する選定ステップと、
を含むことを特徴とするベッドマットレスの選定支援方法。
【請求項9】
請求項6または7に記載のベッドマットレスの沈み込み量推定方法を用いて、対象者の身体各部の沈み込み量を推定する沈み込み量推定ステップと、
少なくとも、推定した前記臀部沈み込み量を予め設定した臀部沈み込み量の適値と比較することで、前記対象者が寝心地が良いと感じる硬さの前記ベッドマットレスを選定する選定ステップと、
を含み、
前記臀部沈み込み量の適値は、26.7mm以上の値であることを特徴とするベッドマットレスの選定支援方法。
【請求項10】
請求項9に記載のベッドマットレスの選定支援方法において、
前記臀部沈み込み量の適値は、26.7mm~36.4mmであるベッドマットレスの選定支援方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ベッドマットレスの沈み込み量推定方法、選定支援方法、沈み込み量推定システム、選定支援システム、沈み込み量推定プログラム、および、選定支援プログラムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
心身ともに健康的な生活を送るためには質の良い睡眠が必要であり、ベッドマットレスは、睡眠の質に深く影響する一つの要因である。特に、ベッドマットレスの硬さ、およびそれに伴い変化する沈み込み量という要素は重要であり、対象者(ベッドマットレスの使用者のことであるが、本明細書では、「対象者」という。)に適した硬さのベッドマットレスを使用することで睡眠の質を高めることができる。そのため、対象者に適したベッドマットレスに関し、さまざまな提案がなされている(例えば、特許文献1-3参照)。
【0003】
特許文献1に開示されているマットレス選定システムは、硬さの異なる複数種類の支持層部の上に配置される厚みまたは素材の異なる複数種類の表層部のいずれかと組み合わせて対象者に適したマットレスを選定する。このマットレス選定システムは、対象者の肥満度または体重に基づいて支持層を選択し、骨盤状態に基づいて表層部を選択する。
【0004】
特許文献2に開示されているベッドの硬さ特性設定装置は、対象者の重さに応じて変位する変位量を検出する変位量検出部と、対象者に対して力を作用させる力発生部を備えたアクチュエータを有している。この特性設定装置においては、アクチュエータは、予め設定したバネ定数と逐次検出する変位量とから得られる力を対象者に与え、対象者から硬さ変更要求指令があったときに、バネ定数を変更する。この特性設定装置は、変位に応じて逐次変化する力を対象者に与え続けている最中に対象者から硬さ決定指令を受け取った時点でのアクチュエータのバネ定数を記憶する。
【0005】
特許文献3に開示されているマットレスの製造方法は、対象者がマットレス上に寝たときの体圧分布を測定し、体圧分散性を求め、この体圧分散性が適正範囲でない場合に、複数に分割されたミドルレイヤーの1または複数個のミドルレイヤーを硬さが異なるものに変更し、再度体圧分布を測定することを繰り返して、適正な分割ミドルレイヤーの組み合わせを求め、これにより対象者にカスタマイズされたマットレスを製造する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2019-136322号公報
特開2011-056082号公報
特開2005-000641号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ベッドマットレスを購入しようとする対象者の中には、自己の体重を開示することに抵抗を感じる者が多い。このため、特許文献1に開示されているマットレス選定システムのような対象者の肥満度または体重に基づいて選定をするシステムだと販売促進ツールとして利用しづらい。
【0008】
また、特許文献2および特許文献3のように、対象者が実際に横たわり、細かく計測・調整を繰り返すようなシステムだと、設置するために広いスペースを要し、また、計測するのに長時間必要となる。このため、このようなシステムは、対面で一人の対象者に対し十分時間をかけて仕上げるオーダーメイドレベルのベッドマットレスを提供しようとする場合以外では販売促進ツールとして利用しづらい。
【0009】
本発明の主目的は、このような点に鑑みて、販売促進ツールとして利用性が高く、対象者に適したベッドマットレスを提案できるベッドマットレスの沈み込み量推定方法、選定支援方法、沈み込み量推定システム、選定支援システム、沈み込み量推定プログラム、および、選定支援プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決すべく、本発明に係るベッドマットレスの沈み込み量推定方法および推定システムは、硬さの程度を示す硬さ指標値が規定されたベッドマットレスに対象者が横たわった時の対象者の身体各部の沈み込み量を、対象者の身体形状の特徴量に基づき推定するために、
対象者の身体各部として、少なくとも背中部分、腰部分、および、臀部を採用し、対象者の身体形状の特徴量として、少なくとも身体各部における幅寸法と厚さ寸法とを採用し、
ベッドマットレスにおける身体各部の沈み込み量を推定する推定式として、対象者の身体形状の特徴量の部位と対応させて事前に計測して得られた所定数の被験者の身体形状の特徴量および硬さ指標値を説明変数とした回帰分析を行うことにより構築した検量線を採用し、
硬さ指標値および対象者の身体形状の特徴量から、この推定式を用いて、各硬さのベッドマットレスに対象者が横たわった時の身体各部の沈み込み量を推定することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社タカギ
複層化グラフェンの製造方法
1か月前
国立大学法人信州大学
複合酸化物粒子および酸硫化物の粒子の製造方法
1か月前
株式会社ヤマサ
害獣駆除システムおよび害獣駆除プログラム
1か月前
国立大学法人信州大学
オルニチンおよび/またはシトルリンの産生能に優れた新規微生物
22日前
国立大学法人信州大学
健康管理システム
1か月前
国立大学法人信州大学
環状ケテンアセタールの分解抑制方法、重合用組成物およびポリマー
23日前
国立大学法人信州大学
転がり軸受の異常診断方法、および、異常診断用コンピュータプログラム
1か月前
国立大学法人 宮崎大学
間質性肺炎を予防又は治療するための医薬及び医薬組成物
25日前
国立大学法人信州大学
層状酸化物の層間への選択的インターカレーション方法、層状化合物構造体の合成方法、及び層状化合物構造体
12日前
国立大学法人信州大学
層状酸化物へのTBAカチオンの導入法、その方法で用いる非水溶媒とTBAカチオンの組み合わせ、及び酸化物ナノシート
12日前
国立大学法人信州大学
ベッドマットレスの沈み込み量推定方法、選定支援方法、沈み込み量推定システム、選定支援システム、沈み込み量推定プログラム、および、選定支援プログラム
12日前
個人
椅子
11か月前
個人
鍋蓋
7か月前
個人
掃除機
1か月前
個人
焼き網
10か月前
個人
体洗い具
3か月前
個人
掃除道具
1か月前
個人
ハンガー
2日前
個人
1か月前
個人
乾燥器具
7か月前
個人
屋外用箒
5日前
個人
耳拭き棒
4か月前
個人
組立式棚板
9日前
個人
掃除シート
2か月前
個人
収納型額縁
6か月前
個人
省煙消臭器
1か月前
個人
絵馬
11か月前
個人
エコ掃除機
8か月前
個人
エコ掃除機
4か月前
個人
片手代替具
4か月前
個人
中身のない枕
10日前
個人
学童机
6か月前
個人
食品用トング
6か月前
個人
ゴミ袋保持枠
2日前
個人
折り畳み椅子
6か月前
個人
卓上用清掃具
11か月前
続きを見る