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公開番号2025048800
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-03
出願番号2024161933
出願日2024-09-19
発明の名称乾態の無機コーテッドサンド、乾態の無機コーテッドサンドの製造方法および鋳型の製造方法
出願人花王株式会社
代理人個人
主分類B22C 1/18 20060101AFI20250326BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】無機コーテッドサンドの製造時の乾態化時間を短縮できる無機コーテッドサンドの製造方法を提供する。
【解決手段】無機コーテッドサンドの製造方法は、耐火性骨材と、前記耐火性骨材の表面に形成された無機粘結剤層と、を有する乾態の無機コーテッドサンドの製造方法であって、耐火性骨材と、結晶化用無機コーテッドサンドと、液状のメタケイ酸塩水和物とを、混合する工程を含み、前記結晶化用無機コーテッドサンドの配合量が前記乾態の無機コーテッドサンド全量に対して0.1質量%以上、15質量%以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
耐火性骨材と、前記耐火性骨材の表面に形成された無機粘結剤層と、を有する乾態の無機コーテッドサンドの製造方法であって、
耐火性骨材と、結晶化用無機コーテッドサンドと、液状のメタケイ酸塩水和物とを、混合する工程を含み、
前記結晶化用無機コーテッドサンドの配合量が前記乾態の無機コーテッドサンド全量に対して０．１質量％以上、１５質量％以下である、乾態の無機コーテッドサンドの製造方法。
続きを表示（約 1,100 文字）【請求項２】
請求項１に記載の乾態の無機コーテッドサンドの製造方法であって、
前記混合する工程は、
前記耐火性骨材と、前記結晶化用無機コーテッドサンドとを混合し、混合物を得る工程と、
得られた前記混合物と、前記液状のメタケイ酸塩水和物とを、さらに混合する工程と、
を含む、乾態の無機コーテッドサンドの製造方法。
【請求項３】
請求項２に記載の乾態の無機コーテッドサンドの製造方法であって、
前記結晶化用無機コーテッドサンドは、耐火性骨材と、前記耐火性骨材の表面に形成された無機粘結剤層と、を有するものである、乾態の無機コーテッドサンドの製造方法。
【請求項４】
請求項３に記載の乾態の無機コーテッドサンドの製造方法であって、
前記結晶化用無機コーテッドサンドの前記無機粘結剤層は、メタケイ酸塩水和物を含有する、乾態の無機コーテッドサンドの製造方法。
【請求項５】
請求項３に記載の乾態の無機コーテッドサンドの製造方法であって、
前記耐火性骨材と、前記結晶化用無機コーテッドサンドとを混合する工程において、前記結晶化用無機コーテッドサンドが有する前記無機粘結剤層の溶融温度未満で混合する、乾態の無機コーテッドサンドの製造方法。
【請求項６】
請求項１又は２に記載の無機コーテッドサンドの製造方法であって、
乾態の無機コーテッドサンドの平均粒径に対する、結晶化用無機コーテッドサンドの平均粒径の平均粒径比（結晶化用無機コーテッドサンドの平均粒径の平均粒径／乾態の無機コーテッドサンドの平均粒径）が、０．３以上０．９以下である、乾態の無機コーテッドサンドの製造方法。
【請求項７】
請求項１又は２に記載の無機コーテッドサンドの製造方法であって、
前記液状のメタケイ酸塩水和物は、加熱により溶融したメタケイ酸塩水和物である、乾態の無機コーテッドサンドの製造方法。
【請求項８】
請求項１又は２に記載の乾態の無機コーテッドサンドの製造方法であって、
前記液状のメタケイ酸塩水和物は、水ガラスと苛性アルカリと水の混合液である、乾態の無機コーテッドサンドの製造方法。
【請求項９】
請求項１又は２に記載の乾態の無機コーテッドサンドの製造方法により得られた乾態の無機コーテッドサンドを用いて鋳型を製造する、鋳型の製造方法。
【請求項１０】
耐火性骨材と、前記耐火性骨材の表面に形成された無機粘結剤層と、を有する乾態の無機コーテッドサンドであって、
前記乾態の無機コーテッドサンドの粒子群中に、前記無機粘結剤層が多層構造を有する粒子を含有する、乾態の無機コーテッドサンド。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、乾態の無機コーテッドサンド、乾態の無機コーテッドサンドの製造方法および鋳型の製造方法に関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
鋳物の鋳造に用いられる鋳型としては、例えば、耐火性骨材と、耐火性骨材の表面に形成された無機粘結剤層とを有する無機コーテッドサンドを用いて、目的とする形状に造型して得られたものが知られている。
このような無機コーテッドサンドに関する技術としては、例えば、特許文献１（特開２０２０－１１２９６号公報）、特許文献２（特公昭５３－０２５８０３号公報）に記載のものが挙げられる。
【０００３】
特許文献１には、耐火性骨材と、前記耐火性骨材の表面に形成された無機粘結剤層と、を有する乾態の無機コーテッドサンドであって、該無機粘結剤層がメタケイ酸塩水和物としてメタケイ酸ナトリウム５水和物またはメタケイ酸ナトリウム９水和物から選ばれる１種以上を含むことが開示されている。
【０００４】
特許文献２には、ケイ砂などの耐火物粒子にあらかじめ水ガラスにカ性アルカリを添加して調整したメタケイ酸アルカリ溶液を添加混練するかあるいは混練中さらにアルコール類を添加し、結晶性ケイ酸アルカリを上記ケイ砂等の耐火物粒子表面に析出被着させたのち、Ｆｅ－Ｓｉ精錬時に発生しＳｉＯ
２
を主成分とする微粒ダストを添加混和してなる粉粒体配合砂をすくなくとも上記結晶性ケイ酸アルカリの溶融温度以上に加熱して硬化させることを特徴とする鋳型の製作方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０２０－１１２９６号公報
特公昭５３－０２５８０３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明者の検討によれば、特許文献１、２に開示される従来の無機コーテッドサンドは、耐火性骨材に無機粘結層を形成する過程において、耐火性骨材の表面で無機粘結剤が固体化し、無機コーテッドサンドが乾態化するまでに要する時間を短縮する点で改善の余地があることが判明された。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
そこで、本発明者は、無機コーテッドサンドの製造時の乾態化時間を短縮するべく鋭意検討を行い、新たに、耐火性骨材の表面に無機粘結剤層が既に形成された無機コーテッドサンドを、無機粘結剤の結晶化促進剤（無機粘結剤の結晶化用）として用いることに着眼した。そして、さらに検討を進めた結果、耐火性骨材に無機粘結剤層を形成させる際、特定量の結晶化用無機コーテッドサンドを混在させることで、無機粘結剤の結晶化を効果的に促進でき、耐火性骨材の表面に短時間で無機粘結剤層を形成させ得ることを知見し、本発明を完成させた。
【０００８】
本発明によれば、耐火性骨材と、前記耐火性骨材の表面に形成された無機粘結剤層と、を有する乾態の無機コーテッドサンドの製造方法であって、
耐火性骨材と、結晶化用無機コーテッドサンドと、液状のメタケイ酸塩水和物とを、混合する工程を含み、
前記結晶化用無機コーテッドサンドの配合量が前記乾態の無機コーテッドサンド全量に対して０．１質量％以上、１５質量％以下である、乾態の無機コーテッドサンドの製造方法が提供される。
【０００９】
また、本発明によれば、上記の乾態の無機コーテッドサンドの製造方法により得られた乾態の無機コーテッドサンドを用いた鋳型の製造方法が提供される。
【００１０】
また、本発明によれば、耐火性骨材と、前記耐火性骨材の表面に形成された無機粘結剤層と、を有する乾態の無機コーテッドサンドであって、
前記乾態の無機コーテッドサンドの粒子群中に、前記無機粘結剤層が多層構造を有する粒子を含有する、乾態の無機コーテッドサンドが提供される。
【発明の効果】
（【００１１】以降は省略されています）

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