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公開番号
2025035890
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-14
出願番号
2023143214
出願日
2023-09-04
発明の名称
菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制剤
出願人
花王株式会社
代理人
弁理士法人池内アンドパートナーズ
,
弁理士法人大谷特許事務所
主分類
A01N
43/16 20060101AFI20250307BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】対象物表面に適用することで、菌及び/又はウイルスの空気下での対象物表面への付着を抑制することができる空気下付着抑制剤、及び当該空気下付着抑制剤を用いた、菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制方法を提供する。
【解決手段】擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンから構成される粒子を含有する、菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制剤、及び当該空気下付着抑制剤を用いた、菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンから構成される粒子を含有する、菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制剤。
続きを表示(約 520 文字)
【請求項2】
擬ポリロタキサンを構成する鎖状ポリマーが、(A1)ブロック-(B)ブロック-(A2)ブロックのトリブロック構造を有し、(A1)ブロック及び(A2)ブロックが有機鎖であり、
ポリロタキサンを構成する鎖状ポリマーが、(A’1)ブロック-(B’)ブロック-(A’2)ブロックのトリブロック構造を有し、(A’1)ブロック及び(A’2)ブロックが有機鎖である、請求項1に記載の菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制剤。
【請求項3】
擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンから構成される粒子が、厚さ2nm以上200nm以下、かつ、アスペクト比が5以上1500以下のナノシートである、請求項1又は2に記載の菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制剤。
【請求項4】
擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンから構成される粒子が分散媒中に分散されてなる、請求項1~3のいずれかに記載の菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制剤。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載の菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制剤を対象物表面に適用することを含む、菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制剤に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
固体表面へ菌及び/又はウイルスが付着すると、固体表面に付着した菌及び/又はウイルスが増殖し、バイオフィルムを形成する。固体表面に付着した菌及び/又はウイルスや固体表面に形成されたバイオフィルムを取り除く作業には手間やコストがかかるため、固体表面への菌及び/又はウイルスの付着を抑制することができる付着抑制剤への要望が高まっている。例えば、特許文献1には、微生物の付着抑制能に優れ、かつ、環境に与える影響が小さく、低コストで製造可能な微生物付着抑制材料等を提供することを目的として、少なくとも炭素、水素、酸素原子を含み、かつ、合計原子量が100以上であるペンダント基を側鎖に有するポリマーを含有することを特徴とする微生物付着抑制材料が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-1694号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術は、空気下での菌及び/又はウイルスの付着抑制については検討されていない。本発明は、対象物表面に適用することで、菌及び/又はウイルスの空気下での対象物表面への付着を抑制することができる空気下付着抑制剤、及び当該空気下付着抑制剤を用いた、菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンから構成される粒子を用いた菌及び/又はウイルスの付着抑制剤により上記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、次の[1]及び[2]を提供する。
[1]擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンから構成される粒子を含有する、菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制剤。
[2][1]に記載の菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制剤を対象面に適用することを含む、菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制方法。
ここで、本発明の菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制剤は、当該空気下付着抑制剤が適用された対象物表面に、空気下(大気圧下)で、菌及び/又はウイルスが付着することを抑制することができる。
従って、本発明の菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制剤は、対象物表面に適用する菌及び/又はウイルスの付着抑制剤であって、液中で、当該付着抑制剤が適用された対象物表面に、菌及び/又はウイルスが付着することを抑制する抑制剤とは異なる。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、対象物表面に適用することで、菌及び/又はウイルスの空気下での対象物表面への付着を抑制することができる空気下付着抑制剤、及び当該空気下付着抑制剤を用いた、菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の実施形態を説明する。なお、本明細書において、範囲を示す「X~Y」は「X以上Y以下」を意味する。また、本明細書において、数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。また、本明細書において、特定の符号で示された置換基又は連結基等(以下、置換基等という)が複数あるとき、それぞれの置換基等は互いに同一でも異なっていてもよい。また、本明細書において、菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制剤が含有する成分(必須成分)及び含有し得る成分(任意成分)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0008】
[菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制剤]
本発明の菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制剤は、擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンから構成される粒子を含有する。以下、「菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制剤」を、単に「空気下付着抑制剤」と称することもある。
本発明の空気下付着抑制剤を、空気下で対象物表面に適用することにより、空気下で対象物表面に菌及び/又はウイルスが付着することを抑制できる。かかる効果を奏するメカニズムは定かではないが以下のように推定される。
擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンを構成する環状分子を結晶化させて、擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンを会合させた粒子は、擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンを構成する鎖状ポリマーが密集しており、当該粒子を対象物表面に適用すると、鎖状ポリマーの一方の末端が対象物表面の形状に合わせて、当該表面に強固に付着した高分子薄膜が形成され、鎖状ポリマーの他方の末端が、菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制に寄与できることが一因と推定される。
【0009】
〔擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンから構成される粒子〕
本発明の空気下付着抑制剤は、擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンから構成される粒子を含有する。
「擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンから構成される粒子」とは、擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンの環状分子が結晶化して、擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンが集合体を形成してなる粒子(擬ポリロタキサン及び/又はポリロタキサンの集合体である粒子)である。
「擬ポリロタキサン」とは、複数の環状分子を一本の鎖状ポリマーが貫通している超分子ポリマーであって、鎖状ポリマーの片末端のみに嵩高い部位(封鎖基)が結合している分子、及び、鎖状ポリマーの両末端に嵩高い部位(封鎖基)が結合していない超分子ポリマーを意味する。
「ポリロタキサン」とは、複数の環状分子を一本の鎖状ポリマーが貫通している超分子ポリマーであって、鎖状ポリマーの両末端に嵩高い部位(封鎖基)が結合していることで、立体障害により環状分子から鎖状ポリマーが脱離することが防止されている超分子ポリマーを意味する。
本発明の空気下付着抑制剤は、菌及び/又はウイルスの空気下付着抑制の観点から、擬ポリロタキサンから構成される粒子を含有することが好ましく、両末端に封鎖基を有しない擬ポリロタキサンから構成される粒子を含有することがより好ましい。
【0010】
封鎖基の具体例としては、ジニトロフェニル基、シクロデキストリン基、アダマンタン基、トリチル基、フルオレセイン基、及びピレン基が挙げられる。封鎖基は常法により鎖状ポリマーに導入することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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