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公開番号2025043368
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-31
出願番号2024047728,2023150627
出願日2024-03-25,2023-09-18
発明の名称茶花の有効利用形態
出願人一般社団法人ジャパンオーガニックパーティー,株式会社ダイアベティム
代理人個人,個人,個人
主分類A61K 36/82 20060101AFI20250324BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】茶花に含まれるサポニン化合物の利用効率がよく、かつカフェイン含量が抑えられた、新規な茶花の利用形態を提供する。
【解決手段】チャの花の粉末。平均粒径は1~200μmとすることができ、最大粒径は2~1000μmとすることができる。また、18号~200号の何れかのメッシュの篩を通過した粉末とすることができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
平均粒径が5~200μmである、チャの花の粉末。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
最大粒径が10~1000μmである、請求項1に記載の粉末。
【請求項3】
18号~200号の何れかのメッシュの篩を通過したものである、請求項1又は2に記載の粉末。
【請求項4】
chakasaponin I、chakasaponin II、及びchakasaponin IIIの合計含有量が、チャの花の粉末の全量に対して、1~20質量%である、請求項1又は2に記載の粉末。
【請求項5】
チャの花又はその乾燥品を粉砕する工程と、平均粒径が5~200μmになるように粉砕物の粒径を調整する工程を含む、チャの花の粉末の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬や食品として有用な茶花を有効に利用するための形態に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
ツバキ科(Theaceae)植物ツバキ属(Camellia)のチャ(Camellia sinensis)は、本来、熱帯又は亜熱帯性の多年性植物であるが、インド、スリランカ、インドネシア、中国及び日本などアジアで広く自生し又は栽培されている常緑樹である。特に、中国の福建省において、緑茶などの原料として大量栽培されている。
【0003】
従来、チャの葉(茶葉)は不発酵、半発酵、又は発酵加工して、それぞれ緑茶、ウーロン茶、又は紅茶などに製茶され、これに湯を注いで抽出したものが嗜好飲料として広く愛飲されている。
チャ(以下、「茶」ということもある。)の葉の抽出物は、様々な薬理活性を有しており、覚醒や利尿、解熱、鎮静、消化促進、元気回復作用などは古くから知られている。中国においては、最古の本草書(薬学専門書)である「神農本草経」(後漢時代)に上薬として“苦菜”の名前でチャの葉(茶葉)が収載されているほか、「茶経」(761年頃、陸羽著)など多数の本草書に種々の薬効が記載されている。日本でも「喫茶養生記」(1211年成立、栄西著)や「本朝食鑑」(1697年刊、人見必大著)などにも収載され薬効が記されている。
近年では、チャ葉に含まれるカテキンなどのポリフェノール類が活性酸素消去作用など多様な機能性を有することが報告されている。また、チャ葉には微量であるがサポニン化合物foliatheasaponin I~Vが含有され、抗炎症作用(脱顆粒抑制作用)を有することなどが本発明者らによって報告されている(非特許文献1、2、特許文献1など)。また、チャ種子に含まれる29種のサポニン成分theasaponin類が本発明者らによって単離、構造決定されると共に、甘味抑制作用、胃保護作用、胃排出能抑制作用と小腸運動亢進作用が明らかになっている(非特許文献3など)。
【0004】
また、チャの花(以下、「茶花」ということもある。)の熱水抽出物も古くから飲用されており、島根県のぼてぼて茶や花番茶などが知られている。
茶花の抽出物には、抗アレルギー作用を有するサポニン化合物floratheasaponin類が含まれることが本発明者によって報告されている(非特許文献4など)。また、茶花の抽出物には、中性脂肪吸収抑制作用、糖吸収抑制作用、胃粘膜保護作用、抗アレルギー作用、胃排出能抑制作用、腸運動亢進作用、膵リパーゼ活性阻害作用、胃がん細胞の増殖抑制作用などを有するサポニン化合物としてfloratheasaponin類と共にchakasaponin類も含まれることが、本発明者により報告されている(非特許文献5~10など、特許文献2~6)。
【0005】
茶花は、糖尿病、高脂血症、肥満、炎症、アレルギーなどに有用なサポニン化合物を含むため、健康食品素材として非常に有用であり、従来は茶花抽出物が健康食品素材として工業利用されている。
茶花抽出物を得る方法として、特許文献2~6は、含水エタノール、含水メタノール、含水ブタノール、含水酢酸エチルなどの溶媒を用いて抽出する方法を報告している。しかし、特許文献2~6の方法は、何れも多段階の工程を必要とする。また、特許文献2~6の方法は、抽出物から各種クロマトグラフィーを組み合わせてサポニン化合物を単離し構造決定することを目的としているため、溶媒として、エタノール、メタノール、ブタノール、酢酸エチルを用いているが、エタノールは高価であるため抽出溶媒として工業利用するのに適さず、メタノール、ブタノール、酢酸エチルは食品製造には好ましくない。
従って、実際には、水で複数回加熱抽出したのち、抽出液を合わせて濃縮し、これを乾燥させて得られる熱水抽出エキスが健康食品素材として利用されている。しかし、熱水抽出エキスの製造も、他の溶媒を用いる場合と同様に多段階の操作を要して手間がかかることが難点であった。また、茶花熱水抽出エキスの収量は原料茶花の20質量%程度にとどまっている。
【0006】
一方、茶花を含むチャにはカフェインが比較的多く含まれている。カフェインは、過剰摂取により、めまい、心拍数増加、興奮作用を有し、少量でも不眠などを誘発する。今日、睡眠の質を保障する観点から、デカフェをはじめカフェインレス飲料を好む人が少なからず存在する。また、幼児、小児にも、これらの作用を避けるためにカフェインレス飲料が推奨されている。サプリメントは健康目的で毎日摂取するものであるため、カフェイン含量を極力抑えることが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第3441488号公報
特許第4771713号公報
特許第514949号公報
特許第5341382号公報
特許第5275678号公報
特許第5620660号公報
【非特許文献】
【0008】
提坂裕子ら、薬学雑誌、116、238-243(1996)
Toshio Morikawaら、Chem. Pharm. Bull., 55(2),293-298(2007)
Masayuki Yoshikawaら、Chem. Pharm. Bull., 55(1), 57-63(2007)
Masayuki Yoshikawaら、Chem. Pharm. Bull., 55(4) 598-605(2007)
Masayuki Yoshikawaら、J. Nat. Prod.,68(9),1360-1365(2005)
Toshio Morikawaら、J. Nat. Med.,66, 608-613(2012)
Toshio Morikawaら、Natural Product Communications, 8(11),1553-1557(2013)
Masayuki Yoshikawaら、Chemistry & Biodiversty, 6, 903-915(2009)
Makoto Hamaoら、Bioorg. Med. Chem., 19, 6033-6041(2011)
吉川雅之ら、YAKUGAKU ZASSHI, 128(1), 141-151(2008)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、茶花そのもの及び含有されるサポニン化合物の利用効率がよく、かつカフェインの含量が抑えられた、新規な茶花の利用形態を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記課題を解決するために研究を重ね、以下の知見を得た。
(1)同量の茶花粉末と茶花熱水抽出エキスに含有される化合物量を比較すると、茶花粉末には茶花熱水抽出エキスと同程度量のサポニン化合物が含有されている。一方、カフェイン含量は、茶花粉末の方が熱水抽出エキスより少なく約4分の1である。
(2)オリーブ油負荷マウスに経口投与した場合の血中での中性脂肪の上昇抑制作用については、茶花粉末は、熱水抽出エキスより強くかつ熱水抽出エキスより持続する。
(3)マウスに経口投与した場合の胃内容物の腸への移動抑制能(胃排出能抑制効果)については、茶花粉末は熱水抽出エキスより強い。
(【0011】以降は省略されています)

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