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公開番号2025040362
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-24
出願番号2023147250
出願日2023-09-11
発明の名称クランプ装置
出願人株式会社コスメック
代理人個人
主分類B23Q 3/06 20060101AFI20250314BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】クランプ装置において、クランプ動作時のスライド部の倒れを防止する。
【解決手段】ワーク100を保持するクランプ装置1は、ケーシング10と、スライド部20と、流体シリンダ30と、伝達部60と、を備える。スライド部20は、第1方向D1にスライド可能である。伝達部60は、第2方向D2にスライド可能であり、クランプのために流体シリンダ30が発生させた力をスライド部20に伝達する。ケーシング10は、第1方向D1に平行なスライド案内面11を備える。スライド部20は、スライド面21と、傾斜受け面26と、を備える。スライド面21は、スライド案内面11に接触する。スライド部20が伝達部60から受ける押圧力の方向が、第1方向D1に平行な成分と、スライド面21をスライド案内面11に押し付ける成分と、を含むように、傾斜受け面26が、スライド部20のスライド方向に垂直な平面P1から傾斜している。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
対象物であるワークを保持するクランプ装置において、
ケーシングと、
前記ケーシングに対して第1方向にスライド可能なスライド部と、
前記スライド部を前記ワークに近づく方向にスライドさせるために力を発生させるアクチュエータと、
前記ケーシングに対して第2方向にスライド可能であり、前記アクチュエータが発生させた力を前記スライド部に伝達する伝達部と、
を備え、
前記ケーシングは、前記第1方向に平行なスライド案内面を備え、
前記スライド部は、
前記スライド案内面に接触するスライド面と、
前記伝達部からの押圧力を受ける傾斜受け面と、
を備え、
前記スライド部が前記伝達部から受ける押圧力の方向が、前記第1方向に平行な成分と、前記スライド面を前記スライド案内面に押し付ける成分と、を含むように、前記傾斜受け面が、前記第1方向に垂直な面から傾斜していることを特徴とするクランプ装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載のクランプ装置であって、
前記ケーシングは接触壁を備え、
前記アクチュエータの駆動により前記スライド部が前記ワークをクランプした状態で、前記伝達部は、前記接触壁と前記スライド部との間でテーパ係合することを特徴とするクランプ装置。
【請求項3】
請求項2に記載のクランプ装置であって、
前記アクチュエータは、
シリンダ室と、
前記伝達部に連結され、前記伝達部に前記スライド部を押圧させる方向であるクランプ駆動方向に移動可能な第1ピストンと、
前記クランプ駆動方向に移動可能であり、前記第1ピストンに対して相対移動可能な第2ピストンと、
前記第2ピストンを、前記クランプ駆動方向と反対方向に付勢する付勢部材と、
を備える流体シリンダであり、
前記第1ピストン及び前記第2ピストンは互いにテーパ係合可能であり、
前記流体シリンダへの作動流体の供給によって、前記第1ピストンが前記クランプ駆動方向に移動して前記伝達部を駆動した後、前記第2ピストンが前記クランプ駆動方向に移動して前記第1ピストンとテーパ係合して前記伝達部をより強力に駆動することを特徴とするクランプ装置。
【請求項4】
請求項3に記載のクランプ装置であって、
前記流体シリンダは、前記クランプ駆動方向及びその反対方向に前記第1ピストン及び前記第2ピストンを駆動可能な複動シリンダであり、
前記伝達部は、前記スライド部に対して、前記傾斜受け面に平行な向きに移動可能かつ前記傾斜受け面に垂直な向きに移動不能に結合されていることを特徴とするクランプ装置。
【請求項5】
請求項1に記載のクランプ装置であって、
前記傾斜受け面は、前記第1方向に垂直な平面に対して、45°より小さい角度で傾斜していることを特徴とするクランプ装置。
【請求項6】
請求項1に記載のクランプ装置であって、
前記第2方向は前記第1方向と垂直であり、
前記伝達部は、前記第2方向から傾斜した傾斜押圧面を備え、
前記傾斜受け面は、前記伝達部からの押圧力を、前記傾斜押圧面を介して受けることを特徴とするクランプ装置。
【請求項7】
請求項1に記載のクランプ装置であって、
前記ケーシングには、前記第1方向に細長い保持凸部及び保持凹部のうち一方が形成され、前記スライド部には、他方が形成され、
前記保持凸部は前記保持凹部に差し込まれており、
前記保持凸部と前記保持凹部の間には、前記スライド案内面に垂直な方向の隙間が形成されていることを特徴とするクランプ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、作業対象物であるワークを保持するクランプ装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、この種のクランプ装置を開示する。特許文献1のクランプ装置は、クランプジョー(8,28,35,36)をワーク(15)に近接させてワークを保持するクランプ要素を備える。クランプ要素は、駆動要素(4,23,33)と、スライダ(7,9,26)と、を備える。駆動要素は、シリンダ又はボールネジ等により駆動される。スライダが取り付けられるハウジング(1,20)には、スライド溝(3,22)が形成される。スライダは、駆動要素の駆動によって、スライド溝に沿ってスライドする。駆動要素には、キーテーパ(11,39)が形成されている。駆動要素とスライダとの間に、キー要素(10,27,33)が設けられている。キーテーパとキー要素は楔結合しているので、駆動要素の駆動により、キー要素及びスライダは上方へ押圧される。これにより、例えばシリンダへの油圧の供給が解除された後も、スライダが実質的に固定され、ワークの保持を継続することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
欧州特許出願公開第1277547号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1の構成は、以下の課題を有する。即ち、特許文献1のスライダの一部(以下、スライド部と呼ぶ)はスライド溝に入っており、これにより、スライダの移動方向が案内される。理想的には、スライド方向に垂直な断面において、スライド溝の大きさと、スライド部の大きさとが厳密に一致していることが好ましい。しかし、部品の基準寸法と寸法公差は、実際の製造時のサイズにバラツキがあることを考慮して設定されるので、スライド部とスライド溝との間に隙間が生じることが避けられない。特許文献1の構成において、スライド部とスライド溝との間に形成される上下方向の隙間に起因して、スライダの姿勢がスライド中に僅かに倒れることがある。この結果、ワークを正しい向き及び位置でクランプできない可能性がある。
【0005】
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、スライド部をスライドさせてワークを押圧して保持するクランプ装置において、スライド部の倒れを防止することにある。
【発明の概要】
課題を解決するための手段及び効果
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0007】
本発明の観点によれば、以下の構成のクランプ装置が提供される。即ち、このクランプ装置は、対象物であるワークを保持する。前記クランプ装置は、ケーシングと、スライド部と、アクチュエータと、伝達部と、を備える。前記スライド部は、前記ケーシングに対して第1方向にスライド可能である。前記アクチュエータは、前記スライド部を前記ワークに近づく方向にスライドさせるために力を発生させる。前記伝達部は、前記ケーシングに対して第2方向にスライド可能であり、前記アクチュエータが発生させた力を前記スライド部に伝達する。前記ケーシングは、前記第1方向に平行なスライド案内面を備える。前記スライド部は、スライド面と、傾斜受け面と、を備える。前記スライド面は、前記スライド案内面に接触する。前記傾斜受け面は、前記伝達部からの押圧力を受ける。前記スライド部が前記伝達部から受ける押圧力の方向が、前記第1方向に平行な成分と、前記スライド面を前記スライド案内面に押し付ける成分と、を含むように、前記傾斜受け面が、前記第1方向に垂直な面から傾斜している。
【0008】
これにより、クランプ動作の過程でスライド部が伝達部から斜めに押圧されることによって、スライド部がケーシングに対してスライドすると同時に、当該スライド部のスライド面がスライド案内面に押し付けられる。従って、スライド部の正しい姿勢を精密に維持しながらワークをクランプすることができる。
【0009】
前記のクランプ装置においては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記ケーシングは接触壁を備える。前記アクチュエータの駆動により前記スライド部が前記ワークをクランプした状態で、前記伝達部は、前記接触壁と前記スライド部との間でテーパ係合する。
【0010】
これにより、アクチュエータの駆動によってワークをクランプした状態を、テーパ係合部分での摩擦力によって安定させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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