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公開番号
2025035494
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023142560
出願日
2023-09-01
発明の名称
炭素材料前駆体及び炭素材料の製造方法
出願人
株式会社豊田中央研究所
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
C08F
220/56 20060101AFI20250306BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】延伸処理時及び耐炎化処理時の軟化による垂れや融着を抑制でき、延伸処理時及び耐炎化処理時に高い張力を付与できる炭素材料前駆体が提供される。
【解決手段】本開示の炭素材料前駆体は、アクリルアミド系共重合体と、陽イオン金属と、を含む。前記アクリルアミド系共重合体は、アニオン性官能基を有するビニル系モノマーに由来の構成単位を少なくとも一種類以上含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アクリルアミド系共重合体と、陽イオン金属と、を含み、
前記アクリルアミド系共重合体が、アニオン性官能基を有するビニル系モノマーに由来の構成単位を少なくとも一種類以上含む、炭素材料前駆体。
続きを表示(約 540 文字)
【請求項2】
前記陽イオン金属の価数が、2価以上である、請求項1に記載の炭素材料前駆体。
【請求項3】
前記陽イオン金属の含有量が、前記アクリルアミド系共重合体100質量部に対して、0.1質量部~10質量部である、請求項2に記載の炭素材料前駆体。
【請求項4】
前記アニオン性官能基を有するビニル系モノマーに由来の構成単位の含有率が、前記アクリルアミド系共重合体の構成単位の総量に対して、0.1モル%~50モル%である、請求項3に記載の炭素材料前駆体。
【請求項5】
前記アニオン性官能基が、カルボキシ基である、請求項4に記載の炭素材料前駆体。
【請求項6】
バイオマスファイバーを更に含む、請求項4に記載の炭素材料前駆体。
【請求項7】
前記バイオマスファイバーが、セルロース及び含窒素多糖高分子からなる群より選択される少なくとも一種に由来するファイバーを含む、請求項6に記載の炭素材料前駆体。
【請求項8】
請求項2又は請求項6に記載の炭素材料前駆体に耐炎化処理を行って、耐炎化物を得ることと、
前記耐炎化物に炭化処理を行うことと、
を含む、炭素材料の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、炭素材料前駆体及び炭素材料の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
炭素繊維は、軽量で力学特性に優れる。そのため、炭素繊維複合材料は、金属材料を置き換える素材として注目されている。炭素繊維の製造方法としては、ポリアクリロニトリルを紡糸して得られる繊維束に耐炎化処理を施した後、炭化処理を施す方法が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
【0003】
一方、炭素繊維の前駆体として、アクリルアミド系モノマーを含有するアクリルアミド系ポリマーが知られている。アクリルアミド系ポリマーは、水溶性のポリマーであり、重合、紡糸等を行う際に、安価である。アクリルアミド系ポリマーは、環境負荷の小さい水を溶媒として使用することができる。そのため、炭素繊維の製造コストの削減が、期待される(例えば、特許文献3及び特許文献4)。
【0004】
しかし、アクリルアミド系ポリマーでは、熱処理(例えば、延伸、耐炎化、炭化等)を施す際、軟化により所望の形状が保持されないおそれがある。これに対し、特許文献5は、アクリルアミド系共重合体を架橋させ、所望の形状を保持することを可能な炭素材料前駆体組成物を開示している。当該炭素材料前駆体組成物は、特定のアクリルアミド系共重合体からなる炭素材料前駆体と、酸及びその塩からなる群から選択される少なくとも1種の添加成分と、多官能アミノ基を含有する化合物と、を含有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-183159号公報
特開2008-202208号公報
特開2019-26827号公報
特開2019-167516号公報
特開2019-172800号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
アクリルアミド系ポリマーからなる炭素材料前駆体(例えば、繊維等)に水平方向で延伸処理及び耐炎化処理を施す際、熱によりポリマーが軟化し、垂れやポリマー同士の融着が発生する場合がある。垂れが発生すると、設備への接触や形状変形などの問題が起こる場合がある。さらには、垂れとポリマーの軟化に由来する貯蔵弾性率の低下により、延伸処理時及び耐炎化処理時に張力を十分にかけられないなどの問題が起こる場合がある。
【0007】
融着が発生すると、炭素材料の強度低下や外観品質の低下が起こる場合がある。延伸処理及び耐炎化処理は160℃以上の温度で実施される。アクリルアミド系ポリマーの加熱温度を高くしていくと、約160℃(すなわち、アクリルアミド系ポリマーのガラス転移温度Tg)以降から、アクリルアミド系ポリマーは急激に軟化する。そのため、加熱環境下での延伸処理時または耐炎化処理時に、ポリマー同士の融着が発生しやすくなる。融着すると、耐炎化処理及びこれに続く炭化処理が十分に進行せず、炭化収率の低下や炭素材料の強度低下、外観品質の低下が起こる恐れがある。
【0008】
特許文献5のように、延伸処理時及び耐炎化処理時の熱でポリマーを架橋することで、炭素材料前駆体の軟化を抑制し、垂れにくくすることができる。しかしながら、特に繊維形状の炭素材料前駆体を束ねて延伸処理及び耐炎化処理をする際、架橋反応が起こる前にポリマー同士の接触部分が溶融し、融着が発生するおそれがある。
【0009】
そのため、アクリルアミド系共重合体のガラス転移温度Tg(約160℃)を超える温度で加熱されても(すなわち、延伸処理時又は耐炎化処理時に)、ポリマーの軟化による垂れ及び融着を抑制でき、延伸処理時及び耐炎化処理時に高い張力を付与できる(すなわち、貯蔵弾性率が高い)炭素材料前駆体が求められている。
【0010】
本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、延伸処理時及び耐炎化処理時の軟化による垂れや融着を抑制でき、延伸処理時及び耐炎化処理時に高い張力を付与できる炭素材料前駆体、及び炭素材料の製造方法を提供することである。
(【0011】以降は省略されています)
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