特許ウォッチ

公開番号2025034760
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023141365
出願日2023-08-31
発明の名称搬送装置、その制御装置、制御方法及びプログラム
出願人ブラザー工業株式会社
代理人弁理士法人ATEN
主分類B41J 13/02 20060101AFI20250306BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】ロール体から巻き解かれたシート状媒体を適切に搬送する。
【解決手段】プリンタは、ロール体から巻き解かれたロール紙を搬送方向に搬送する搬送部と、ローラ対を圧接させる圧接位置とローラ対の圧接を解除させる解除位置とを選択的に取り得る圧接部と、ロール紙を検知するロール紙センサと、制御部と、を備えている。搬送部は、ロール紙を挟持点で挟持するローラ対を有する。ロール紙センサは、挟持点に対して搬送方向の下流に位置するロール紙を検知する。制御部は、ロール紙センサによってロール紙が検知されたか否かを判断する第1判断処理(S3)と、第1判断処理においてロール紙が検知されたと判断された場合(S3:YES)、圧接部を解除位置から圧接位置に移動させる圧接処理(S4)と、圧接処理の後、ローラ対を回転させ、搬送部にロール紙を搬送させる搬送処理(S5)と、を実行可能である。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項１】
ロール体から巻き解かれたシート状媒体を搬送方向に搬送する搬送部であって、前記シート状媒体を挟持点で挟持するローラ対を有する搬送部と、
前記ローラ対を圧接させる圧接位置と前記ローラ対の圧接を解除させる解除位置とを選択的に取り得る圧接部と、
前記挟持点に対して前記搬送方向の下流に位置するシート状媒体を検知する検知部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記検知部によって前記シート状媒体が検知されたか否かを判断する第１判断処理と、
前記第１判断処理において前記シート状媒体が検知されたと判断された場合、前記圧接部を前記解除位置から前記圧接位置に移動させる圧接処理と、
前記圧接処理の後、前記ローラ対を回転させ、前記搬送部にシート状媒体を搬送させる搬送処理と、
を実行可能であることを特徴とする、搬送装置。
続きを表示（約 2,300 文字）【請求項２】
筐体と、
前記筐体に対して移動することで、前記筐体に装着された装着位置と前記装着位置から外れた離脱位置とを選択的に取り得るトレイであって、前記ロール体を収容可能なトレイと、をさらに備え、
前記ローラ対は、前記トレイに支持されており、前記トレイが前記離脱位置にあるときに前記筐体の外部に配置されることを特徴とする、請求項１に記載の搬送装置。
【請求項３】
前記筐体に支持された第１ギヤであって、前記ローラ対に回転力を付与するモータに連結された第１ギヤと、
前記トレイに支持された第２ギヤであって、前記ローラ対の少なくとも一方に連結された第２ギヤと、をさらに備え、
前記トレイが前記離脱位置にあるとき、前記第１ギヤと前記第２ギヤとが連結せず、
前記トレイが前記装着位置にあるとき、前記第１ギヤと前記第２ギヤとが連結
することを特徴とする、請求項２に記載の搬送装置。
【請求項４】
筐体と、
前記筐体に対して移動することで、前記筐体に装着された装着位置と前記装着位置から外れた離脱位置とを選択的に取り得るトレイであって、前記ロール体を収容可能なトレイと、
前記筐体に支持された切断部であって、前記トレイに対して前記搬送方向の下流においてシート状媒体を切断する切断部と、をさらに備え、
前記トレイにおける前記搬送方向の下流端を構成する壁は、第１壁部と、前記第１壁部から離隔した第２壁部と、を有し、
前記第１壁部と前記第２壁部との間の空間は、シート状媒体が前記ローラ対から前記切断部へ向かう搬送路を構成することを特徴とする、請求項１に記載の搬送装置。
【請求項５】
前記搬送部に搬送されるシート状媒体に画像を記録する記録部をさらに備え、
前記制御部は、
記録指令を受信したか否かを判断する第２判断処理をさらに実行可能であり、
前記第１判断処理において前記シート状媒体が検知されたと判断され、かつ、前記第２判断処理において前記記録指令を受信したと判断された場合に、前記圧接処理を実行することを特徴とする、請求項１に記載の搬送装置。
【請求項６】
前記ロール体を収容可能な第１収容部と、
前記ロール体を構成するシート状媒体よりも短尺なシート状媒体であるカット媒体を複数積層した状態で収容可能な第２収容部と、をさらに備え、
前記搬送部は、
前記第２収容部に収容された複数の前記カット媒体のうちの最も上方にあるカット媒体を前記搬送方向に送り出す給送ローラと、
前記給送ローラが前記カット媒体と接触する方向に前記給送ローラ及び前記カット媒体の少なくとも一方を付勢する付勢部と、をさらに有することを特徴とする、請求項１～５のいずれか１項に記載の搬送装置。
【請求項７】
ロール体から巻き解かれたシート状媒体を搬送方向に搬送する搬送部であって、前記シート状媒体を挟持点で挟持するローラ対を有する搬送部と、前記ローラ対を圧接させる圧接位置と前記ローラ対の圧接を解除させる解除位置とを選択的に取り得る圧接部と、前記挟持点に対して前記搬送方向の下流に位置するシート状媒体を検知する検知部と、を備えた搬送装置を制御する制御装置であって、
前記検知部によって前記シート状媒体が検知されたか否かを判断する第１判断処理と、
前記第１判断処理において前記シート状媒体が検知されたと判断された場合、前記圧接部を前記解除位置から前記圧接位置に移動させる圧接処理と、
前記圧接処理の後、前記ローラ対を回転させ、前記搬送部にシート状媒体を搬送させる搬送処理と、
を実行可能であることを特徴とする、制御装置。
【請求項８】
ロール体から巻き解かれたシート状媒体を搬送方向に搬送する搬送部であって、前記シート状媒体を挟持点で挟持するローラ対を有する搬送部と、前記ローラ対を圧接させる圧接位置と前記ローラ対の圧接を解除させる解除位置とを選択的に取り得る圧接部と、前記挟持点に対して前記搬送方向の下流に位置するシート状媒体を検知する検知部と、を備えた搬送装置を制御する制御方法であって、
前記検知部によって前記シート状媒体が検知されたか否かを判断する第１判断処理と、
前記第１判断処理において前記シート状媒体が検知されたと判断された場合、前記圧接部を前記解除位置から前記圧接位置に移動させる圧接処理と、
前記圧接処理の後、前記ローラ対を回転させ、前記搬送部にシート状媒体を搬送させる搬送処理と、
を実行することを特徴とする、制御方法。
【請求項９】
ロール体から巻き解かれたシート状媒体を搬送方向に搬送する搬送部であって、前記シート状媒体を挟持点で挟持するローラ対を有する搬送部と、前記ローラ対を圧接させる圧接位置と前記ローラ対の圧接を解除させる解除位置とを選択的に取り得る圧接部と、前記挟持点に対して前記搬送方向の下流に位置するシート状媒体を検知する検知部と、を備えた搬送装置を、
前記検知部によって前記シート状媒体が検知されたか否かを判断する第１判断手段、
前記第１判断手段によって前記シート状媒体が検知されたと判断された場合、前記圧接部を前記解除位置から前記圧接位置に移動させる圧接手段、及び、
前記圧接手段による処理の後、前記ローラ対を回転させ、前記搬送部にシート状媒体を搬送させる搬送手段、
として機能させることを特徴とする、プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、ロール体から巻き解かれたシート状媒体を搬送する搬送装置、その制御装置、制御方法及びプログラムに関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１のインクジェット記録機構は、ロール紙を収納する収納部と、ロール紙を収納部からインクジェットヘッドへ搬送する搬送路と、ロール紙を収納部に収納した後に搬送路上で挟持して搬送する搬送ローラと、を備えている。搬送ローラの一方は蓋に装着され、搬送ローラの他方は装置本体に装着されている。
【０００３】
ロール紙交換の際、蓋が開けられると、搬送ローラの一方が他方から離隔し、搬送路が解放される。その後、ロール紙が収納部に収納され、蓋が閉じられると、搬送ローラの一方が本体側に移動し、搬送ローラの他方と共にロール紙を挟持する。その後、ロール紙は搬送ローラによって搬送される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開平９－１８８３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
特許文献１のインクジェット記録機構（搬送装置）において、蓋が閉じられるときに、ロール紙（ロール体から巻き解かれたシート状媒体）が搬送ローラ（ローラ対）に挟持されるように配置されていない場合が有り得る。この場合、シート状媒体がローラ対に挟持されていないにもかかわらず、ローラ対が回転され、空送が生じてしまう。
【０００６】
本発明の目的は、ロール体から巻き解かれたシート状媒体を適切に搬送することができる搬送装置、その制御装置、制御方法及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明に係る搬送装置は、ロール体から巻き解かれたシート状媒体を搬送方向に搬送する搬送部であって、前記シート状媒体を挟持点で挟持するローラ対を有する搬送部と、前記ローラ対を圧接させる圧接位置と前記ローラ対の圧接を解除させる解除位置とを選択的に取り得る圧接部と、前記挟持点に対して前記搬送方向の下流に位置するシート状媒体を検知する検知部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記検知部によって前記シート状媒体が検知されたか否かを判断する第１判断処理と、前記第１判断処理において前記シート状媒体が検知されたと判断された場合、前記圧接部を前記解除位置から前記圧接位置に移動させる圧接処理と、前記圧接処理の後、前記ローラ対を回転させ、前記搬送部にシート状媒体を搬送させる搬送処理と、を実行可能であることを特徴とする。
【０００８】
本発明に係る制御装置は、ロール体から巻き解かれたシート状媒体を搬送方向に搬送する搬送部であって、前記シート状媒体を挟持点で挟持するローラ対を有する搬送部と、前記ローラ対を圧接させる圧接位置と前記ローラ対の圧接を解除させる解除位置とを選択的に取り得る圧接部と、前記挟持点に対して前記搬送方向の下流に位置するシート状媒体を検知する検知部と、を備えた搬送装置を制御する制御装置であって、前記検知部によって前記シート状媒体が検知されたか否かを判断する第１判断処理と、前記第１判断処理において前記シート状媒体が検知されたと判断された場合、前記圧接部を前記解除位置から前記圧接位置に移動させる圧接処理と、前記圧接処理の後、前記ローラ対を回転させ、前記搬送部にシート状媒体を搬送させる搬送処理と、を実行可能であることを特徴とする。
【０００９】
本発明に係る制御方法は、ロール体から巻き解かれたシート状媒体を搬送方向に搬送する搬送部であって、前記シート状媒体を挟持点で挟持するローラ対を有する搬送部と、前記ローラ対を圧接させる圧接位置と前記ローラ対の圧接を解除させる解除位置とを選択的に取り得る圧接部と、前記挟持点に対して前記搬送方向の下流に位置するシート状媒体を検知する検知部と、を備えた搬送装置を制御する制御方法であって、前記検知部によって前記シート状媒体が検知されたか否かを判断する第１判断処理と、前記第１判断処理において前記シート状媒体が検知されたと判断された場合、前記圧接部を前記解除位置から前記圧接位置に移動させる圧接処理と、前記圧接処理の後、前記ローラ対を回転させ、前記搬送部にシート状媒体を搬送させる搬送処理と、を実行することを特徴とする。
【００１０】
本発明に係るプログラムは、ロール体から巻き解かれたシート状媒体を搬送方向に搬送する搬送部であって、前記シート状媒体を挟持点で挟持するローラ対を有する搬送部と、前記ローラ対を圧接させる圧接位置と前記ローラ対の圧接を解除させる解除位置とを選択的に取り得る圧接部と、前記挟持点に対して前記搬送方向の下流に位置するシート状媒体を検知する検知部と、を備えた搬送装置を、前記検知部によって前記シート状媒体が検知されたか否かを判断する第１判断手段、前記第１判断手段によって前記シート状媒体が検知されたと判断された場合、前記圧接部を前記解除位置から前記圧接位置に移動させる圧接手段、及び、前記圧接手段による処理の後、前記ローラ対を回転させ、前記搬送部にシート状媒体を搬送させる搬送手段、として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
（【００１１】以降は省略されています）

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