特許ウォッチ

公開番号2025034533
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023140963
出願日2023-08-31
発明の名称レンズユニット、カメラモジュール、撮像システムおよび移動体
出願人マクセル株式会社,株式会社村田製作所
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G02B 7/02 20210101AFI20250306BHJP(光学)
要約【課題】振動機構を備えたレンズユニットの、車両の取付部への取付位置の自由度を高めることができるレンズユニット、カメラモジュール、撮像システムおよび移動体を提供する。
【解決手段】レンズユニット20は、第1レンズ31が設けられる第1筐体23と、第1レンズ31より像側に位置するレンズ32～36が設けられ、第1筐体23より径方向内側でかつ第1レンズ31より像側に設けられる鏡筒22と、第1筐体23と鏡筒22との間に設けられる振動機構60とを備え、第1レンズ31は、レンズユニットを取り付ける車両側の取付部150に形成された開口部150aに取付部150の裏面側から挿入されて、取付部150の表面から突出し、第1筐体23の天板部23bが取付部150の裏面より内側に配置される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
複数のレンズが当該レンズの光軸に沿って並べられたレンズ群と、複数の前記レンズのうち、最も物体側に位置する第１レンズを振動させる振動機構とを備えたレンズユニットにおいて、
前記第１レンズが設けられる筐体と、前記第１レンズより像側に位置するレンズが設けられ、前記筐体より径方向内側でかつ前記第１レンズより像側に設けられる鏡筒と、前記筐体と前記鏡筒との間に設けられる前記振動機構とを備え、
前記第１レンズは、レンズユニットを取り付ける車両側の取付部に形成された開口部に前記取付部の裏面側から挿入されて、前記取付部の表面から突出し、
前記筐体の天板部が前記取付部の裏面より内側に配置されることを特徴とするレンズユニット。
続きを表示（約 460 文字）【請求項２】
前記筐体が、前記取付部の裏面より内側に配置される天板部と、この天板部から物体側に突出して第１レンズに係止する係止部と備えていることを特徴とする請求項１に記載のレンズユニット。
【請求項３】
請求項１または２に記載のレンズユニットと、前記レンズユニットの前記レンズ群を通じて集光される光を電気信号に変換する撮像素子とを備えることを特徴とするカメラモジュール。
【請求項４】
請求項３に記載のカメラモジュールと、前記カメラモジュールを制御するとともに前記カメラモジュールの撮像素子から出力される電気信号を処理する制御部とを有する撮像装置と、
前記撮像装置により取得される画像信号を処理する処理装置と、
前記処理装置により処理されて出力される画像を表示する表示装置と、
を有することを特徴とする撮像システム。
【請求項５】
請求項４に記載の撮像システムを搭載し、前記表示装置により乗員への情報を出力することを特徴とする移動体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、例えば自動車等の車両に搭載される車載カメラを構成するレンズユニット、カメラモジュール、撮像システムおよび撮像システムを搭載した移動体に関する。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
従来から、自動車に車載カメラを搭載し、駐車をサポートしたり、画像認識により衝突防止を図ったりすることが行なわれており、さらにそれを自動運転に応用する試みもなされている。また、このような車載カメラ等のカメラモジュールは、一般に、複数のレンズが光軸に沿って並べられて成るレンズ群と、このレンズ群を収容保持する鏡筒（バレル）と、レンズ群の少なくとも一個所のレンズ間に配置される絞り部材とを有するレンズユニットを備える（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
ところで、このようなレンズユニットは、車両（自動車）のフロントグリル等の取付部に取り付けられ、最も物体側に位置する第１レンズは外部に露出している。したがって、第１レンズの表面（レンズ面）には水滴や泥水、氷雪、霜などの異物が付着し易いため、第１レンズを振動体によって振動（超音波振動）させることによって、第１レンズのレンズ表面（レンズ面）についた異物を除去しようとする場合がある。
このような振動によって第１レンズの表面に付着した異物を除去するレンズユニット１００は、例えば以下のように構成される。
【０００４】
図６に示すように、前記レンズユニット１００は、複数のレンズのうち、最も物体側に位置する第１レンズ１０１を振動させる振動機構１１０とを備えている。また、レンズユニット１００は、第１レンズ１０１が設けられる筐体１０５と、第１レンズ１０１より像側に位置する複数のレンズ１０２が設けられ、筐体１０５より径方向内側でかつ第１レンズ１０１より像側に設けられる鏡筒１０６と、筐体１０５と鏡筒１０６との間に設けられる振動機構１１０とを備えている。なお、振動機構１１０は、図示しない振動源（例えば圧電素子）を備え、この圧電素子の振動によって振動するようになっている。振動機構１１０は振動源に固定された筒状の振動体１１１を有し、この振動体１１１が第１レンズ１０１に接続されている。
筐体１０５は、筒状の筐体本体１０５ａと、この筐体本体１０５ａの上端に設けられた天板部１０５ｂと備え、この天板部１０５ｂの内周縁部に形成されている係止部１０５ｃによって第１レンズ１０１が筐体１０５に係止されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００５】
特開２０１３－２３１９９３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
ところで、上述したレンズユニット１００を、車両のフロントグリル等の取付部１１５に取り付ける場合、当該取付部１１５に取付用の開口部１１５ａを形成し、この開口部１１５ａに、取付部１１５の裏面側から筐体１０５を挿入して固定することで、取付部１１５の表面から第１レンズ１０１を突出させ、外部に露出させている。
筐体１０５は、内部に振動機構１１０が設けられているので、サイズ（径方向の大きさ）が大きい。このため、取付部１１５に形成する取付用の開口部１１５ａの開口径（開口面積）が大きくなるが、大きな開口部１１５ａを形成する場合、取付部１１５に形成する形成位置の自由度が低くなり、その結果、レンズユニット１００の取付位置の自由度が低くなるという問題がある。
【０００７】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、振動機構を備えたレンズユニットの、車両の取付部への取付位置の自由度を高めることができるレンズユニット、カメラモジュール、撮像システムおよび移動体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上記課題を解決するために、本発明のレンズユニットは、複数のレンズが当該レンズの光軸に沿って並べられたレンズ群と、複数の前記レンズのうち、最も物体側に位置する第１レンズを振動させる振動機構とを備えたレンズユニットにおいて、
前記第１レンズが設けられる筐体と、前記第１レンズより像側に位置するレンズが設けられ、前記筐体より径方向内側でかつ前記第１レンズより像側に設けられる鏡筒と、前記筐体と前記鏡筒との間に設けられる前記振動機構とを備え、
前記第１レンズは、レンズユニットを取り付ける車両側の取付部に形成された開口部に前記取付部の裏面側から挿入されて、前記取付部の表面から突出し、
前記筐体の天板部が前記取付部の裏面より内側に配置されることを特徴とする。
【０００９】
ここで、前記筐体は筒状に形成され、その物体側の端部は天板部によって閉塞され、筐体内部への異物の侵入等を防止する。
【００１０】
本発明においては、第１レンズは、レンズユニットを取り付ける車両側の取付部に形成された開口部に取付部の裏面側から挿入されて、取付部の表面から突出し、筐体の天板部が取付部の裏面より内側に配置されるので、第１レンズを筐体の天板部から光軸方向物体側に大きく突出させることができる。このため、取付用の開口部の大きさ（径方向の大きさ）をほぼ第１レンズのレンズサイズ（径方向の大きさ）もしくはレンズサイズより若干大きめに設定できる。したがって、取付部に形成する開口部の形成位置の自由度が高くなり、その結果、レンズユニットの取付位置の自由度を高めることができる。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許