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公開番号
2025033574
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023139370
出願日
2023-08-29
発明の名称
エンジントルク制御方法及びエンジントルク制御装置
出願人
日産自動車株式会社
代理人
弁理士法人後藤特許事務所
主分類
F02D
29/00 20060101AFI20250306BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】設定したトルクプロフィールを実現可能な吸気量を確保する。
【解決手段】車両のショックを抑制する第1トルクプロフィールにしたがってエンジントルクを制御するエンジントルク制御方法において、第1トルクプロフィールを設定する第1ステップと、仮スロートルクプロフィールを設定する第2ステップと、仮スロートルクプロフィールにしたがって吸気量を制御した場合のスロー上限トルクプロフィールを算出する第3ステップと、スロー上限トルクプロフィールが全域にわたって第1トルクプロフィール以上であるかを判定する第4ステップと、を実行し、第4ステップの判定結果が肯定的な場合は仮スロートルクプロフィールをスロートルクプロフィールとして設定する第5ステップを実行し、否定的な場合は肯定的になるまで仮スロートルクプロフィールを補正して第2ステップ~第4ステップを繰り返す。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
内燃エンジンを駆動源とする車両の走行状態がアクセル操作量に応じて変化する際に、コントローラが前記アクセル操作量に応じた目標エンジントルクまでのトルクプロフィールである第1トルクプロフィールを設定し、前記第1トルクプロフィールにしたがってエンジントルクを制御するエンジントルク制御方法において、
前記コントローラは、
走行状態の変化に伴い発生するショックを抑制するトルクプロフィールである前記第1トルクプロフィールを設定する第1ステップと、
前記内燃エンジンの吸気量を調整する吸気デバイスの制御に用いる前記エンジントルクのプロフィールであるスロートルクプロフィールの仮の値である仮スロートルクプロフィールを、前記アクセル操作量に基づいて設定する第2ステップと、
前記仮スロートルクプロフィールにしたがって吸気量を制御した場合の、点火時期制御により実現可能な前記エンジントルクの上限値のプロフィールであるスロー上限トルクプロフィールを算出する第3ステップと、
前記スロー上限トルクプロフィールと前記第1トルクプロフィールを比較する第4ステップと、を実行し、
前記スロー上限トルクプロフィールが全域にわたって前記第1トルクプロフィール以上の場合には、前記仮スロートルクプロフィールをスロートルクプロフィールとして設定する第5ステップを実行し、
前記スロー上限トルクプロフィールが前記第1トルクプロフィールより小さい領域がある場合には、前記第2ステップに戻って前記仮スロートルクプロフィールを補正した新たな仮スロートルクプロフィールを設定してから前記第3ステップ及び前記第4ステップを実行する処理を、前記スロー上限トルクプロフィールが全域にわたって前記第1トルクプロフィール以上になるまで繰り返すことを特徴とする、エンジントルク制御方法。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
請求項1に記載のエンジントルク制御方法において、
前記コントローラは、
前記第3ステップと前記第4ステップとの間で、前記仮スロートルクプロフィールにしたがって吸気量を制御した場合の、点火時期制御により実現可能な前記エンジントルクの下限値のプロフィールであるスロー下限トルクプロフィールを算出する第3-2ステップと、
前記第4ステップと前記第5ステップとの間で、前記スロー下限トルクプロフィールと前記第1トルクプロフィールを比較する第4-2ステップと、を実行し、
前記スロー下限トルクプロフィールが全域にわたって前記第1トルクプロフィールを下回る場合には、前記第5ステップを実行し、
前記スロー下限トルクプロフィールが前記第1トルクプロフィールより大きい領域がある場合には、前記第2ステップに戻って前記仮スロートルクプロフィールを補正した新たな仮スロートルクプロフィールを設定してから前記第3ステップ、前記第3-2ステップ、前記第4ステップ、及び前記第4-2ステップを実行する処理を、前記スロー下限トルクプロフィールが全域にわたって前記第1トルクプロフィールを下回るまで繰り返す、エンジントルク制御方法。
【請求項3】
請求項1に記載のエンジントルク制御方法において、
前記コントローラは、
前記アクセル操作量の増大により前記車両が加速する場合には、
前記目標エンジントルクに到達するまでの区間が前半区間と後半区間に分かれ、前記前半区間と前記後半区間でそれぞれ異なる傾きで前記エンジントルクが増大する前記仮スロートルクプロフィールを設定する、エンジントルク制御方法。
【請求項4】
請求項3に記載のエンジントルク制御方法において、
前記コントローラは、
被駆動状態から駆動状態に切り換わる加速の場合には、
前記後半区間のエンジントルク変化の傾きである第2トルク傾きを、前記前半区間の前記エンジントルク変化の傾きである第1トルク傾きよりも大きくする、エンジントルク制御方法。
【請求項5】
請求項3に記載のエンジントルク制御方法において、
前記コントローラは、
被駆動状態から駆動状態に切り換わる加速の場合と、駆動状態から加速する場合とで、前記後半区間のエンジントルク変化の傾きである第2トルク傾きを異なる大きさに設定する、エンジントルク制御方法。
【請求項6】
請求項3に記載のエンジントルク制御方法において、
前記コントローラは、
トルクコンバータがロックアップしている場合としていない場合で、前記後半区間のエンジントルク変化の傾きである第2トルク傾きを異なる大きさに設定する、エンジントルク制御方法。
【請求項7】
請求項3に記載のエンジントルク制御方法において、
前記コントローラは、前記後半区間のエンジントルク変化の傾きである第2トルク傾きを、前記第1ステップ開始時の前記エンジントルク、前記目標エンジントルク、又は変速機の目標ギヤ比に基づいて設定する、エンジントルク制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載のエンジントルク制御方法において、
前記コントローラは、前記目標エンジントルクが大きいほど、大きい前記第2トルク傾きを設定する、エンジントルク制御方法。
【請求項9】
請求項7に記載のエンジントルク制御方法において、
前記コントローラは、前記目標ギヤ比が大きいほど、小さい前記第2トルク傾きを設定する、エンジントルク制御方法。
【請求項10】
請求項7に記載のエンジントルク制御方法において、
前記コントローラは、被駆動状態から駆動状態に切り換わる加速の場合には、前記第1ステップ開始時の前記エンジントルクが小さいほど、前記前半区間のエンジントルク変化の傾きである第1トルク傾きとして小さい値を設定する、エンジントルク制御方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジントルク制御方法及びエンジントルク制御装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、アクセル操作量の変化に伴い車両の走行状態が変化する場合、例えばコースト走行の状態(被駆動状態)からアクセルペダルが踏み込まれて加速状態(駆動状態)に切り換わる場合のエンジントルクの制御方法が開示されている。具体的には、アクセルペダル操作量が変化したら、走行状態及び駆動系ギヤのバックラッシュの状態等に応じたトルクプロフィールを設定し、これにしたがってエンジントルクを制御することで、走行状態の変化に伴い車両に発生するショックを抑制している。そして、トルクプロフィール通りのエンジントルクの変化は、応答性に優れる点火時期の調整により実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2021/038807号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、点火時期には進角側限界と遅角側限界とがあるため、点火時期調整で実現できるエンジントルクの領域(トルク実現領域)には限界がある。例えば、点火時期を最適点火時期まで進角しても、吸気量が足りなければ所望のエンジントルクは得られない。一方、点火時期を失火限界まで遅角しても、吸気量が多い場合には所望の値までエンジントルクを抑制できない。つまり、トルクプロフィール通りにエンジントルクを制御するためには、トルク実現領域をトルクプロフィールに合わせる必要があり、そのためには吸気量を適切に制御する必要がある。
【0005】
そこで本発明は、トルク実現領域とトルクプロフィールとが合致するように、吸気量を制御する吸気デバイスを制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のある態様によれば、内燃エンジンを駆動源とする車両の走行状態がアクセル操作量に応じて変化する際に、コントローラがアクセル操作量に応じた目標エンジントルクまでのトルクプロフィールである第1トルクプロフィールを設定し、第1トルクプロフィールにしたがってエンジントルクを制御するエンジントルク制御方法が提供される。この方法において、コントローラは、走行状態の変化に伴い発生するショックを抑制するトルクプロフィールである第1トルクプロフィールを設定する第1ステップと、内燃エンジンの吸気量を調整する吸気デバイスの制御に用いるエンジントルクのプロフィールであるスロートルクプロフィールの仮の値である仮スロートルクプロフィールを、アクセル操作量に基づいて設定する第2ステップと、仮スロートルクプロフィールにしたがって吸気量を制御した場合の、点火時期制御により実現可能な前記エンジントルクの上限値のプロフィールであるスロー上限トルクプロフィールを算出する第3ステップと、スロー上限トルクプロフィールと第1トルクプロフィールを比較する第4ステップと、を実行する。そして、スロー上限トルクプロフィールが全域にわたって第1トルクプロフィール以上の場合には、仮スロートルクプロフィールをスロートルクプロフィールとして設定する第5ステップを実行し、スロー上限トルクプロフィールが第1トルクプロフィールより小さい領域がある場合には、第2ステップに戻って仮スロートルクプロフィールを補正した新たな仮スロートルクプロフィールを設定してから第3ステップ及び第4ステップを実行する処理を、スロー上限トルクプロフィールが全域にわたって第1トルクプロフィール以上になるまで繰り返す。
【発明の効果】
【0007】
上記態様によれば、トルク実現領域とトルクプロフィールとが合致するように、吸気量を制御する吸気デバイスを制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、車両の駆動系の概略構成図である。
図2は、被駆動状態から駆動状態へ切り換わる際エンジントルクのタイムチャートである。
図3は、第1実施形態においてスロートルクプロフィールの設定方法を説明するためのタイムチャートである。
図4は、スロートルクプロフィールを設定するための制御ルーチンを示すフローチャートである。
図5は、第2実施形態においてスロートルクプロフィールの設定方法を説明するためのタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0010】
[第1実施形態]
図1は、本発明の実施形態を適用する車両100の駆動系の概略構成図である。
(【0011】以降は省略されています)
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