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公開番号2025027176
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-27
出願番号2023131757
出願日2023-08-14
発明の名称台車の誤払出防止装置および方法
出願人日産自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類E04H 6/10 20060101AFI20250219BHJP(建築物)
要約【課題】部品2を積載した台車1がラインサイドの誤った台車搬入位置5に払出されることを確実に防止する。
【解決手段】複数の台車搬入位置5の各々に、ロック状態では台車1の車輪と衝突して台車1の進入を阻止するロック機構7が設けられている。運搬作業者が部品2に付された識別コード3を携帯型識別コードリーダ9でスキャンすると、コントローラ11が識別コード3に対応した台車搬入位置5を特定し、ロック機構7のロックを解除する。同時に当該台車搬入位置5のスポットライト13およびLEDライト26が点滅するので、誤払出が確実に防止される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
識別コードを備えた部品を搬送する台車と、
複数の台車搬入位置に各々設けられ、ロック状態では台車の進入を阻止しロック解除状態では台車の進入を可能とするロック機構と、
上記識別コードの読み取りを行う識別コードリーダと、
この識別コードリーダを介して読み取った識別コードに基づいて対応する台車搬入位置を特定し、当該台車搬入位置におけるロック機構のロックを解除するコントローラと、
を備えてなる台車の誤払出防止装置。
続きを表示（約 1,200 文字）【請求項２】
上記ロック機構は、上記台車が進入して上記台車搬入位置に位置する場合に、上記台車の引き抜き方向の移動は許容する、
請求項１に記載の台車の誤払出防止装置。
【請求項３】
識別コードに対応する台車搬入位置以外の台車搬入位置のロック機構をロック状態に保持する、
請求項１に記載の台車の誤払出防止装置。
【請求項４】
各々の台車搬入位置の上方に、ロック解除された台車搬入位置を示す表示灯を備える、
請求項１に記載の台車の誤払出防止装置。
【請求項５】
上記ロック機構の各々が、ロック解除されていることを示す第２の表示灯を備える、
請求項１に記載の台車の誤払出防止装置。
【請求項６】
上記ロック機構は、上記台車搬入位置の床面に設置されており、
進入方向前方の車輪に対応して上記台車搬入位置の区画の前方寄りに位置している、
請求項１に記載の台車の誤払出防止装置。
【請求項７】
上記ロック機構は、
床面に固定されるベースプレートと、
上記ベースプレートと平行な回転軸を中心に回転可能に支持された踏み板と、
上記踏み板の回転を阻止することでロック状態とするラッチ機構と、
を備えている、
請求項１に記載の台車の誤払出防止装置。
【請求項８】
上記ロック機構は、
床面に固定されるベースプレートと、
このベースプレートに立設された支持軸に、水平方向に沿って開閉可能に支持された車輪止めバーと、
この車輪止めバーの開方向の回動を阻止することでロック状態とするラッチ機構と、
を備えている、
請求項１に記載の台車の誤払出防止装置。
【請求項９】
上記ラッチ機構は、
突出部分にテーパ面を有するラッチボルトからなり、
上記突出部分は、スプリングによって突出方向に付勢されるとともに、上記コントローラからの解除信号に応答して後退し、
上記テーパ面は、上記踏み板の回転または上記車輪止めバーの回動に伴って当該踏み板または車輪止めバーと接する位置に設けられ、
上記台車の引き抜き時に上記テーパ面によりラッチボルトが後退することで上記台車の引き抜き方向の移動が許容される、
請求項７または８に記載の台車の誤払出防止装置。
【請求項１０】
上記踏み板は、上記回転軸を挟んで、進入方向前方側の前部と、進入方向後方側の後部と、を有し、
これら前部と後部とは、鈍角をなすように互いに折れ曲がっており、ロック状態にあるときに、上記後部は上記ベースプレートの上面に沿って位置し、上記前部は上記ベースプレートの上面から立ち上がって位置し、
上記台車の車輪が通過することで上記踏み板が回転方向の力を受ける、
請求項７に記載の台車の誤払出防止装置。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
この発明は、工場の組立ライン等において部品を搬送する台車を作業者が適正な台車搬入位置以外の誤った台車搬入位置に納めることがないようにする台車の誤払出防止装置および方法に関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
例えば自動車の組立ラインにおいて、比較的大型の部品は、台車に搭載したままラインサイドの供給間口に搬送されることがある。特許文献１は、作業者が人力によって動かすいわゆる手押し型の台車を開示している。このような手押し型の台車では、作業者が部品に対応したラインサイドの所定の台車搬入位置（つまり供給間口）を床面の記号等で確認しながら当該台車搬入位置へと台車を移動することで、台車のいわゆる払出が行われる。なお、「払出」とは生産ライン等において部品供給が必要な箇所に部品やパレットあるいは台車を搬送することを意味し、ここでは、特に、台車を所定の台車搬入位置まで移動して当該台車搬入位置に置くことを意味している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２０－６７８１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
このように作業者が部品に対応した台車搬入位置へと台車を移動させる方式では、作業者のケアレスミス等によって誤った台車搬入位置に台車が払い出されることがある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
この発明に係る台車の誤払出防止装置は、
識別コードを備えた部品を搬送する台車と、
複数の台車搬入位置に各々設けられ、ロック状態では台車の進入を阻止しロック解除状態では台車の進入を可能とするロック機構と、
識別コードリーダと、
この識別コードリーダを介して読み取った識別コードに基づいて対応する台車搬入位置を特定し、当該台車搬入位置におけるロック機構のロックを解除するコントローラと、
を備えている。
【０００６】
このように、台車で搬送している部品の識別コードに対応した台車搬入位置のロック機構がロック解除されることで、作業者は、この台車搬入位置に台車を払い出すことができる。仮に作業者が誤った台車搬入位置に台車を払い出そうとしたときは、ロック機構によって台車搬入位置への台車の進入が物理的に阻止される。
【発明の効果】
【０００７】
この発明によれば、部品の識別コードに対応していない台車搬入位置に作業者が誤って台車を払い出そうとしても、ロック機構によって台車の進入が物理的に阻止されるので、ケアレスミス等による台車の誤払出が確実に防止される。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
一実施例の台車の誤払出防止装置のシステム構成を示す説明図。
一実施例のロック機構の平面図。
一実施例のロック機構の側面図。
電磁ラッチ機構の斜視図。
台車搬入位置の区画内でのロック機構の位置を示す平面図。
一実施例の誤払出防止装置の処理の流れを示すフローチャート。
空台車の抜き取りの際の処理の流れを示すフローチャート。
台車の搬入および抜き取りに伴うロック機構の動作を示した説明図。
第２実施例のロック機構の平面図。
第２実施例のロック機構の正面図。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図１は、自動車の組立ラインＬ（例えば艤装ライン）の部品搬送に適用した一実施例の誤払出防止装置のシステム構成を示した構成説明図である。
【００１０】
自動車の組立ラインＬにおいては、組立ラインＬを流れる車体に、作業者（組立作業者）が種々の部品を組み付けていく。組み付けるべき部品は、比較的に小型の部品であれば、ラインサイドに設けられる供給間口と呼ばれる部品毎の保管場所に、例えば箱状のコンテナやパレットに載せた状態で順次供給され、組立作業者は、ここから部品を取って車体に組み付けていくことになる。
（【００１１】以降は省略されています）

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