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公開番号2025032541
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-12
出願番号2023137858
出願日2023-08-28
発明の名称センサー装置
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G01C 19/00 20130101AFI20250305BHJP(測定;試験)
要約【課題】角速度センサーのミスアライメントにより角速度信号に生じる誤差を補正する補正係数を精度よく推定することが可能なセンサー装置を提供すること。
【解決手段】互いに直交する3つの軸を第1軸、第2軸及び第3軸としたとき、前記第1軸回りの角速度を検出し、第1角速度信号を出力する第1軸角速度センサーと、前記第2軸回りの角速度を検出し、第2角速度信号を出力する第2軸角速度センサーと、前記第3軸回りの角速度を検出し、第3角速度信号を出力する第3軸角速度センサーと、前記第3軸に対応する第4軸回りの角速度を検出し、第4角速度信号を出力する第4軸角速度センサーと、前記第1角速度信号、前記第2角速度信号、前記第3角速度信号及び前記第4角速度信号に基づいて、前記第3軸に対する前記第4軸のずれによる前記第4角速度信号の誤差を補正する補正係数を推定する補正回路と、を備える、センサー装置。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項１】
互いに直交する３つの軸を第１軸、第２軸及び第３軸としたとき、
前記第１軸回りの角速度を検出し、第１角速度信号を出力する第１軸角速度センサーと、
前記第２軸回りの角速度を検出し、第２角速度信号を出力する第２軸角速度センサーと、
前記第３軸回りの角速度を検出し、第３角速度信号を出力する第３軸角速度センサーと、
前記第３軸に対応する第４軸回りの角速度を検出し、第４角速度信号を出力する第４軸角速度センサーと、
前記第１角速度信号、前記第２角速度信号、前記第３角速度信号及び前記第４角速度信号に基づいて、前記第３軸に対する前記第４軸のずれによる前記第４角速度信号の誤差を補正する補正係数を推定する補正回路と、
を備える、センサー装置。
続きを表示（約 920 文字）【請求項２】
請求項１において、
前記補正回路は、前記第３角速度信号を前記第４角速度信号の狙い値とするカルマンフィルター演算によって前記補正係数を推定する、センサー装置。
【請求項３】
請求項２において、
前記第１角速度信号をω
ｘ，ｋ
とし、前記第２角速度信号をω
ｙ，ｋ
とし、前記第４角速度信号をΩ
ｚ，ｋ
とし、角速度行列Ｘ
ｋ
＝（ω
ｘ，ｋ
，ω
ｙ，ｋ
，Ω
ｚ，ｋ
）とし、前記補正係数をｃ
１，ｋ
，ｃ
２，ｋ
，ｃ
３，ｋ
とし、補正係数行列Θ
ｋ
＝（ｃ
１，ｋ
，ｃ
２，ｋ
，ｃ
３，ｋ
）
Ｔ
としたとき、
前記補正回路は、補正式Ｙ’
ｋ
＝Ｘ
ｋ
Θ
ｋ
により、前記第４角速度信号を補正する、センサー装置。
【請求項４】
請求項１において、
前記第１軸角速度センサー、前記第２軸角速度センサー及び前記第３軸角速度センサーは、搭載基板に一体で搭載されており、
前記第４軸角速度センサーは、前記第１軸角速度センサー、前記第２軸角速度センサー及び前記第３軸角速度センサーとは別体で前記搭載基板に搭載されている、センサー装置。
【請求項５】
請求項４において、
前記第１軸角速度センサー、前記第２軸角速度センサー及び前記第３軸角速度センサーは、前記搭載基板の第１面に搭載されており、
前記第４軸角速度センサーは、前記搭載基板の、前記第１面と表裏関係にある第２面に搭載されている、センサー装置。
【請求項６】
請求項１において、
前記第３角速度信号のバイアス誤差をＢｚ［ｄｅｇ／秒］、前記第４角速度信号のバイアス誤差をＢｚ’［ｄｅｇ／秒］としたとき、Ｂｚ’＜Ｂｚである、センサー装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、センサー装置に関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、３軸角速度センサーを含む慣性センサーと、高精度のＺ軸角速度センサーと、を備えた慣性計測装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１９－１５８４２５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１に記載の慣性計測装置のように、３軸角速度センサーを含む慣性センサーとは別体で高精度のＺ軸角速度センサーが設けられている場合には、３軸角速度センサーとＺ軸角速度センサーとの間にミスアライメントが生じ得る。このミスアライメントにより、Ｚ軸角速度センサーから出力される角速度信号に誤差が生じるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明に係るセンサー装置の一態様は、
互いに直交する３つの軸を第１軸、第２軸及び第３軸としたとき、
前記第１軸回りの角速度を検出し、第１角速度信号を出力する第１軸角速度センサーと、
前記第２軸回りの角速度を検出し、第２角速度信号を出力する第２軸角速度センサーと、
前記第３軸回りの角速度を検出し、第３角速度信号を出力する第３軸角速度センサーと、
前記第３軸に対応する第４軸回りの角速度を検出し、第４角速度信号を出力する第４軸角速度センサーと、
前記第１角速度信号、前記第２角速度信号、前記第３角速度信号及び前記第４角速度信号に基づいて、前記第３軸に対する前記第４軸のずれによる前記第４角速度信号の誤差を補正する補正係数を推定する補正回路と、
を備える。
【図面の簡単な説明】
【０００６】
本実施形態のセンサー装置の要部の構造を示す断面図。
Ｘ軸、Ｙ軸及びＺ軸の説明図。
センサーシステムの構成を示す図。
角速度センサーの構成例を示す図。
慣性センサーの構成例を示す図。
処理装置の構成例を示す図。
カルマンフィルターを用いた補正回路の処理のフローを示す図。
ω
ｘ，ｋ
，ω
ｙ，ｋ
，ω
ｚ，ｋ
，Ω
ｚ，ｋ
の時系列データの一例を示す図。
アライメント補正係数ｃ
１，ｋ
，ｃ
２，ｋ
，ｃ
３，ｋ
の時系列データを示す図。
補正処理の前後のＺ軸角速度の偏差の時系列データを示す図。
【発明を実施するための形態】
【０００７】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【０００８】
１．実施形態
１－１．センサー装置の構造
まず、本実施形態のセンサー装置の構造について説明する。図１は、本実施形態のセンサー装置２の要部の構造を示す断面図である。図１に示すように、センサー装置２は、角速度センサー１０と、慣性センサー２０と、処理装置３０と、を備える。また、図１に示すように、センサー装置２は、角速度センサー１０、慣性センサー２０及び処理装置３０が搭載される搭載基板４を備える。
【０００９】
搭載基板４は、例えば、複数のスルーホールが形成された多層基板であり、ガラスエポキシ基板が用いられる。ただし、搭載基板４は、ガラスエポキシ基板に限られず、角速度センサー１０、慣性センサー２０及び処理装置３０を実装可能なリジットな基板であればよく、例えば、コンポジット基板やセラミック基板が用いられてもよい。
【００１０】
角速度センサー１０及び処理装置３０は、搭載基板４の第１面４ａに搭載されており、略直方体形状のモールド樹脂５によって固められている。モールド樹脂５によって、角速度センサー１０及び処理装置３０が衝撃、温度、湿度等の影響を受けにくくなっている。慣性センサー２０は、搭載基板４の第１面４ａと表裏関係にある第２面４ｂに搭載されている。このように、角速度センサー１０が搭載基板４の第１面４ａに搭載され、慣性センサー２０が搭載基板４の第２面４ｂに搭載されているため、搭載基板４のサイズを小さくすることができるので、省面積化が実現できる。角速度センサー１０及び慣性センサー２０は、それぞれ、搭載基板４に設けられた不図示の配線により、処理装置３０と電気的に接続されている。なお、搭載基板４には、その他にも、例えば温度センサー等の複数の電子部品が実装されていてもよい。
（【００１１】以降は省略されています）

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