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公開番号2025032402
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-12
出願番号2022013465
出願日2022-01-31
発明の名称(メタ)アクリル樹脂組成物
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類C08L 33/00 20060101AFI20250305BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】抗ウイルス性、帯電防止性を有する(メタ)アクリル樹脂組成物。
【解決手段】(メタ)アクリル樹脂と-30℃以下のガラス転移温度(Tg)を少なくとも1つ有する軟質材料とグリセリン脂肪酸エステルとを含有する(メタ)アクリル樹脂組成物であって、(メタ)アクリル樹脂組成物中、(メタ)アクリル樹脂、-30℃以下のガラス転移温度(Tg)を少なくとも1つ有する軟質材料およびグリセリン脂肪酸エステルの含有量の合計を100質量%としたときに、(メタ)アクリル樹脂の含有量が35質量%以上84質量%以下の範囲であり、-30℃以下のガラス転移温度(Tg)を少なくとも1つ有する軟質材料の含有量が15質量%以上60質量%以下の範囲であり、グリセリン脂肪酸エステルの含有量が1質量%以上15質量%以下の範囲である、(メタ)アクリル樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(メタ)アクリル樹脂と-30℃以下のガラス転移温度(Tg)を少なくとも1つ有する軟質材料とグリセリン脂肪酸エステルとを含有する(メタ)アクリル樹脂組成物であって、
(メタ)アクリル樹脂組成物中、(メタ)アクリル樹脂、-30℃以下のガラス転移温度(Tg)を少なくとも1つ有する軟質材料およびグリセリン脂肪酸エステルの含有量の合計を100質量%としたときに、(メタ)アクリル樹脂の含有量が35質量%以上84質量%以下の範囲であり、
-30℃以下のガラス転移温度(Tg)を少なくとも1つ有する軟質材料の含有量が15質量%以上60質量%以下の範囲であり、
グリセリン脂肪酸エステルの含有量が1質量%以上15質量%以下の範囲である、(メタ)アクリル樹脂組成物。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
-30℃以下のガラス転移温度(Tg)を少なくとも1つ有する軟質材料が、アクリル系軟質材料である、請求項1に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
【請求項3】
アクリル系軟質材料が、アクリル系ブロック共重合体である、請求項2に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
【請求項4】
アクリル系ブロック共重合体が、
メタクリル酸エステル重合体ブロックと、
アクリル酸エステル重合体ブロックと
を含むブロック共重合体である、請求項3に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
【請求項5】
アクリル系ブロック共重合体が、
メタクリル酸エステル重合体ブロックの含有量を30質量%以上60質量%以下の範囲とし、
アクリル酸エステル重合体ブロックの含有量を40質量%以上70質量%以下の範囲としたブロック共重合体である、請求項4に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
【請求項6】
グリセリン脂肪酸エステルが、HLB値が5以上12以下の範囲であるグリセリン脂肪酸エステルである、請求項1から5のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
【請求項7】
グリセリン脂肪酸エステルが、グリセリン飽和脂肪酸エステルである、請求項6に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物を成形した素形材。
【請求項9】
前記(メタ)アクリル樹脂組成物を成形したシートである、請求項8に記載の素形材。
【請求項10】
請求項9に記載のシートを1層以上含む、積層シート。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、(メタ)アクリル樹脂組成物、当該(メタ)アクリル樹脂組成物を成形したシート、さらには当該シートを含む積層体に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
表面平滑性、成形加工性に優れ、かつ柔軟性に優れ、短波長光の光線透過率が高いシート状成形体およびシート状成形体を形成するための熱可塑性重合体組成物を提供することを目的としたアクリル系ブロック共重合体とアクリル樹脂を含む熱可塑性重合体組成物が知られている(特許文献1参照。)。
【0003】
また、(メタ)アクリル樹脂組成物の帯電防止性を向上させることを目的として、(メタ)アクリル樹脂組成物に、グリセリンモノ脂肪酸エステルを配合する態様が知られている(特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2010/055798号
特開平5-239305号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年の新型コロナウイルス感染症の蔓延により、特に人体と接触しうる機器、器具等については抗ウイルス性の付与が望まれており、(メタ)アクリル樹脂組成物を成形した成形体が人体と接触する態様で、例えば部材として含まれる機器、器具等についても同様である。
【0006】
しかしながら、上記特許文献1および2にかかる(メタ)アクリル樹脂組成物およびその成形体においては、例えば、新型コロナウイルスに対する抗ウイルス性の付与については何ら考慮されておらず、また仮に抗ウイルス性を発揮し得たとしても、例えば、新型コロナウイルスの感染を防止する観点から、機器、器具等の処理において推奨されているエタノールによる表面処理(アルコール消毒処理)によって、当該機器、器具等から抗ウイルス性が失われてしまったり、さらには帯電防止性が失われてしまう場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を進めたところ、(メタ)アクリル樹脂と-30℃以下のガラス転移温度(Tg)を少なくとも1つ有する軟質材料とグリセリン脂肪酸エステルとを所定量含有する(メタ)アクリル樹脂組成物を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、下記〔1〕~〔11〕を提供する。
〔1〕 (メタ)アクリル樹脂と-30℃以下のガラス転移温度(Tg)を少なくとも1つ有する軟質材料とグリセリン脂肪酸エステルとを含有する(メタ)アクリル樹脂組成物であって、
(メタ)アクリル樹脂組成物中、(メタ)アクリル樹脂、-30℃以下のガラス転移温度(Tg)を少なくとも1つ有する軟質材料およびグリセリン脂肪酸エステルの含有量の合計を100質量%としたときに、(メタ)アクリル樹脂の含有量が35質量%以上84質量%以下の範囲であり、
-30℃以下のガラス転移温度(Tg)を少なくとも1つ有する軟質材料の含有量が15質量%以上60質量%以下の範囲であり、
グリセリン脂肪酸エステルの含有量が1質量%以上15質量%以下の範囲である、(メタ)アクリル樹脂組成物。
〔2〕 -30℃以下のガラス転移温度(Tg)を少なくとも1つ有する軟質材料が、アクリル系軟質材料である、〔1〕に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
〔3〕 アクリル系軟質材料が、アクリル系ブロック共重合体である、〔2〕に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
〔4〕 アクリル系ブロック共重合体が、
メタクリル酸エステル重合体ブロックと、
アクリル酸エステル重合体ブロックと
を含むブロック共重合体である、〔3〕に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
〔5〕 アクリル系ブロック共重合体が、
メタクリル酸エステル重合体ブロックの含有量を30質量%以上60質量%以下の範囲とし、
アクリル酸エステル重合体ブロックの含有量を40質量%以上70質量%以下の範囲としたブロック共重合体である、〔4〕に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
〔6〕 グリセリン脂肪酸エステルが、HLB値が5以上12以下の範囲であるグリセリン脂肪酸エステルである、〔1〕から〔5〕のいずれか1つに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
〔7〕 グリセリン脂肪酸エステルが、グリセリン飽和脂肪酸エステルである、〔6〕に記載の(メタ)アクリル樹脂組成物。
〔8〕 〔1〕から〔7〕のいずれか1つに記載の(メタ)アクリル樹脂組成物を成形した素形材。
〔9〕 前記(メタ)アクリル樹脂組成物を成形したシートである、〔8〕に記載の素形材。
〔10〕 〔9〕に記載のシートを1層以上含む、積層シート。
〔11〕 基材層をさらに含み、前記(メタ)アクリル樹脂組成物の層が、当該基材層の厚さ方向に対向している第1主表面および第2主表面の両面に、当該基材層を挟むように設けられている、〔10〕に記載の積層シート。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、(メタ)アクリル樹脂組成物を成形した素形材(成形体)において、複数回にわたるエタノールによる表面処理によっても、例えば、新型コロナウイルスに対する抗ウイルス性を維持することができ、さらには静電気の発生、および静電気の発生による粉塵の付着を抑制することができる(メタ)アクリル樹脂組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について具体的にて説明する。なお、本発明は以下の記載によっては限定されない。以下に説明する実施形態は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更が可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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