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公開番号
2025030438
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2023135727
出願日
2023-08-23
発明の名称
透明基材上にハードコート層を形成するための活性エネルギー線硬化性組成物、それを用いたハードコートフィルムおよびその積層体。
出願人
artience株式会社
,
トーヨーケム株式会社
代理人
主分類
G02B
1/14 20150101AFI20250228BHJP(光学)
要約
【課題】ディスプレイ生産プロセス中の傷付き、硬化収縮によるカール発生、およびけん化処理液に対する紫外線カット剤の溶出を抑えた透明基材上にハードコート層を形成するための活性エネルギー線硬化型組成物、それを用いたハードコートフィルムおよびその積層体を提供すること。
【解決手段】トリアセチルセルロースフィルム上にハードコート層を形成するための組成物であって、特定の(メタ)アクリレートを含む活性エネルギー線硬化性成分(A)、分子量が300以上の紫外線カット剤(B)、特定の光重合開始剤(C)および溶剤(D)を含む透明基材上にハードコート層を形成するための活性エネルギー線硬化性組成物によって解決される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
活性エネルギー線硬化性成分(A)、紫外線カット剤(B)、光重合開始剤(C)および溶剤(D)を含み、
前記活性エネルギー線硬化性成分(A)が、下記(a1)、(a2)および(a3)を全て含み、
前記紫外線カット剤(B)の分子量が300以上であり、
前記光重合開始剤(C)が、オキシムエステル系化合物およびホスフィンオキサイド系化合物のうち少なくとも一種を含む、
透明基材上にハードコート層を形成するための活性エネルギー線硬化性組成物。
(a1)(メタ)アクリロイル基を6個以上有し、かつヌレート環骨格を有する多官能ウレタン(メタ)アクリレート
(a2)(メタ)アクリロイル基を4~15個有し、かつ重量平均分子量が500~15,000である多官能ウレタン(メタ)アクリレート(但し(a1)を除く)
(a3)その他多官能(メタ)アクリレート
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
透明基材上に、請求項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物であるハードコート層を有するハードコートフィルム。
【請求項3】
波長380nmにおける透過率(ta)が4%以下、かつ波長420nmにおける透過率(tb)が70%以上である請求項2記載のハードコートフィルム。
【請求項4】
下記式(2)を満足する、請求項3記載のハードコートフィルム。
式(2) (tc)-(ta)≦1%
(ta):水酸化ナトリウム水溶液に浸漬していないハードコートフィルムの波長380nmにおける透過率
(tc):水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、水洗および乾燥した後の、ハードコートフィルムの波長380nmにおける透過率
【請求項5】
請求項2~4いずれか1項記載のハードコートフィルムと円偏光機能層を有する積層体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、透明基材上にハードコート層を形成するための活性エネルギー線硬化性組成物、それを用いたハードコートフィルム、およびその積層体に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【0002】
より詳細には、TV、ノートパソコン、携帯電話、スマートフォンなどのディスプレイに適用することができる、ハードコート層形成用活性エネルギー線硬化性組成物、それを用いたハードコートフィルム、その積層体に関する。
【背景技術】
【0003】
TV、ノートパソコン、携帯電話、スマートフォン等のディスプレイ用途では従来の多用されていた液晶ディスプレイ(LCD)の他にも様々なディスプレイが開発され、各種の特長を活かした製品が市場へ展開されている。
【0004】
中でも有機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイは、TVやスマートフォンなどの各種用途に急速に広がっているが、有機ELディスプレイに使用される発光素子は、構成材料から発生する水蒸気、および不純物ガス等に弱いため、水蒸気による劣化対策として、基材上に無機化合物のバリア層(無機層)を設けたり、不純物ガス対策として、揮発成分の低減等を行ったりすることで、発光素子を保護している。
また、熱や紫外線等の外部要因による影響も大きく、特に、紫外線の影響は、低波長側の高エネルギー領域に限らず、可視光に近い波長400nm近傍の紫外線でも劣化影響が大きい。そのため、屋外での利用を考慮するとディスプレイ外部より侵入する紫外線から内部構造を保護するために、紫外線をカットする機能が必要となる。
一方、一般的な有機ELディスプレイには偏光板が積層されている。有機ELディスプレイに使用されている偏光板は円偏光板と呼ばれ、液晶ディスプレイに使われる光透過制御用途とは異なる。有機ELディスプレイを構成する電極部には金属が用いられており、この電極部で外部からの入射光がディスプレイ内で散乱する。この外部からの入射光の影響を避けるために円偏光板を積層する。
【0005】
従来から偏光板は、液晶へのなじみやすさから水溶性であるポリビニルアルコール(PVA)が多用されており、ヨウ素で染色後にフィルム状に延伸して製造されている。PVA偏光板は吸湿性が有るため、保護フィルムとして不燃性、外観(透明性)、絶縁性に優れているトリアセチルセルロース(TAC)フィルムが使用される。
【0006】
PVAから製造した偏光板とTACフィルムを接着する際には、TACフィルムの表面を苛性アルカリによりけん化処理を行い、TACフィルム表面のアセチル基(-O=COCH基)の一部を親水基である水酸基(-OH)に加水分解する必要がある。
【0007】
TACフィルムのけん化処理法は水酸化ナトリウム(NaOH)、あるいは水酸化カリウム(KOH)等のアルカリ水溶液中にTACフィルムを浸漬して行われている。偏光板はディスプレイでの偏光用途の場合、偏光板と接着する反対の面にはハードコート(HC)、アンチグレア(AG)、アンチリフレクト(AR)、帯電防止(AS)などの別の機能層を積層することが多い。
これらの機能層積層の工程はPVA偏光板とTACフィルムの密着性を保つため、苛性アルカリによる けん化処理前に行うのが一般的である。
そのため、機能層の積層を行った後に強アルカリを使用したけん化処理を行うことになり、折角、積層された機能層に対してダメージを与え、機能低下の不具合を生じる。
【0008】
また、ディスプレイを備えた機器、特にノートパソコン、携帯電話、スマートフォン、パッド、スマートウォッチなどのモバイル機器は携帯性を重視するため、軽量化、ダウンサイズ化が進んでおり、ディスプレイ構成中の機能層の複機能化、薄膜化が検討されている。薄膜化検討では、基材フィルムの小膜厚化が進行しており、100μmから50μm以下の薄膜フィルムも検討されている。
フィルム上に活性エネルギー線硬化物を塗工すると、一般的に硬化収縮による反り、カールが発生することが多く、フィルム基材の薄膜化により、その傾向は顕著となる。
ディスプレイは機能層を積層して構成されているため、機能層形成後の基材カールは、後工程での作業性の悪化、歩留まりの低下を招く。
【0009】
特許文献1および2には、ディスプレイ構成中の機能層の複機能化、薄膜化の検討として偏光板層視認側と有機ELディスプレイ表示部との間に配設して、2つの部材を一体化させるための両面粘着シートであって、少なくとも1層の紫外線吸収層を有し、波長380nmの光線透過率を低減させる透明両面粘着シートが例示されている。
【0010】
しかしながら、両面粘着シートに紫外線カット剤を添加する場合、ブリード防止、粘着性能の点から、添加量に自ずと制限があるため、部材の薄膜化によりディスプレイ部に入射する紫外線を十分にカットできず、ディスプレイへの悪影響を防ぐことが出来なかった。
(【0011】以降は省略されています)
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