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公開番号
2025027461
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-27
出願番号
2024134840
出願日
2024-08-13
発明の名称
防眩性反射防止板
出願人
フクビ化学工業株式会社
代理人
弁理士法人愛宕綜合特許事務所
主分類
G02B
1/111 20150101AFI20250219BHJP(光学)
要約
【課題】反射防止能および防眩性に優れる防眩性反射防止板を提供する。
【解決手段】透明樹脂基材上にハードコート層、防眩層、反射防止膜がこの順に積層されてなる防眩性反射防止板であって、前記防眩層は重合性アクリレート化合物100質量部に対して平均粒子径(D50)が500nm~700nmの無機粒子を0.1~15.0質量部含む組成物の硬化体から成り、防眩性反射防止板の表面におけるJIS B 0601で定義される線粗さ特性は、算術平均粗さ(Ra)が0.03μm以上0.20μm以下、平均長さ(RSm)が10μm以上70μm以下、スキューネス(Rsk)が-0.05以上1.50以下、クルトシス(Rku)が2.0以上5.0以下、最大山高さ(Rp)/最大谷深さ(Rv)が1.0以上3.0以下であり、当該反射防止板のヘイズ値が0.5~20.0%であることを特徴とする防眩性反射防止板。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
透明樹脂基材上にハードコート層、防眩層、および反射防止膜がこの順に積層されてなる防眩性反射防止板であって、前記防眩層は重合性アクリレート化合物100質量部に対して平均粒子径(D50)が500nm~700nmの無機粒子を0.1~15.0質量部含む組成物の硬化体から成り、防眩性反射防止板の表面におけるJIS B 0601で定義される下記線粗さ特性が、
算術平均粗さ(Ra)は0.03μm以上0.20μm以下、
平均長さ(RSm)は10μm以上70μm以下、
スキューネス(Rsk)は-0.05以上1.50以下、
クルトシス(Rku)は2.0以上5.0以下、
最大山高さ(Rp)/最大谷深さ(Rv)は1.0以上3.0以下
であることを特徴とする防眩性反射防止板。
続きを表示(約 700 文字)
【請求項2】
反射防止膜が、屈折率が1.20~1.45で層厚が50~200nmの低屈折率層からなり、無機粒子がシリカ粒子であり、防眩性反射防止板のヘイズ値が0.5~20.0%であることを特徴とする請求項1に記載の防眩性反射防止板。
【請求項3】
反射防止膜が、屈折率が1.50~1.75で層厚が50~200nmの中屈折率層、屈折率が1.60~2.00で層厚が50~200nmの高屈折率層、および屈折率が1.20~1.45で層厚が50~200nmの低屈折率層をこの順に備えてなり、且つ高屈折率層の屈折率は中屈折率層の屈折率より大きく、無機粒子がシリカ粒子であり、防眩性反射防止板のヘイズ値が0.5~15.0%であることを特徴とする請求項1に記載の防眩性反射防止板。
【請求項4】
防眩層が、6官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物70~90質量%と2~4官能(メタ)アクリレート化合物30~10質量%とからなる重合性アクリレート化合物(合計100質量%)100質量部に対し、無機粒子を0.1~15.0質量部、金属キレート化合物を0.1~1.0質量部、およびシリカ微粒子を0.0~45.0質量部を含む組成物の硬化体からなることを特徴とする請求項1に記載の防眩性反射防止板。
【請求項5】
防眩層の平均層厚が、100~500nmであることを特徴とする請求項1に記載の防眩性反射防止板。
【請求項6】
反射防止膜の上方(視野側)に、更に保護層および防汚層がこの順に積層されてなることを特徴とする請求項1に記載の防眩性反射防止板。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、反射防止能および防眩性に優れる防眩性反射防止板に係る。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、パソコン、携帯電話、液晶モニター、現金自動預け払い機、自動車のメーターパネルやナビゲーションパネル等の各種表示装置において、自然光や人工光下での反射や映り込みを防止して視認性を低下させないことが課題とされ、各種対応策が施されてきた。
その対応策として反射防止フィルム(板)が開発され、当該フィルムを表示装置の表面に張り付けてその目的を達成している。当該反射防止フィルムは表層部に干渉層からなる反射防止膜を備えており、表面での反射率を低下させて映り込み等を防止して良好な視認性を確保している。
【0003】
視認性に影響する他の光学特性として、表面での光の乱反射や拡散によるギラツキがある。ギラツキを抑制する(以下、防眩性ともいう)ために、光を分散・拡散させる目的で表面に凹凸を付与する技術が開発されている。
従来、表面に凹凸を付与する方法としては、凹凸加工した金型を用いた熱プレスによる型押し、或いはエンボスローラによる凹凸賦形などの方法が採用されてきた(特許文献1、2)。しかしながら、このような物理的な賦形方法においては、以下の問題を有している。
・均一に型押しできないため防眩性にバラツキがでる
・基材の種類により防眩性にバラツキがでる
・型押し機の大きさや基材の大きさにより、型押し範囲が制限される
・基材中央部と端部とでは防眩性に差が出るので端部を切り落とさねばならず、使用できる有効面積が減少し生産性に劣る
・工程の増加並びにバッチ処理のため、生産効率が悪くコスト増をまねく
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-77279号公報
特開2004-333936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、反射防止板の表層部に防眩層を設けること、この防眩層を特定粒子径の粒子を含有させた硬化性組成物を塗布、硬化させて形成する塗工法(コーティング法)で作製することにより、表面の線粗さ特性を制御して防眩性を発現させうることを見出し、本発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0006】
即ち、本発明により、透明樹脂基材上にハードコート層、防眩層、および反射防止膜がこの順に積層されてなる防眩性反射防止板であって、前記防眩層は重合性アクリレート化合物100質量部に対して平均粒子径(D50)が500nm~700nmの無機粒子を0.1~15.0質量部含む組成物の硬化体から成り、防眩性反射防止板の表面におけるJIS B 0601で定義される下記線粗さ特性が、
算術平均粗さ(Ra)は0.03μm以上0.20μm以下、
平均長さ(RSm)は10μm以上70μm以下、
スキューネス(Rsk)は-0.05以上1.50以下、
クルトシス(Rku)は2.0以上5.0以下、
最大山高さ(Rp)/最大谷深さ(Rv)は1.0以上3.0以下
であることを特徴とする防眩性反射防止板が提供される。
【0007】
上記防眩性反射防止板の発明において
1)反射防止膜が、屈折率が1.20~1.45で層厚が50~200nmの低屈折率層からなり、無機粒子がシリカ粒子であり、防眩性反射防止板のヘイズ値が0.5~20.0%であること、
2)反射防止膜が、屈折率が1.50~1.75で層厚が50~200nmの中屈折率層、屈折率が1.60~2.00で層厚が50~200nmの高屈折率層、および屈折率が1.20~1.45で層厚が50~200nmの低屈折率層をこの順に備えてなり、且つ高屈折率層の屈折率は中屈折率層の屈折率より大きく、無機粒子がシリカ粒子であり、防眩性反射防止板のヘイズ値が0.5~15.0%であること、
3)防眩層が、6官能ウレタン(メタ)アクリレート化合物70~90質量%と2~4官能(メタ)アクリレート化合物30~10質量%とからなる重合性アクリレート化合物(合計100質量%)100質量部に対し、無機粒子を0.1~15.0質量部、金属キレート化合物を0.1~1.0質量部、およびシリカ微粒子を0.0~45.0質量部を含む組成物の硬化体からなること、
4)防眩層の平均層厚が、100~500nmであること、
5)反射防止膜の上方(視野側)に、更に保護層および防汚層がこの順に積層されてなること、
が好適である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の防眩性反射防止板は、高度の反射防止能に加えて防眩性に優れる。従って、一般の表示装置のみならず、自動者のメーターパネルやカーナビゲーションシステムのタッチパネルなどの高い視認性が要求される装置のパネルに有効に使用される。更にはスマートフォン、タブレット等の屋外で使用される表示装置にも好適に使用できる。
上記防眩性反射防止板をコーティング法で作製できるので、防眩性のバラツキが抑制される、基材の大きさに左右されず任意の防眩性反射防止板を作製できる、生産性およびコストの点で有利であるなどの顕著な工業的価値を有する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1で得られた防眩性反射防止板の表面レーザー写真である。
実施例1で得られた防眩性反射防止板の測定断面曲線図と粗さ曲線図である。
比較例1で得られた防眩性反射防止板の表面レーザー写真である。
比較例1で得られた防眩性反射防止板の測定断面曲線図と粗さ曲線図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<防眩性反射防止板>
本発明の防眩性反射防止板は、透明樹脂基材、ハードコート層、防眩層、および反射防止膜が、この順で積層された基本構造を有している。
本発明の防眩性反射防止板は、上記基本構造を有する限りその構造に制限はない。例えば反射防止膜の上(視野側)に耐摩耗性を付与する保護層、更にこの保護層の上に油性成分や薬液による汚染を防止する防汚層を設けることは好適な態様である。また、防眩性反射防止板の裏側に、アクリル系、ゴム系、またはシリコーン系の粘着剤からなる粘着剤層を設けることができる。更にまた、透明樹脂基材の表及び裏の両面に、ハードコート層、防眩層、および反射防止膜を積層してもよい。
当該防眩性反射防止板は、その表面特性(JIS B 0601で定義される線粗さ特性)が下記特徴を有しており、防眩性に優れる。
算術平均粗さ(Ra)が0.03μm以上0.20μm以下、
平均長さ(RSm)が10μm以上70μm以下、
スキューネス(Rsk)が-0.05以上1.50以下、
クルトシス(Rku)が2.0以上5.0以下、
最大山高さ(Rp)/最大谷深さ(Rv)が1.0以上3.0以下。
(【0011】以降は省略されています)
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