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公開番号
2025025902
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-21
出願番号
2023131126
出願日
2023-08-10
発明の名称
純水用水の製造方法及び製造装置、純水製造方法及び純水製造システム
出願人
野村マイクロ・サイエンス株式会社
代理人
個人
主分類
C02F
9/00 20230101AFI20250214BHJP(水,廃水,下水または汚泥の処理)
要約
【課題】塩素を含む原水を逆浸透膜処理する場合に逆浸透膜の供給水への薬剤添加を効率的に行うことのできる、純水用水の製造方法及び製造装置を提供すること。
【解決手段】遊離塩素を含有する原水に、ポリ塩化アルミニウムを添加することで第1処理水を得る工程と、第1処理水に、二亜硫酸ナトリウムを有効成分とする還元剤を添加して第2処理水を得る工程と、第2処理水を逆浸透膜処理する逆浸透膜工程と、を有する純水用水の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
純水用水の製造方法であって、
遊離塩素を含有する原水に、ポリ塩化アルミニウムを添加することで第1処理水を得る工程と、
第1処理水に、二亜硫酸ナトリウムを有効成分とする還元剤を添加して第2処理水を得る工程と、
第2処理水を逆浸透膜処理する逆浸透膜工程と、を有する製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記原水に、高塩基度のポリ塩化アルミニウムを添加することでマイクロフロックを含む第1処理水を得る、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記原水の濁度が、1NTU以上100NTU以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記ポリ塩化アルミニウムの塩基度が、75%より大きい、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記ポリ塩化アルミニウムが、塩化アルミニウム5水酸化物を含み、
前記塩化アルミニウム5水酸化物の添加量が、酸化アルミニウム(Al
2
O
3
)換算の濃度で、原水に対して0.25mg/L以上5mg/L以下となる量である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項6】
前記第1処理水を、
砂ろ過、マルチメディアフィルター(MMF)ろ過、精密ろ過(MF)装置及び限外ろ過から選ばれる1種以上によりろ過処理するろ過工程を有し、
前記ろ過工程で得た処理水に前記還元剤を添加する、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項7】
前記原水中の遊離塩素濃度が、0.1mg/L以上2mg/L以下 as Cl
2
であり、前記還元剤の添加量が、二亜硫酸ナトリウムの量で、0.1mg/L以上5.0mg/L以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項8】
前記逆浸透膜装置の透過水の濁度が0.01以上0.4以下であり、アルミニウム濃度が、0.01mg/L以上0.04mg/L以下である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項9】
純水の製造方法であって、
遊離塩素を含有する原水に、ポリ塩化アルミニウムを添加することで第1処理水を得る工程と、
第1処理水に、二亜硫酸ナトリウムを有効成分とする還元剤を添加して第2処理水を得る工程と、
第2処理水を逆浸透膜処理する逆浸透膜工程と、を有する純水用水製造工程と、
紫外線酸化工程と、イオン交換工程と、をこの順に有する、
製造方法。
【請求項10】
純水用水の製造装置であって、
遊離塩素を含有する原水を供給する原水供給装置と、
ポリ塩化アルミニウムを原水に添加するポリ塩化アルミニウム供給装置と、
原水にポリ塩化アルミニウムが添加されて生成した第1処理水に二亜硫酸ナトリウムを有効成分とする還元剤を添加する還元剤供給装置と、
前記還元剤が添加されて生成した第2処理水を逆浸透膜処理する逆浸透膜装置と、
を有する製造装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、純水用水の製造方法及び製造装置、純水製造方法及び純水製造システムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
河川水、井水、湖沼水等からの工業用水の製造、廃水処理等の水処理において、懸濁物質、溶存有機物、コロイダルシリカ等の懸濁物質を除去するために、凝集処理が行われている。この凝集処理においては、凝集剤として、ポリ塩化アルミニウム(PAC)が使用されている。PACは、安価なこと、凝集のpH範囲が広いこと等の理由から、普及している。
【0003】
工業用水の製造、廃水処理におけるPACの使用方法としては、塩基度が比較的低い(75%以下の)PACを廃水に混和して懸濁物質の粗大凝集体を形成させて、この粗大凝集体をデッドエンドろ過により除去する方法が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。しかし、この方法には、緩速ろ過装置が必須であるため、緩速ろ過装置の設置のための広大な敷地面積が必要となる。例えば、この方法で仮に100m
3
/hの原水を処理する場合、半径12mの円形の緩速ろ過装置の設置が必要となる。また、処理水をさらに処理する設備は想定されておらず、浄水場等のごく限られた設備以外では適用しにくい。したがって、純水や超純水の製造に適用することは困難である。
【0004】
そこで、PACを用いたマイクロフロック法も用いられている。これは、上水道水や工業用水道水等に直接PACを注入する、または、注入後急速攪拌をして、マイクロフロックを形成させ、これを、沈殿処理することなく、ろ過して除去する方法である(例えば、特許文献2を参照。)。
【0005】
半導体や液晶等の製造工程で使用される純水や超純水の製造では、上水道水や工業用水道水等を原水として、前処理をした原水を逆浸透膜装置(RO)、限外ろ過装置(UF)等の膜処理装置に通水し、その後、イオン交換樹脂装置、紫外線照射装置等を組み合わせた処理が行われている。
【0006】
ここで、上記前処理では原水中に存在する生菌が増殖しスライムが発生する等のトラブルを防ぐため、次亜塩素酸などの塩素系殺菌剤を添加した上で処理することが一般的に行われる。しかし、この殺菌剤等に由来する遊離塩素(残留塩素ともいう)を含む原水を逆浸透膜処理すると、逆浸透膜の急速な劣化につながるため、逆浸透膜装置に供給する前に、還元剤で遊離塩素を分解することが行われている。そして、後段の生菌によるトラブルを防ぐため、還元剤添加の後には、遊離塩素系以外の酸化性殺菌剤を添加することが行われている。しかし、この方法においては、遊離塩素を完全に分解するために還元剤を過剰に添加するので、余剰の還元剤が生じ、これによって酸化性殺菌剤が分解消失する。酸化性殺菌剤の分解消失は、生菌によるバイオフィルムを招きやすいために、還元剤の余剰分だけ、酸化性殺菌剤を過剰に添加することも行われている。しかしながら、これらの方法では、還元剤や酸化剤の添加量の制御が煩雑であることや、還元剤や酸化剤の添加量が多くなるという課題がある。この課題に対しては、原水中の残留塩素濃度を測定する手段を設け、所定濃度の塩素が残留するように、薬注手段によって還元剤の薬注を制御する装置が知られている(例えば、特許文献3を参照。)。
また、塩素系殺菌剤の代わりに、塩素系殺菌剤とスルファミン酸化合物の混合物を原水中の生菌の殺菌に用いることも試みられている。しかしながら、生菌の量が多い原水においては、塩素系殺菌剤とスルファミン酸化合物の添加量が多くなってしまい、結果的に、塩素系殺菌剤とスルファミン酸化合物の混合物中に微量含まれる遊離塩素が、原水中に残留するという課題もある(例えば、特許文献4を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2012-086149号公報
特開2022-165279号公報
特開2021-137710号公報
特開2010-202524号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように、純水や超純水の製造において、残留塩素を含む原水を逆浸透膜処理する場合には、酸化剤や還元剤の添加量の制御が煩雑であるという課題や、薬剤使用量の増加の課題がある。薬剤使用量の増加はコスト増大や環境負荷の課題につながる。
また、還元剤の過剰添加量を定量することが困難であり、このため最適な薬剤使用量を設定すること自体も困難であった。
【0009】
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであって、逆浸透膜の供給水への薬剤添加を効率的に行うことのできる、純水用水の製造方法及び製造装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、逆浸透膜の供給水への薬剤添加を効率的に行うことのできる、純水製造方法及び製造システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施形態の製造方法、製造装置及び純水製造システムは次のものである。
[1]純水用水の製造方法であって、遊離塩素を含有する原水に、ポリ塩化アルミニウムを添加することで第1処理水を得る工程と、第1処理水に、二亜硫酸ナトリウムを有効成分とする還元剤を添加して第2処理水を得る工程と、
第2処理水を逆浸透膜処理する逆浸透膜工程と、を有する製造方法。
[2]前記原水に、高塩基度のポリ塩化アルミニウムを添加することでマイクロフロックを含む第1処理水を得る、[1]に記載の製造方法。
[3]前記原水の濁度が、1NTU以上100NTU以下である、[1]又は[2]に記載の製造方法。
[4]前記ポリ塩化アルミニウムの塩基度が、75%より大きい、[1]乃至[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]前記ポリ塩化アルミニウムが、塩化アルミニウム5水酸化物を含み、
前記塩化アルミニウム5水酸化物の添加量が、酸化アルミニウム(Al
2
O
3
)換算の濃度で、原水に対して0.25mg/L以上5mg/L以下となる量である、[1]乃至[4]のいずれかに記載の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)
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