TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025022178
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-14
出願番号2023126517
出願日2023-08-02
発明の名称化学種分離装置、及び化学種分離方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類B01D 59/12 20060101AFI20250206BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】低廉な運用コストのもとで、より高い純度で化学種を分離することが可能な化学種分離装置、及び化学種分離方法を提供する。
【解決手段】化学種分離装置は、混合ガスを化学種ごとに分離する化学種分離装置であって、内部に空間が形成されたチャンバーと、トリチウム、及び軽水素が速度差を持って透過可能な金属材料で形成され、各チャンバー内の空間を第一領域と第二領域とに区画する分離部と、第一領域に混合ガスを供給する供給部、及び第二領域から分離された化学種を外部に導く排出部を有するガス流路と、第一領域の圧力を第二領域の圧力よりも高くなるように調節する圧力調節部と、を備え、それぞれのチャンバー、及び分離部は、ガス流路から着脱可能である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
トリチウムと軽水素とを含む混合ガスを化学種ごとに分離する化学種分離装置であって、
内部に空間が形成されたチャンバーと、
前記トリチウム、及び前記軽水素が速度差を持って透過可能な金属材料で形成され、前記チャンバー内の空間を第一領域と第二領域とに区画する分離部と、
前記第一領域に前記混合ガスを供給する供給部、及び前記第二領域から前記分離された化学種を外部に導く排出部を有するガス流路と、
前記第一領域の圧力を前記第二領域の圧力よりも高くなるように調節する圧力調節部と、
を備え、
前記チャンバー、及び前記分離部は、前記ガス流路から着脱可能である化学種分離装置。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記第一領域から前記第二領域に向かう方向における前記分離部の厚さは、前記軽水素が前記金属材料を透過する速度と、予め定められた管理時間との積に基づいて設定されている請求項1に記載の化学種分離装置。
【請求項3】
前記分離部を昇温させることが可能な温度調節部をさらに備える請求項1又は2に記載の化学種分離装置。
【請求項4】
前記金属材料は、パラジウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、ニッケルを含む群から選択された少なくとも一の化学種を含む合金である請求項1又は2に記載の化学種分離装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の化学種分離装置を用いた化学種分離方法であって、
前記供給部によって前記第一領域に前記混合ガスを供給するステップと、
前記圧力調節部によって前記第一領域の圧力を高めるステップと、
前記圧力を高めたことによって前記分離部を透過した前記軽水素を前記第二領域から回収するステップと、
前記分離部による前記トリチウムの吸着が完了したときに、前記チャンバー、及び前記分離部を前記ガス流路から取り外すステップと、
前記取り外された前記分離部から前記トリチウムを回収するステップと、
前記トリチウムが回収された後の他の前記チャンバー、及び前記分離部を前記ガス流路に再設置するステップと、
を複数の前記チャンバー、及び複数の前記分離部に対して順番に実行する化学種分離方法。
【請求項6】
前記トリチウムを回収するステップでは、前記第一領域と前記第二領域との圧力差に基づいて、前記分離部から前記トリチウムを排出させる請求項5に記載の化学種分離方法。
【請求項7】
前記トリチウムを回収するステップでは、前記分離部を加熱する請求項6に記載の化学種分離方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、化学種分離装置、及び化学種分離方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
トリチウムを含む水は放射性を有することから、その安全な処理を目的として、これまでに種々の技術が提唱されている。例えば、下記特許文献1に係る装置では、原料水を電気分解して、トリチウムと軽水素を含む混合ガスを得た後、当該混合ガスを合金膜に透過させることで、トリチウムと、軽水素とに分離させることが可能であるとされている。つまり、トリチウムと、軽水素の透過速度の違いに基づいて、トリチウムの大部分を合金膜に吸収させることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2017-100090号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、これまで、トリチウムを吸収した合金膜の処理方法については十分な検討がなされてこなかった。また、合金膜は一般的に高価な金属種を含むため、装置の運用コストやメンテナンスコストの削減の観点から、より低廉かつ効率的なトリチウムの分離方法や装置が求められていた。
【0005】
本開示は上記課題を解決するためになされたものであって、低廉な運用コストのもとで、より高い純度で化学種を分離することが可能な化学種分離装置、及び化学種分離方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示に係る化学種分離装置は、トリチウムと軽水素とを含む混合ガスを化学種ごとに分離する化学種分離装置であって、内部に空間が形成されたチャンバーと、前記トリチウム、及び前記軽水素が速度差を持って透過可能な金属材料で形成され、前記チャンバー内の空間を第一領域と第二領域とに区画する分離部と、前記第一領域に前記混合ガスを供給する供給部、及び前記第二領域から前記分離された化学種を外部に導く排出部を有するガス流路と、前記第一領域の圧力を前記第二領域の圧力よりも高くなるように調節する圧力調節部と、を備え、それぞれの前記チャンバー、及び前記分離部は、前記ガス流路から着脱可能である。
【0007】
本開示に係る化学種分離方法は、上記の化学種分離装置を用いた化学種分離方法であって、前記供給部によって前記第一領域に前記混合ガスを供給するステップと、前記圧力調節部によって前記第一領域の圧力を高めるステップと、前記圧力を高めたことによって前記分離部を透過した前記軽水素を前記第二領域から回収するステップと、前記分離部による前記トリチウムの吸着が完了したときに、前記チャンバー、及び前記分離部を前記ガス流路から取り外すステップと、前記取り外された前記分離部から前記トリチウムを回収するステップと、前記トリチウムが回収された後の他の前記チャンバー、及び前記分離部を前記ガス流路に再設置するステップと、を複数の前記チャンバー、及び複数の前記分離部に対して順番に実行する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、低廉な運用コストのもとで、より高い純度で化学種を分離することが可能な化学種分離装置、及び化学種分離方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本開示の実施形態に係る化学種分離装置の構成を示す全体図である。
本開示の実施形態に係るチャンバー、及び分離部の構成を示す模式断面図である。
本開示の実施形態に係る化学種分離方法の各ステップを示すフローチャートである。
本開示の実施形態に係る化学種分離方法のガス供給ステップにおけるチャンバー、及び分離部の状態を示す説明図である。
本開示の実施形態に係る化学種分離方法の加圧分離ステップにおけるチャンバー、及び分離部の状態を示す説明図である。
本開示の実施形態に係る化学種分離方法の軽水素回収ステップにおけるチャンバー、及び分離部の状態を示す説明図である。
本開示の実施形態に係る化学種分離方法のトリチウム回収ステップにおけるチャンバー、及び分離部の状態を示す説明図である。
パラジウム合金に対するトリチウム、重水素、軽水素の透過速度を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態に係る化学種分離装置1、及び化学種分離方法について、図1から図8を参照して説明する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

個人
液体酸素溶解装置
20日前
東レ株式会社
気体分離膜モジュール
27日前
東レ株式会社
スパイラル分離膜エレメント
6日前
東レ株式会社
複合半透膜およびその製造方法
13日前
株式会社フクハラ
圧縮空気圧回路構造
26日前
三菱重工業株式会社
脱硝装置
13日前
株式会社アイシン
気液分離器
12日前
株式会社エフテック
二重構造ゲルろ過フィルター
6日前
株式会社ナノバブル研究所
微細気泡発生装置
6日前
日本電気硝子株式会社
固相抽出剤及びその製造方法
5日前
株式会社笹山工業所
管理システム及び管理方法
15日前
大成技研株式会社
フィルター装置
27日前
リンナイ株式会社
フィルタ付きタンク
26日前
リンナイ株式会社
フィルタ付きタンク
26日前
ミツエム株式会社
攪拌装置
13日前
セイコーエプソン株式会社
気体分離装置
6日前
セイコーエプソン株式会社
気体分離装置
6日前
CKD株式会社
ガス製造装置、及びガス製造方法
12日前
株式会社日立産機システム
安全キャビネット
12日前
メタウォーター株式会社
ガス処理システム
6日前
株式会社日立産機システム
安全キャビネット
13日前
株式会社日立産機システム
安全キャビネット
13日前
オリオン機械株式会社
圧縮空気除湿装置及びその制御方法
14日前
栗田工業株式会社
上向流式イオン交換塔の運転方法
5日前
CKD株式会社
ガス製造システム、及びガス製造装置
12日前
三菱重工業株式会社
集塵システム及び集塵方法
27日前
株式会社ROKI
生成装置及び生成方法
26日前
株式会社ROKI
生成装置及び生成方法
26日前
株式会社IHI
炭素剥離システム
27日前
住友重機械エンバイロメント株式会社
汚泥掻寄機
5日前
南京大学
逆水性ガスシフト反応触媒の調製方法およびその用途
6日前
やまこ産業株式会社
ペレット製造装置及びペレットの製造方法
13日前
トヨタ自動車株式会社
機械学習モデル
2日前
シャープ株式会社
空気清浄機及びフィルター収納袋
19日前
トヨタ自動車株式会社
排ガス浄化装置
26日前
株式会社ミダック
CO2固定システム
26日前
続きを見る