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公開番号2025021051
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-13
出願番号2023124750
出願日2023-07-31
発明の名称水洗大便器
出願人TOTO株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類E03D 11/18 20060101AFI20250205BHJP(上水;下水)
要約【課題】節水化しても、排水トラップ管路による汚物排出性能が低下せず十分な汚物排出性能を発揮することができるサイホンジェット式の水洗大便器を提供する。
【解決手段】本発明は、サイホンジェット式の水洗大便器1であって、汚物受け面18と、この汚物受け面の上縁部に沿って形成されたリム部20とを備えたボウル部6と、洗浄水をボウル部に吐水するリム吐水口10と、ボウル部の下方から上方に延びる上昇管路8bと、この上昇管路から下方に延びる下降管路8cと、これらの上昇管路と下降管路の間に位置する頂部8dを備えた排水トラップ管路8と、排水トラップ管路の入口8aに向けて洗浄水を吐水するジェット吐水口14と、を有し、排水トラップ管路の頂部の近傍の断面が横幅よりも高さが大きくなるように形成されている。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
サイホンジェット式の水洗大便器であって、
汚物受け面と、この汚物受け面の上縁部に沿って形成されたリム部とを備えたボウル部と、
上記リム部に形成され洗浄水をボウル部に吐水するリム吐水口と、
上記ボウル部の下方に接続される排水トラップ管路であって、ボウル部の下方から上方に延びる上昇管路と、この上昇管路から下方に延びる下降管路と、これらの上昇管路と下降管路の間に位置する頂部を備えた上記排水トラップ管路と、
この排水トラップ管路の入口に向けて洗浄水を吐水するように上記ボウル部の下方に形成されたジェット吐水口と、
このジェット吐水口に洗浄水を供給する洗浄水供給装置と、
この洗浄水供給装置と上記ジェット吐水口を接続して上記洗浄水供給装置からジェット吐水口へ洗浄水を導くジェット導水路と、を有し、
上記排水トラップ管路の頂部の近傍の断面が横幅よりも高さが大きくなるように形成されている、水洗大便器。
続きを表示（約 360 文字）【請求項２】
上記排水トラップ管路の入口の近傍の断面が高さよりも横幅が大きくなるように形成されている、請求項１に記載の水洗大便器。
【請求項３】
上記洗浄水供給装置は、洗浄水を貯水する貯水タンクであり、この貯水タンクの下部は、上記リム部の上面よりも下方に位置する、請求項１に記載の水洗大便器。
【請求項４】
上記排水トラップ管路の頂部近傍において、頂部の上流側の曲率半径は頂部の下流側の曲率半径よりも小さな曲率半径で形成されている、請求項１乃至３の何れか１項に記載の水洗大便器。
【請求項５】
上記排水トラップ管路の頂部近傍において、上記頂部の上流側の曲率半径は１５ｍｍ～３０ｍｍであり、上記頂部の下流側の曲率半径は３０ｍｍ～４０ｍｍである、請求項４に記載の水洗大便器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、水洗大便器に係わり、特に、サイホンジェット式の水洗大便器に関する。
続きを表示（約 2,100 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、例えば、特開２０１９－１１５６０公報に記載されているように、リム吐水口から洗浄水を吐水してボウル部を洗浄し、ジェット吐水口から洗浄水を排水トラップ管路に向けて吐水し、サイホンを誘発して、サイホン作用により汚物を排出するサイホンジェット式の水洗大便器が広く知られている。この従来のサイホンジェット式水洗大便器においては、サイホン作用を誘発するための排水トラップ管路が設けられているが、この排水トラップ管路の断面積は入口から頂部まではほぼ一定であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１９－１１５６０公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
近年、水洗大便器においては、節水化の要請があり、サイホンジェット式の水洗大便器においても、同様に、節水化の要請がある。サイホンジェット式の水洗大便器において、少量の洗浄水でサイホンを誘発させるためには、満水にさせる排水トラップ管路の流路体積を削減する必要がある。しかしながら、流路体積を削減すると、排水トラップ管路の頂部において、汚物の回頭性が悪化し、汚物排出性能が低下し、問題となる。
【０００５】
そこで、本発明は、従来技術が持つ問題（課題）を解決するためになされたものであり、節水化しても、排水トラップ管路による汚物排出性能が低下せず十分な汚物排出性能を発揮することができるサイホンジェット式の水洗大便器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記の目的を達成するために、本発明は、サイホンジェット式の水洗大便器であって、汚物受け面と、この汚物受け面の上縁部に沿って形成されたリム部とを備えたボウル部と、リム部に形成され洗浄水をボウル部に吐水するリム吐水口と、ボウル部の下方に接続される排水トラップ管路であって、ボウル部の下方から上方に延びる上昇管路と、この上昇管路から下方に延びる下降管路と、これらの上昇管路と下降管路の間に位置する頂部を備えた排水トラップ管路と、この排水トラップ管路の入口に向けて洗浄水を吐水するようにボウル部の下方に形成されたジェット吐水口と、このジェット吐水口に洗浄水を供給する洗浄水供給装置と、この洗浄水供給装置とジェット吐水口を接続して洗浄水供給装置からジェット吐水口へ洗浄水を導くジェット導水路と、を有し、排水トラップ管路の頂部の近傍の断面が横幅よりも高さが大きくなるように形成されている。
節水化の要請により、少量の洗浄水で早期にサイホンを誘発させるためには、排水トラップ管路の流路体積を削減する必要がある。しかしながら、排水トラップ管路の流路体積を削減すると、排水トラップ管路の頂部での汚物の回頭性が悪くなり、汚物の排出性能が低下する。そのため、本発明においては、排水トラップ管路の頂部の近傍を横幅よりも高さが大きくなるように形成したので、節水化により生じる汚物の頂部での回頭性の悪化を防止することができる。その結果、本発明によれば、十分な汚物排出性能を発揮することができる。
【０００７】
本発明において、好ましくは、排水トラップ管路の入口の近傍の断面が高さよりも横幅が大きくなるように形成されている。
このように構成された本発明においては、排水トラップ管路の入口の近傍の断面が高さよりも横幅が大きくなるように形成されているので、節水化しても、汚物が排水トラップ管路の入口から流入し易くなり、汚物排出性能が向上する。
【０００８】
本発明において、好ましくは、洗浄水供給装置は、洗浄水を貯水する貯水タンクであり、この貯水タンクの下部は、リム部の上面よりも下方に位置する。
このように構成された本発明においては、貯水タンクを用いたローシルエットの水洗大便器であって、洗浄水のヘッド圧が小さくなっても、排水トラップ管路の頂部における汚物の回頭性の悪化を防止することができる。
【０００９】
本発明において、好ましくは、排水トラップ管路の頂部近傍において、頂部の上流側は頂部の下流側よりも小さな曲率半径で形成されている。
このように構成された本発明においては、排水トラップ管路の頂部近傍において、頂部の上流側は頂部の下流側よりも小さな曲率半径で形成されているので、汚物が排水トラップ管路の頂部をスムーズに乗り越えることができるので、頂部における汚物の回頭性が向上する。
【００１０】
本発明において、好ましくは、排水トラップ管路の頂部近傍において、頂部の上流側の曲率半径は１５ｍｍ～３０ｍｍであり、頂部の下流側の曲率半径は３０ｍｍ～４０ｍｍである。
このように構成された本発明においては、排水トラップ管路の頂部近傍において、頂部の上流側の曲率半径は１５ｍｍ～３０ｍｍであり、頂部の下流側の曲率半径は３０ｍｍ～４０ｍｍであるので、排水トラップ管路の頂部付近の汚物の回頭性が向上する。
【発明の効果】
（【００１１】以降は省略されています）

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