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公開番号2025021400
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-13
出願番号2024010048
出願日2024-01-26
発明の名称水洗大便器
出願人TOTO株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類E03D 11/02 20060101AFI20250205BHJP(上水;下水)
要約【課題】本発明は、ジェット導水路をコンパクトにすると共に、汚物を排出するのに十分なジェット吐水を行うことができ、汚物の排出性能を向上させることができる水洗大便器を提供することを目的としている。
【解決手段】本発明は、サイホンジェット式の水洗大便器1であって、ボウル部6、リム吐水口20、排水トラップ管路8、ジェット吐水口14、洗浄水源、ジェット導水路16及びバッファ部50を有し、ジェット導水路16は、洗浄水源から前方へ延びる上流側流路16aと、この上流側流路16aから屈曲する屈曲流路16bと、この屈曲流路16bから後方へ延びてジェット吐水口14に接続する下流側流路16cと、を有し、ジェット導水路16及び/又はバッファ部50は、ジェット吐水口14から吐水される洗浄水が排水トラップ管路8の入口部8aの中心に向かって流れるように構成されている。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項１】
サイホンジェット式の水洗大便器であって、
ボウル形状の汚物受け面と上縁部に形成されるリム部を備えたボウル部と、
上記リム部に設けられ上記ボウル部に向かって洗浄水を吐水するリム吐水口と、
上記ボウル部の底部に設けられ、上方へ延びる上昇管路と、この上昇管路から下方へ延びる下降管路と、この下降管路と上記上昇管路との間に位置して封水水位を規定する頂部と、を含む排水トラップ管路と、
上記ボウル部の底部に設けられ上記排水トラップ管路の入口部に向かって洗浄水を吐水するジェット吐水口と、このジェット吐水口へ洗浄水を供給する洗浄水源と、
上記洗浄水源と上記ジェット吐水口とを接続して、上記洗浄水源からの洗浄水を上記ジェット吐水口に供給するジェット導水路と、上記ボウル部の底部に設けられ、上記ジェット吐水口と上記排水トラップ管路の入口部とを連通するバッファ部と、
を有し、
上記ジェット導水路は、上記洗浄水源から前方へ延びる上流側流路と、この上流側流路から屈曲する屈曲流路と、この屈曲流路から後方へ延びて上記ジェット吐水口と接続する下流側流路と、を有し、
上記ジェット導水路及び／又は上記バッファ部は、上記ジェット吐水口から吐水された洗浄水が上記排水トラップ管路の入口部の中心に向かって流れるように構成されている、水洗大便器。
続きを表示（約 780 文字）【請求項２】
上記ジェット導水路の上記屈曲流路の内周面は、上面視において、下流側の曲率半径が上流側の曲率半径よりも小さくなっている、請求項１に記載の水洗大便器。
【請求項３】
上記ジェット導水路の上記屈曲流路の外周面は、上面視において、下流側の曲率半径が上流側の曲率半径よりも大きくなっている、請求項２に記載の水洗大便器。
【請求項４】
上記ジェット導水路の上記屈曲流路の底面は、ほぼ水平に形成され、
上記屈曲流路の上面は、上流側から下流側に向かって下方へ傾斜し、上記屈曲流路の上面の高さは、内周面側よりも外周面側が高くなっている、請求項３に記載の水洗大便器。
【請求項５】
上記ジェット導水路は、上面視において、上記ジェット吐水口を通過する洗浄水の主流の位置が上記バッファ部の中心及び上記排水トラップ管路の中心とほぼ同軸上になるように構成されている、請求項１に記載の水洗大便器。
【請求項６】
上記バッファ部の上流端部は、上面視において、内周面側の曲率半径が外周面側の曲率半径よりも小さくなっている、請求項１に記載の水洗大便器。
【請求項７】
上記ジェット導水路と上記バッファ部とを接続する接続部は、その曲率半径が上記バッファ部の上流端部の内周側の曲率半径よりも小さくなっている、請求項６に記載の水洗大便器。
【請求項８】
上記ジェット吐水口の下端から上記排水トラップ管路の入口部までの距離は、上記ジェット吐水口の上端から上記排水トラップ管路の入口部までの距離よりも短くなっている、請求項６又は７に記載の水洗大便器。
【請求項９】
上記屈曲流路は、上面視において、上記封水領域内に配置されている、請求項１に記載の水洗大便器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、水洗大便器に係り、特に、サイホンジェット式の水洗大便器に関する。
続きを表示（約 2,600 文字）【背景技術】
【０００２】
従来から、特許文献１に記載されているように、洗浄水をジェット吐水口から吐水し、排水トラップ管路内でサイホン作用を発生させることによって汚物を排出する、サイホンジェット式の水洗大便器が知られている。この水洗大便器は、ジェット導水路が貯水タンクの排水口から前方に向かって延び、その後に屈曲してジェット吐水口に向かって後方に延びている。さらに、ジェット導水路は、ジェット吐水口から吐水された洗浄水の流速分布を均一にするために、ジェット吐水口の中心軸に対して大きく偏心し、急な角度で屈曲している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１８－１６８６７１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、特許文献１のような水洗大便器は、ジェット導水路が大きく偏心しているので、ジェット導水路を設置するのに大きな空間が必要であり、便器全体が大きくなってしまうという問題がある。
また、ジェット導水路が急な角度で屈曲しているので、ジェット導水路を流れる洗浄水が大きなエネルギー損失を受けるようになっている。このため、汚物を排出するのに十分なジェット吐水を行うことができず、それにより、汚物の排出性能が低下するという問題がある。
【０００５】
そこで、本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、ジェット導水路をコンパクトにすると共に、汚物を排出するのに十分なジェット吐水を行うことができ、汚物の排出性能を向上させることができる水洗大便器を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記の目的を達成するために、本発明は、サイホンジェット式の水洗大便器であって、ボウル形状の汚物受け面と上縁部に形成されるリム部を備えたボウル部と、リム部に設けられボウル部に向かって洗浄水を吐水するリム吐水口と、ボウル部の底部に設けられ、上方へ延びる上昇管路と、この上昇管路から下方へ延びる下降管路と、この下降管路と上昇管路との間に位置して封水水位を規定する頂部と、を含む排水トラップ管路と、ボウル部の底部に設けられ排水トラップ管路の入口部に向かって洗浄水を吐水するジェット吐水口と、このジェット吐水口へ洗浄水を供給する洗浄水源と、洗浄水源とジェット吐水口とを接続して、洗浄水源からの洗浄水をジェット吐水口に供給するジェット導水路と、ボウル部の底部に設けられ、ジェット吐水口と排水トラップ管路の入口部とを連通するバッファ部と、を有し、ジェット導水路は、洗浄水源から前方へ延びる上流側流路と、この上流側流路から屈曲する屈曲流路と、この屈曲流路から後方へ延びてジェット吐水口と接続する下流側流路と、を有し、ジェット導水路及び／又はバッファ部は、ジェット吐水口から吐水された洗浄水が排水トラップ管路の入口部の中心に向かって流れるように構成されている。
このように構成された本発明においては、ジェット導水路及び／又はバッファ部は、ジェット吐水口から吐水された洗浄水が排水トラップ管路の入口部の中心に向かって流れるように構成されているので、ジェット導水路をコンパクトにしても排水トラップ管路の入口部の中心に向かってジェット吐水口から洗浄水を吐水することができる。よって、ジェット導水路をコンパクトにすると共に、汚物を排出するのに十分なジェット吐水を行うことができ、汚物の排出性能を向上させることができる。
【０００７】
本発明において、好ましくは、ジェット導水路の屈曲流路の内周面は、上面視において、下流側の曲率半径が上流側の曲率半径よりも小さくなっている。
このように構成された本発明においては、ジェット導水路の屈曲流路の内周面は、上面視において、下流側の曲率半径が上流側の曲率半径よりも小さくなっており、淀みが生じる部分である屈曲流路の下流側の内周面が相対的に小さな曲率半径により形成されているため、エネルギー損失が発生するのを抑制しながら、屈曲流路をコンパクトにすることができる。
【０００８】
また、本発明において、好ましくは、ジェット導水路の屈曲流路の外周面は、上面視において、下流側の曲率半径が上流側の曲率半径よりも大きくなっている。
このように構成された本発明においては、ジェット導水路の屈曲流路の外周面は、上面視において、下流側の曲率半径が上流側の曲率半径よりも大きくなっており、相対的に多くの洗浄水が流れる屈曲流路の下流側の外周面が相対的に大きな曲率半径により形成されているので、流速を維持しながら流すことができると共に、屈曲流路の外周面において流れの剥離が発生するのを抑制することができる。
【０００９】
本発明において、好ましくは、ジェット導水路の屈曲流路の底面は、ほぼ水平に形成され、屈曲流路の上面は、上流側から下流側に向かって下方へ傾斜し、屈曲流路の上面の高さは、内周面側よりも外周面側が高くなっている。
このように構成された本発明においては、ジェット導水路の屈曲流路の底面は、ほぼ水平に形成され、屈曲流路の上面は、上流側から下流側に向かって下方へ傾斜し、屈曲流路の上面の高さは、内周面側よりも外周面側が高くなっているので、屈曲流路の流路断面積において内周面側よりも外周面側を大きくし、相対的に多くの洗浄水が流れる外周面側において流れの剥離が発生するのを抑制することができる。
【００１０】
また、本発明において、好ましくは、ジェット導水路は、上面視において、ジェット吐水口を通過する洗浄水の主流の位置がバッファ部の中心及び排水トラップ管路の中心とほぼ同軸上になるように構成されている。
このように構成された本発明においては、ジェット導水路は、上面視において、ジェット吐水口を通過する洗浄水の主流の位置がバッファ部の中心及び排水トラップ管路の中心とほぼ同軸上になるように構成されているので、ジェット吐水口から排水トラップ管路の入口部の中心に向かって洗浄水を吐水することができる。
（【００１１】以降は省略されています）

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