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公開番号2025019370
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-07
出願番号2023122943
出願日2023-07-28
発明の名称衛星測位装置、衛星測位方法、及びプログラム
出願人NECソリューションイノベータ株式会社,東芝電波テクノロジー株式会社
代理人弁理士法人ブライタス
主分類G01S 19/37 20100101AFI20250131BHJP(測定;試験)
要約【課題】 電離層の遅延を精度よく推定することで、精密単独測位における初期収束を早めることにある。
【解決手段】 衛星測位装置は、受信差分コードバイアスと、過去の観測情報と誤差補正情報とを用いて、精密単独測位処理で第一の電離層遅延量を算出し、第一の電離層遅延量と、幾何学フリー線形結合処理で算出した第二の電離層遅延量とを用いて、第一の差分コードバイアスを生成する、事前部と、リアルタイムの観測情報を用いて、幾何学フリー線形結合処理で第三の電離層遅延量を算出し、第三の電離層遅延量と、受信差分コードバイアスと、第一の差分コードバイアスとを用いて、第四の電離層遅延量を算出し、第四の電離層遅延量と、リアルタイムの観測情報と、受信差分コードバイアスと、第一の差分コードバイアスと、リアルタイムの第二の誤差補正情報とを用いて、第二の精密単独測位処理で第五の電離層遅延量を算出する、測位部と、を有する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
受信部の受信差分コードバイアスと、過去に取得した観測情報と、過去に取得した衛星軌道及び衛星時計の誤差を補正するための第一の誤差補正情報とを用いて、第一の精密単独測位処理により、測位衛星ごとの第一の電離層遅延量を算出し、
前記測位衛星ごとの前記第一の電離層遅延量と、幾何学フリー線形結合処理を用いて算出した前記測位衛星ごとの第二の電離層遅延量とを用いて、前記測位衛星ごとに、前記受信部の第一の差分コードバイアスを生成する、事前手段と、
リアルタイムで取得した観測情報を用いて、前記幾何学フリー線形結合処理により、前記測位衛星ごとの第三の電離層遅延量を算出し、
前記第三の電離層遅延量と、前記受信差分コードバイアスと、前記第一の差分コードバイアスとを用いて、前記測位衛星ごとの第四の電離層遅延量を算出し、
前記第四の電離層遅延量と、前記リアルタイムで取得した観測情報と、前記受信差分コードバイアスと、前記第一の差分コードバイアスと、リアルタイムで取得した衛星軌道及び衛星時計の誤差を補正するための第二の誤差補正情報とを用いて、第二の精密単独測位処理により、前記測位衛星ごとの第五の電離層遅延量を算出する、第一の測位手段と、
を有する衛星測位装置。
続きを表示(約 2,700 文字)【請求項2】
前記事前手段は、
前記過去に取得した観測情報と、過去に取得したグローバル電離層電子数情報とを用いて、アンテナと前記受信部の組み合わせ固有の成分を表す、前記受信部の前記受信差分コードバイアスを算出する、
請求項1に記載の衛星測位装置。
【請求項3】
前記第一の測位手段は、
前記測位衛星ごとの、前記リアルタイムで取得した観測情報から、擬似距離と、測位衛星から発信されている電波の周波数とを取得し、
前記擬似距離と、前記周波数とを用いて、前記幾何学フリー線形結合処理を実行し、前記測位衛星ごとの前記第三の電離層遅延量を算出する、
請求項1に記載の衛星測位装置。
【請求項4】
リアルタイムで取得した観測情報を用いて、幾何学フリー線形結合処理により、測位衛星ごとの第三の電離層遅延量を算出し、
前記第三の電離層遅延量と、前記リアルタイムで取得した観測情報の擬似距離情報に含まれる電離層遅延量と搬送波位相距離に含まれる電離層遅延量との差を表す第二の差分コードバイアスとを用いて、第六の電離層遅延量を算出し、
前記第六の電離層遅延量と、前記リアルタイムで取得した観測情報と、前記第二の差分コードバイアスと、リアルタイムで取得した衛星軌道及び衛星時計の誤差を補正するための第二の誤差補正情報とを用いて、第三の精密単独測位処理により、前記測位衛星ごとの第七の電離層遅延量を算出し、
前記第七の電離層遅延量と、前記第三の電離層遅延量とを用いて、前記測位衛星ごとの受信部の新たな第二の差分コードバイアスを算出する、第二の測位手段を
有する衛星測位装置。
【請求項5】
コンピュータが、
受信部の受信差分コードバイアスと、過去に取得した観測情報と、過去に取得した衛星軌道及び衛星時計の誤差を補正するための第一の誤差補正情報とを用いて、第一の精密単独測位処理により、測位衛星ごとの第一の電離層遅延量を算出し、
前記測位衛星ごとの前記第一の電離層遅延量と、幾何学フリー線形結合処理を用いて算出した前記測位衛星ごとの第二の電離層遅延量とを用いて、前記測位衛星ごとに、前記受信部の第一の差分コードバイアスを生成する、事前処理と、
リアルタイムで取得した観測情報を用いて、前記幾何学フリー線形結合処理により、前記測位衛星ごとの第三の電離層遅延量を算出し、
前記第三の電離層遅延量と、前記受信差分コードバイアスと、前記第一の差分コードバイアスとを用いて、前記測位衛星ごとの第四の電離層遅延量を算出し、
前記第四の電離層遅延量と、前記リアルタイムで取得した観測情報と、前記受信差分コードバイアスと、前記第一の差分コードバイアスと、リアルタイムで取得した衛星軌道及び衛星時計の誤差を補正するための第二の誤差補正情報とを用いて、第二の精密単独測位処理により、前記測位衛星ごとの第五の電離層遅延量を算出する、第一の測位処理と、
を実行する衛星測位方法。
【請求項6】
前記事前処理は、
前記過去に取得した観測情報と、過去に取得したグローバル電離層電子数情報とを用いて、アンテナと前記受信部の組み合わせ固有の成分を表す、前記受信部の前記受信差分コードバイアスを算出する、
請求項5に記載の衛星測位方法。
【請求項7】
前記第一の測位処理は、
前記測位衛星ごとの、前記リアルタイムで取得した観測情報から、擬似距離と、測位衛星から発信されている電波の周波数とを取得し、
前記擬似距離と、前記周波数とを用いて、前記幾何学フリー線形結合処理を実行し、前記測位衛星ごとの前記第三の電離層遅延量を算出する、
請求項5に記載の衛星測位方法。
【請求項8】
コンピュータが、
リアルタイムで取得した観測情報を用いて、幾何学フリー線形結合処理により、測位衛星ごとの第三の電離層遅延量を算出し、
前記第三の電離層遅延量と、前記リアルタイムで取得した観測情報の擬似距離情報に含まれる電離層遅延量と搬送波位相距離に含まれる電離層遅延量との差を表す第二の差分コードバイアスとを用いて、第六の電離層遅延量を算出し、
前記第六の電離層遅延量と、前記リアルタイムで取得した観測情報と、前記第二の差分コードバイアスと、リアルタイムで取得した衛星軌道及び衛星時計の誤差を補正するための第二の誤差補正情報とを用いて、第三の精密単独測位処理により、前記測位衛星ごとの第七の電離層遅延量を算出し、
前記第七の電離層遅延量と、前記第三の電離層遅延量とを用いて、前記測位衛星ごとの受信部の新たな第二の差分コードバイアスを算出する、
衛星測位方法。
【請求項9】
コンピュータに、
受信部の受信差分コードバイアスと、過去に取得した観測情報と、過去に取得した衛星軌道及び衛星時計の誤差を補正するための第一の誤差補正情報とを用いて、第一の精密単独測位処理により、測位衛星ごとの第一の電離層遅延量を算出し、
前記測位衛星ごとの前記第一の電離層遅延量と、幾何学フリー線形結合処理を用いて算出した前記測位衛星ごとの第二の電離層遅延量とを用いて、前記測位衛星ごとに、前記受信部の第一の差分コードバイアスを生成する、事前処理と、
リアルタイムで取得した観測情報を用いて、前記幾何学フリー線形結合処理により、前記測位衛星ごとの第三の電離層遅延量を算出し、
前記第三の電離層遅延量と、前記受信差分コードバイアスと、前記第一の差分コードバイアスとを用いて、前記測位衛星ごとの第四の電離層遅延量を算出し、
前記第四の電離層遅延量と、前記リアルタイムで取得した観測情報と、前記受信差分コードバイアスと、前記第一の差分コードバイアスと、リアルタイムで取得した衛星軌道及び衛星時計の誤差を補正するための第二の誤差補正情報とを用いて、第二の精密単独測位処理により、前記測位衛星ごとの第五の電離層遅延量を算出する、第一の測位処理と、
を実行させるプログラム。
【請求項10】
前記事前処理は、
前記過去に取得した観測情報と、過去に取得したグローバル電離層電子数情報とを用いて、アンテナと前記受信部の組み合わせ固有の成分を表す、前記受信部の前記受信差分コードバイアスを算出する、
請求項9に記載のプログラム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、衛星測位をする衛星測位装置、衛星測位方法、及びプログラムに関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
衛星測位を精度よく行うためには、(1)測位衛星(人工衛星)の軌道誤差、(2)測位衛星の時計誤差、(3)電離層の遅延、(4)対流圏の遅延、(5)信号遮蔽、(6)マルチパスなどの誤差要因を考慮しなければならない。特に、精密単独測位(PPP:Precise Point Positioning)では、(3)(4)の推定、(6)の誤差を縮小させるために搬送波位相観測を用いることによるアンビギュイティの推定にともなう初期収束に時間を要することが知られている。
【0003】
関連する技術として特許文献1には、即時性を高めた高精度な測位端末が開示されている。特許文献1の測位端末は、GNSS(Global Navigation Satellite System)用の航法信号を放送する複数の人工衛星から複数の航法信号を受信するとともに、精密暦と補正情報を出力する情報源から精密暦と補正情報を取得する。次に、特許文献1の測位端末は、複数の航法信号に基づく測位の精度を向上させる際に、継続観測により誤差要因の各値を収束させる処理過程で、航法信号に基づかない既知パラメータから推定された自端末位置の値を記憶領域から取得して、該推定した各値を継続観測の初期値及び/又は追加する一つの値として使用した後に、少なくともアンビギュイティに関する誤差成分をキャンセルしつつ自端末位置を算定処理する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5794646号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の測位端末では、上述した(3)電離層の遅延をキャンセルしている。しかしながら、電離層の遅延をキャンセルした場合、ノイズが大きくなるので、他の収束を悪化させる要因となる。また、特許文献1の測位端末では、電離層の遅延を精度よく推定し、精密単独測位における初期収束を早めるものではない。
【0006】
本開示の目的の一例は、電離層の遅延を精度よく推定することで、精密単独測位における初期収束を早めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本開示の一側面における衛星測位装置は、
受信部の受信差分コードバイアスと、過去に取得した観測情報と、過去に取得した衛星軌道及び衛星時計の誤差を補正するための第一の誤差補正情報とを用いて、第一の精密単独測位処理により、測位衛星ごとの第一の電離層遅延量を算出し、
前記測位衛星ごとの前記第一の電離層遅延量と、幾何学フリー線形結合処理を用いて算出した前記測位衛星ごとの第二の電離層遅延量とを用いて、前記測位衛星ごとに、前記受信部の第一の差分コードバイアスを生成する、事前部と、
リアルタイムで取得した観測情報を用いて、前記幾何学フリー線形結合処理により、前記測位衛星ごとの第三の電離層遅延量を算出し、
前記第三の電離層遅延量と、前記受信差分コードバイアスと、前記第一の差分コードバイアスとを用いて、前記測位衛星ごとの第四の電離層遅延量を算出し、
前記第四の電離層遅延量と、前記リアルタイムで取得した観測情報と、前記受信差分コードバイアスと、前記第一の差分コードバイアスと、リアルタイムで取得した衛星軌道及び衛星時計の誤差を補正するための第二の誤差補正情報とを用いて、第二の精密単独測位処理により、前記測位衛星ごとの第五の電離層遅延量を算出する、第一の測位部と、
を有することを特徴とする。
【0008】
また、上記目的を達成するため、本開示の一側面における衛星測位装置は、
リアルタイムで取得した観測情報を用いて、幾何学フリー線形結合処理により、測位衛星ごとの第三の電離層遅延量を算出し、
前記第三の電離層遅延量と、前記リアルタイムで取得した観測情報の擬似距離情報に含まれる電離層遅延量と搬送波位相距離に含まれる電離層遅延量との差を表す第二の差分コードバイアスとを用いて、第六の電離層遅延量を算出し、
前記第六の電離層遅延量と、前記リアルタイムで取得した観測情報と、前記第二の差分コードバイアスと、リアルタイムで取得した衛星軌道及び衛星時計の誤差を補正するための第二の誤差補正情報とを用いて、第三の精密単独測位処理により、前記測位衛星ごとの第七の電離層遅延量を算出し、
前記第七の電離層遅延量と、前記第三の電離層遅延量とを用いて、前記測位衛星ごとの受信部の新たな第二の差分コードバイアスを算出する、第二の測位部を
有することを特徴とする。
【0009】
また、上記目的を達成するため、本開示の一側面における衛星測位方法は、
コンピュータが、
受信部の受信差分コードバイアスと、過去に取得した観測情報と、過去に取得した衛星軌道及び衛星時計の誤差を補正するための第一の誤差補正情報とを用いて、第一の精密単独測位処理により、測位衛星ごとの第一の電離層遅延量を算出し、
前記測位衛星ごとの前記第一の電離層遅延量と、幾何学フリー線形結合処理を用いて算出した前記測位衛星ごとの第二の電離層遅延量とを用いて、前記測位衛星ごとに、前記受信部の第一の差分コードバイアスを生成する、事前処理と、
リアルタイムで取得した観測情報を用いて、前記幾何学フリー線形結合処理により、前記測位衛星ごとの第三の電離層遅延量を算出し、
前記第三の電離層遅延量と、前記受信差分コードバイアスと、前記第一の差分コードバイアスとを用いて、前記測位衛星ごとの第四の電離層遅延量を算出し、
前記第四の電離層遅延量と、前記リアルタイムで取得した観測情報と、前記受信差分コードバイアスと、前記第一の差分コードバイアスと、リアルタイムで取得した衛星軌道及び衛星時計の誤差を補正するための第二の誤差補正情報とを用いて、第二の精密単独測位処理により、前記測位衛星ごとの第五の電離層遅延量を算出する、第一の測位処理と、
を実行することを特徴とする。
【0010】
また、上記目的を達成するため、本開示の一側面における衛星測位方法は、
コンピュータが、
リアルタイムで取得した観測情報を用いて、幾何学フリー線形結合処理により、測位衛星ごとの第三の電離層遅延量を算出し、
前記第三の電離層遅延量と、前記リアルタイムで取得した観測情報の擬似距離情報に含まれる電離層遅延量と搬送波位相距離に含まれる電離層遅延量との差を表す第二の差分コードバイアスとを用いて、第六の電離層遅延量を算出し、
前記第六の電離層遅延量と、前記リアルタイムで取得した観測情報と、前記第二の差分コードバイアスと、リアルタイムで取得した衛星軌道及び衛星時計の誤差を補正するための第二の誤差補正情報とを用いて、第三の精密単独測位処理により、前記測位衛星ごとの第七の電離層遅延量を算出し、
前記第七の電離層遅延量と、前記第三の電離層遅延量とを用いて、前記測位衛星ごとの受信部の新たな第二の差分コードバイアスを算出する、
ことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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