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公開番号2025010031
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-20
出願番号2024104813
出願日2024-06-28
発明の名称ポリエチレン系改質材、リサイクル樹脂組成物及びブロー容器
出願人日本ポリエチレン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C08L 23/04 20060101AFI20250109BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ポリエチレン系のブロー容器の成形において、リサイクルされた材料をブロー製品に適用し、プラスチック使用量の削減を図り、プラスチックごみ(廃プラ)の問題を解決し、かつ、リサイクルされた材料を改質することによって耐久性に優れたブロー容器を提供することにある。
【解決手段】ブロー容器において、特定性状のポリエチレン系リサイクル材及び特定性状のポリエチレン系改質材を用いる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
下記の特性(1-1)~(1-2)を満足するポリエチレン系リサイクル材を改質する、ポリエチレン系改質材であって、
前記ポリエチレン系改質材は、下記の特性(2-1)を満足する、ポリエチレン系改質材。
特性(1-1):前記ポリエチレン系リサイクル材は、密度が0.930~0.980g/cm

である。
特性(1-2):前記ポリエチレン系リサイクル材は、温度190℃、荷重2.16kgで測定されるメルトフローレート(MFR)が0.1~10.0g/10分であり、温度190℃、荷重21.6Kgで測定されるハイロードメルトフローレート(HLMFR)が1~100g/10分である。
特性(2-1):前記ポリエチレン系改質材は、ポリエチレン換算質量のGPC測定時の微分分子量分布曲線における10

以下の成分の最大値をaとし、10

以上の成分の最大値をbとした時に、b/aが0.90以上である。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記ポリエチレン系改質材は、温度190℃、荷重21.6Kgで測定されるハイロードメルトフローレート(HLMFR)が1~20g/10分である、請求項1に記載のポリエチレン系改質材。
【請求項3】
前記ポリエチレン系改質材は、温度190℃、荷重2.16Kgで測定されるメルトフローレート(MFR)が0.05g/10分以下である、請求項1又は2に記載のポリエチレン系改質材。
【請求項4】
前記ポリエチレン系改質材は、前記ポリエチレン系改質材中に含まれるポリエチレンの総量を100質量%としたときに、メタロセン系触媒により重合されたポリエチレン成分を40質量%以上含有する、請求項1又は2に記載のポリエチレン系改質材。
【請求項5】
請求項1に記載の、前記ポリエチレン系改質材を1~50質量%と、前記ポリエチレン系リサイクル材を99~50質量%と、を含有する、リサイクル樹脂組成物。
【請求項6】
下記の特性(i)~(iii)を満足する、請求項5に記載のリサイクル樹脂組成物。
特性(i):引張衝撃強度が120kJ/m

以上である。
特性(ii):ISO16770に準拠して3.7MPaで測定されるフルノッチクリープ試験(FNCT)による引張強度が16時間以上である。
特性(iii):HLMFRが10g/10分以上である。
【請求項7】
請求項5又は6に記載のリサイクル樹脂組成物を含むブロー容器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエチレン系改質材、リサイクル樹脂組成物及びブロー容器に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
ブロー容器の分野において、各種の熱可塑性樹脂が使用されているが、中でもポリエチレンが優れた機械特性、熱特性及び耐薬品性等を示すことから種々検討され、用いられている。
【0003】
近年、プラスチックごみ(廃プラ)が国際的に問題となるなか、プラスチック使用量の削減や新素材導入が検討されている。企業の中には、原料そのものを見直して、新たなリサイクル体制を築こうとする動きが見られる。このような状況下、合成樹脂を使用したブロー容器の分野においても、リサイクルされた材料を製品に適用する検討が進められている。
【0004】
例えば、特許文献1に示されるように、ポリオレフィン系再生樹脂及びメタロセン系触媒を用いて製造された特定性状を備えたエチレン・炭素数3~18のα-オレフィン共重合体からなることを特徴とするポリオレフィン系再生樹脂組成物が開示されている。しかしながら、当該ポリオレフィン系再生樹脂組成物は、耐衝撃性や耐環境応力亀裂性の改質という観点からは、必須となる高分子量成分の量について何ら示唆されておらず、ブロー容器向けへ改質するには十分とは言えない。
【0005】
また、特許文献2に示されるように、[A](1)炭素数3乃至6のα-オレフィンから導かれる単位を10モル%未満の量で含有していてもよく、(2)密度が0.92乃至0.98g/cm

であり、(3)極限粘度[η]が0.4乃至10dl/gであり、(4)特定の構造式で示されるメタロセン化合物を含む触媒を用いて製造されるエチレン系重合体からなることを特徴とする高密度ポリエチレン用改質材及び[B]当該[A]以外のブロー成形用高密度ポリエチレンからなるブロー成形用樹脂組成物が開示されている。
しかしながら、当該改質材は物性範囲が広範であるため、リサイクルされた材料を改質することによって耐久性に優れたブロー容器を提供するには十分とは言えない。
【0006】
一方、ポリエチレン樹脂に関しては、例えば、特許文献3に示されるように、特定のポリエチレン成分(A)を10~40質量%、特定のポリエチレン成分(B)を5~50質量%、特定のポリエチレン成分(C)を40~85質量%含有し、特性(1):MFRが0.1~1g/10分である、特性(2):HLMFRが10~50g/10分である、特性(3):HLMFR/MFRが50~140である、特性(4):密度が0.940~0.965g/cm

である、特性(5):温度170℃、伸長歪速度0.1(単位:1/秒)で測定される伸長粘度η(t)(単位:Pa・秒)と伸長時間t(単位:秒)の両対数プロットにおいて、歪硬化に起因する伸長粘度の変曲点が観測される、といった特性を満足するポリエチレン樹脂組成物が開示され、中空成形、射出成形、インフレーション成形、押出成形等の各種成形法により成形体を製造できることが開示されているが、リサイクル材分野への適用について何ら示唆されていない。
【0007】
また、例えば、特許文献4に示されるように、特定性状の成分(A)及び成分(B)が、メタロセン触媒により重合されたエチレン・α-オレフィン共重合体であり、この順で多段重合してなり、特性(i)密度、(ii)HLMFR等の特定の性状を満足することを特徴とするポリエチレン系樹脂組成物及び改質材が開示されている。しかしながら、特定のリサイクル材及びその用途分野への適用について何ら示唆されていない。
さらに、例えば、特許文献5に示されるように、リサイクルポリオレフィン樹脂及びメタロセン系ポリエチレンを含む樹脂組成物を混合し、リサイクル樹脂組成物を製造する方法について開示がされており、特にメタロセン系ポリエチレンを含む樹脂組成物は、密度が0.940~0.970g/cm

であり、MFRが0.1~10g/10分であり、HLMFRが10~100g/10分であり、HLMFR/MFRが40~140であり、引張衝撃強度が300kJ/m

以上であるといった特徴を持つ樹脂組成物が開示されている。しかし、実施例で用いられたメタロセン系ポリエチレンを含む樹脂組成物(B)は高分子量成分の量が少ないため、耐久性及び衝撃性に優れたブロー容器を提供するには十分とは言えない。
【0008】
また、例えば、特許文献6に示されるように、再生ポリエチレン系樹脂(A)と少なくとも1種の炭素数4~10のα-オレフィンに由来する構成単位を含有するエチレン系重合体(B)及び(C)を用いたポリエチレン系樹脂組成物が開示されている。しかし、(B)と(C)からなる改質材についてはMFRの高さから粘度が低く、かつ含有メタロセン系高分子量成分量が低いことが示唆され、そのために衝撃性に優れたブロー容器を提供するには十分とは言えず、耐久性の改質については示唆がされていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平8-127676号公報
特開平9-095571号公報
特開2017-179256号公報
特許第6281371号公報
特開2021-95442号公報
特開2024―48543号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このような状況において、リサイクルされた材料をブロー製品に適用し、プラスチック使用量の削減を図り、プラスチックごみ(廃プラ)の問題を解決することが望まれている。
(【0011】以降は省略されています)

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