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公開番号2025007906
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023109629
出願日2023-07-03
発明の名称加締締結用軸部材および遊星歯車減速機用軸受装置
出願人NTN株式会社
代理人弁理士法人アイミー国際特許事務所
主分類F16C 3/02 20060101AFI20250109BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】軸部材の加締められる領域を低硬度にしつつ、軌道面にまで低硬度領域が広がってしまうことを防止することができる加締締結用軸部材を提供する。
【解決手段】加締締結用軸部材(1)は、軸方向両端部に、被締結部材に加締締結されるリング形状の加締予定部(14)が設けられた加締締結用軸部材であって、軸部材(1)の外径寸法をdとすると、軸部材の軸方向端面からの長さがd/3を越える主要領域(W2)表面のビッカース硬さが650HV以上であり、軸部材の軸方向端面からの長さが7d/30以下の最端領域(W3)表面のビッカース硬さが450HV未満である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
軸方向両端部に、被締結部材に加締締結されるリング形状の加締予定部が設けられた加締締結用軸部材において、
前記軸部材の外径寸法をdとすると、
前記軸部材の軸方向端面からの長さがd/3を越える主要領域表面のビッカース硬さが650HV以上であり、
前記軸部材の軸方向端面からの長さが7d/30以下の最端領域表面のビッカース硬さが450HV未満である、加締締結用軸部材。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記軸部材は、軸方向端面からの長さが7d/30を越え、9d/30以下におけるビッカース硬さが、600HV未満である、請求項1に記載の加締締結用軸部材。
【請求項3】
前記リング形状の加締予定部の内周面は、前記軸部材の端面に向かって広がるテーパ面であり、
軸心に対する前記テーパ面の角度は10~20°である、請求項1または2に記載の加締締結用軸部材。
【請求項4】
軸方向両端部に、被締結部材に加締締結されるリング形状の加締予定部が設けられた加締締結用軸部材と、
前記加締締結用軸部材の外周面上に転がり軸受を介して回転可能に設けられた遊星歯車と、
前記加締締結用軸部材の加締予定部に取付けられる前記被締結部材としてのキャリアとを備える遊星歯車減速機用軸受装置において、
前記加締締結用軸部材は、
前記軸部材の外径寸法をdとすると、
前記軸部材の軸方向端面からの長さがd/3を越える主要領域表面のビッカース硬さが650HV以上であり、
前記軸部材の軸方向端面からの長さが7d/30以下の最端領域表面のビッカース硬さが450HV未満である、遊星歯車減速機用軸受装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、自動車のトランスミッション等の遊星歯車装置の遊星歯車支持構造に関し、特に遊星歯車を回転自在に支持し、その軸端部が加締められて被締結部材に固定される、加締締結用軸部材と、それを備える遊星歯車減速機用軸受装置に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
自動車のトランスミッションの遊星歯車機構において、遊星歯車(ピニオンギヤ)の中心孔には、軸部材が通され、軸部材は転がり軸受を介して遊星歯車を回転自在に支持する構造が広く知られている。
【0003】
図4を参照して、一般的な軸部材100は、ピニオンギヤ200と、転がり軸受300とともに、トランスミッションの遊星歯車減速機用軸受装置600の一部として自動車に設けられる。ピニオンギヤ200は外歯歯車であり、中心孔210を有する。中心孔210は、ピニオンギヤ200の一端面から他端面までピニオンギヤ200を貫通して延びる。
【0004】
ピニオンギヤ200の中心孔210には、円柱状の軸部材100が通され、ピニオンギヤ200の内周面(中心孔210)と軸部材100の外周面110によって区画される環状空間に転がり軸受300が設置される。
【0005】
転がり軸受300は、保持器310および複数のころ320を有する。複数のころ320は、ピニオンギヤ200の内周面(中心孔210)を外側軌道面とし、軸部材100の外周面110を内側軌道面とし、これらの軌道面上を転動する。
【0006】
軸部材100は、両端120がピニオンギヤ200から突出する。これらの端部120にはキャリア400が取付固定される。ピニオンギヤ200は遊星歯車を構成し、図示しないサンギヤおよびリングギヤと噛合して、サンギヤの周りを公転しながら自転する。キャリア400は、ピニオンギヤ200の公転運動を出入力するものであって、サンギヤおよびリングギヤと同軸に配置され、サンギヤの中心軸回りに回転する。軸部材100は転がり軸受300を介してピニオンギヤ200を回転自在に支持する。
【0007】
軸部材100は、端部120をキャリア400に加締締結することで固定する。このような構造を開示するものとして、たとえば特開2015-14032号公報(特許文献1)に記載の軸部材がある。
【0008】
また図5は、一般的な加締前の軸部材100の構造を示す断面図である。遊星歯車機構に使用される軸部材100の外周面(軌道面)110は、転がり軸受300のころ320の転動時に高負荷状態となるため、高い硬度が必要とされる。また、軸部材100の端部120は、キャリア400と加締締結するため、端部120が変形できるだけの低硬度部分X’が必要とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2015-14032号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ここで、軸部材100の端部(突状リング部)120は、一般的には高周波加熱コイルで焼鈍されることで低硬度に形成される。特許文献1には高周波加熱コイルの配置等について記載していないが、一般的には図5に示すように、端部120の外周面110に高周波加熱コイル500が配置される。
(【0011】以降は省略されています)

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