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公開番号
2025005971
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-01-17
出願番号
2023106450
出願日
2023-06-28
発明の名称
燃焼設備、発電設備、および燃焼設備の運転方法
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
F23C
1/12 20060101AFI20250109BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約
【課題】アンモニア燃料から生成される窒素酸化物(NOx)の生成量を抑制する。
【解決手段】アンモニア燃料バーナ110は、第2軸線X2に沿って火炉に向けてアンモニア燃料を導いて先端部111aからアンモニア燃料を噴射するアトマイザ111を有し、先端部111aから第2軸線X2よりも火炉の中心に近接した一方側に噴射されるアンモニア燃料の噴射量が、複数の第2噴射孔111a2から第2軸線X2よりも火炉の壁面に近接した他方側に噴射されるアンモニア燃料の噴射量よりも多いボイラを提供する。
【選択図】図8
特許請求の範囲
【請求項1】
鉛直方向に沿って設置される複数の壁面により形成される火炉と、
前記壁面に取り付けられるとともに前記火炉へ固体燃料を噴射して燃焼させる固体燃料燃焼部と、
前記壁面に取り付けられるとともに前記火炉へアンモニア燃料を噴射して燃焼させるアンモニア燃料燃焼部と、を備え、
前記固体燃料燃焼部および前記アンモニア燃料燃焼部は、前記火炉を前記鉛直方向に沿って平面視した際に前記壁面の同一位置に配置されており、
前記固体燃料燃焼部は、第1軸線に沿って延びるように筒状に形成されるとともに前記第1軸線に沿って前記火炉に向けて前記固体燃料を噴射する固体燃料噴射部を有し、
前記アンモニア燃料燃焼部は、前記第1軸線と平行な第2軸線に沿って延びるように筒状に形成されるとともに前記第2軸線に沿って前記火炉に向けて前記アンモニア燃料を導いて先端部から前記アンモニア燃料を噴射するアンモニア燃料噴射部を有し、
前記先端部から前記第2軸線に対して前記火炉の中心に近接した一方側に噴射される前記アンモニア燃料の噴射量が、前記第2軸線に対して前記壁面に近接した他方側に噴射される前記アンモニア燃料の噴射量よりも多い燃焼設備。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
前記アンモニア燃料噴射部は、前記火炉に向けて前記アンモニア燃料を直接的に噴射する請求項1に記載の燃焼設備。
【請求項3】
前記第2軸線に沿って延びる筒状に形成されるとともに前記アンモニア燃料噴射部の外側に配置され、前記アンモニア燃料噴射部の外側から前記第2軸線に沿って燃焼用空気を供給する空気ノズルを備え、
前記空気ノズルは、前記アンモニア燃料噴射部が前記空気ノズル内で噴射した前記アンモニア燃料と前記燃焼用空気とを混合させて前記火炉へ供給する請求項1に記載の燃焼設備。
【請求項4】
前記先端部には、前記アンモニア燃料を噴射する複数の第1噴射孔および複数の第2噴射孔が形成されており、
水平方向において、前記第2軸線に対して前記火炉の中心に近接した一方側に複数の前記第2噴射孔が配置され、前記第2軸線に対して他方側に複数の前記第1噴射孔が配置され、
前記第2軸線に対して前記壁面に近接した他方側に噴射される前記アンモニア燃料の噴射量に対する前記先端部から前記第2軸線に対して前記火炉の中心に近接した一方側に噴射される前記アンモニア燃料の噴射量の比率は、1.2倍以上かつ4倍以下である請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃焼設備。
【請求項5】
前記先端部には、前記アンモニア燃料を噴射する複数の第1噴射孔および複数の第2噴射孔が形成されており、
水平方向において、前記第2軸線に対して前記火炉の中心に近接した一方側に複数の前記第2噴射孔が配置され、前記第2軸線に対して他方側に複数の前記第1噴射孔が配置され、
複数の前記第2噴射孔の流路断面積の第2合計値が、複数の前記第1噴射孔の流路断面積の第1合計値よりも大きい請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃焼設備。
【請求項6】
前記複数の前記第2噴射孔の個数が、前記複数の前記第1噴射孔の個数よりも多い請求項5に記載の燃焼設備。
【請求項7】
前記第2噴射孔の第2内径が前記第1噴射孔の第1内径よりも大きい請求項5に記載の燃焼設備。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の燃焼設備と、
前記燃焼設備で生成された蒸気により駆動される蒸気タービンと、
前記蒸気タービンに連結される発電機と、を備える発電設備。
【請求項9】
燃焼設備の運転方法であって、
前記燃焼設備は、
鉛直方向に沿って設置される複数の壁面により形成される火炉と、
前記壁面に取り付けられるとともに前記火炉へ固体燃料を噴射して燃焼させる固体燃料燃焼部と、
前記壁面に取り付けられるとともに前記火炉へアンモニア燃料を噴射して燃焼させるアンモニア燃料燃焼部と、を備え、
前記固体燃料燃焼部および前記アンモニア燃料燃焼部は、前記火炉を前記鉛直方向に沿って平面視した際に前記壁面の同一位置に配置されており、
前記固体燃料燃焼部は、第1軸線に沿って延びるように筒状に形成されるとともに前記第1軸線に沿って前記火炉に向けて前記固体燃料を噴射する固体燃料噴射部を有し、
前記アンモニア燃料燃焼部は、前記第1軸線と平行な第2軸線に沿って延びるように筒状に形成されるとともに前記第2軸線に沿って前記火炉に向けて前記アンモニア燃料を導いて先端部から前記アンモニア燃料を噴射するアンモニア燃料噴射部を有し、
前記先端部から前記第2軸線に対して前記火炉の中心に近接した一方側に噴射される前記アンモニア燃料の噴射量が、前記第2軸線に対して前記壁面に近接した他方側に噴射される前記アンモニア燃料の噴射量よりも多くなるように前記アンモニア燃料を噴射する噴射工程を備える燃焼設備の運転方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、燃焼設備、発電設備、および燃焼設備の運転方法に関するものである。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、微粉炭とアンモニアとを複合燃焼させるボイラが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示されるボイラは、内側管にアンモニアが供給され、中央管に微粉炭が供給され、外側管に燃焼用空気が供給される三重管状のバーナを備える。特許文献1のバーナは、アンモニアの燃焼によるアンモニア火炎よりも火炉の炉壁の近くに微粉炭火炎が形成されるように微粉炭を噴射する。これにより、特許文献1では、微粉炭とアンモニアとを複合燃焼させる際に、微粉炭を単独燃料として燃焼させた場合と比較した炉壁に対する火炎の放射率の低下を抑制することができる。特許文献1は、微粉炭とアンモニアとを複合燃焼させる際の炉壁に対する火炎の放射率の低下を抑制するために、微粉炭の噴射を適切に調整することを開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-173177号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
微粉炭等の固体燃料とアンモニアを含むアンモニア燃料をボイラにおいて混焼させる場合、アンモニア燃料の燃焼時に窒素分(N分)が酸化して窒素酸化物(NOx)が発生する。一方、アンモニア燃料の燃焼時に窒素分(N分)が酸化するのに先立って、アンモニアが水素(H
2
)と窒素(N
2
)とに熱分解されるとNOxが発生しにくい。これは、窒素(N
2
)が安定した分子であり、窒素(N
2
)から窒素酸化物(NOx)への転換が生じにくいからである。
【0005】
特許文献1は、微粉炭とアンモニア燃料の噴射角度の違いにより、各燃料による火炎の形成位置を異ならせるものである。しかし、各燃料の噴射角度が異なるために、各燃料の燃焼に必要な空気が各火炎位置に適切に配分されず、局所的な高酸素領域、あるいは低酸素領域が発生して窒素酸化物(NOx)の発生を招くおそれがある。また、火炎が炉内を旋回上昇する旋回燃焼式の燃焼炉においては、火炎や燃料噴流の炉壁への衝突や、旋回火炎が安定して形成されないことも考えられる。
【0006】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、固体燃料とアンモニア燃料の双方を火炉で燃焼させる際に、アンモニア燃料から生成される窒素酸化物(NOx)の生成量を抑制することが可能な燃焼設備、発電設備、および燃焼設備の運転方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示の一態様にかかる燃焼設備、発電設備、および燃焼設備の運転方法は以下の手段を採用する。
本開示の一態様にかかる燃焼装置は、鉛直方向に沿って設置される複数の壁面により形成される火炉と、前記壁面に取り付けられるとともに前記火炉へ固体燃料を噴射して燃焼させる固体燃料燃焼部と、前記壁面に取り付けられるとともに前記火炉へアンモニア燃料を噴射して燃焼させるアンモニア燃料燃焼部と、を備え、前記固体燃料燃焼部および前記アンモニア燃料燃焼部は、前記火炉を前記鉛直方向に沿って平面視した際に前記壁面の同一位置に配置されており、前記固体燃料燃焼部は、第1軸線に沿って延びるように筒状に形成されるとともに前記第1軸線に沿って前記火炉に向けて前記固体燃料を噴射する固体燃料噴射部を有し、前記アンモニア燃料燃焼部は、前記第1軸線と平行な第2軸線に沿って延びるように筒状に形成されるとともに前記第2軸線に沿って前記火炉に向けて前記アンモニア燃料を導いて先端部から前記アンモニア燃料を噴射するアンモニア燃料噴射部を有し、前記先端部から前記第2軸線に対して前記火炉の中心に近接した一方側に噴射される前記アンモニア燃料の噴射量が、複数の前記第2噴射孔から前記第2軸線に対して前記壁面に近接した他方側に噴射される前記アンモニア燃料の噴射量よりも多い。
【0008】
本開示の一態様にかかる燃焼装置の運転方法において、前記燃焼設備は、鉛直方向に沿って設置される複数の壁面により形成される火炉と、前記壁面に取り付けられるとともに前記火炉へ固体燃料を噴射して燃焼させる固体燃料燃焼部と、前記壁面に取り付けられるとともに前記火炉へアンモニア燃料を噴射して燃焼させるアンモニア燃料燃焼部と、を備え、前記固体燃料燃焼部および前記アンモニア燃料燃焼部は、前記火炉を前記鉛直方向に沿って平面視した際に前記壁面の同一位置に配置されており、前記固体燃料燃焼部は、第1軸線に沿って延びるように筒状に形成されるとともに前記第1軸線に沿って前記火炉に向けて前記固体燃料を噴射する固体燃料噴射部を有し、前記アンモニア燃料燃焼部は、前記第1軸線と平行な第2軸線に沿って延びるように筒状に形成されるとともに前記第2軸線に沿って前記火炉に向けて前記アンモニア燃料を導いて先端部から前記アンモニア燃料を噴射するアンモニア燃料噴射部を有し、前記先端部から前記第2軸線に対して前記火炉の中心に近接した一方側に噴射される前記アンモニア燃料の噴射量が、前記第2軸線に対して前記壁面に近接した他方側に噴射される前記アンモニア燃料の噴射量よりも多くなるように前記アンモニア燃料を噴射する噴射工程を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、固体燃料とアンモニア燃料の双方を火炉で燃焼させる際に、アンモニア燃料から生成される窒素酸化物(NOx)の生成量を抑制することが可能な燃焼設備、発電設備、および燃焼設備の運転方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の第1実施形態に係るボイラを示す概略構成図である。
図1に示す燃焼バーナを示す正面図である。
図1に示す燃焼バーナが有するアンモニア燃料バーナを示す横断面図である。
図1に示すボイラの燃焼バーナの微粉燃料バーナを示す横断面図である。
図3に示すアンモニア燃料バーナの部分拡大図である。
図5に示す燃焼バーナのアンモニア燃料バーナを火炉側からみた正面図である。
図6に示すアトマイザの部分拡大図である。
図7に示すアトマイザのA-A矢視断面図である。
本開示の第1実施形態に係るアンモニア燃料バーナのアトマイザの変形例を示す部分拡大図である。
図4に示す微粉燃料バーナの部分拡大図である。
本開示の第2実施形態に係るアンモニア燃料バーナのアトマイザを示す部分拡大図である。
図11に示すアトマイザのB-B矢視断面図である。
本開示の第2実施形態に係るアンモニア燃料バーナのアトマイザの変形例を示す部分拡大図である。
図13に示すアトマイザのC-C矢視断面図である。
本開示の第3実施形態に係る燃焼バーナの空気ノズルを火炉側からみた正面図である。
図15に示す空気ノズルのD-D矢視断面図である。
図15に示す空気ノズルの第1変形例を示す図である。
図15に示す空気ノズルの第2変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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