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公開番号2025002015
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-09
出願番号2023101901
出願日2023-06-21
発明の名称繊維製品
出願人株式会社ファーマフーズ
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類D01F 1/02 20060101AFI20241226BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約【課題】肌への刺激を軽減した繊維製品を提供すること。
【解決手段】本願発明は、卵殻膜を含有する繊維を含む、繊維製品を提供する。このような繊維製品は、卵殻膜を含有する繊維を製造する方法であって、前記卵殻膜を含む溶液を得る工程と、原料繊維を含む紡糸原液と、前記卵殻膜を含む溶液とを混合して、卵殻膜含有紡糸原液を得る工程と、前記卵殻膜含有紡糸原液から、前記卵殻膜を含有する繊維を製造する工程とを含む、方法によって得ることができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
卵殻膜を含有する繊維を含む、繊維製品。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記卵殻膜が卵殻膜加水分解物を含む、請求項1に記載の繊維製品。
【請求項3】
前記繊維が、セルロース、アセテート、麻、コットン、シルク、ウール、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル、およびポリ乳酸から選択される1種または2種以上の繊維を含む、請求項1に記載の繊維製品。
【請求項4】
前記セルロースが、ビスコースレーヨンを含む、請求項3に記載の繊維製品。
【請求項5】
前記繊維が、原料繊維100質量部に対して、前記卵殻膜を約0.5質量部以上、約25質量部以下含む、請求項1に記載の繊維製品。
【請求項6】
前記繊維製品が、前記繊維を少なくとも約15質量部以上含む、請求項1に記載の繊維製品。
【請求項7】
前記繊維のゼータ電位が、0mV以上である、請求項1に記載の繊維製品。
【請求項8】
前記繊維の可撓性が、前記卵殻膜を含有しない同種の繊維よりも高いことを特徴とする、請求項1に記載の繊維製品。
【請求項9】
前記卵殻膜を含有する繊維が、
前記卵殻膜を含む溶液を得る工程と、
原料繊維を含む紡糸原液と、前記卵殻膜を含む溶液とを混合して、卵殻膜含有紡糸原液を得る工程と、
前記卵殻膜含有紡糸原液から、前記卵殻膜を含有する繊維を製造する工程と
を含む、方法によって製造される、請求項1に記載の繊維製品。
【請求項10】
経皮水分蒸散量を低減し、および/または角層水分量を維持するための、請求項1に記載の繊維製品。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、繊維製品に関し、特に卵殻膜を含有する繊維を含むものに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
卵殻膜は卵の殻の内にある薄皮であり、そのアミノ酸の細胞産生作用や網目構造による組織への密着性、卵殻膜が有する適度な保湿性および通気性などの特性を生かした化粧品、創傷被覆材などとして有効であることは古くから知られていた。また多くの場合、繊維状に成型するために卵殻膜を加水分解処理し、水に可溶な卵殻膜成分として利用している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明者らは、年間数万トン廃棄焼却される卵殻膜を繊維に混成したものを繊維製品の材料として用いることにより、卵殻膜を混合しない繊維や従来の合成樹脂繊維を用いた繊維製品に比べて、肌への刺激が軽減することを見出した。したがって、本願発明では、卵殻膜を含有する繊維を含む繊維製品を提供する。
【0004】
したがって、本発明の主要な観点によれば、以下の発明が提供される。
(項目1)
卵殻膜を含有する繊維を含む、繊維製品。
(項目2)
前記卵殻膜が卵殻膜加水分解物を含む、上記項目に記載の繊維製品。
(項目3)
前記繊維が、セルロース、アセテート、麻、コットン、シルク、ウール、ナイロン、ポリプロピレン、ポリエステル、およびポリ乳酸から選択される1種または2種以上の繊維を含む、上記項目のいずれか一項に記載の繊維製品。
(項目4)
前記セルロースが、ビスコースレーヨンを含む、上記項目のいずれか一項に記載の繊維製品。
(項目5)
前記繊維が、原料繊維100質量部に対して、前記卵殻膜を約0.5質量部以上、約25質量部以下含む、上記項目のいずれか一項に記載の繊維製品。
(項目6)
前記繊維製品が、前記繊維を少なくとも約15質量部以上含む、上記項目のいずれか一項に記載の繊維製品。
(項目7)
前記繊維のゼータ電位が、0mV以上である、上記項目のいずれか一項に記載の繊維製品。
(項目8)
前記繊維の可撓性が、前記卵殻膜を含有しない同種の繊維よりも高いことを特徴とする、上記項目のいずれか一項に記載の繊維製品。
(項目9)
前記卵殻膜を含有する繊維が、
前記卵殻膜を含む溶液を得る工程と、
原料繊維を含む紡糸原液と、前記卵殻膜を含む溶液とを混合して、卵殻膜含有紡糸原液を得る工程と、
前記卵殻膜含有紡糸原液から、前記卵殻膜を含有する繊維を製造する工程と
を含む、方法によって製造される、上記項目のいずれか一項に記載の繊維製品。
(項目10)
経皮水分蒸散量を低減し、および/または角層水分量を維持するための、上記項目のいずれか一項に記載の繊維製品。
(項目11)
前記繊維の太さが約0.001デシテックス~約50.0デシテックスである、上記項目のいずれか一項に記載の繊維製品。
(項目12)
繊維製品に配合するための、卵殻膜を含有する繊維を製造する方法であって、
前記卵殻膜を含む溶液を得る工程と、
原料繊維を含む紡糸原液と、前記卵殻膜を含む溶液とを混合して、卵殻膜含有紡糸原液を得る工程と、
前記卵殻膜含有紡糸原液から、前記卵殻膜を含有する繊維を製造する工程と
を含む、方法。
(項目13)
前記卵殻膜が卵殻膜加水分解物を含む、上記項目に記載の方法。
(項目14)
前記卵殻膜を含有する繊維が、原料繊維約100質量部に対して、前記卵殻膜を約0.5質量部以上、約25質量部以下含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目15)
前記繊維製品が、前記繊維を少なくとも約15質量部以上含む、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
前記卵殻膜を含有する繊維のゼータ電位が、0mV以上である、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目17)
前記卵殻膜を含有する繊維の可撓性が、前記卵殻膜を含有しない同種の繊維よりも高いことを特徴とする、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
前記繊維製品が、経皮水分蒸散量を低減し、および/または角層水分量を維持するためのものである、上記項目のいずれか一項に記載の方法。
(項目19)
上記項目のいずれか一項に記載の方法によって製造された、繊維製品に配合するための、卵殻膜を含有する繊維。
【0005】
本開示において、上記の1つまたは複数の特徴は、明示された組み合わせに加え、さらに組み合わせて提供され得ることが意図される。なお、本開示のさらなる実施形態および利点は、必要に応じて以下の詳細な説明を読んで理解すれば、当業者に認識される。
【0006】
なお、上記した以外の本開示の特徴及び顕著な作用・効果は、以下の発明の実施形態の項及び図面を参照することで、当業者にとって明確となる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の繊維製品は、従来の卵殻膜成分を含有する繊維を含まない繊維製品と比較して、肌からの水分蒸散量を低減させ、また角層水分量を維持することができる。また摩擦係数が小さいため、肌への刺激を軽減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本願発明の一実施形態に係る卵殻膜含有レーヨン混紡のアームカバーを用いた場合の肌荒れモデルにおける経皮水分蒸散量を示すグラフである。
図2は、本願発明の一実施形態に係る卵殻膜含有レーヨン混紡のアームカバーを用いた場合の乾燥肌モデルにおける経皮水分蒸散量を示すグラフである。
図3は、本願発明の一実施形態に係る卵殻膜含有レーヨン混紡のアームカバーを用いた場合の乾燥肌モデルにおける角層水分量を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示を最良の形態を示しながら説明する。本明細書の全体にわたり、単数形の表現は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。従って、単数形の冠詞(例えば、英語の場合は「a」、「an」、「the」など)は、特に言及しない限り、その複数形の概念をも含むことが理解されるべきである。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および科学技術用語は、本開示の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
【0010】
以下に本明細書において特に使用される用語の定義および/または基本的技術内容を適宜説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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