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公開番号2025001225
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-08
出願番号2023100703
出願日2023-06-20
発明の名称移送器具
出願人テルモ株式会社
代理人弁理士法人桐朋
主分類A61M 31/00 20060101AFI20241225BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】医療用シートを処置対象部へとより効率的に移送することができる移送器具を提供する。
【解決手段】移送器具10の第1キャリア部材18は、外筒22の内部に軸方向に沿って移動可能に配置される第1シャフト24と、第1シャフト24の先端部に配置されたシート状の第1支持部26とを備える。第1支持部26は、第1支持面261に形成され第1支持部26を厚さ方向に貫通するスリット94と、スリット94に隣接して設けられスリット94に挿通された第2支持部50を保持可能な保持部96とを有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
医療用シートを生体の処置対象部に移送するための移送器具であって、
先端開口を有する外筒と、
前記外筒の軸方向に延在して前記外筒の内部に前記軸方向に沿って移動可能に配置される第１シャフトと、前記第１シャフトの先端部に配置されたシート状の第１支持部とを有する第１キャリア部材と、
前記第１シャフトに沿って延在して前記第１シャフトに沿って移動可能に設けられる第２シャフトと、前記第２シャフトの先端部に配置されたシート状の第２支持部とを有する第２キャリア部材と、
前記第１支持部は、前記医療用シートを保持可能な第１支持面と、
前記第１支持面に形成され前記第１支持部を厚さ方向に貫通するスリットと、
前記スリットに隣接して設けられ前記スリットに挿通された前記第２支持部を保持可能な保持部と、
を有し、
前記第１支持部は、前記第１シャフトの延在方向と直交方向の前記第１支持部の幅が前記外筒の内周長さより大きく、
前記第１及び第２支持部が前記外筒内に収容されるように前記第１及び第２シャフトを前記外筒に対して基端方向に移動させた第１位置において、前記第１及び第２支持部は、湾曲変形した状態で前記外筒内に収容され、
前記第１及び第２支持部が前記外筒の先端開口から突出するように前記第１及び第２シャフトを前記外筒に対して先端方向に移動させた第２位置において、前記第１及び第２支持部は、前記外筒から前記先端方向に露出することで展開し、且つ平面視において前記第１支持部と前記第２支持部とが重なって配置され、
前記第１位置及び前記第２位置において、前記第２支持部が前記スリットに挿通され前記保持部によって前記第１支持部に保持され、
前記第１及び第２支持部が前記外筒の先端部から前記先端方向に突出した状態から、前記外筒に対して前記第１及び第２支持部を前記基端方向に相対移動させるとき、前記外筒の先端開口に向けて前記第１及び第２支持部を案内して、前記第１支持部の幅方向の両側が前記第１支持面に向かって突出するように前記第１及び第２支持部が湾曲形状に変形し、
前記第２位置において、前記第１及び第２支持部に前記医療用シートが載置された状態から前記第１支持部に対して前記第２支持部を先端方向に相対移動させるとき、前記第２支持部が前記スリットによって先端方向に向けて案内される、移送器具。
続きを表示（約 410 文字）【請求項２】
請求項１記載の移送器具において、
前記スリットは、前記第１支持面において前記第１支持部の移動方向と交差する方向に延在する、移送器具。
【請求項３】
請求項２記載の移送器具において、
前記第１支持部は、前記第１支持部の先端側を構成する先端支持部を備え、
前記先端支持部に前記スリットが設けられ、前記第１支持部の先端縁と前記スリットとの間に前記保持部が設けられる、移送器具。
【請求項４】
請求項１記載の移送器具において、
前記スリットは、前記第１支持面において前記第２支持部の移動方向に沿って延在し、且つ前記幅方向に離間して一対設けられ、
前記保持部は、前記幅方向において前記スリットに対して幅方向外側に配置され、且つ前記第２支持部の前記幅方向に離間して一対設けられ、前記スリットに前記第２支持部の幅方向側部が挿通される、移送器具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、医療用シートを生体の処置対象部に移送するための移送器具に関する。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、例えば臓器移植に用いられる医療用シート（細胞シート）を生体の処置対象部に移送するための移送器具が開示されている。この移送器具は、外筒と、外筒内に摺動可能に支持されたスライド部材と、スライド部材の先端部に設けられたシート支持部材とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００９－０００５１１号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
医療用シートを処置対象部へとより効率的に移送することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
（１）本発明の態様は、医療用シートを生体の処置対象部に移送するための移送器具であって、先端開口を有する外筒と、前記外筒の軸方向に延在して前記外筒の内部に前記軸方向に沿って移動可能に配置される第１シャフトと、前記第１シャフトの先端部に配置されたシート状の第１支持部とを有する第１キャリア部材と、前記第１シャフトに沿って延在して前記第１シャフトに沿って移動可能に設けられる第２シャフトと、前記第２シャフトの先端部に配置されたシート状の第２支持部とを有する第２キャリア部材と、前記第１支持部は、前記医療用シートを保持可能な第１支持面と、前記第１支持面に形成され前記第１支持部を厚さ方向に貫通するスリットと、前記スリットに隣接して設けられ前記スリットに挿通された前記第２支持部を保持可能な保持部と、を有し、前記第１支持部は、前記第１シャフトの延在方向と直交方向の前記第１支持部の幅が前記外筒の内周長さより大きく、前記第１及び第２支持部が前記外筒内に収容されるように前記第１及び第２シャフトを前記外筒に対して基端方向に移動させた第１位置において、前記第１及び第２支持部は、湾曲変形した状態で前記外筒内に収容され、前記第１及び第２支持部が前記外筒の先端開口から突出するように前記第１及び第２シャフトを前記外筒に対して先端方向に移動させた第２位置において、前記第１及び第２支持部は、前記外筒から前記先端方向に露出することで展開し、且つ平面視において前記第１支持部と前記第２支持部とが重なって配置され、前記第１位置及び前記第２位置において、前記第２支持部が前記スリットに挿通され前記保持部によって前記第１支持部に保持され、前記第１及び第２支持部が前記外筒の先端部から前記先端方向に突出した状態から、前記外筒に対して前記第１及び第２支持部を前記基端方向に相対移動させるとき、前記外筒の先端開口に向けて前記第１及び第２支持部を案内して、前記第１支持部の幅方向の両側が前記第１支持面に向かって突出するように前記第１及び第２支持部が湾曲形状に変形し、前記第２位置において、前記第１及び第２支持部に前記医療用シートが載置された状態から前記第１支持部に対して前記第２支持部を先端方向に相対移動させるとき、前記第２支持部が前記スリットによって先端方向に向けて案内される、移送器具である。
【０００６】
この移送器具によれば、第１支持部に医療用シートを載置したとき、スリットを通じて第１支持面における水分を効果的に第１支持部の外側に排出できるため、第１支持面に載置された医療用シートを処置対象部に移送するとき、水分の影響を抑制して処置対象部の所定の位置に医療用シートを載置できる。これにより、第１支持部によって医療用シートを処置対象部に効率よく移送することができる。第１及び第２支持部を外筒内に収容するとき、第２支持部がスリットに挿通され保持部に保持されるため、第２支持部を第１支持部に追従させて湾曲変形させることができる。保持部が、第１キャリア部材に対する第２キャリア部材の相対回転を防止するため、第１支持部に沿って第２支持部を安定して移動させることができる。
【０００７】
（２）上記の（１）記載の移送器具において、前記スリットは、前記第１支持面において前記第１支持部の移動方向と交差する方向に延在してもよい。
【０００８】
この構成により、第１支持部に対して第２支持部が先端方向に突出した状態から、第２支持部を基端方向に移動させて第２位置に復帰させたとき、第２支持部がスリットに挿通されている。このため、医療用シートを処置対象部に載せるために第２支持部を第１支持部に対して相対移動させた場合でも第２支持部がスリットから離脱しないため、移送器具によって次の医療用シートを移送する前に、第２支持部をスリットに挿入し直す作業が不要である。そのため、移送器具によって医療用シートを繰り返し移送するときに効率がよい。
【０００９】
（３）上記の（１）又は（２）記載の移送器具において、前記第１支持部は、前記第１支持部の先端側を構成する先端支持部を備え、前記先端支持部に前記スリットが設けられ、前記第１支持部の先端縁と前記スリットとの間に前記保持部が設けられてもよい。
【００１０】
この構成により、第１支持部の先端側で第２支持部を移動方向に案内できるため、第１支持面に載置された医療用シートを安定して先端方向の処置対象部へと移送できる。処置対象部に近接する第１支持面の先端の水分を効果的に排出することができる。
（【００１１】以降は省略されています）

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