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公開番号
2024179567
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-26
出願番号
2023098513
出願日
2023-06-15
発明の名称
ボールねじ
出願人
日本精工株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
F16H
25/22 20060101AFI20241219BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】循環コマの循環溝からねじ軸とナットとの間の転動路にボールが移動する際に詰まりが生じるのを抑制することができるボールねじを提供する。
【解決手段】ボールねじは、ねじ溝23及び開口部24を有するねじ軸2と、開口部24内に配置されており、循環溝33を有する循環コマ3と、ねじ溝を有するナットと、ねじ軸2のねじ溝23及びナットのねじ溝によって構成された転動路、並びに、循環溝33において転動する複数のボールと、を備える。開口部24の側面25は、ねじ溝23の一端部23a及び他端部23bが開口している一対の領域25aを含む。循環コマ3の側面31は、一対の領域25aに対応しており且つ循環溝33の一端部33a及び他端部33bが開口している一対の領域31aを含む。一対の領域25aの間の距離D1は、ねじ軸2の中心線CLから径方向における外側に離れるほど大きくなっている。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
第1ねじ溝、及び前記第1ねじ溝の一端部と前記第1ねじ溝の他端部との間において少なくとも径方向における外側に開口している開口部を有するねじ軸と、
前記開口部内に配置されており、前記第1ねじ溝の前記一端部及び前記他端部のそれぞれに接続された循環溝を有する循環コマと、
第2ねじ溝を有するナットと、
前記第1ねじ溝及び前記第2ねじ溝によって構成された転動路、並びに、前記循環溝において転動する複数のボールと、を備え、
前記開口部の内面は、前記第1ねじ溝の前記一端部及び前記他端部が開口している一対の第1領域を含み、
前記循環コマの外面は、前記一対の第1領域に対応しており且つ前記循環溝の一端部及び他端部が開口している一対の第2領域を含み、
前記一対の第1領域の間の距離は、前記ねじ軸の中心線から前記径方向における外側に離れるほど大きくなっている、ボールねじ。
続きを表示(約 510 文字)
【請求項2】
軸方向から見た場合において、前記第1ねじ溝の前記一端部にて前記一対の第1領域の一方に接する直線と、前記第1ねじ溝の前記他端部にて前記一対の第1領域の他方に接する直線との交点は、前記ねじ軸の前記中心線と前記循環コマとの間に位置している、請求項1に記載のボールねじ。
【請求項3】
前記軸方向から見た場合において、前記ねじ軸の前記中心線と前記交点との距離は、前記ねじ軸の半径の1/3以上である、請求項2に記載のボールねじ。
【請求項4】
前記一対の第1領域のそれぞれは、前記直線が線接触する平面である、請求項2に記載のボールねじ。
【請求項5】
前記一対の第1領域のそれぞれは、前記直線が点接触する曲面である、請求項2に記載のボールねじ。
【請求項6】
前記第1ねじ溝の螺旋方向から見た場合に、前記第1ねじ溝の前記一端部の内面は、前記循環溝の前記一端部の内面の内側に位置しており、
前記螺旋方向から見た場合に、前記第1ねじ溝の前記他端部の内面は、前記循環溝の前記他端部の内面の内側に位置している、請求項1に記載のボールねじ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールねじに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
ボールねじでは、ねじ軸とナットとの間の転動路において複数のボールを循環させるために、循環コマが用いられる場合がある。循環コマは、ナットに設けられることが一般的であるが、大きい推力を得たい場合や、ねじ軸を回転させてナットを直動させる場合等には、ねじ軸に設けられる場合がある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6302301号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述したようなボールねじでは、循環コマの循環溝からねじ軸とナットとの間の転動路にボールが移動する際に、ボールがねじ軸の溝肩付近の部分とナットの溝肩付近の部分とで挟まれて詰まりが生じ、その結果、音振が発生したり、ボールのスムーズな循環が阻害されたりする場合がある。
【0005】
そこで、本発明は、循環コマの循環溝からねじ軸とナットとの間の転動路にボールが移動する際に詰まりが生じるのを抑制することができるボールねじを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のボールねじは、[1]「第1ねじ溝、及び前記第1ねじ溝の一端部と前記第1ねじ溝の他端部との間において少なくとも径方向における外側に開口している開口部を有するねじ軸と、前記開口部内に配置されており、前記第1ねじ溝の前記一端部及び前記他端部のそれぞれに接続された循環溝を有する循環コマと、第2ねじ溝を有するナットと、前記第1ねじ溝及び前記第2ねじ溝によって構成された転動路、並びに、前記循環溝において転動する複数のボールと、を備え、前記開口部の内面は、前記第1ねじ溝の前記一端部及び前記他端部が開口している一対の第1領域を含み、前記循環コマの外面は、前記一対の第1領域に対応しており且つ前記循環溝の一端部及び他端部が開口している一対の第2領域を含み、前記一対の第1領域の間の距離は、前記ねじ軸の中心線から前記径方向における外側に離れるほど大きくなっている、ボールねじ」である。
【0007】
上記[1]に記載のボールねじでは、循環コマがねじ軸の開口部内に配置されており、循環コマの外面のうち循環溝の一端部及び他端部が開口している一対の第2領域が、開口部の内面のうちねじ軸の第1ねじ溝の一端部及び他端部が開口している一対の第1領域に対応している。そして、一対の第1領域の間の距離が、ねじ軸の中心線から径方向における外側に離れるほど大きくなっている。これにより、循環コマの循環溝からねじ軸とナットとの間の転動路にボールが移動する際に、最初にねじ軸の第1ねじ溝の溝底付近の部分にボールが接触しやすくなるため、ボールがねじ軸の溝肩付近の部分とナットの溝肩付近の部分とで挟まれにくくなる。よって、上記[1]に記載のボールねじによれば、循環コマの循環溝からねじ軸とナットとの間の転動路にボールが移動する際に詰まりが生じるのを抑制することができる。
【0008】
本発明のボールねじは、[2]「軸方向から見た場合において、前記第1ねじ溝の前記一端部にて前記一対の第1領域の一方に接する直線と、前記第1ねじ溝の前記他端部にて前記一対の第1領域の他方に接する直線との交点は、前記ねじ軸の前記中心線と前記循環コマとの間に位置している、上記[1]に記載のボールねじ」であってもよい。当該[2]に記載のボールねじによれば、循環コマの循環溝からねじ軸とナットとの間の転動路にボールが移動する際において、最初にねじ軸の第1ねじ溝の溝底付近の部分にボールが接触するという動きを確実に実現することができる。
【0009】
本発明のボールねじは、[3]「前記軸方向から見た場合において、前記ねじ軸の前記中心線と前記交点との距離は、前記ねじ軸の半径の1/3以上である、上記[2]に記載のボールねじ」であってもよい。当該[3]に記載のボールねじによれば、循環コマの循環溝からねじ軸とナットとの間の転動路にボールが移動する際において、最初にねじ軸の第1ねじ溝の溝底付近の部分にボールが接触するという動きをより確実に実現することができる。
【0010】
本発明のボールねじは、[4]「前記一対の第1領域のそれぞれは、前記直線が線接触する平面である、上記[2]又は[3]に記載のボールねじ」であってもよい。或いは、本発明のボールねじは、[5]「前記一対の第1領域のそれぞれは、前記直線が点接触する曲面である、上記[2]又は[3]に記載のボールねじ」であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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