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公開番号2024172496
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023090253
出願日2023-05-31
発明の名称磁性部品
出願人TDK株式会社
代理人前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類H01F 27/255 20060101AFI20241205BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】優れた直流重畳特性を有する磁性部品を提供すること。
【解決手段】軟磁性粉末を含む磁気コアと、コイルとを有する磁性部品である。磁気コアの断面における軟磁性粉末の平均面積率が、75%以上90%以下である。磁気コアが、中芯部と、中芯部の外側に位置する外側部とを有し、中芯部における軟磁性粉末の面積率分布の歪度と、外側部における軟磁性粉末の面積率分布の歪度との差の絶対値が、0.01以上である。軟磁性粉末の面積率分布は、磁気コアの断面を等間隔格子で区分けすることで区画される各正方形領域において、軟磁性粉末の面積率を算出することで、特定される。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
軟磁性粉末を含む磁気コアと、コイルとを有し、
前記磁気コアの任意の断面における前記軟磁性粉末の面積率の平均が、75%以上90%以下であり、
前記断面における前記軟磁性粉末の最大粒子径をD
MAX
とし、前記断面を等間隔格子で区分けすることで区画される、面積が(2D
MAX

2
である各正方形領域における前記軟磁性粉末の面積率を算出することにより特定される、前記断面における前記軟磁性粉末の面積率分布の歪度が、前記磁気コアの中芯部と外側部とで0.01以上の差(絶対値)を有する磁性部品。
続きを表示(約 100 文字)【請求項2】
前記中芯部における前記軟磁性粉末の前記面積率分布の歪度と、前記外側部における前記軟磁性粉末の前記面積率分布の歪度との差の絶対値が、0.05以上である請求項1に記載の磁性部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、軟磁性粉末を含む磁気コアと、コイルとを有する磁性部品に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
インダクタ、トランス、チョークコイルなどの磁性部品は、様々な電子機器の電源回路などに多用されている。磁性部品では、磁気特性を向上させるために、磁気コアに含まれる軟磁性粉末の充填率を高める試みがなされてきた。たとえば、特許文献1では、軟磁性粉末として、粒度が異なる2種類の金属磁性粉を用いることで、磁気コアにおける軟磁性粉末の充填率を高めることができ、透磁率などの磁気特性が向上することが開示されている。
【0003】
ただし、磁気コアにおける軟磁性粉末の充填率を高めると、磁性粒子同士の接触点が増加することで局所的な磁気飽和がおき、直流重畳特性が低下することがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-192729号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示における例示的な実施形態の目的は、優れた直流重畳特性を有する磁性部品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本開示に係る磁性部品は、
軟磁性粉末を含む磁気コアと、コイルとを有し、
前記磁気コアの任意の断面における前記軟磁性粉末の面積率の平均が、75%以上90%以下であり、
前記断面における前記軟磁性粉末の最大粒子径をD
MAX
とし、前記断面を等間隔格子で区分けすることで区画される、面積が(2D
MAX

2
である各正方形領域における前記軟磁性粉末の面積率を算出することにより特定される、前記断面における前記軟磁性粉末の面積率分布の歪度が、前記磁気コアの中芯部と外側部とで0.01以上の差(絶対値)を有する。
【0007】
磁性部品が、上記の特徴を有することで、高い透磁率と、優れた直流重畳特性とを両立させることができる。
【0008】
好ましくは、前記中芯部における前記軟磁性粉末の前記面積率分布の歪度と、前記外側部における前記軟磁性粉末の前記面積率分布の歪度との差の絶対値が、0.05以上である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本開示の一実施形態に係る磁性部品の断面を示す模式図である。
図2は、磁気コアの断面を示す模式図である。
図3は、軟磁性粉末の粒度分布の一例である。
図4Aは、軟磁性粉末の面積率の測定方法を示す模式図である。
図4Bは、軟磁性粉末の面積率の測定方法を示す模式図である。
図5は、軟磁性粉末の面積率分布を例示したグラフである。
図6は、磁性部品の製造方法の一例を示す模式図である。
図7Aは、軟磁性粉末の平均面積率(充填率)と直流重畳定格電流(Isat)との関係を示すグラフである。
図7Bは、軟磁性粉末の平均面積率(充填率)とインダクタンス(L)との関係を示すグラフである。
図7Cは、インダクタンスと直流重畳定格電流との関係を示すグラフである。
図8は、インダクタンスと直流重畳定格電流との関係を示すグラフである。
図9は、インダクタンスと直流重畳定格電流との関係を示すグラフである。
図10は、歪度の差の絶対値と直流重畳定格電流との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。以下に説明する本開示の実施形態は、本開示を説明するための例示であり、実施形態に係る各構成要素、たとえば、数値、形状、材料、製造工程などは、技術的に問題が生じない範囲内で改変したり、変更したりしてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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