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公開番号2024166328
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2024158566,2022548279
出願日2024-09-12,2020-09-08
発明の名称光バースト送信機
出願人日本電信電話株式会社
代理人弁理士法人谷・阿部特許事務所
主分類H04B 10/50 20130101AFI20241121BHJP(電気通信技術)
要約【課題】高効率な光バースト送信機を提供する。
【解決手段】一実施態様は、データ信号およびバースト制御信号を出力する制御回路と、データ信号により変調された光データ信号を、バースト制御信号により制御された光バーストデータ信号として出力する半導体光増幅器とを有する光バースト送信機において、制御回路と半導体光増幅器とを接続し、バースト制御信号を伝送する電気線路と、電気線路の特性インピーダンスと半導体光増幅器とをインピーダンス整合させるためのインピーダンス整合回路と、を備えたことを特徴とする光バースト送信機であって、インピーダンス整合回路は、電気線路の特性インピーダンスをZ0としたとき、半導体光増幅器と並列にZ0の抵抗値となることを特徴とする。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
データ信号およびバースト制御信号を出力する制御回路と、前記データ信号により変調された光データ信号を、前記バースト制御信号により制御された光バーストデータ信号として出力する半導体光増幅器とを有する光バースト送信機において、
前記制御回路と前記半導体光増幅器とを接続し、前記バースト制御信号を伝送する電気線路と、
前記電気線路の特性インピーダンスと前記半導体光増幅器とをインピーダンス整合させるためのインピーダンス整合回路と
を備え、
前記インピーダンス整合回路は、前記電気線路の特性インピーダンスをZ0としたとき、前記半導体光増幅器と並列にZ0の抵抗値となることを特徴とする光バースト送信機。
続きを表示(約 2,200 文字)【請求項2】
データ信号およびバースト制御信号を出力する制御回路と、前記データ信号により変調された光データ信号を、前記バースト制御信号により制御された光バーストデータ信号として出力する半導体光増幅器とを有する光バースト送信機において、
前記制御回路と前記半導体光増幅器とを接続し、前記バースト制御信号を伝送する電気線路と、
前記電気線路の特性インピーダンスと前記半導体光増幅器とをインピーダンス整合させるためのインピーダンス整合回路と
を備え、
前記インピーダンス整合回路は、前記半導体光増幅器の順方向の抵抗値をRf、前記電気線路の特性インピーダンスをZ0としたとき、前記半導体光増幅器と並列にRP1の抵抗値となる第1抵抗と、前記半導体光増幅器と直列にRS1の抵抗値となる第2抵抗とを含み、
TIFF
2024166328000009.tif
16
150
となるように設定されていることを特徴とする光バースト送信機。
【請求項3】
データ信号およびバースト制御信号を出力する制御回路と、前記データ信号により変調された光データ信号を、前記バースト制御信号により制御された光バーストデータ信号として出力する半導体光増幅器とを有する光バースト送信機において、
前記制御回路と前記半導体光増幅器とを接続し、前記バースト制御信号を伝送する電気線路と、
前記電気線路の特性インピーダンスと前記半導体光増幅器とをインピーダンス整合させるためのインピーダンス整合回路と
を備え、
前記インピーダンス整合回路は、前記半導体光増幅器の順方向の抵抗値をRf、前記電気線路の特性インピーダンスをZ0としたとき、前記半導体光増幅器と並列にRP1の抵抗値となる第1抵抗と、前記半導体光増幅器と直列にRS1の抵抗値となる第2抵抗とを含み、RP1=Z0となるように設定されていることを特徴とする光バースト送信機。
【請求項4】
データ信号およびバースト制御信号を出力する制御回路と、前記データ信号により変調された光データ信号を、前記バースト制御信号により制御された光バーストデータ信号として出力する半導体光増幅器とを有する光バースト送信機において、
前記制御回路と前記半導体光増幅器とを接続し、前記バースト制御信号を伝送する電気線路と、
前記電気線路の特性インピーダンスと前記半導体光増幅器とをインピーダンス整合させるためのインピーダンス整合回路と
を備え、
前記インピーダンス整合回路は、前記半導体光増幅器の順方向の抵抗値をRf、前記電気線路の特性インピーダンスをZ0としたとき、前記半導体光増幅器と並列にRP2の抵抗値となる第1抵抗と、前記半導体光増幅器と前記第1抵抗とからなる並列回路と直列にRS2の抵抗値となる第2抵抗とを含み、
TIFF
2024166328000010.tif
32
150
となるように設定されていることを特徴とする光バースト送信機。
【請求項5】
データ信号およびバースト制御信号を出力する制御回路と、前記データ信号により変調された光データ信号を、前記バースト制御信号により制御された光バーストデータ信号として出力する半導体光増幅器とを有する光バースト送信機において、
前記制御回路と前記半導体光増幅器とを接続し、前記バースト制御信号を伝送する電気線路と、
前記電気線路の特性インピーダンスと前記半導体光増幅器とをインピーダンス整合させるためのインピーダンス整合回路と
を備え、
前記インピーダンス整合回路は、前記半導体光増幅器の順方向の抵抗値をRf、前記電気線路の特性インピーダンスをZ0としたとき、前記半導体光増幅器と並列に逆向き挿入されたダイオードと、前記半導体光増幅器と前記ダイオードとからなる並列回路と直列にZ0-Rfの抵抗値となる抵抗とを含み、前記ダイオードは、順方向および逆方向の抵抗分が前記半導体光増幅器の抵抗値と同一であることを特徴とする光バースト送信機。
【請求項6】
データ信号およびバースト制御信号を出力する制御回路と、前記データ信号により変調された光データ信号を、前記バースト制御信号により制御された光バーストデータ信号として出力する半導体光増幅器とを有する光バースト送信機において、
前記制御回路と前記半導体光増幅器とを接続し、前記バースト制御信号を伝送する電気線路と、
前記電気線路の特性インピーダンスと前記半導体光増幅器とをインピーダンス整合させるためのインピーダンス整合回路と
を備え、
前記インピーダンス整合回路は、前記半導体光増幅器の順方向の抵抗値をRf、前記電気線路の特性インピーダンスをZ0としたとき、前記半導体光増幅器と直列にZ0-Rfの抵抗値となる第1抵抗と、前記半導体光増幅器と並列に逆向き挿入されたダイオードおよびZ0-Rfの抵抗値となる第2抵抗からなる直列回路とを含み、前記ダイオードは、順方向および逆方向の抵抗分が前記半導体光増幅器の抵抗値と同一であることを特徴とする光バースト送信機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光バースト送信機の高効率化に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、映像サービス等によりインターネットトラフィックが急増しており、それを支える光アクセスシステムの高速化・高度化が急務となっている。光アクセスシステムの多くでは、PON(Passive Optical Network)と呼ばれるトポロジーを用いたシステムによって構築されている。
【0003】
図1は、従来のPONシステムの概念を示す図である。PONシステムは、光ファイバ伝送路中に設置された光スプリッタ2を介して、収容局に設置された1台の終端装置(OLT:Optical Line Terminal)1に対して、複数の加入者宅に設置された宅内装置(ONU:Optical Network Unit)3
1
-3
N
を収容する。光ファイバ伝送路4、光スプリッタ2、およびOLT1を、複数の加入者間で共有する光アクセスシステムである。OLT1からONU3
1
-3
N
への下り信号(DN0)は、時分割多重(TDM:Time Division Multiplexing)され、光スプリッタ2で分岐されて(DN1-DNN)各加入者に伝送される。ONU3
1
-3
N
からの上り信号(UP1-UPN)は、各加入者から時分割多元アクセス(TDMA:Time Division Multiple Access)により多重化されて(UP0)OLT1に伝送される。このとき、各ONUのからの上り信号の干渉を防ぐために、ガードタイムTを設定している。
【0004】
PONシステムは、ITU-Tにおいては、B-PON、G-PON、XG-PON、NG-PON2が標準化されており、IEEEにおいては、GE-PON、10GE-PONが標準化されている。それぞれ、1波長あたりの伝送レートは10Gbpsまで高速化されている。さらなるPONシステムの高速化、および高度化を目指し、次世代PONシステムの検討がされており、ITU-Tでは50G-PON、IEEEでは25G-EPONと呼ばれるシステムの議論が始まっている。これらのPONシステムでは、1波長あたりの伝送レートが従来の10Gbpsを超えた、25Gbps、50Gbpsにて検討されている。
【0005】
このような高速な伝送レートを実現するためには、光送受信機の高速化が必要である。PONシステムにおいては、1台のOLTに複数台のONUを収容するため、各ONUから任意のタイミングで光信号を発生または消光する必要があり、それを実現するための光バースト送信機の高速化が欠かせない。また、高速化に伴い受信機での受信感度が劣化することから、10Gbps級のシステムと同様のバジェットを確保するために、光バースト送信機の高出力化も欠かせない。
【0006】
図2に、従来の光バースト送信機の構成を示す。光バースト送信機10は、バースト信号用MACチップ11、バースト信号用直接変調用レーザドライバ12、および直接変調用レーザ13が順に接続されている。バースト信号用MACチップ11からデータ信号およびバースト制御信号が出力される。このデータ信号およびバースト制御信号は、バースト信号用直接変調用レーザドライバ12に入力される。バースト信号用直接変調用レーザドライバ12に、バースト制御信号のON信号が入力されたとき、バースト信号用直接変調用レーザドライバ12はONとなりバーストデータ信号が出力される。このバーストデータ信号が直接変調用レーザ13に入力され、光バーストデータ信号が発生する。バースト信号用直接変調用レーザドライバ12に、バースト制御信号のOFF信号が入力されたとき、バースト信号用直接変調用レーザドライバはOFFとなりバーストデータ信号は出力されない。
【0007】
光バースト送信機の高速化には、これらのすべての部品の高速化が欠かせない。しかしながら、実用レベルの高速な直接変調レーザの速度は、高速化の研究がなされているが、現在25Gbps級レベルまでとなっている。また、直接変調用レーザを高速化するために、レーザの共振器長を短くする必要がある。これに伴って、出力光のパワーが低下するので、高速化と高出力化の両立が課題である。
【0008】
図3に、従来の外部変調器と半導体光増幅器を用いた光バースト送信機の構成を示す。上述した課題を解決する方法として、直接変調用レーザの代わりに外部変調器と半導体光増幅器を使用した方法がある(例えば、非特許文献参照)。光バースト送信機20は、外部変調器24によって高速化を、半導体光増幅器25によって高出力化を実現している。光バースト送信機20においては、バースト信号用MACチップ21から発生しているデータ信号は、ドライバ22を介して外部変調器24へ入力される。外部変調器24にはレーザ23から無変調の光信号も入力されており、外部変調器24から、変調された光データ信号が半導体光増幅器25へ入力される。バースト信号用MACチップ21から出力されているバースト制御信号は、半導体光増幅器25に入力され、バースト制御信号がONのとき半導体光増幅器25から光バーストデータ信号が出力され、バースト制御信号がOFFのとき半導体光増幅器25では光データ信号が消光され、光バーストデータ信号は出力されない。光バースト送信機20は、バースト信号専用のデバイスはMACチップのみとなっており、その他は、通常の連続信号用のデバイスを使用可能である.従って、光バースト送信機の低コストが可能である。
【0009】
図4を参照して、従来の光バースト送信機の課題を説明する。バースト制御信号がONからOFFへ遷移するとき、光バーストデータ信号の立ち下りにおいて、数10nsec~数100nsの遅延d
DN
が生じる。同様に、バースト制御信号がOFFからONへ遷移するとき、光バーストデータ信号の立ち上がりにおいても遅延d
UP
が生じる。図1に示したように、各ONUからの上り信号を切り替える時の干渉を防ぐために、ガードタイムが設定されている。光バーストデータ信号の立ち下りの遅延および立ち上りの遅延が生じている場合、このガードタイムを長くとる必要があり、データ伝送が非効率となる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
Katsuhisa Taguchi, et al., "High Output Power and burst extinction ratio ONU using a simple configuration booster SOA with gain peak detuning for WDM/TDM-PON", OFC 2014 (C) OSA 2014, W3G.7.pdf
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)

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