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公開番号2024166115
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-28
出願番号2024077311
出願日2024-05-10
発明の名称高速点火型核融合システムおよび方法
出願人ブルーレーザーフュージョン インク.,Blue Laser Fusion Inc.
代理人弁理士法人瑛彩知的財産事務所
主分類G21B 1/03 20060101AFI20241121BHJP(核物理;核工学)
要約【課題】核融合反応を開始するための核融合リアクターのためのシステムおよび方法を提供する。
【解決手段】複数のナノ秒レーザー光源から放出される第1のパルスエネルギー出力密度を有する第1のレーザービームで燃料ペレットを所定時間照射するように構成された第1のレーザービームを含む。システムはまた、複数のピコ秒レーザー光源から放出される第2のパルスエネルギー出力密度を有する第2のレーザービームで燃料ペレットを照射するように構成された第2のレーザービームを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エネルギー生成のためにレーザーデバイスを使用する慣性核融合リアクターを使用する方法であって、
リアクターハウジング内を真空に維持し、該リアクターハウジングは内部領域を有し、直径により特徴付けられ、該リアクターハウジングは、該リアクターハウジングの空間的中心領域の近傍内に反応領域を有し、該リアクターハウジングの内部内に周辺領域を形成し、該周辺領域は該リアクター領域を取り囲むことと、
それぞれが一対のミラーデバイスに結合されるように構成され、キャビティ領域の第1の端と第2の端にそれぞれ配置された第1のnsレーザー光源と第2のnsレーザー光源を含むナノ秒(ns)レーザー光源から電磁放射線を発することと、
前記第1のnsレーザー光源から第1のレーザービームを伝搬し、前記第2のnsレーザー光源から第2のレーザービームを伝搬して、前記キャビティ領域でMサイクル(Mは1,000サイクルより大きい)にわたり、第1の強度から、第2の強度、さらにM番目の強度までエネルギー強度を増加させることと、
前記リアクターハウジングに空間的に構成された、1からPまでの番号が付けられた複数のピコ秒レーザー光源を使用し、光学要素に結合された各ピコ秒(ps)レーザー光源から電磁放射線を放出し、光学要素は、少なくともミラーまたはレンズを含み、透明ガラスを通過してリアクターハウジングの内部領域に入り、複数のピコ秒レーザー光源から集光レーザービームを形成して、所定のスポット径を有する燃料ペレットに照射するように構成されることと、そして
前記リアクター領域内に注入された燃料ペレット又は燃料ペレットを備える容器の点火を開始し、前記複数のレーザー領域の交差点で点火のために前記リアクターハウジングの前記反応領域で前記複数のピコ秒レーザー光源に作動可能に結合され、前記キャビティ領域の各々からの前記第1のレーザービーム及び前記第2のレーザービームを用いて核融合反応のため該燃料ペレットを圧縮するのに十分なエネルギーレベルを用いて点火することとを、備える、方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記nsレーザー光源の各々が、350nmから1070nmの範囲の波長および0.3Hzから3MHzの範囲の周波数で電磁放射線を放出するように構成されたレーザーデバイスを備え、
前記燃料ターゲットが、少なくとも重水素および/またはトリチウム、ホウ素、ホウ素同位体11、または陽子+ホウ素同位体11を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記psレーザー光源の各々が、350nmから1070nmの範囲の波長および1Hzから20Hzの範囲の周波数で電磁放射線を放出するように構成されたレーザーデバイスを備え、
前記nsレーザー光源からのM番目の増強パルスが、10Hzの周波数である、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記複数のキャビティ領域が前記リアクターハウジングの前記内部領域内にあり、前記複数のキャビティ領域の各々が前記周辺領域の第1の側から前記周辺領域の第2の側まで延び、該第1の側が該第2の側に対向するように前記周辺領域の周囲に空間的に構成されており、前記複数のキャビティ領域が、前記リアクター領域と同心の中心領域を有し、各キャビティ領域が、前記周辺領域の前記第1の側に結合された第1の端部と、前記第2の側に結合された第2の端部とを有し、Nが1より大きいハブ&スポーク構成を形成するように、前記内部領域の直径に沿って直線経路を形成する、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記psレーザー光源の各々は、それぞれ周波数が1~10Hzである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記リアクターハウジングに結合された燃料ペレットディスペンサーを使用することをさらに備え、該燃料ペレットディスペンサーは、1~10Hzの速度で該燃料ペレットを注入するように構成される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記M番目の増強パルス、前記各psレーザー光源、及び前記ペレットディスペンサーが、10Hzの周波数で同期される、請求項4に記載の方法。
【請求項8】
前記ミラーデバイスの対の各々が、前記キャビティの長さの方向に沿って、10センチメートルから100センチメートルの範囲で縦方向に空間的に調節可能であり、各対の前記ミラー間の空間的長さによって定義される前記キャビティの長さが、前記リアクターハウジングの直径よりも大きい、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記複数のキャビティ領域の各々は、1センチメートルから200メートルの長さを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記複数のキャビティ領域の各々の長さが150メートルである請求項1記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【背景技術】
【0001】
人間は太古の昔から、木、石炭、石油、ガスといった天然資源からエネルギー源を開発してきた。しかし、残念ながら、木や石炭を燃やすと、大気中に望ましくない炭素粒子を放出するなど、深刻な環境汚染を引き起こす。石油やガスにも同様の限界があり、地球温暖化の一因となっている。原子力、風力、水力、太陽光などの再生可能エネルギーは有望である。しかし、これらの再生可能エネルギーにも欠点がある。風力発電は風が吹いていなければ機能しない。太陽エネルギーは日が沈めば利用できない。水力発電は水のある地域に限られる。核エネルギーは有望ではあるが、廃棄物の発生やリアクターの信頼性の低さ、危険性といった大きな問題を抱えている。もう一つの有望なエネルギー源として、核融合エネルギーが挙げられる。
続きを表示(約 1,500 文字)【0002】
核融合エネルギーは、2つの原子核が融合し、その過程で大量のエネルギーが放出されることで生成されるエネルギー生産の一種である。核融合反応の燃料(主に水素)は地球上に豊富に存在し、反応によって温室効果ガスやその他の有害な汚染物質が発生しないため、クリーンで豊富なエネルギー源として期待されている。
【0003】
核融合反応を起こすための主な方法には、慣性核融合(inertial confinement fusion:ICF)と磁気閉じ込め型核融合(magnetic confinement fusion:MCF)の2つがある。
【0004】
慣性核融合(ICF)では、高エネルギーレーザーまたは粒子ビームを使用して、小さな水素燃料ペレットを圧縮し加熱し、核融合を起こさせる。燃料は通常、重水素とトリチウムという水素の同位体の混合物である。燃料は、高エネルギーレーザーまたは粒子ビームで満たされたチェンバーの中央に配置された、ホールラウムと呼ばれる小さな球形のカプセルに収容される。レーザーや粒子ビームをホールラウムに照射すると、ホールラウム内の燃料を均一に加熱・圧縮するX線の均一な層が生成される。これにより、燃料は核融合に必要な温度と圧力条件に達する。
【0005】
ICFの主な利点は、比較的少量の燃料と比較的低いコストで核融合反応を起こせる可能性があることである。しかし、このプロセスは依然として実験段階にあり、実用的なエネルギー源として考えられるようになるまでには、技術的に克服すべき大きな課題が残っている。
【0006】
磁気閉じ込め型核融合(MCF)は、水素燃料のプラズマ(高温のイオン化ガス)を強力な磁場によって閉じ込め、加熱し、核融合させるものである。MCFの最も一般的なタイプはトカマク核融合と呼ばれ、ドーナツ型のチェンバーでプラズマを封じ込める。プラズマはチェンバーの中心部に強力な磁場によって保持され、この磁場はチェンバーを取り囲むコイル巻線に通電することで発生させる。プラズマは粒子ビームまたは電磁波によってエネルギーが注入されることで加熱される。
【0007】
MCFの主な利点は、より大規模な核融合反応を起こす可能性があり、発電に適しているという点である。しかし、ICFよりも複雑でコストのかかるプロセスであり、実用的なエネルギー源として認められるまでには、まだ克服すべき技術的な課題が数多くある。
【0008】
ICFとMCFは近年、大きな進歩を遂げ、これらの技術に取り組む実験施設が世界中にいくつかある。しかし、核融合反応を持続させ、正味エネルギー生産(核融合反応によって生成されるエネルギーが、反応を開始し持続させるために必要なエネルギーよりも大きいことを意味する)を実現することは、依然として大きな技術的課題である。
【0009】
磁化標的核融合やミューオン触媒核融合など、核融合エネルギーに関する他のアプローチも研究されている。しかし、これらのアプローチは、まだ開発の初期段階にあり、核融合エネルギーがエネルギー源として実用化されるかどうかは、まだ明らかではない。
【0010】
以上のことから、核融合エネルギーはクリーンで豊富なエネルギー源となる可能性を秘めているが、実用的なエネルギー源として考えられるようになるまでには、技術的な課題を克服しなければならない。
【発明の概要】
(【0011】以降は省略されています)

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