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公開番号2024161660
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-20
出願番号2023076487
出願日2023-05-08
発明の名称被覆活物質粒子、活物質層付き集電体、電極積層体の製造方法及び活物質層付き集電体の製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人
主分類H01M 4/36 20060101AFI20241113BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】電解媒体分解によるガスの発生の抑制ができ、特性に優れ、これを含む活物質層内における電位の均一化が図られ、かつ、高信頼性のリチウムイオン二次電池の材料となる被覆活物質粒子、活物質層付き集電体、電極積層体の製造方法及び活物質層付き集電体の製造方法を提供する。
【解決手段】活物質粒子30が被膜35で被覆された被覆活物質粒子130であって、被膜の前記活物質粒子側と反対側の外表面の全面が、緩衝部42が形成される形成領域、及び、前記緩衝部が形成されず、かつ、バインダー、及び導電ネットワーク80を含む、導電性支持材料が配されてなる、非形成領域からなり、さらに、前記非形成領域を凸部、前記形成領域を凹部とする凹凸表面であり、前記非形成領域の凸部である、非形成領域凸部に、前記導電ネットワークの一部が露出してなる被覆活物質粒子。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
活物質粒子が被膜で被覆された被覆活物質粒子であって、
前記被膜の前記活物質粒子側と反対側の外表面の全面が、
緩衝部が形成される形成領域、及び
前記緩衝部が形成されず、かつ、
バインダー、及び導電ネットワークを含む、
導電性支持材料が配されてなる、
非形成領域からなり、さらに、
前記非形成領域を凸部、前記形成領域を凹部とする凹凸表面であり、
前記非形成領域の凸部である、
非形成領域凸部に、前記導電ネットワークの一部が露出してなる、被覆活物質粒子。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
集電体上に、請求項1に記載の被覆活物質粒子を含む活物質層が形成されてなる、活物質層付き集電体であって、
前記活物質層は、
その断面形状が海島構造であって、島状部と、海状部を有し、
前記島状部は、前記形成領域に至る、浸透性細孔ネットワークを含んでおり、
前記海状部は、前記導電性支持材料、及び前記活物質粒子を含み、さらに、
その前記集電体側とは反対側の表面である、活物質層表面が、前記活物質粒子から構成される凸部、及び前記導電性支持材料から構成される凹部からなる凹凸表面である、活物質層付き集電体。
【請求項3】
請求項2に記載の活物質層付き集電体を含む、
電極積層体の製造方法であって、順に、
異なる種類の前記活物質粒子を、各々、正極活物質粒子、負極活物質粒子として、前記集電体上に前記活物質粒子を含む活物質層Aを形成し、前記緩衝部を形成前の、活物質層付き集電体Aとして、各々、前記正極活物質粒子を含む、正極活物質層付き正極用集電体A、前記負極活物質粒子を含む、負極活物質層付き負極用集電体Aを形成する、集電体A製造工程、
前記正極活物質層付き正極用集電体A、及び前記負極活物質層付き負極用集電体Aの少なくとも一方の前記活物質層Aの前記活物質粒子に、前記緩衝部の一部として緩衝部Bを形成する、緩衝部B形成工程、及び
前記緩衝部Bが形成された活物質層B付き集電体Bを含む少なくとも1組の、正極用集電体B、及び/又は、負極用集電体Bを対向させて電極積層体Bを形成する、電極積層体B製造工程を含む、電極積層体の製造方法。
【請求項4】
請求項3に記載の電極積層体の製造方法であって、さらに、
前記電極積層体Bの、前記正極用集電体B及び負極用集電体Bの少なくとも一方の前記緩衝部Bの上に、前記緩衝部の一部として緩衝部Cを形成する、緩衝部C形成工程を含む、電極積層体の製造方法。
【請求項5】
請求項3、又は4に記載の電極積層体の製造方法であって、さらに、
前記緩衝部Bを、前記活物質層付き集電体Aと金属板とを対向させた状態で形成する、電極積層体の製造方法。
【請求項6】
請求項3、又は4に記載の電極積層体の製造方法であって、さらに、
前記導電ネットワークの前記露出を拡大する、露出拡大操作、及び/又は、
前記活物質粒子から構成される凸部である、
活物質粒子凸部における、
前記導電性支持材料の存在部分である、
支持材料存在部分を縮小する、支持材料縮小操作を含む、電極積層体の製造方法。
【請求項7】
請求項3、又は4に記載の電極積層体の製造方法であって、
前記緩衝部Bを、珪素含有化合物を、前記集電体B上に配して形成する、電極積層体の製造方法。
【請求項8】
請求項2に記載の活物質層付き集電体の製造方法であって、順に、
前記集電体上に前記活物質粒子を含む活物質層Aを形成し、前記緩衝部を形成前の、活物質層付き集電体Aを形成する、集電体A製造工程、
前記活物質層Aの前記活物質粒子に、前記緩衝部の少なくとも一部として緩衝部Bを形成して集電体Bとする、緩衝部B形成工程、及び
前記集電体Bから前記活物質層Bを剥離して活物質層B剥離物を作製する、剥離物製造工程、及び、
前記活物質層B剥離物を含む再生活物質層Bを、前記集電体上に形成し、再生活物質層B付き再生集電体Bを形成する、再生集電体B形成工程を含む、活物質層付き集電体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、被覆活物質粒子、活物質層付き集電体、電極積層体の製造方法及び活物質層付き集電体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
リチウムイオン二次電池(LIB)は、電気自動車の車載電源としての使用に適すよう高エネルギー密度化が求められ、また、太陽電池や、燃料電池の電力の一時的な蓄電システムとして、複数セルの電気的な直列接続高電圧化及び並列接続高容量化による高容量化に加えて、セル自体の高容量化が求められている。
【0003】
LIBは含まれる電解媒体により、非水電荷液LIB及び全固体LIBに分類され、全固体LIBの電解媒体としては、固体電解質、ポリマー電解質等がある。
【0004】
非水電荷液LIBには、液漏れ及び燃焼の問題があり、対策の為設計が複雑になる短所がある。
【0005】
ポリマーLIBは、電解媒体として、固体ポリマー電解質や、液体電解液含有ゲルポリマーを用いたLIBであり、優れた安定性と柔軟性を有し、小型、薄膜等、多様な形態とすることが可能である。
【0006】
ポリマーLIBの製法としては以下2種類ある。
【0007】
一方は、非水電解液に、重合開始剤と、単量体又はオリゴマーと、を混合し電解質組成物とした後、これを電極積層体が収納された電池に注入後、ゲル化(架橋)する製法であり、注入前の高粘度組成物に起因するセル内濡れ性不良により、ゲル化後の機械的強度確保が容易でないという短所がある。
【0008】
他方は、電解質組成物を電極又はセパレータの片面にコーティングし、熱やUVを用い硬化させゲルポリマー電解質を形成後に巻取又は積層した電極積層体を製造し、これを電池ケースに収納後、既存電解液を再注入する製法で、ゲル化のために加熱やUV照射することが必要で、ゲルがコーティングされたセパレータ等が水分を吸収し電池の性能や安定性が低下したり、セパレータが高熱収縮率の場合に温度変化により電極間で短絡発生したりする、信頼性低下懸念がある。
【0009】
全固体LIBについては、固体電解質が活物質、特に、正極活物質と直接接触した状態での充放電繰り返しで酸化劣化し易い「固体電解質酸化劣化」が知られており、長寿命化(例えば、サイクル特性向上)の観点から、固体電解質の劣化防止のための工夫が必要であり、バルク型と薄膜型とに大別でき、大容量化観点から活物質絶対量を多くできるバルク型が有利である。
【0010】
バルク型全固体LIBの電極材料として、これらのことから、小伝導率第一イオン伝導層(1×10-6 S/cm以上)にて、大伝導率活物質(1×10-4 S/cm以上)の二次粒子を被覆すると共に二次粒子を構成する一次粒子間間隙を充填することで、全一次粒子を充放電に直接寄与せしめ、また、第一イオン伝導層で被覆された二次粒子を、第一イオン伝導層と異なる物質である中伝導率第二イオン伝導層(1×10-5 S/cm以上)で積層被覆することで充放電の繰り返しによる二次粒子の破砕「活物質二次粒子破砕」抑制を図った材料が提案されている。
(【0011】以降は省略されています)

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