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公開番号
2024158607
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023073950
出願日
2023-04-28
発明の名称
二酸化炭素の吸収液および二酸化炭素の分離回収方法
出願人
artience株式会社
代理人
主分類
B01D
53/14 20060101AFI20241031BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】二酸化炭素を含むガスの二酸化炭素をより少ないエネルギーで効率的に分離回収するための吸収液及びこれを用いた二酸化炭素の分離回収方法を提供すること。
【解決手段】
上記課題は、二酸化炭素を含むガスから二酸化炭素を分離回収するための吸収液であって、
アミン化合物及び非水系液状媒体を含有し、二酸化炭素吸収前の表面張力A(mN/m)と二酸化炭素吸収後の表面張力B(mN/m)とが以下の関係式(1)を満たし、且つ表面張力Aが50mN/m以下であることを特徴とする吸収液である。
式(1)A-B<10.0
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
二酸化炭素を含むガスから二酸化炭素を分離回収するための吸収液であって、
アミン化合物及び液状媒体を含有し、二酸化炭素吸収前の表面張力A(mN/m)と二酸化炭素吸収後の表面張力B(mN/m)とが以下の関係式(1)を満たし、且つ表面張力Aが50mN/m以下であることを特徴とする吸収液。
式(1)A-B<10.0
続きを表示(約 530 文字)
【請求項2】
液状媒体が非水系液状媒体を含むことを特徴とする請求項1に記載の吸収液。
【請求項3】
前記アミン化合物が、アルカノールアミン類、アルキレンポリアミン類、ピペラジン類、ピペリジン類、モルホリン類、ピロリジン類、アゼパン類、及びそれらのエポキシ変性物からなる群から選ばれる少なくとも1つを含むこと特徴とする請求項1又は2に記載の吸収液。
【請求項4】
以下の工程AおよびBを含む、二酸化炭素を含むガスから二酸化炭素を分離回収する方法であって、
工程A:請求項1又は2に記載の吸収液を、二酸化炭素を含むガスと接触させ、二酸化炭素を含むガスから二酸化炭素を吸収した吸収液を得る工程、
工程B:工程Aで得られた二酸化炭素を吸収した吸収液を加熱して、吸収液から二酸化炭素を放出して放散させ、放散した二酸化炭素を回収する工程、である方法。
【請求項5】
前記工程Aの、前記吸収液と、前記二酸化炭素を含むガスとを接触させる際の温度が0℃以上60℃未満である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記工程Bの加熱温度が50℃以上120℃以下である、請求項4に記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素を含むガスから二酸化炭素を高効率に分離回収するための吸収液、および、該吸収液を用いた二酸化炭素を分離回収する方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、社会活動に付随する二酸化炭素やメタンといった温室効果ガス排出量の急激な増加が地球温暖化の原因の1つに挙げられている。特に、二酸化炭素は温室効果ガスの中でも、最も主要なものであり、2016年に発効されたパリ協定に従い、二酸化炭素排出量削減に向けての対策が急務となっている。
【0003】
二酸化炭素排出量削減に向けた取組みとして、二酸化炭素の分離回収が注目されており、二酸化炭素吸収液の開発が盛んにおこなわれている。そのため、近年では、発電所や製鉄所から排出される二酸化炭素含有ガスを対象として、アミン化合物の水溶液を主成分とする化学吸収法による二酸化炭素分離回収技術の開発が精力的に推進されている。
【0004】
化学吸収法においては、概して、吸収剤を含む水性液を吸収液として、ガスに含まれる二酸化炭素を吸収液に吸収させる吸収塔と、吸収された二酸化炭素を吸収液から放出させて吸収液を再生する放散塔とを循環させて、吸収及び再生を交互に繰り返す。放散塔においては、二酸化炭素を放出させるための加熱が必要であり、再生後の吸収液は、吸収塔において再使用するために冷却される。
【0005】
また、二酸化炭素の回収効率を向上させる回収方法および回収装置としては、特許文献1に示す、吸収塔および放散塔で用いられる充填剤の濡れ性を向上させるために、充填材を構成する金属素材の種類や素材表面に対する化学的または機械的な粗面化処理を施すことで、二酸化炭素吸収液との濡れ性を改善し、化学吸収法における二酸化炭素の吸収および放散効率を向上することを報告している。
【0006】
一方、アミン化合物と水からなる二酸化炭素の水系吸収液の表面張力と吸収液性能の関連性について、特許文献2で報告されている。具体的には、特定のアミン水溶液に界面活性剤を添加することで、アミンを高濃度にした場合でも吸収速度の低下の抑制や吸収量や放出量の増加を見出している。
【0007】
一方、アミン化合物と水ではない液状媒体からなるアミン吸収液に関する報告もなされている。非特許文献1では、非水系アミン吸収液としての二酸化炭素の放出挙動に関する報告があるが、二酸化炭素の吸収および放散工程における吸収液からの発泡が指摘されている。特に、吸収液からの発泡が発生する場合、二酸化炭素を吸収した後の吸収液の表面張力が著しく低下していることが示唆されるもののそれらに関する記載はない。
【0008】
このように従来技術では、放出時にアミン吸収液が泡立ってしまうことで、二酸化炭素の回収および放散効率の著しい低下や、吸収液の経時での損失にともなうランニングコストの増加が懸念される。また、発泡に伴い回収装置のメンテナンス面で課題があることから、アミンの放出性能のさらなる改善や、長期の運転に対応出来る吸収液が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2019-022877号公報
特開2012-011309号公報
【非特許文献】
【0010】
「Non-Aqueous Solvent (NAS) CO2 Capture Process」, Energy Procedia,(発行国), 2014, Vol.63, p. 580 - 594,
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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