TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024156358
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-06
出願番号
2023070754
出願日
2023-04-24
発明の名称
放射性同位体製造方法及び放射性同位体製造装置
出願人
株式会社東芝
,
東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人
弁理士法人サクラ国際特許事務所
主分類
G21G
1/10 20060101AFI20241029BHJP(核物理;核工学)
要約
【課題】放射性同位体を効率良く量産することのできる放射性同位体製造方法及び放射性同位体製造装置を提供する。
【解決手段】イオンビームを標的に衝突させ放射性同位体を製造する放射性同位体製造方法であって、前記イオンビームと、前記標的とを、前記イオンビームが前記標的内で停止せず前記標的を通過するよう調節し、前記標的の発熱を抑制するとともに、前記標的内への前記イオンビームのビーム粒子の蓄積を抑制する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
イオンビームを標的に衝突させ放射性同位体を製造する放射性同位体製造方法であって、
前記イオンビームと、前記標的とを、
前記イオンビームが前記標的内で停止せず前記標的を通過するよう調節し、
前記標的の発熱を抑制するとともに、前記標的内への前記イオンビームのビーム粒子の蓄積を抑制する
ことを特徴とする放射性同位体製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
請求項1記載の放射性同位体製造方法であって、
前記標的の、前記イオンビームが入射する側に気体、出射する側に液体の層が設けられていることを特徴とする放射性同位体製造方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の放射性同位体製造方法であって、
前記イオンビームは加速器で核子当り5MeV以上のエネルギーに加速した
4
He
+
又は
4
He
2+
であり、前記標的はビスマス標的であり、
211
Atを生成させることを特徴とする放射性同位体製造方法。
【請求項4】
請求項3記載の放射性同位体製造方法であって、
前記ビスマス標的は、天然ビスマス金属又は濃縮
209
Bi金属、或いは天然ビスマス合金又は濃縮
209
Bi合金からなることを特徴とする放射性同位体製造方法。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の放射性同位体製造方法であって、
前記イオンビームは加速器で核子当り2.5MeV以上のエネルギーに加速したD
+
であり、前記標的はイッテルビウム標的であり、
177
Luを生成させることを特徴とする放射性同位体製造方法。
【請求項6】
請求項5記載の放射性同位体製造方法であって、
前記イッテルビウム標的は、天然イッテルビウム金属又は濃縮
176
Yb金属、或いは天然イッテルビウム合金又は濃縮
176
Yb合金、或いは天然イッテルビウム又は濃縮
176
Ybを含む酸化物からなることを特徴とする放射性同位体製造方法。
【請求項7】
請求項5記載の放射性同位体製造方法であって、
前記イッテルビウム標的には、前記イオンビームが出射する側に防水材又は防水用の箔が配設されていることを特徴とする放射性同位体製造方法。
【請求項8】
請求項2記載の放射性同位体製造方法であって、
前記気体は、ヘリウム又は窒素又は酸素又は二酸化炭素又はアルゴンのうち少なくとも1種類を含むことを特徴とする放射性同位体製造方法。
【請求項9】
請求項2記載の放射性同位体製造方法であって、
前記気体を送風機で加速して前記標的に当てることを特徴とする放射性同位体製造方法。
【請求項10】
請求項2記載の放射性同位体製造方法であって、
前記液体は、水又は有機溶媒又はイオン液体のうち少なくとも1種類を含むことを特徴とする放射性同位体製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、放射性同位体製造方法及び放射性同位体製造装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
悪性腫がん治療において放射性同位元素(RI)を用いた治療薬の活用の実用化が進んでいる。中でも
211
Atは加速器で製造できるα線核種として近年、注目されていることが非特許文献1にも記載されている。α核核種を用いることでがん細胞への桁違いに大きいエネルギー付与を与えることができ、かつα線は体内での飛程が数10μmであり正常細胞へのダメージが少ないという特長がある。
【0003】
標的α照射療法によるがんの治療効果が動物実験でもヒト臨床試験においても証明されてきたことを受け、IAEAでもα放射体の医学応用の可能性について議論がなされている。
211
Atは
4
Heイオンを核子当り約8MeV程度にまで加速し、
209
Bi標的にぶつけることで製造できるが、ビスマスの融点が271℃と低いため
4
Heイオンの電流値を100μA以上に向上させることは困難であった。また、大電流の
4
Heが標的金属中に溜まることで起きる金属脆化の課題もあった。
【0004】
一方、β線核種である
177
Luも放射免疫療法に用いられており、現在は原子炉で製造されている。
177
Luを加速器で製造する方法として
176
Ybに核子当り約5MeVの重水素イオンをぶつける手法が知られているが、大電流D
+
ビーム照射時には
176
Yb標的の冷却と、
176
Yb標的内の金属脆化などの課題もあり、100μA級のD
+
加速器を用いた
177
Luの量産は行われていない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
IAEA Alpha Emitting Radionuclides and Radiopharmaceuticals for Therapy; Meeting Report, International Atomic Energy Agency; June 24-28, 2013; Vienna, Austria.
Production route analysis of a therapeutic radionuclide 177Lu,AIP Advances 12,95115 (2022).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した
211
At製造法では、ビスマス標的を液体にして流し続けることで100μAを超える
4
Heイオンの照射を行うことは可能であるが、放射化する液体ビスマス標的を取り扱うためコストが高くなる。一方で大量の小電流加速器を複数台並べて
211
At製造する方法も考えられるが、加速器自体の価格のため現実的な製造方法とは言えない。
【0007】
同じく上述した
176
Ybに重水素イオンをぶつける
177
Lu製造法も、量産にあたって同様の課題を抱えている。
【0008】
本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、放射性同位体を効率良く量産することのできる放射性同位体製造方法及び放射性同位体製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の放射性同位体製造方法の一態様は、イオンビームを標的に衝突させ放射性同位体を製造する放射性同位体製造方法であって、前記イオンビームと、前記標的とを、前記イオンビームが前記標的内で停止せず前記標的を通過するよう調節し、前記標的の発熱を抑制するとともに、前記標的内への前記イオンビームのビーム粒子の蓄積を抑制することを特徴とする。
【0010】
本発明の放射性同位体製造装置の一態様は、イオンビームを標的に衝突させ放射性同位体を製造する放射性同位体製造装置であって、前記標的は、前記イオンビームが前記標的内で停止せず通過するよう構成され、前記標的の、前記イオンビームが入射する側に気体、出射する側に液体の層が配置され、前記液体を循環させて前記標的を冷却することを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
株式会社東芝
除去装置
20日前
株式会社東芝
計画装置
6日前
株式会社東芝
真空バルブ
22日前
株式会社東芝
合成ユニット
28日前
株式会社東芝
電力変換装置
8日前
株式会社東芝
駅務システム
7日前
株式会社東芝
オゾン発生装置
8日前
株式会社東芝
開閉器駆動装置
14日前
株式会社東芝
レーザ溶接方法
1か月前
株式会社東芝
靴用絶縁カバー
28日前
株式会社東芝
埋込磁石型モータ
29日前
株式会社東芝
ガス絶縁開閉装置
8日前
株式会社東芝
液体の貯蔵タンク
6日前
株式会社東芝
二酸化炭素回収設備
14日前
株式会社東芝
無停電電源システム
29日前
株式会社東芝
開閉式ケーブルラック
27日前
株式会社東芝
保護協調曲線作成装置
6日前
株式会社東芝
電解セル及び電解装置
6日前
株式会社東芝
電子回路及び計算装置
27日前
株式会社東芝
加速器及び加速システム
15日前
株式会社東芝
リンク機構及びロボット
1か月前
株式会社東芝
制御装置、及び発電システム
29日前
株式会社東芝
券売機及び券売機の発券方法
27日前
株式会社東芝
磁気記録媒体及び磁気記録装置
27日前
株式会社東芝
漏洩止水装置及び漏洩止水方法
1か月前
株式会社東芝
情報生成装置、及び情報生成方法
14日前
株式会社東芝
地下工事の検査方法及び検査装置
21日前
株式会社東芝
端子、電線、電気部品及び電気盤
1か月前
株式会社東芝
電源装置および直流き電システム
6日前
株式会社東芝
搬送物停止装置及び搬送ユニット
1か月前
株式会社東芝
セラミックスウエハとその製造方法
14日前
株式会社東芝
方法、情報処理装置およびシステム
6日前
株式会社東芝
結露防止システム及び結露防止方法
27日前
株式会社東芝
地盤補修工事の検査方法及び検査装置
6日前
株式会社東芝
超音波検査装置および超音波検査方法
6日前
株式会社東芝
表面汚染検査装置、方法及びプログラム
29日前
続きを見る
他の特許を見る