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公開番号
2024155977
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-31
出願番号
2024144193,2022186425
出願日
2024-08-26,2018-06-15
発明の名称
パーフルオロアルカジエン化合物の製造方法
出願人
ダイキン工業株式会社
代理人
弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類
C07C
17/23 20060101AFI20241024BHJP(有機化学)
要約
【課題】分離しにくい不純物の生成量を少なくしつつパーフルオロアルカジエン化合物を高収率に得ることができる方法を提供する。
【解決手段】一般式(1):
CF
2
=CF-(CF
2
)
n-4
-CF=CF
2
(1)
[式中、nは4~20の整数を示す。]
で表されるパーフルオロアルカジエン化合物の製造方法であって、
有機溶媒中で、含窒素化合物、並びに亜鉛若しくは亜鉛合金の存在下に、
一般式(2):
CF
2
X
1
-CFX
2
-(CF
2
)
n-4
-CF
2
-CF
2
X
3
(2)
[式中、nは前記に同じである。X
1
、X
2
及びX
3
は同一又は異なって、X
1
及びX
2
はハロゲン
原子を示し、X
3
は塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。ただし、X
1
及びX
2
の双方がフッ素原子となることはない。]
で表される化合物を反応させる反応工程を備え、
前記反応工程は、亜鉛若しくは亜鉛合金並びに有機溶媒を含む溶液と、含窒素化合物と、前記一般式(2)で表される化合物とを逐次的に混合する混合工程を含む、製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
一般式(1):
CF
2
=CF-(CF
2
)
n-4
-CF=CF
2
(1)
[式中、nは4~20の整数を示す。]
で表されるパーフルオロアルカジエン化合物の製造方法であって、
有機溶媒中で、含窒素化合物、並びに亜鉛若しくは亜鉛合金の存在下に、
一般式(2):
CF
2
X
1
-CFX
2
-(CF
2
)
n-4
-CF
2
-CF
2
X
3
(2)
[式中、nは前記に同じである。X
1
、X
2
及びX
3
は同一又は異なって、X
1
及びX
2
はハロゲン
原子を示し、X
3
は塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。ただし、X
1
及びX
2
の双方がフッ素原子となることはない。]
で表される化合物を反応させる反応工程を備え、
前記反応工程は、亜鉛若しくは亜鉛合金並びに有機溶媒を含む溶液と、含窒素化合物と、前記一般式(2)で表される化合物とを逐次的に混合する混合工程を含む、製造方法。
続きを表示(約 1,700 文字)
【請求項2】
前記混合工程は、亜鉛若しくは亜鉛合金並びに有機溶媒を含む溶液と、含窒素化合物とを混合する工程を含み、
前記亜鉛若しくは亜鉛合金並びに有機溶媒を含む溶液に対して、前記含窒素化合物を前記亜鉛若しくは亜鉛合金1モルに対して0.1~600mol/時間の添加速度で添加する、請求項1
に記載の製造方法。
【請求項3】
前記混合工程は、前記亜鉛若しくは亜鉛合金並びに有機溶媒を含む溶液と前記一般式(2
)で表される化合物とを混合し、次いで、得られた混合液と前記含窒素化合物とを混合する工程である、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記混合工程は、前記亜鉛若しくは亜鉛合金並びに有機溶媒を含む溶液と、前記含窒素化合物とを混合し、次いで、得られた混合液と前記一般式(2)で表される化合物とを混合
する、請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記混合工程は、前記亜鉛若しくは亜鉛合金並びに有機溶媒を含む溶液と前記含窒素化合物との混合液に対して、前記一般式(2)で表される化合物を前記亜鉛若しくは亜鉛合金1モルに対して0.05~30mol/時間の添加速度で添加する、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記混合工程は、前記亜鉛若しくは亜鉛合金並びに有機溶媒を含む溶液と前記含窒素化合物とを混合する際に前記溶液が50~200℃の温度である、請求項3~5のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項7】
前記含窒素化合物がN,N-ジメチルホルムアミドである、請求項1~6のいずれか1項に記
載の製造方法。
【請求項8】
前記有機溶媒の沸点が、前記含窒素化合物の沸点以下である、請求項1~7のいずれか1
項に記載の製造方法。
【請求項9】
一般式(1):
CF
2
=CF-(CF
2
)
n-4
-CF=CF
2
(1)
[式中、nは4~20の整数を示す。]
で表されるパーフルオロアルカジエン化合物と、
一般式(3):
CF
2
=CF-(CF
2
)
n-4
-CF
2
-CF
2
H (3)
[式中、nは前記に同じである。]
で表される化合物と、
一般式(4A):
CF
2
X
1
-CFX
2
-(CF
2
)
n-4
-CF=CF
2
(4A)
[式中、nは前記に同じである。X
1
及びX
2
は同一又は異なって、ハロゲン原子を示す。た
だし、X
1
及びX
2
の双方がフッ素原子となることはない。]
で表される化合物、及び/又は一般式(4B):
CF
2
H-CFX
2
-(CF
2
)
n-4
-CF
2
-CF
2
H (4B)
[式中、nは前記に同じである。X
2
はハロゲン原子を示す。]
で表される化合物と、
一般式(5):
CF
2
X
1
-CFX
2
-(CF
2
)
n-4
-CF
2
-CF
2
【請求項10】
前記パーフルオロアルカジエン組成物の総量を100モル%として、前記一般式(1)で表さ
れるパーフルオロアルカジエン化合物の含有量が30~99.8モル%である、請求項9に記載
のパーフルオロアルカジエン組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、パーフルオロアルカジエン化合物の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
パーフルオロアルカジエン化合物は、半導体用ドライエッチングガスの他、各種冷媒、発泡剤、熱移動媒体等として有用な化合物であり、炭素-炭素間に2つの二重結合を有し
ている。特に、炭素数が4個であり両末端に二重結合を有するヘキサフルオロブタジエン
は、様々な用途に活用されている。
【0003】
このパーフルオロアルカジエン化合物の製造方法としては、有機溶媒の存在下、所望の温度でMg、Zn、Cd、Li等の有機金属化合物を反応剤として用いて、ICF
2
CF
2
CF
2
CF
2
I等の化合物を脱IFさせることによる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。一方、パーフルオロアルカジエン化合物の製造方法としては、ICF
2
CF
2
CF
2
CF
2
I等の化合物の脱IFを金属亜鉛及び含窒素化合物の存在下で行うことも知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭62-26240号公報
特開2001-192345号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、分離しにくい不純物の生成量を少なくしつつパーフルオロアルカジエン化合物を高収率に得ることができる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、以下の構成を包含する。
項1.一般式(1):
CF
2
=CF-(CF
2
)
n-4
-CF=CF
2
(1)
[式中、nは4~20の整数を示す。]
で表されるパーフルオロアルカジエン化合物の製造方法であって、
有機溶媒中で、含窒素化合物、並びに亜鉛若しくは亜鉛合金の存在下に、
一般式(2):
CF
2
X
1
-CFX
2
-(CF
2
)
n-4
-CF
2
-CF
2
X
3
(2)
[式中、nは前記に同じである。X
1
、X
2
及びX
3
は同一又は異なって、X
1
及びX
2
はハロゲン
原子を示し、X
3
は塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。ただし、X
1
及びX
2
の双方がフッ素原子となることはない。]
で表される化合物を反応させる反応工程を備え、
前記反応工程は、亜鉛若しくは亜鉛合金並びに有機溶媒を含む溶液と、含窒素化合物と、前記一般式(2)で表される化合物とを逐次的に混合する混合工程を含む、製造方法。
項2.前記混合工程は、亜鉛若しくは亜鉛合金並びに有機溶媒を含む溶液と、含窒素化合物とを混合する工程を含み、
前記亜鉛若しくは亜鉛合金並びに有機溶媒を含む溶液に対して、前記含窒素化合物を前記亜鉛若しくは亜鉛合金1モルに対して0.1~600mol/時間の添加速度で添加する、項1に記
載の製造方法。
項3.前記混合工程は、前記亜鉛若しくは亜鉛合金並びに有機溶媒を含む溶液と前記一般
式(2)で表される化合物とを混合し、次いで、得られた混合液と前記含窒素化合物とを
混合する工程である、項1又は2に記載の製造方法。
項4.前記混合工程は、前記亜鉛若しくは亜鉛合金並びに有機溶媒を含む溶液と、前記含窒素化合物とを混合し、次いで、得られた混合液と前記一般式(2)で表される化合物と
を混合する、項1又は2に記載の製造方法。
項5.前記混合工程は、前記亜鉛若しくは亜鉛合金並びに有機溶媒を含む溶液と前記含窒素化合物との混合液に対して、前記一般式(2)で表される化合物を前記亜鉛若しくは亜
鉛合金1モルに対して0.05~30mol/時間の添加速度で添加する、項4に記載の製造方法。
項6.前記混合工程は、前記亜鉛若しくは亜鉛合金並びに有機溶媒を含む溶液と前記含窒素化合物とを混合する際に前記溶液が50~200℃の温度である、項3~5のいずれか1項に記載の製造方法。
項7.前記含窒素化合物がN,N-ジメチルホルムアミドである、項1~6のいずれか1項に
記載の製造方法。
項8.前記有機溶媒の沸点が、前記含窒素化合物の沸点以下である、項1~7のいずれか1項に記載の製造方法。
項9.一般式(1):
CF
2
=CF-(CF
2
)
n-4
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、分離しにくい不純物の生成量を少なくしつつパーフルオロアルカジエン化合物を高収率に得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書において、「含有」は、「含む(comprise)」、「実質的にのみからなる(consist essentially of)」、及び「のみからなる(consist of)」のいずれも包含する概念である。また、本明細書において、数値範囲を「A~B」で示す場合、A以上B以下を意味する。
【0009】
本開示のパーフルオロアルカジエン化合物の製造方法は、一般式(1):
CF
2
=CF-(CF
2
)
n-4
-CF=CF
2
(1)
[式中、nは4~20の整数を示す。]
で表されるパーフルオロアルカジエン化合物の製造方法であって、
有機溶媒中で、含窒素化合物、並びに亜鉛若しくは亜鉛合金の存在下に、
一般式(2):
CF
2
X
1
-CFX
2
-(CF
2
)
n-4
-CF
2
-CF
2
X
3
(2)
[式中、nは前記に同じである。X
1
、X
2
及びX
3
は同一又は異なって、X
1
及びX
2
はハロゲン
原子を示し、X
3
は塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。ただし、X
1
及びX
2
の双方がフッ素原子となることはない。]
で表される化合物を反応させる反応工程を備え、前記反応工程は、亜鉛若しくは亜鉛合金並びに有機溶媒を含む溶液に対して、含窒素化合物を混合する混合工程を含む。
【0010】
本開示においては、特許文献1及び2の方法と比べて収率よく、しかも、特許文献2と比べて1,1,1,2,4,4,4-ヘプタフルオロ-2-ブテン等の分離しにくい不純物を抑制して、目
的物を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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