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公開番号2024155041
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-31
出願番号2023069410
出願日2023-04-20
発明の名称情報処理装置、データ生成方法および画像形成システム
出願人株式会社リコー
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G06F 3/12 20060101AFI20241024BHJP(計算;計数)
要約【課題】人間の感度の高い周波数領域だけでなく、着弾ずれの公差内において粒状性の悪化を抑制することができる情報処理装置、データ生成方法および画像形成システムを提供する。
【解決手段】複数のノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドを備えた画像形成装置に対する印刷データを生成する情報処理装置であって、複数のノズルを複数の画素グループに分割し、それぞれの画素グループに対応する複数のノズルから吐出されるインクのドットの周波数特性を、視覚伝達関数の感度が凸形状となる周波数領域のスペクトラム、および、画素グループ間で生じるインクの着弾ずれについての公差内に対応する周波数領域のスペクトラムを抑制する周波数特性とするハーフトーンデータを、画像形成対象となる画像データから生成する第1生成部と、ハーフトーンデータに基づいて印刷データを生成する第2生成部と、を備える。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
複数のノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドを備えた画像形成装置に対する印刷データを生成する情報処理装置であって、
前記複数のノズルを複数の画素グループに分割し、それぞれの前記画素グループに対応する複数の前記ノズルから吐出されるインクのドットの周波数特性を、視覚伝達関数の感度が凸形状となる周波数領域のスペクトラム、および、前記画素グループ間で生じるインクの着弾ずれについての公差内に対応する周波数領域のスペクトラムを抑制する周波数特性とするハーフトーンデータを、画像形成対象となる画像データから生成する第1生成部と、
前記ハーフトーンデータに基づいて前記印刷データを生成する第2生成部と、
を備えた情報処理装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記第1生成部は、前記画像データからディザマトリクスを用いて前記ハーフトーンデータを生成し、
前記ディザマトリクスからそれぞれの前記画素グループに対応して分割されたそれぞれの分割マトリクスは、配置された閾値に対応するインクのドットが前記周波数特性を有する請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記ディザマトリクスは、前記複数の画素グループそれぞれに含まれるノズル群間でインクの吐出回数が均等となる前記閾値が配置された請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ディザマトリクスは、前記画素グループに含まれる複数のノズル群間でインクの吐出回数が均等となるように前記閾値が配置された請求項2または3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記インクジェットヘッドは、第1シングルヘッドと、第2シングルヘッドとを含み、
前記複数の画素グループとして、前記第1シングルヘッドのノズル群に対応する第1画素グループと、前記第2シングルヘッドのノズル群に対応する第2画素グループとが含まれる請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記インクジェットヘッドは、第1シングルヘッドと、第2シングルヘッドとを含み、
前記複数の画素グループとして、前記第1シングルヘッドおよび前記第2シングルヘッドそれぞれに含まれる複数のノズル列ごとに対応する画素グループが含まれる請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記複数の画素グループは、複数の方式により分割された前記画素グループが含まれる請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1生成部は、前記インクジェットヘッドの前記複数のノズル全体から吐出されるインクのドットの周波数特性を、ブルーノイズ特性またはグリーンノイズ特性とする前記ハーフトーンデータを生成する請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
複数のノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドを備えた画像形成装置に対する印刷データの生成に用いるディザマトリクスのデータ生成方法であって、
前記ディザマトリクスを、前記複数のノズルを分割した複数の画素グループそれぞれに対応する分割マトリクスに分割するステップと、
それぞれの前記分割マトリクスに設定された閾値の配置の周波数特性を、視覚伝達関数の感度が凸形状となる周波数領域のスペクトラム、および、前記画素グループ間で生じるインクの着弾ずれについての公差内に対応する周波数領域のスペクトラムを抑制する周波数特性とする前記ディザマトリクスを生成する生成ステップと、
を有するデータ生成方法。
【請求項10】
複数のノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドを備えた画像形成装置と、前記画像形成装置対する印刷データを生成する情報処理装置と、を含む画像形成システムであって、
前記情報処理装置は、
前記複数のノズルを複数の画素グループに分割し、それぞれの前記画素グループに対応する複数の前記ノズルから吐出されるインクのドットの周波数特性を、視覚伝達関数の感度が凸形状となる周波数領域のスペクトラム、および、前記画素グループ間で生じるインクの着弾ずれについての公差内に対応する周波数領域のスペクトラムを抑制する周波数特性とするハーフトーンデータを、画像形成対象となる画像データから生成する第1生成部と、
前記ハーフトーンデータに基づいて前記印刷データを生成する第2生成部と、
前記第2生成部により生成された前記印刷データを、前記画像形成装置へ送信する送信部と、
を備え、
前記画像形成装置は、前記送信部から送信された前記印刷データを受信し、該印刷データに基づいて画像形成を行う画像形成システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、データ生成方法および画像形成システムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、インクジェットプリンタが広く普及しており、インク媒体上にドットを形成して中間色を表現するハーフトーン処理と称する技術が知られている。このようなインクジェットプリンタでは、印刷速度の向上および印刷媒体の長尺化に対応するため、インクを吐出するインクジェットヘッドのノズルの増加等が行われている。しかし、インクを吐出するノズルの増加に伴い、印刷媒体の副走査方向の送り量の誤差、およびノズルのばらつきに起因して、インクの理想的な着弾位置からずれた位置に着弾することにより、画像形成された画像の粒状性が悪化して画質の劣化を招くという問題がある。
【0003】
このような問題を解決するために、複数のノズルで構成されるノズルグループから吐出されるインクのドットがより形成される複数の画素グループの周波数特性が、VTF(Visual Transfer Function:視覚伝達関数)と称する空間周波数に対する人間の視覚の感度特性において、人間の感度が高い周波数領域で粒状性を抑制する特性となるようにする技術が開示されている(例えば特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、インクの理想的な着弾位置からのずれ(着弾ずれ)についての公差内において粒状性の悪化を抑制することには着目されていないという課題がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、人間の感度の高い周波数領域だけでなく、着弾ずれの公差内において粒状性の悪化を抑制することができる情報処理装置、データ生成方法および画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、複数のノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドを備えた画像形成装置に対する印刷データを生成する情報処理装置であって、前記複数のノズルを複数の画素グループに分割し、それぞれの前記画素グループに対応する複数の前記ノズルから吐出されるインクのドットの周波数特性を、視覚伝達関数の感度が凸形状となる周波数領域のスペクトラム、および、前記画素グループ間で生じるインクの着弾ずれについての公差内に対応する周波数領域のスペクトラムを抑制する周波数特性とするハーフトーンデータを、画像形成対象となる画像データから生成する第1生成部と、前記ハーフトーンデータに基づいて前記印刷データを生成する第2生成部と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、人間の感度の高い周波数領域だけでなく、着弾ずれの公差内において粒状性の悪化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施形態に係る画像形成システムの全体構成の一例を示す図である。
図2は、実施形態に係る画像形成装置の全体構成の一例を示す図である。
図3は、実施形態に係る画像形成装置のインクジェットヘッドの概略構成の一例を示す図である。
図4は、インクジェットヘッドから吐出されるインクの着弾ずれを説明する図である。
図5は、従来技術において着弾ずれが発生した際の周波数特性の変動の一例を示す図である。
図6は、従来技術、先行技術および本発明における粒状度の抑制効果の対比イメージを表す図である。
図7は、実施形態に係る画像形成装置の画素グループの周波数特性の一例を示す図である。
図8は、実施形態に係る画像形成装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図9は、実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図10は、実施形態に係る情報処理装置の機能ブロックの構成の一例を示す図である。
図11は、画像データ、ディザマトリクスおよびドットパターンの関係を説明する図である。
図12は、実施形態に係る情報処理装置におけるディザマトリクス生成処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図13は、実施形態に係る情報処理装置におけるディザマトリクス生成処理において閾値=0を探索する処理を説明する図である。
図14は、実施形態に係る情報処理装置におけるディザマトリクス生成処理において閾値=1を探索する処理を説明する図である。
図15は、実施形態に係る情報処理装置におけるディザマトリクス生成処理において閾値=16を探索する処理を説明する図である。
図16は、変形例1に係る情報処理装置においてシングルヘッド分割およびノズル列分割の場合におけるディザマトリクス生成処理において閾値=0を探索する処理を説明する図である。
図17は、変形例2に係る情報処理装置においてタンデム方式の場合におけるディザマトリクス生成処理において閾値=0を探索する処理を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る情報処理装置、データ生成方法および画像形成システムの実施形態を詳細に説明する。また、以下の実施形態によって本発明が限定されるものではなく、以下の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想到できるもの、実質的に同一のもの、およびいわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、以下の実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換、変更および組み合わせを行うことができる。
【0010】
(画像形成システムの全体構成)
図1は、実施形態に係る画像形成システムの全体構成の一例を示す図である。図1を参照しながら、本実施形態に係る画像形成システム1の全体構成について説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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